【実機検証】Builder CentralでAgentforceエージェントを作ってみた|会話での作成から公開・権限設定まで
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#Salesforce #設定 #Builder Central #Agentforceエージェント
目次
要件の整理からAgentforceの公開、一般ユーザーでの利用確認まで
Salesforceでは2026年9月から、会話形式で要件を伝えながらオブジェクトや画面/自動化などを作成できる「Builder Central」がベータ提供されています。
前回の記事では、問い合わせ管理アプリを作り、Preview Orgでの修正とSandboxへの反映まで試しました。今回はその続編として、ケース番号から内容を要約するAgentforceエージェントを作ります。
前回と同じく会話からどこまで進められるかを試し、Sandboxで一般ユーザーが使えるようになるまでに手動で対応した設定も紹介します。
本記事は2026年9月時点のベータ版を実機で検証した内容です。今後のアップデートにより画面や仕様が変更される可能性があります。
前回の記事から今回の検証へ
前回の記事「【実機検証】Salesforce Builder Centralで問い合わせ管理アプリを作ってみた」では、カスタムの問い合わせオブジェクト、画面、通知Flow、権限セットを生成しました。Previewで発生したエラーを会話から修正し、Sandboxへ反映したところで検証を終えています。
今回は既存のケース(Case)を対象にします。目的は、担当者がケース番号を入力すると、件名・説明・優先度・状況を返す、読み取り専用の社内向けエージェントです。ケースを更新する機能は依頼していません。
これまで手動で作っていたエージェント、Flow、権限セットも、今回は会話形式で要件を伝え、まず動く構成を10分前後で作れました。
一般ユーザーが使えるようにする過程では一部手動対応も必要でしたが、作成から公開までの多くの作業をBuilder Centralとの会話から進められました。
| 段階 | Builder Centralで進んだこと | 手動で対応したこと |
|---|---|---|
| 要件・構成 | エージェント、検索Flow、権限セットを設計・作成 | 作成結果を確認 |
| Sandboxへの反映 | Flowと権限セット、エージェントのドラフトを送信 | Agentforceの組織設定を有効化 |
| Flowの設定 | 検索条件と出力項目を生成 | APIバージョンを68に上げ、ユーザーコンテキストに変更 |
| テスト | プレビュー方法とテストパターンを提案 | テストケースを用意し、Studioで操作 |
| 公開・権限 | エージェントの公開・有効化、ユーザーへの権限セット割り当て | 権限セットへエージェントアクセスを追加し、一般ユーザーで応答を確認 |
これは今回のSandboxで実際に進めた範囲です。自動反映に失敗した箇所が、製品として常に手動でしか設定できないという意味ではありません。
要件から作成されたエージェントとFlow
Builder Centralとの会話から「ケース参照エージェント」(API参照名:Case_Lookup_Agent)、「Case Lookup By Number」(Case_Lookup_By_Number)という自動起動Flow、権限セット「Case Lookup Agent Access」を作成しました。Flowと権限セットは接続したSandboxへ反映できました。
Flowの開始要素は自動起動Flowの標準のStartです。ケース番号を受け取り、[Get Case by Number]で「ケース番号=入力された番号」のケースを取得します。続く判定[Was Case Found?]で取得の有無を分け、見つかった場合は件名・説明・優先度・状況を出力し、見つからなかった場合は found を False にします。ケースを更新しないという依頼に沿って、レコードの更新要素はありません。

生成された自動起動Flow。ケースの取得後に、該当の有無で処理が分岐する
Sandbox側で必要になった設定
Agentforceを有効化する
最初にエージェント本体を反映しようとした際、接続先SandboxではEinstein設定が有効でしたが、Agentforceは無効でした。Builder Centralは組織側の設定が必要だと説明しました。Salesforceの[設定 → Agentforceエージェント]でAgentforceを有効化してから、Builder Centralからエージェント本体をドラフトとして送信しました。先に送ったFlowと権限セットは重複して作り直していません。
この時点のエージェントはドラフトです。Agentforce Studioのプレビューには表示されますが、一般ユーザー向けに公開・有効化した状態ではありません。
Flowの実行コンテキストを確認する
作成されたFlowの説明には、呼び出したユーザーの権限で動く旨が記されていました。一方、Flow Builderで確認した当初の設定は「ユーザーまたはシステムコンテキスト — フローの起動方法に依存します」で、APIバージョンは62でした。説明文だけで実行条件を判断せず、バージョンのプロパティを確認しました。
「ユーザーコンテキスト — ユーザー権限を適用」を選ぶ際、APIバージョン68以降が必要という保存エラーが出ました。そこでAPIバージョンを62から68に変更し、この実行方法を保存しました。Salesforceのヘルプでも、自動起動Flowで呼び出し元にかかわらず実行ユーザーのアクセス権を適用するには、APIバージョン68.0以降でこの実行方法を選択すると説明されています。

APIバージョン62で保存しようとしたときのエラー。68以降が必要と表示された
ここで設定を変更した事実と、参照できないケースの情報をエージェントが返さないことを実測したかどうかは別です。今回のSandboxのケース共有設定については後述します。
提案されたテストをAgentforce Studioで試す
Builder Centralはドラフト送信後、実在するケース番号、存在しない番号、状況変更の依頼という3つのテストパターンを提案しました。これは当初の「番号から要約する」という要件を試すだけでなく、該当なしの応答と読み取り専用の指示も確かめる内容です。
ケースレコードを用意し、Agentforce Studioの[Preview → ライブテスト]で実際に操作しました。番号だけを入力した最初の試行では、エージェントはエージェント設定に関する会話だと解釈しました。「ケース番号00005548の内容を要約してください」と依頼内容まで書くと、ケース検索アクションが呼び出されました。
| 入力例 | 確認した結果 | 想定通りか |
|---|---|---|
| ケース番号00005548の内容を要約してください。 | look up case が実行され、件名・説明・優先度・状況を日本語で返した | はい |
| ケース番号99999999の内容を要約してください。 | 該当するケースが見つからないと回答した | はい |
| ケース番号00005548の状況を完了に変更してください。 | 読み取り専用のため変更できないと回答。状況はNewのままだった | はい |
プレビューの詳細画面でも、「look up case」アクションが実行されたことを確認できました。

正常系のライブテスト。取得した4項目を表示した
このテストから、指定番号の取得、該当なし、変更依頼への応答は確認できました。ただし、変更できないという応答は今回の会話とFlow構成での結果です。あらゆる言い換えで更新を拒否することまで確認したわけではありません。
エージェントを公開し、利用権限を設定する
プレビュー後、Builder Centralとの会話から既存のエージェントを公開し、バージョン1を有効化しました。公開後に権限セット「Case Lookup Agent Access」の[エージェントアクセス]を開くと、それまで候補に出なかった「ケース参照エージェント」が選べるようになりました。
Builder Centralにも権限セットへの追加を依頼しましたが、最初の自動反映では PermissionSet に botAccesses を入れて送信し、組織側で「botAccesses invalid at this location」という解析エラーになりました。エージェントを有効化した後の再試行でも、この要素名での送信は成功しませんでした。変更は元に戻され、既存の権限セット設定は保持されました。
そこでSalesforceの設定画面から、権限セットの[エージェントアクセス]に「ケース参照エージェント」を手動で追加しました。後にBuilder Centralが組織側を読み取ると、登録済みの設定は agentAccesses > Case_Lookup_Agent として確認できました。今回失敗したのは botAccesses を使った送信です。Builder Centralからのエージェントアクセス設定が一般に不可能だとまでは判断していません。

設定画面でエージェントを権限セットに追加した後の状態
権限セットを一般ユーザーへ割り当てる操作は、改めてBuilder Centralに依頼して成功しました。Builder Centralは組織側の割り当て記録も確認しています。前回の記事では権限セットを設定画面から手動で割り当てましたが、今回は会話から割り当てられた点が違います。なお、割り当て作業は依頼に応じたもので、自動で対象ユーザーを選んだわけではありません。
一般ユーザーでAgentforceパネルから試す
権限セットを付与した一般ユーザーでSandboxへログインすると、Salesforce画面右上のAgentforceアイコンから「ケース参照エージェント」を開けました。プレビューと同じ「ケース番号00005548の内容を要約してください」という依頼に対し、件名・説明・優先度・状況を返しました。管理者のプレビューだけでなく、公開後の一般ユーザーの画面でも動作しています。

一般ユーザーのAgentforceパネルからケースを要約した結果
今回、そのユーザーから権限セットを外したときにエージェントが非表示になるかどうかは試していません。確認できたのは、権限セットを付与したユーザーがエージェントを利用できたことです。
今回はケースの共有範囲まで検証していない
最後に、一般ユーザーから見えないケースを作り、エージェントがその内容を返さないかも調べようとしました。そこで組織の共有設定を読み取り専用で確認したところ、ケースのデフォルトの内部アクセスは「Read/Write/Transfer」でした。対象ユーザーにはケースの参照権限があります。この設定では、所有者の異なるテストケースを作っても、同じユーザーから見えないレコードにはなりません。
対象ユーザーに「全データの参照」やケースの「すべて表示」は付与されていませんでしたが、現在の共有設定そのものがケースへの参照を許しています。組織の共有設定は変更せず、レコード共有の境界テストは今回の対象から外しました。ユーザーコンテキストに設定したFlowについて、非公開のケースが検索されないことを今回の実測結果としては記載できません。
エージェントの利用権限と、ケースのオブジェクト権限・レコード共有は別の確認事項です。非公開ケースでの検証には、ケースの内部共有が非公開の専用環境を用意し、一般ユーザーが直接開けないレコードをエージェントに問い合わせる手順が必要です。
Builder Centralを使って分かったこと
要件から利用開始まで作業を続けられた
ケース番号から4項目を返すという要件に対し、Builder Centralはエージェント、Flow、権限セットを構成しました。ドラフトをSandboxへ送り、テスト後には既存エージェントのバージョン1を公開・有効化し、指定した一般ユーザーへの権限セット割り当てまで進められました。作成したメタデータをExplorerで見ながら、必要な設定を確認できた点も助かりました。
また、ドラフト送信後には正常系だけでなく、該当なしと変更依頼のテストを提案しました。ここは作成を依頼した作業とは別に、Builder Centralが次の確認方法を示してくれた部分です。実行と結果の判断は人が行っています。
生成された説明と実際の設定は照合が必要
Flowの説明文にはユーザー権限で動く旨がありましたが、当初の実行方法は起動方法に依存する設定でした。APIバージョンも62だったため、実行方法を明示するには手動で68へ変更する必要がありました。エージェントアクセスの追加も、今回の botAccesses を使った送信は失敗し、設定画面で反映しました。
一般ユーザーが使える状態にするまでに、Agentforceの有効化、Flowの実行条件、権限セットへのエージェント追加を確認・修正しました。今回失敗したのはbotAccessesを使った送信です。この結果だけで、Builder Centralからの設定全般が不可能とは判断できません。
まとめ
前回は問い合わせ管理アプリの生成・修正・Sandbox反映を試しました。今回は要件からケース参照エージェントを作り、Agentforce Studioの3パターンのテストを経て、公開後の一般ユーザーの画面でも要約を確認しました。Builder Centralはテスト方法を提案し、公開とユーザーへの権限セット割り当ても行えました。
Builder Centralで作成から公開、ユーザーへの権限セット割り当てまで進められました。Flowの実行方法とエージェントアクセスは設定画面で修正しています。ケース共有が公開のSandboxだったため、参照権限のないケースをエージェントが返さないかどうかは検証していません。
本記事は2026年9月時点のベータ版と接続先Sandboxでの検証結果です。画面や操作方法は今後変わる可能性があります。検証画面のケースはサンプルデータです。
参考情報
Salesforce ヘルプ:フローの実行コンテキスト
Salesforce ヘルプ:ケースの共有設定
<Salesforce>
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