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Marketing cloudの特徴を理解!機能やできること・活用事例を紹介

Salesforceといえば、CRM(顧客関係管理)とSFA(営業支援)を効率化するツールというイメージがあります。CRMやSFAは、営業対象となる顧客の存在があって効果を発揮できるシステムです。

では、ビジネスにおいて営業活動の前に重要な業務は何でしょうか?それは集客を担当するマーケティング業務が該当します。Salesforce製品には、CRMやSFAとの連携が可能な同社が提供するマーケティングオートメーションツール(以下MAツール)があります。

この記事では、セールスフォースドットコム社が提供するMAツール「Marketing Cloud」について、解説しましょう。機能やできること、活用事例など紹介します。集客業務の効率化とビジネス拡大を模索中の企業マーケティング担当者は、ぜひお役立てください。

Marketing CloudはどのようなMAツールなのか?

機能の紹介

Marketing Cloudには、集客に必要な機能が用意されています。

メールを使った訴求

軸となるのがメールマーケティングです。メールマーケティングでは、顧客への行動として次のアクションが活用できます。

顧客の属性を分類した自動配信メール:メールキャンペーン
配信メールのリアルタイム分析:レポート作成・A/Bテスト・予測など
Salesforceで管理している顧客にパーソナライズ化したメールを送信

メールマーケティングでは、顧客の属性を絞り込み、適切なタイミングにより自動配信メールで訴求できます。

モバイルメッセージで訴求

メールマーケティング以外では、モバイルアプリに特化した訴求が可能です。

  • プッシュ通知
  • SMS(ショートメッセージサービス)
  • MMS(マルチメディアメッセージングサービス)

個人のモバイルデバイスに対して、パーソナライズされたメッセージで訴求できます。

新規顧客獲得のための広告管理

Marketing Cloudは、新規顧客獲得に必要な広告管理機能を備えています。SNS広告において、SNS広告のキャンペーンをセグメント(属性分類)したり、テスト検証したりできる機能が備わっています。それにより、広告を表示できる顧客対象を絞り込んだ広告の最適化が可能です。

Marketing Cloudは、広告掲載の状況を分析できる広告の効果測定も利用できます。テスト検証の際や新規で広告キャンペーンを打ち出す際に、顧客の反応を効果測定で判断できるでしょう。

ランディングページの作成

Marketing Cloudは、直感的な操作でランディングページなどWebコンテンツが作成できます。Marketing Cloudのエディタ機能「Cloud Pages」を活用すると、マーケティングコンテンツとして複数のチャネルが作成可能です。

  • ランディングページ
  • マイクロサイト
  • モバイルアプリのプッシュ通知
  • Facebookページなど

カスタマージャーニーマップの作成

Marketing Cloudは、独自の機能としてカスタマージャーニーマップの設計ができます。カスタマージャーニーマップでは、顧客ごとに変容する購買心理行動を可視化して、段階ごとの最適な訴求が可能です。ツールを活用したカスタマージャーニーマップは、顧客行動をパーソナライズ化して設定できます。

Marketing Cloudで実現できること


MAツールの機能を活用して、Marketing Cloudでどのようなことを実現できるのでしょうか?大きく分けて次の3つが実現できます。

  • 顧客情報を一元管理できる
  • カスタマージャーニーを自動作成して
  • 状況にあわせたコンテンツチャネルで訴求できる

顧客情報を一元管理できる

Marketing Cloudでは、ツール内で顧客情報を一元管理できます。顧客情報の一元管理は、セグメントされて必要なときに迅速なデータ活用が可能です。次のデータが、一元管理対象になります。

  • 顧客のWebページ閲覧履歴
  • 顧客の自社商品などの購買履歴
  • 自社POSシステム情報

カスタマージャーニーを自動作成してタッチポイントを増やせる

Marketing Cloudでは、先ほど紹介したように、カスタマージャーニーの自動作成ができます。カスタマージャーニーでは、顧客の購買心理の変化をプロセスに分けて可視化することが可能です。プロセスの可視化により。それぞれの顧客に最適なタッチポイントで訴求できます。

状況にあわせたコンテンツチャネルで訴求できる

Marketing Cloudでは、複数のコンテンツチャネルを活用した訴求ができます。オンライン完結型のECサイトだけではなく、SNSで共感を持ってもらった顧客に実店舗への誘導を実行することも可能です。商品と顧客とのタッチポイントは、対象顧客の購買心理にあわせた訴求ができます。

Marketing Cloudの独自機能

それでは、Marketing Cloudに備わっている独自のマーケティングオートメーション機能を紹介しましょう。

許可リスト:特定のメールアドレスを除外設定などフィルタリングする機能
AMPスクリプト:スクリプト言語を配信コンテンツなどに埋め込める機能(メールコンテンツ・Webページコンテンツなど)
Audience Builder:直感的な操作で顧客のトラッキングデータをもとにしてレポーティングできる機能
Automation Studio:直感的な操作でマーケティング施策を自動作成できる機能
Brand Builder:自社ブランドラベルの構築をサポートする編集機能
コンバージョントラッキング統計レポート:メールマーケティングによるコンバージョン統計レポートを作成
Email Studio:メールマーケティングの施策作成・配信設定・トラッキングなどを実行
Marketing Cloud:複数のチャネルの計画・監視・トラッキング・実行まで管理するMA機能
Mobile Connect:SMS(ショートメッセージ)キャンペーン作成・送信・トラッキング機能
マイクロサイト作成:ランディングページとWebサイトの中間的要素のページを作成
Journey Builder:顧客ごとに設定可能なカスタマージャーニーマップ作成機能
Personalization Builder:顧客の行動データを集めて、興味関心事の推測、最適な訴求を予測したうえで複数のチャネルで訴求する機能
Content Builder:複数のチャネルで活用するコンテンツを一元管理する機能
Analytics Builder:顧客行動データをトラッキングしてレポート作成できる機能

Marketing Cloudの活用事例「ROOM & BOARD社」


Marketing Cloudは、実際の活用事例から効果が判断できます。3万人の顧客に対して3万通りの訴求を実行する顧客個人に対して最適な訴求を成功した米国の家具会社ROOM & BOARD社の事例です。

ROOM & BOARD社は、1999年より空間を提供する家具の実店舗販売を中心に事業を展開していました。Webサイト経由での購入機能は実装されていない状態で実店舗での販売に特化していました。

2009年にMarketing Cloudを導入して、実店舗のデータをデジタルで表現しはじめました。Web上の顧客がとった行動履歴を自動的に取得して、翌週のおすすめ商品紹介へつなげる機能などを実際に採用しました。おすすめ商品は自動的に分析予測できる点がMarketing Cloudの特徴です。

Marketing Cloudは、膨大なデータを処理するマーケティング担当を雇用することに匹敵します。Webサイト訪問顧客へは、Marketing Cloud経由のメールが自動配信されて、Webサイトを見て実店舗に訪れるための導線を設計します。具体的には、ソファの購入後に「顧客は何を必要とするか?」を予測して、クロスセルやアップセルの施策を自動提供するイメージです。

結果的にROOM & BOARD社は、「Webで40%アップ」と「実店舗で60%アップ」、さらに「顧客転換率600%アップ」という偉業を達成しました。
データ参照動画URL:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/room-and-board/#

活用事例データ参照URL:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/room-and-board/

まとめ

本記事では、ビジネスにおけるマーケティング業務を効率化するMarketing Cloudについて解説してきました。Marketing Cloudは、セールスフォースドットコム社が提供するMAツールに関する機能を集約しています。

Salesforce製品の大手企業向けのエディションに申し込むことで、Salesforceが提供する別のMAツール「Account Engagement(旧・Pardot)」の機能も統合可能です。ユーザビリティ向上に向けて、上位エディションを申し込めば、MAツール全般の機能を実行可能になります。

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