自然言語から業務画面を作るSlackforce Surfacesを試してみた
投稿日:
更新日:
#Salesforce #Slackforce Surfaces
目次
- 1. Slackforce Surfacesとは
- 2. 検証環境
- 3. 商談データからSurfaceを作成する
- 4. フィルターを追加し、KPIやグラフを連動させる
- 5. 集計結果からインサイトも表示される
- 6. 取引先別に集計し、商談明細までドリルダウンする
- 7. モバイルでも作成・フィルター操作ができた
- 8. Surfaceの更新・編集時の挙動(2026/9/11時点)
- 8.1 Salesforce更新は既存Surfaceに自動反映されるか
- 8.2 変更指示では既存Surfaceを直接編集せず、新規生成された
- 9. Surface内の要素を起点にコメントできる
- 10. ダッシュボード以外の見せ方・出力も試す
- 10.1 最新トピックをグラフィカルに整理する
- 10.2 要件定義書とSlack上の最新決定事項をまとめてSurface化する
- 11. Salesforce標準ダッシュボードとの使い分け
- 12. 今回の検証結果
- 13. まとめ
- 14. 参考情報
Salesforceは2026/9/11、「Slackforce Surfaces」を発表しました。
「Slackforce Surfaces」とは下記のようなことができるSlackの新しい機能です。
- SlackBotで「これを見たい」と伝えるだけで、必要な情報を画面にまとめられる機能
- SalesforceやSlackなどの各データから、ダッシュボードや一覧をその場で作れる
- 作った画面は、絞り込みやコメントをしながらチームで確認できる
今回の記事では主に下記3点を試してみました。
- Salesforceの商談データを中心に、どこまでダッシュボードの生成ができるか
- フィルター、取引先別集計、ドリルダウン、モバイル操作、Salesforce更新後の挙動、コメント機能の動作
- ダッシュボード以外のグラフィカルな画面や、要件定義書とSlack上の最新決定事項をまとめてSurface化するケース
・自然言語の短い指示から、Salesforceの商談を使ったKPI・グラフ・一覧を含むSurfaceを作成できた
・フィルター、取引先別集計、商談明細へのドリルダウン、要素単位のコメントまで確認できた
・今回の環境では、iPhone版SlackからもSurfaceの新規作成とフィルター操作ができた
・Salesforce以外の情報を使ったSurface生成に加え、要件定義書とSlack上の最新決定事項を統合したSurfaceも作成できた
・2026/9/11時点ではSalesforce更新の自動反映は確認できず再生成が必要だった。リアルタイムデータ連携は10月から順次提供予定
Slackforce Surfacesとは
Slackforce Surfacesは、Slack上の会話やSalesforce、接続された各種ツール・企業データをもとに、自然言語から見たい情報を切り替えながら確認できる画面を生成する機能です。Salesforce連携時は、利用者のアクセス権限の範囲で参照できるデータが使われます。
生成対象はダッシュボードやレポートに加え、経営層向けのプレゼンテーション、特設サイト、計算ツールなども含まれます。なお、データソースと自動同期するリアルタイムデータ連携は2026年10月から順次提供予定です。
検証環境
SlackbotとSalesforceを接続した環境で、Salesforce標準オブジェクトの商談を使って検証しました。Salesforce側にはSurface用のレポートやダッシュボードを事前作成していません。
また、Salesforce以外の情報を使ったSurface生成や、Word形式の要件定義書とSlack上の最新決定事項を統合してSurface化する検証も行いました。
- Salesforce標準オブジェクト:商談
Salesforce連携では、Slack上で参照・更新できるデータはSalesforce側の権限に従います。Slack公式Helpでも、項目レベルセキュリティやユーザーの参照・編集権限が適用されると案内されています。
商談データからSurfaceを作成する
【ポイント】
Salesforceを開いてレポートやダッシュボードを作成/閲覧することなくSlack上でデータ集計が可能です。
最初に、Slackbotへ次のように指示しました。
SlackbotはSalesforceの商談を参照し、「商談パイプラインダッシュボード」を作成しました。細かなレイアウトやグラフ種別は指定していません。
生成されたSurfaceには、商談総数、総金額、オープン商談金額、成立金額、平均確度、フェーズ別パイプライン、商談種別別の内訳、商談一覧などが配置されました。

図1 Slackbotへの短い指示から、Salesforceの商談を使った商談パイプラインSurfaceを作成
Salesforce側で事前にレポートやダッシュボードを用意せず、自然言語の指示からデータ取得・集計・可視化まで行えました。今回の検証で確認できた、Surfaceの基本的な使い方の一つです。
フィルターを追加し、KPIやグラフを連動させる
【ポイント】
フィルターを追加して動的に表示データの絞り込みが可能です。
次に、作成した内容へフィルターを追加するよう依頼しました。
新しく生成されたSurfaceには「フェーズ」「商談種別」「完了状況」のフィルターが追加されました。Slackbotの回答では、フェーズにStageName、商談種別にTypeを利用していることも確認できます。
画面上でフィルター適用すると、商談件数や総金額などのKPIとグラフが同じ条件で切り替わりました。単なる静的なグラフではなく、閲覧者が条件を変えながら確認できる動的画面として利用できます。

図2 フェーズ・商談種別・完了状況のフィルターを追加し、Closed Wonで絞り込んだ状態
集計結果からインサイトも表示される
【ポイント】
ダッシュボードに表示される内容をもとに、特筆すべき点をインサイトとしてまとめてくれます。
Surfaceの下部には「インサイト」が表示されました。
今回の例では、オープン商談が総金額の大半を占めていること、一部の大型案件が金額に大きく影響していること、Closed Wonの件数と金額のバランスなどが文章で整理されています。

図3 商談一覧の下に表示されたインサイト。集計結果の偏りや注目点が文章で整理される
インサイトは判断材料の整理には便利ですが、内容は自動生成です。実際の営業判断や顧客対応に使う場合は、元データと照合したうえで利用する前提になります。
取引先別に集計し、商談明細までドリルダウンする
【ポイント】
集計対象自体の商談の項目だけでなく、関連する取引先を集計軸として利用し明細まで掘り下げる画面も作成可能です。
次に商談単体ではなく取引先を軸にした画面を作りました。
Surfaceには取引先別の商談件数と金額合計が表示され、行を展開すると、その取引先に紐づく商談一覧が下部に表示されました。商談名、フェーズ、金額、種別、完了予定日、完了状況まで確認できます。

図4 取引先別の集計から、選択した取引先の商談明細を展開
モバイルでも作成・フィルター操作ができた
【ポイント】
PCからだけでなくモバイルでもSurface作成やフィルター操作が可能です。
iPhone版SlackでもSalesforce商談を対象にSurfaceでのダッシュボード作成可能であることを確認できました。
PC版の横長レイアウトは、モバイルでは縦方向に並ぶ表示になります。

図5 iPhone版SlackからSurfaceを新規作成

図6 iPhone版Surfaceでフィルターを操作
なお、Slack公式HelpのSurface作成手順は「From your desktop」から始まっています。一方、今回の検証環境ではiPhone版Slackからも作成できています。公式手順とは差があるため、モバイル利用は実環境で確認するのが確実です。
Surfaceの更新・編集時の挙動(2026/9/11時点)
Salesforce更新は既存Surfaceに自動反映されるか
結論としては2026/9/11時点では、既存SurfaceにSalesforce側の更新は自動反映されませんでした。
Salesforce側で商談金額を更新したあと、作成済みSurfaceを開き直しても、表示金額は更新されず変更後の値は反映されませんでした。
ただしSlackbotへ最新データでのSurface再作成を依頼すると、新しいSurfaceでは表示金額が更新されました。
今回確認した挙動は、2026/9/11時点のSlack Helpにある「Surfaceは現時点では新しいデータを自動取得・反映しない」という説明通りです。
一方、同日にSalesforceが発表したSlackforce Surfacesでは、データソースと自動同期するリアルタイムデータ連携機能を2026年10月より順次提供するとされています。ライブデータは今後機能提供後に検証してみます。
変更指示では既存Surfaceを直接編集せず、新規生成された
検証中に「フィルターを追加」「担当者別集計を追加」などの変更を依頼したところ、今回の環境では既存Surfaceそのものを書き換えるのではなく、変更内容を反映した新しいSurfaceが作成されました。
そのため調整を重ねる運用では旧バージョンのSurfaceが残ります。日常的にダッシュボード利用する場合は最新版のリンクをチーム内で共有する、不要な旧Surfaceを整理するなどの運用を決めておくと良さそうです。
Surface内の要素を起点にコメントできる
【ポイント】
各要素ごとにSlackコメントを残すことが可能です。
Surfaceは閲覧だけでなく、画面内の要素を起点にコメントを残すこともできます。今回の検証では「商談件数」のKPIカードからコメントを追加すると、右側にその要素に紐づくスレッドが開きました。

図7 KPIカードにコメントを付け、その要素に紐づくSlackスレッドを開始
「この数値は最新か」「この案件群を確認してほしい」といった会話を、ダッシュボードの該当箇所に紐づけて残せます。KPIやグラフを見ながら、チーム内でどの数値・表示について話しているのかを共有しやすい点が特徴です。
ダッシュボード以外の見せ方・出力も試す
【ポイント】
Salesforce以外の情報や既存資料も可視化でき、ダッシュボード以外の見せ方も可能です。
ここまでSalesforceの商談データをダッシュボードとして扱ってきましたが、Slackforce Surfacesの用途はダッシュボードに限りません。Salesforceの公式発表では、プレゼンテーション、特設サイト、計算ツールなども生成例として挙げられています。ここでは、最新トピックをSurfaceとしてグラフィカルに整理するケースに加え、要件定義書とSlack上で後から決まった内容を統合してSurface化するケースを試しました。
最新トピックをグラフィカルに整理する
まず、SalesforceやSlackの最新トピックを読みやすい画面にまとめるよう指示しました。
集計用のダッシュボードとは異なり、複数の話題を読み物のように整理するレイアウトも自然言語の指示だけで作成できました。

図8 Salesforce/Slackの最新トピックをカード型に整理したグラフィカルな画面
要件定義書とSlack上の最新決定事項をまとめてSurface化する
次に、Slack上で共有した要件定義書と、その後の会話で決まった内容をまとめてSurfaceにできるかを試しました。検証では、要件定義書では未決だった内容について、Slack上で「FR-10のモバイル対応を初回リリース対象とする」「1,000万円以上の商談では承認プロセスを不要とする」「既存Excelからの商談移行を過去2年分とする」と決定事項を追加しました。

図9 Word要件定義書とSlack上の最新決定事項を統合し、最新状態の要件定義をSurface化する流れ
そのうえで、添付した要件定義書よりもSlack上の会話を最新情報として扱うよう指示し、要件定義全体をSurface化しました。生成されたSurfaceでは、Slack上で追加した3つの決定事項が「今回の主要決定事項」として整理され、要件定義書上では未決だった項目も「解決済み」として更新されました。

図10 添付した要件定義書とSlack上の最新決定事項を統合して生成したSurface。決定事項の反映に加え、未決事項や関連要件も更新された
単に要件定義書を可視化するだけでなく、Slack上で日々追加される議論や意思決定を、既存資料と組み合わせて整理できる点が特徴です。Slackを最新の業務コンテキストが集まる場所として使い、その内容を反映したレビュー用のSurfaceをその場で作れることは、Slack上で利用するメリットの一つと感じました。
Salesforce標準ダッシュボードとの使い分け
2026/9/11時点の検証結果では、Slackforce SurfacesとSalesforce標準レポート/ダッシュボードは用途を分けて考えるのが分かりやすい状態でした。ただし、10月から予定されるリアルタイムデータ連携の提供後は、最新データの扱いを含めて使い分けが変わる可能性があります。
| 観点 | Salesforce標準レポート/ダッシュボード | Slackforce Surfaces |
|---|---|---|
| 作成方法 | レポート条件、集計、グラフなどを設定 | 自然言語で見たい内容を指示 |
| 最新データ | ダッシュボードを更新(Refresh)して最新データを表示 | 9/11時点では再生成が必要。リアルタイムデータ連携は10月より順次提供予定 |
| 一時的な切り口 | 新しい切り口では、レポート条件や表示の調整が必要になる場合がある | その場で切り口を変えた画面を作りやすい |
| 継続利用・管理 | フォルダやダッシュボードとして継続管理しやすい | 現状は再生成で複数Surfaceが残る。ライブデータ提供後は運用を再確認 |
| Slackでの会話 | 共有後にSlackで会話する運用 | Surface内の要素にコメントを紐づけられる |
現時点では、定常的に同じ指標を追う用途はSalesforce標準ダッシュボード、会議前や案件レビュー時などに「今この切り口で見たい」という分析画面をすぐ作る用途はSlackforce Surfaces、と整理すると理解しやすいでしょう。Surfaceでは、その画面上で絞り込み、明細確認、コメントまで続けられる点に違いがあります。
また、今回の検証では、作成したSurfaceをそのままPowerPointやPDFなどのファイルとしてエクスポートする操作は確認できませんでした。共有はSurface自体のリンクをSlack上で扱う形が中心になりそうです。
今回の検証結果
| 検証項目 | 結果 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 商談からSurface生成 | 〇 | 自然言語の短い指示で作成 |
| KPI・グラフ・一覧の生成 | 〇 | レイアウトを細かく指定せず生成 |
| フィルター追加 | 〇 | フェーズ、商談種別、完了状況で確認 |
| フィルター連動 | 〇 | KPI・グラフが条件に応じて更新 |
| インサイト | 〇 | 集計結果の傾向を文章で表示 |
| 取引先別集計 | 〇 | 取引先を軸に件数・金額を集計 |
| 商談明細への展開 | 〇 | 取引先から商談一覧へドリルダウン |
| モバイルで新規作成 | 〇 | 今回のiPhone版Slackで確認 |
| モバイルでフィルター操作 | 〇 | KPIの連動まで確認 |
| 要素単位のコメント | 〇 | KPIカードからスレッドを開始 |
| Salesforce更新の自動反映 | × (2026/9/11時点) |
既存Surfaceは変更前の値のまま。10月からライブデータ連携を順次提供予定 |
| 要件定義書+Slack会話の利用 | 〇 | 要件定義書とSlack上の最新決定事項を統合してSurface化 |
| 最新データでの再生成 | 〇 | 再生成後はSalesforceの最新値を反映 |
| ダッシュボード以外のレイアウト生成 | 〇 | 最新トピックをカード型のグラフィカルな画面に整理 |
| 未決事項の更新 | 〇 | Slack上で決定した内容を反映し、未決事項を解決済みとして整理 |
まとめ
Slackforce SurfacesをSalesforceの商談データで試したところ、自然言語からKPI・グラフ・一覧を作り、フィルター、取引先別集計、商談明細への展開、要素単位のコメントまで一連の操作を確認できました。今回の環境ではiPhone版Slackからの作成・フィルター操作もできています。
一方、2026/9/11時点ではSalesforce側の更新は既存Surfaceへ自動反映されず、最新値の確認には再生成が必要でした。リアルタイムデータ連携は2026年10月から順次提供予定のため、この点は提供後に改めて確認が必要です。
現時点では、定常的な可視化はSalesforce標準レポート/ダッシュボード、都度の分析やSlack上での共同確認はSlackforce Surfaces、という使い分けが分かりやすそうです。また、既存の要件定義書とSlack上で後から決まった内容を統合し、最新状態のレビュー用Surfaceとして整理する使い方も確認できました。
※ 本記事は2026/9/11時点のSlack/Salesforce環境での検証結果です。
参考情報
- Salesforce、「Slackforce Surfaces」を発表 SalesforceをはじめとするさまざまなデータをSlack上で活用可能に
- Salesforce: Welcome to Slackforce
- Slack Help: Create interactive surfaces with Slackbot
<Salesforce>
弊社ではSalesforceをはじめとするさまざまな無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら
また、弊社ではSalesforceの導入支援のサポートも行っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
>>Salesforceについての詳細はこちら
>>Salesforceの導入支援実績はこちらからご覧いただけます!
医療業界に特化した営業支援、顧客管理(SFA/CRM)のコンサルティングも提供しております。こちらもぜひお気軽にお問い合わせください。
>>顧客管理(SFA/CRM)のコンサルティングの詳細はこちら


