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Salesforceのキューとは?基本的な定義と注意点を理解しよう

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「Salesforceのキューについて知りたい」

Salesforceでは、扱うデータをキューとしてグループ化できます。ただし、キューを扱うには、ルールを知っておくことが大事です。コーディングの知識がなくても自社ニーズのツールを組めるのがSalesforceですが、キューの特徴を理解していないと、「取引先の所有者が割りあてられない」など設定の壁にあたる可能性があります。

今回は、Salesforceのキューについて、定義の認識と注意点など解説しましょう。キューの特徴を再確認しておきたい担当者は、ぜひ参考にしてみてください。
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   ◆Salesforceのキューとは?使い方や特徴を解説

Salesforceのキューの基本的な定義


キューとは、待ち行列のことです。IT開発で使われるデータ構造のひとつの役割となるqueue(キュー)は、データの順番を制御します。
データ構造では、FIFO(先入れ先出し)が規則です。キューに入れられたデータは、先に入っていたデータから取り出されます。キューのデータ構造がお店の順番待ちのために並ぶ「待ち行列」をイメージできるでしょう。

キューに追加する操作が「enqueue」

キューにデータを追加(入れる)ことを「enqueue」といいます。構造的に先に追加したデータは、奥に格納されて、次に追加されるデータの先にあるイメージです。ルールとして、先に入ったデータの後に並列で追加されていく状況を「enqueue」といいます。

キューから取り出す操作が「dequeue」

キューからデータを取り出す操作が「dequeue」です。構造的なルールでは、先に入っていたデータから取り出されます。キューのルールは、FIFO(先入れ先出し)の構造です。

Salesforce キュー

Salesforceのキューは、データ構造のとおりに順番待ちの状態でデータを格納しています。Salesforceのキューでは、業務の作業工程を共有するチームのレコードに対して次の役割を持つでしょう。

  • レコードの優先付け
  • レコードの配布
  • レコードの割り当て

キューのアクセス方法は、リストビューから実行する仕組みです。利用できるデータは、リードの配布を管理するリードキューやサービス契約の配布を管理するサービス契約キューなどがあります。

Salesforceのキューを使用可能なエディション

キューを使用可能なSalesforceのエディションは、次のとおりです。

Contact Manager Edition:中小企業が対象の取引先責任者管理向け(販売終了)
Group Edition:小規模ワークグループ向け(販売終了)
Essentials Edition:小規模ユーザ10名まで
Professional Edition:全事業者対象
Enterprise Edition:高いカスタマイズ性
Performance Edition:SNSやモバイル分野向け(販売終了)
Unlimited Edition:CRM機能の無制限利用可能
Developer Edition:無料で利用可能な開発環境
Database.com Edition:Database.com管理用(販売終了)

すでに販売終了のエディションもありますが、キューはほとんどのエディションで利用可能です。

Salesforceのキューの注意点


Salesforceのキューを使う際の注意点について解説します。

オブジェクトによってリストビューが作成されない

Salesforceで新しく作成したキューでリストビューが作成されるオブジェクトは次のとおりです。

  • ケースキュー
  • リードキュー
  • カスタムオブジェクトキュー

上記のオブジェクトで作成したキューでは、標準でリストビューが作成されます。ただし、上記以外の他のオブジェクトでは、リストビューが作成されないのが標準です。他のオブジェクトでもリストビューを作成するには、手動でオブジェクトにリストビューを作成する設定が必要となります。手順は、次のとおりです。

■Salesforce Classicの場合

  1. 「検索条件を指定」を開く
  2. 「キュー」を選択
  3. フィルタリング対象のキューを選択
  4. 「保存」を選択

■Lightning Experienceの場合

  1. 「所有者」を選択
  2. 演算子「次の文字と一致する」からフィルタ処理の対象となるキューを入力
  3. 「保存」を選択

上記の設定により、キューに割り当てられているレコードをリストビューでチェックできるようになります。

標準的な共有プロセスを介してコミュニティユーザに配布できない

キューオブジェクトは、アクセスレベルで標準的な共有プロセスを介してコミュニティユーザに配布できません。
標準的な共有プロセスに該当するのは、カスタムプロファイルや権限セットです。そのため、コミュニティユーザに対しては所有者項目がレポートに表示されなくなります。

その要因は、カスタムレポートタイプが所有者となっているためです。所有者は、キューを受け入れるオブジェクトにもとづきます。

取引先の所有者に割り当てられない

Salesforceのキューは、取引先の所有者に割り当てられません。取引先の所有者は、ユーザ以外を選べない仕組みのためです。ただし、作業キューに見込み客を追加できます。リストビューから作業キューに見込み客を追加も可能です。レコード詳細ページから作業キューに見込み客を追加する手順は、次のようになります。

  1. レコード詳細ページ(リストビュー)を開く
  2. テーブルビューに切り替える
  3. 追加するレコードを選択(リード、取引責任者、個人取引先など)
  4. 「アクション」ドロップダウンリストから該当レコードを追加

上記の手順では、営業マネージャで定義された活動であることが必要です。営業マネージャに定義された活動では、以下のように操作します。

  • 「セールスケイデンス」タブで利用可能
  • 「私のリスト」内で関連付けられていなくても、1回限定で利用可能
  • 見込み客を追加する際は、「セールスケイデンスに追加」または「私のリストに追加」を選択

Salesforceのキューに追加されるとメール通知が設定される

Salesforceのキューに登録されるとメンバーにメール通知されます。新規レコードのキュー登録では、すべてのキューメンバーにメールが通知される仕組みです。次のような設定が特徴となります。

  • 「メール」項目が空白
  • 「メール」が指定済みで「メンバーへのメール送信」チェックボックスがオンになっている

メール通知を停止するには、有効でないメールアドレスを作成すればブロックリストに登録されて組織のメールが無効化されます。

レコードの所有者を設定するキューの作成とキューメンバーの設定方法


キューの作成目的がレコードの所有者の設定であれば、キューメンバーの設定も必要になります。キューメンバーの設定もあわせて、操作手順を紹介しましょう。

レコードの所有者に設定する操作手順

レコードの所有者に設定する操作手順は、次のとおりです。

  1. 管理メニューを開く
  2. 「ユーザの管理」を選択
  3. 「キュー」を選択
  4. 「新規」アイコンを選択
  5. 「キュー名とメールアドレス」の入力欄にキューの「表示ラベル」と「キュー名」を入力
  6. 「サポートされるオブジェクト」内の「利用可能なオブジェクト」項目からオブジェクトを選択
  7. 「追加」を選択
  8. 「キューメンバー」項目からキューのメンバーを選定
  9. 「選択可能なユーザ」項目で追加するユーザを選択
  10. 「追加」を選択

キューのメンバーにロール(データ)を割り当てるには、次の操作手順が必要です。

  1. 「検索」項目から「ロール」を選択
  2. 追加が目的のロールを選択
  3. 下位ロールが必要な場合は「ロール&下位ロール」を選択
  4. 「追加」を選択
  5. 「保存」で完了

ここまでの操作手順でレコードの所有者に設定するキューが作成できます。

まとめ

今回は、Salesforceのキューについて、基本的な定義と注意点など解説してきました。
キューの作成では、できない操作や回避策などがあります。さらに、レコードの所有者を設定するキューの作成とキューメンバーの設定方法についても説明しました。

Salesforceでは、プロファイルやロールなどひんぱんに扱うため、データ構造の仕組みを理解しておかないと、自社ニーズに合ったシステム構築が進まないことが考えられます。キューの作成では、今回紹介した注意点を参考にカスタマイズしてみましょう。

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