SalesforceとQuipの連携方法についてわかりやすく解説
目次
「出先のモバイルノートでExcelやPowerPointなど同時に複数のツールを起ち上げるのは面倒」
「Googleドキュメントとスプレッドシートを行き来しないでリモート作業できないだろうか?」
リモートでファイルを共有した作業では、ツールの切り替えに手間がかかります。そのようなツール間の移動の必要がないドキュメント共有ツールがQuipです。Quipは、Salesforceの機能として連動できます。
この記事では、SalesforceとQuipの連携について、わかりやすく解説しましょう。オンライン上でドキュメントの共同作業を考えている担当者の参考になれれば幸いでございます。
Quipとは
SalesforceとQuipの連携について理解するには、Quipについて知っておくことが大事です。Quipとは、データ管理を組織で共有できるドキュメント共有ツールです。Quipは、プロジェクトなどでグループを作成して、オンラインによるデータ管理ができます。
Quipは、クラウド上で共同作業を実行できるコミュニケーションツールです。現在では、Salesforce Anywhere(Quip)として、Salesforceの機能に統合されました。
Quipは、複数のツールの起動を必要としません。1つに集約されたファイル管理ツールとして、異なるツール間を行き来しないで作業を共有できます。
Quipの特徴
Quipは、2016年からSalesforceに統合された単体ツールです。ExcelやWord、PowerPointなどを行き来しないで、3つのファイル管理ソフトの機能を1つのドキュメント内で使えるのが特徴です。
Quipは、ターゲットを明確にしたファイル管理や時間軸で取り扱うファイル管理などができます。それら機能が1つのツールで集約されているため、効率のよいグループワークが実行可能です。
Quipのメリット
Quipは、オンラインで作成・編集・共有できるツールになります。Quipでは、チャットによるコミュニケーション機能を利用可能です。Quipのメリットは、次の2つがあげられます。
- ドキュメントの共同作業の効率を上げる
- チャットによるリアルタイム編集とプロセスのチェックができる
ドキュメントの作成・共有・管理の効率を上げる
Quipは、ドキュメントの作成や共有、管理するツールです。ドキュメントがExcelの機能やWordの機能を保有しているため、Quip内だけで共有できます。リモートによるドキュメント制作の共有グループ単位は、次のとおりです。
- 企業単位
- 部署単位
- チーム単位
- 個人間
Quipに参加するプロジェクトユーザーを自由に設定できるため、制約のあるツールの共有よりも、効率のよいグループワークを実行できます。
チャットによるリアルタイム編集とプロセスのチェックができる
Quipでは、ドキュメントの変更があれば、メンバーに通知が送られる仕組みです。通知の届いたメンバーは、時系列でドキュメントにコメントを残せます。
さらに同時作業中のメンバー同士がチャットでコミュニケーションをとることも可能です。フィードバックによるコミュニケーションの内容は、ドキュメント制作のプロセスとして記録されます。
「プロジェクトメンバーがどのような経緯で受注できたか?」など、Quipでは、時系列に把握することが可能です。そのため、記録された制作プロセスは営業プロセスの組み立てにも役立てられます。
その他、Quipは、マルチデバイス対応になるため、スマートフォンやタブレットからアクセスしたリモートワークが実行可能です。
Quipの設定方法
Quipは、単体で利用できます。Quipを利用するには、登録が必要です。下記公式ページより登録できます。
https://quip.com/account/login
Quip登録ページでは、次の入力項目が必要になります。
- メールアドレス
- フルネーム
- パスワード入力
上記3つの入力をしたうえで、「マスターサブスクリプション契約 (MSA) および個人情報保護方針に同意します。」への同意にチェックして「アカウント作成へ」をクリックします。
入力したメールアドレスに認証用のメールが届いたら、メール内の「set up your team」ボタンをクリックして登録ページに移しましょう。設定画面では、3つの項目の入力が必要です。
- 役職
- 電話番号
- 居住国の選択
さらに、入力項目下のチェック項目3か所にチェックしたら「次へ」をクリックします。
- 会社名
- Quipサイトのサブドメインの設定
- サイトのプライバシ―ポリシーへの理解へのチェック
- 会社規模選択:「1~45人のユーザー」など
上記項目に必要事項を入力したら、「次へ」をクリックしましょう。最後に、招待するチームメンバーのメールアドレスを入力すれば利用開始できます。ここで紹介した方法は、Quipを単体で使う場合の設定方法です。
SalesforceとQuipの連携方法
SalesforceとQuipを連携するには、Salesforce Anyware(Quip)を使います。QuipがSalesforceに統合されたため、Salesforce Anyware(Quip)として同じツール内の機能のように連携が可能です。
QuipとSalesforceとの連携は、Salesforce内のデータを社内社外問わず情報共有の効率化になります。たとえば、Salesforce Anyware経由でSalesforceのデータを作成や、更新・チェックも可能です。
Salesforce Anywareでの連携は、Salesforceの管理画面に切り替える必要がありません。また、SalesforceからSalesforce Anywareと連動しているレコードデータをチェックできます。
Salesforce Anywareの機能
Salesforce Anywareの機能は、次のとおりです。
- Salesforce Anywareオートメーション機能:ビジネスプロセスの自動化
- Lightningコンポーネント:Lightning ExperienceでのSalesforce Anywareの活用
- グローバルクイックアクション:現在実行しているページから移動しないでドキュメント作成可能
- テンプレート:あらかじめ用意されているカスタマイズできる文書テンプレート
- Quipライブデータ:Quipが活用できるライブデータのチェック
- Quip文書リンク:Salesforceレコードへのリンク・Salesforce側からのアクセスが可能
Quip利用に向いている組織は?
Quipは、どのような組織に向いているのでしょうか?Quip導入に向いているのは、次のような組織です。
- 部署や部門間で業務が異なっている組織
- 情報の伝達が難しい組織
Quipは、商談時の「いつ」「誰が」「どのような発言をしたか」を明確にできる時系列にプロセスが視覚化されるドキュメントの特徴を活かせます。部署同士のコミュニケーションツールに活用できるでしょう。
Quipを営業で活用する場合
Quipを営業で活用する場合、おもに商談で取り扱うスプレッドシートファイルやスライドファイルなどの共同作業が効果的です。企業の営業担当が事務作業に時間を費やしてしまうと、商談件数を増やす妨げになります。そのため、商談で取り扱うデータ資料はなるべく時間や手間をかけないことが大事です。
Quipでは、営業担当が商談中であっても、顧客のノート内で別の担当者がスプレッドシートやスライドなど資料作成ができます。1つの画面をリアルタイムで共同編集できるため、商談にリアルタイムな提案を織りまぜることが可能です。
営業担当者は、顧客との対話を進めながら、状況にあわせて他の担当者が商談に必要な資料を提案できます。とくに高額な取引となる大口案件では、チームで商談に取り組むことが必要です。
Quipに参加するメンバーは、通知を受け取り途中参加しても、Quipドキュメントの時系列記録が商談プロセスを視覚化します。このリアルタイムで前後関係を把握できる点がSalesforceとの連携に大きく貢献する機能です。
まとめ
今回は、SalesforceとQuipの連携について解説してきました。Quipは、単体でもドキュメント共同作成ツールとして業務効率を高めます。Salesforceとの連携では、多様化するプロスペクトのデータをリアルタイムで整理して商談の状況に合わせたドキュメント作成に役立つでしょう。
オンライン商談が台頭している中、企業の営業担当は顧客の状況にあわせて資料を用意することが成果につながります。迅速な対応のためにQuipとの連携は、これからの商談に不可欠なツールではないでしょうか。
<Salesforce>
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