Salesforceフローの可能性を広げる！HTTPコールアウトを使ったAPI連携のメリットと活用例
#Salesforce #HTTPコールアウト #API連携
目次
Salesforceの機能を拡張するのに有効なHTTPコールアウトを使ったAPI連携のメリットと活用方法をご紹介します。
HTTPコールアウトとは？
HTTPコールアウトとは、Salesforceフローから外部のWebサービスにHTTPリクエストを送信し、レスポンスを受け取る機能です。プログラミングの知識がなくても、簡単な設定でAPIを呼び出すことができるため、Salesforce機能拡張の有効な手段と言えるでしょう。
HTTPコールアウトを使ったAPI連携の活用例
HTTPコールアウトを使ったAPI連携の活用例としては、以下のようなものが挙げられます。
住所自動入力：郵便番号から住所を自動入力
在庫管理：外部システムの在庫情報を取得
信用調査：取引先の信用情報を外部サービスから取得
為替レート自動更新：最新の為替レートを自動更新
ニュース表示：キーワードに関連するニュースを表示
これらは一例ですが、業務に関連する様々な外部サービスとの連携が可能です。HTTPコールアウトを活用することで、Salesforceの機能拡張と業務効率化を大幅に改善できるでしょう。
郵便番号を使った住所検索の実装方法
それでは、具体例として、郵便番号検索を使った住所自動入力の実装方法を見ていきましょう。
郵便番号での検索のためには、下記のAPIを利用させていただきます。
https://postcode.teraren.com/
1. 外部ログイン情報の作成
まずは指定ログイン情報から「新規」で外部ログイン情報を作成します。
作成後、下部にあるプリンシパルセクションで、プリンシパルを作成します。
あわせて「指定ログイン情報」も作成します。外部ログイン情報には先ほど作成した、外部ログイン情報を選択します。
APIトークンが必要な場合には下部のカスタムヘッダーを作成しますが、今回のAPIはトークンなしでアクセスができるため、設定は不要です。
2. 権限セットの作成と割り当て
続いて権限セットを作成し、必要なユーザーに割当を行います。
権限セットに外部ログイン情報プリンシパルアクセスで、先ほど作成したプリンシパルアクセスを追加します。
ここまでで準備が完了です。
3. 住所検索用フローの作成
次に実際に郵便番号で住所を呼び出したいフローを作成します。
今回はサンプルとして。問い合わせフォームを想定し、1画面目で郵便番号を入力、2画面目で住所を入力する画面で、郵便番号で指定された住所がプリセットされているというものを作成してみます。
画面フローの作成画面からアクション→HTTPコールアウトを作成と進みます。
スキーマ用に接続か、応答の例を使用を選びます。 どちらでも良いですが、左側はサンプル入力を行い応答を得て、右側はサンプル応答のJsonを利用し、Salesforceが自動で変数を作成してくれます。
サンプル応答に接続した場合
右側はサンプル応答のJsonを利用する場合
https://postcode.teraren.com/doc/redoc#schema/Postcode
前画面の保存ボタンを押すことで立ち上がる画面で新規アクションを作成します。値には1つ前の画面で郵便番号を入力するテキストコンポーネントのAPI名を入力しました。
ここからは普通の画面フローと同様です。
トラブルシューティング
エラー① 「404エラー」
404エラーで結果が返ってこない
スラッシュが重なっていないか？
確認してください。重なっている場合は、「指定ログイン情報」のURLの最後にスラッシュが入っていると思います。そちらを削除してください。以下のようなパターンです。
間違ったURLの例↓
https://postcode.teraren.com//postcodes/{PostalcodeInput}.json
エラー② 「呼び出しアクション」応答なし
呼び出し可能なアクション PostalCode.CallAddress の出力パラメーター 2XX の応答を対応付けることができません。
この画面でデータ型を指定してください。という赤文字エラーがでていることがあります。応答を見ながら適切なデータ型を選んであげてください。（例：city_kana ミナトク →文字列）
一度作成したHTTPコールアウトは、アクション要素の外部サービスをクリック→操作タブの▼から、HTTPコールアウトアクションを編集で再度編集が可能です。
HTTPコールアウトを使う上での注意点
✓外部サービスの選定：信頼性が高く、安定したサービスを選ぶことが重要です。
✓セキュリティ対策：APIキーやトークンの管理、SSLの使用など、適切なセキュリティ対策を講じましょう。
✓エラーハンドリング：外部サービスが利用できない場合や、予期せぬレスポンスが返ってきた場合のエラーハンドリングを実装しましょう。
✓リクエスト制限：外部サービスの利用制限に注意し、必要に応じてキャッシュやバッチ処理を検討しましょう。
✓テスト：様々なシナリオを想定したテストを行い、正常系・異常系ともに動作を確認しましょう。
まとめ
HTTPコールアウトを使ったAPI連携により、Salesforceフローの可能性は大きく広がります。住所自動入力以外にも、在庫管理、信用調査、為替レート自動更新など、様々な業務効率化に活用できるでしょう。
ぜひ皆さんも、HTTPコールアウトを活用して、Salesforceと外部サービスを連携させ、業務の自動化・効率化を推進してください。
なお、弊社フロッグウェル株式会社では、Salesforceの導入支援やコンサルティングサービスを提供しております。HTTPコールアウトの設定や活用方法についてもサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
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