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リードナーチャリング4つのステージ!インサイドセールスの仕組みづくりを徹底紹介

インサイドセールスの役割の中で、最も重要な取り組みはリードナーチャリングになります。
リードナーチャリングは、見込み客を育成することです。インサイドセールスでは、どのように見込み客を育成していくのでしょうか?

今回の記事では、インサイドセールスの重要な取り組みとなるリードナーチャリングについて解説します。インサイドセールスの導入を検討しているスタートアップ経営層は、ヒントとして参考にしてみてください。

リードナーチャリングに必要な4つのステージとは


リードナーチャリングとは、何らかのアクションで獲得した見込み客(リード)を将来的な受注を目的として、購入意欲を高めていくマーケティングテクニックのひとつです。高額な商材をあつかうBtoBでは、検討期間が長いため、プロセス設定に沿って活用されます。

リードナーチャリングは、検討期間に時間をかける手法として有効です。メールなどを活用して段階ごとに興味関心が高まるコンテンツを提供しながら購買確度を高めます。リードナーチャリングは、4つのステージに分けて取り組むマーケティング手法です。次のような4つのステージで実行します。

  1. ニューリード(New Lead):顧客情報
  2. ワーキングアンタッチド(Working Untouched):最も有効な担当者と接点がない状態
  3. ワーキングコネクティッド(Working Connected):担当者と連絡できる状態
  4. コンバート(Convert):コンバージョンまたは営業へパス

4つのステージに分ける理由は、ステージごとの適した内容で提案できるからです。また、ステージごとに分けたリードナーチャリングは、リソース配分の面でも管理しやすくなります。自社ビジネスの状況にあわせて負担の配分が可能です。

ステージ1段階:ニューリード

ニューリードとは、顧客情報をあらわします。ニューリードの情報は、次の経路から入手できる顧客情報です。

Webサイトの資料請求から得た顧客情報
Webサイトの問い合わせから得た顧客情報
セミナー参加後のアンケート回答から得た顧客情報

ニューリードは、企業が施した施策に対して反応した顧客の情報となります。BtoBの場合は、見込み客としての顧客情報に次の条件が必要です。

  • 担当者氏名
  • 企業名
  • 部署名
  • 役職名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 上記の条件を最低限入手できることが、リードとしての最低条件になります。顧客から情報を入手するためには、申し込みフォームなどを設置しているランディングページのクォリティを向上させることが大事です。さらに次のような顧客情報も有効活用できます。

  • 自社製品の導入予定時期
  • 自社製品の想定利用人数
  • 自社製品を利用する場所
  • ファーストコンタクトで大事なBANT

    リードナーチャリングのファーストコンタクト(初回接点)で重要な分析要素では、BANTがあげられます。BANTとは、次の要素による分析指標です。

    B(Budget):製品を導入するための予算はどれくらいか
    A(Authority):製品導入を決定する決裁者は誰か
    N(Needs):顧客企業は製品をどれだけ必要としているか
    T(Timeframe):具体的な導入時期はいつ頃か

    ニューリードは、リードの状態をBANTにあてはめて判断する必要があります。ただし、BANTを導入して問い合わせフォームの入力項目を増やしてしまうと、複雑で使いにくいフォームになってしまいます。結果的に申し込みを断念されてしまえば、元も子もありません。

    そのため、問い合わせや資料請求の入力フォームの項目は、極力最低限の入力でおさえます。そのうえで、顧客行動に対して、1つの質問でメールや電話でコンタクトをとることが大事です。

    たとえば、次のような提案でコンタクトしていきます。

  • 資料をダウンロードいただきましたが、どのような課題をお持ちでしょうか
  • 導入事例ページをご覧になったようですが、同じような課題をお持ちですか
  • 顧客のBANTを反映するには、ひとつの起点からコミュニケーションをとることが必要です。

    スコアリング(リードスコア)

    リードナーチャリングでは、見込み客の状態を数値でイメージできれば、ステージ移行の明確な判断となります。スコアリングは、見込み客の状態を数値化してあらわすリードスコアの配点です。たとえば、BtoBビジネスでは次のようなリードスコアを活用します。

    【売上規模】
    1000億円以上:+10点
    500~9999億円:+5点
    100~499億円:+1点

    【業種・業態】
    IT企業:+5点
    製造業:+3点
    小売業:+1点

    【コンタクトした人の役職】
    経営層:+10点
    部課長:+5点
    所属部担当者:+1点

    【コンタクトした人の行動】
    資料ダウンロード:+5点
    問い合わせフォーム送信:+3点
    Webサイトアクセス3回以上:+2点

    リードスコアで重要になるポイントは、行動ではなく属性です。属性スコアが高得点のリードの場合は、ステージ1の段階でも有望な顧客とみなせます。リードスコアによるスコアリングの目的は、厳密にリードの格付けをすることではありません。目的は、リードスコアリングを指標として、次のステージへ移行する判断材料にします。スコアリングによる判断は、属人的な判断とならない点が特徴です。数値指標は、社内で共有できる指標となるため、上長不在でも指標に沿ってビジネスを展開できます。

    スコアリングに役立つ社内のフィードバック

    スコアリングを進めるにあたって、社内のフィードバックを役立てられます。インサイドセールス担当者は、カスタマーサクセスやフィールドセールス担当者から、自社にとって有望な顧客像のフィードバックを明確にしておくことがおすすめです。そのためには、日頃からマーケティング部門やフィールドセールス担当者とのコミュニケーションをはかり連携体制を整えておくことが大事です。

    ステージ2段階:ワーキングアンタッチド

    続いてのステージは、ワーキングアンタッチドの状態になります。この状態では、顧客との連絡が可能だが決裁権や影響力において、後押しとなる担当者ではない状態です。ワーキングアンタッチドの段階で重要なのは、商談を後押しするような担当者との接触機会をとれるようにタイミングをはかる必要があります。それにより次のステージへの移行となるでしょう。

    ステージ3段階:ワーキングコネクティッド

    ワーキングコネクティッドの段階は、有望な担当者と連絡を取り合える状態です。この段階では、じっくりと相手の課題を聞き出して、具体的な解決策と結びつける必要があります。先述したBANT要素にあてはめて課題を聞き出すことも有効です。

    ステージ4段階:コンバート

    いよいよリードナーチャリングの最終段階となりました。コンバートでは、フィールドセールスに送客したり、コンバージョンしたりします。この段階でステップできない場合は、再度ステージ2や3段階へ戻すことも必要です。インサイドセールスでは、さらに顧客課題を深堀りしたり、プロブレムソリューションフィット(課題解決となる最適な製品)を進めたりできます。

    全体のスループットの調整的な役割


    リードスコアリングは、全体のスループット(定期的にどれだけの業務を処理できるか)の調整的な役割となるでしょう。リードナーチャリングにおいて、コンバージョンまで至らず、再度ステージ2や3に戻るケースが多くなれば、スコア配点の見直しで調整できます。見直しには、パス先のフィールドセールスのフィードバックが大事です。

    まとめ

    今回は、インサイドセールスの仕組みづくりで重要となるリードナーチャリングについて解説してきました。リードナーチャリングを段階で分けることやスコアによって次のステージへ移行する仕組みとなります。インサイドセールスは、仕組みをつくることで他部署との共通認識の向上が可能です。基盤を整えたうえで実装する必要があります。

    参考文献:『起業大全』(ダイヤモンド社・田所雅之著)

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