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不動産仲介業でのSalesforce活用事例をご紹介

SFA・CRMソリューションといえばSalesforceが有名ですが、不動産仲介業での活用事例をとりあげてご説明したいと思います。

不動産仲介業に必須の「物件情報管理機能」

Salesforceといえば、顧客管理というイメージが強いですが、オーナーからお預かりしている物件情報の管理もすることが可能です。また購入や賃貸の成約につながった顧客データと関連付けてSalesforce内に情報を蓄積していくことで、成約に至る顧客層と物件群をあわせた分析も可能となります。

また、物件情報内に金額や、エリア、間取りといった情報を登録し、その情報をもとに検索をする機能を追加することができます。
例えば下記のようなお客様からの要望にあわせて、Salesforce内に登録されている物件情報を検索することができます。

・最寄り駅:銀座駅
・賃料:20万円以内
・間取り:1LDK

Salesforceのみですと、物件情報を顧客にお渡しできるような形で出力、印刷することはできませんが、OPROartsやFleekformといったSalesforceと連携可能な帳票ツールを利用することで、物件情報を紙として出力することが可能です。
(参考)
OPROarts:https://oproarts.opro.net
Fleekform:https://www.fleekform.com

Salesforceの「顧客管理機能」


次にご紹介するのは、Salesforceの得意な機能となる顧客管理機能となります。売買仲介でも賃貸仲介でも、顧客の連絡先だけでなく、求める物件の要望や、与信情報など顧客に関する管理すべき情報が多いのが不動産業界の特徴です。
これらの情報をSalesforceに集約して管理することで、急な担当変更にも対応することができます。

求める物件への要望をSalesforceで管理をすることができると、もう1つ良いことがあります。特に売買仲介だと、現在はご要望にそう物件はないが、そのような情報がはいり次第、顧客に連絡したいといった場面があると思います。
そのような場合に、かなえられなかった要望をまとめた顧客要望一覧を簡単に作成することや、子客情報にも上記でご紹介した検索機能を実装し、○○な物件を希望する顧客が検索できるようにすると、物件情報を軸に顧客を探すことができます。そのような活用法により、せっかく購入希望があるお客様があるにもかかわらず、営業担当が見逃してしまうといったことがなくなります。

「顧客管理機能」とマーケティングオートメーション「Account Engagement(旧Pardot)」


マーケティングオートメーションシステムもSalesforceとあわせて使うと、顧客との接点を増やすことや、より可能性の高い顧客にフォーカスして営業活動を行うことができるようになります。
Salesforce社では「Account Engagement(旧Pardot)」というマーケティングオートメーションシステムを提供しており、Salesforceとセットで使うには、やはり「Account Engagement(旧Pardot)」がお勧めとなります。

マーケティングオートメーションシステムとはどのようなことができるシステムなのか簡単にご説明させて頂きます。主な役割は以下の通りとなります。

  • Webサイトへの来訪者情報を記録
  • 既存顧客やWebサイトへの来訪者に対して、継続してコンテンツ(メール)を送付
  • そのコンテンツへの顧客側のアクションにより、顧客のサービスへの興味の度合いを数値化

不動産仲介業のビジネスモデルにあわせて、改めて説明をしていきたいと思います。
① Webサイトへの来訪者情報を記録
Webサイトへの来訪者情報をIPアドレス単位で記録することができます。まだSalesforce内に存在しない、もしくは顧客名とIPアドレスが紐づかない状態では、IPアドレス単位でしかみることができませんが、このIPアドレスの方が、毎日Webサイトに訪れているといったことは見ることができます。

一度、資料請求や問合せといったアクションをもらうことで、IPアドレスと顧客名、emailアドレスが紐づけることができ、その後は、Aさんが良くサイトに訪れて頂いていることや、どのページをご覧になられているかといったことも見えるようになります。

② 継続したコンテンツ(メール)を送付
すでに取引があった顧客としてSalesforceに登録されている顧客や、一度問合せなどを通じて取得した顧客情報に対して、メールを自動的に送付することができます。
不動産業界ですと、新しい物件の情報を送ったり、引越しや保険といった関連サービスのご案内といったメールを送付するのが多いかと思います。

③ 興味の度合いの数値化
「Account Engagement(旧Pardot)」を利用することで、上記で送付したメールが開かれたのか?どうか、メールの中にあるURLをクリックしてくれたか?といった情報も収集することができます。
新しい物件情報を送った際に、メールを開いた顧客は、物件の購入や賃貸を今もお考えなのかもしれません。さらにより「詳しいデータはこちら」というWebサイトへのリンクをクリックした方は、その物件にも興味が高いのかもしれません。
そのようなメールへの反応、行動をベースとして、「Account Engagement(旧Pardot)」では顧客にスコアをつけ、より興味の度合いが高い顧客を抽出することができます。興味の度合いが高い顧客にフォーカスして営業をすることで、より効率的な営業活動を行うことができます。

Salesforceの不動産仲介の「商談管理機能」


Salesforceを利用することで、各顧客との商談の進捗状況や、各プロセスに応じて収集すべき情報の管理といったことをすることができます。商談の管理をすることで以下のようなことが可能になります。

●営業担当が今やるべきことが見える
●経営者やマネージャーが売上の予測が見える
●経営者やマネージャーがトラブルになりそうな商談を早めに察知できる
●経営者やマネージャーがリソースの空き状況を把握できる

以下、もう少し細かく見ていきたいと思います。

① 営業担当が今やるべきことが見える
商談のプロセスの記録とプロセス毎に収集しなければいけない情報をSalesforceに登録させることで、営業担当の活動をガイドすることができます。新しく入社した担当であっても、Salesforceを利用することで最低限行うべきことは、先輩の指示なしでも、着々と進めていくことができます。

また担当者自身の担当する商談で停滞してしまっている商談を一覧でみることもできるため、連絡をしなければいけない顧客や、やらなければいけないことが一目でわかるようになります。

不動産売買仲介業ですと、例えば、問合せ→物件紹介→視察→契約→ローン申請→決済といったフェーズを作成し、それぞれのフェーズで確認しなければいけない内容を、Salesforce内に営業担当が記録するようするといったことが考えられます。
問合せの段階においては、物件への要望について、予算、お住まいになる家族構成、ご希望エリアについては最低限ヒアリングをさせて記入をさせる、物件紹介のフェーズでは必ず与信にかかわる情報をヒアリングして、記入させるといったことが考えられます。

② 経営者やマネージャーが売上の予測が見える
成約した案件だけでなく、商談進行中の案件も可視化することができるため、今月末の売上予想、年間目標との乖離といったことが見えるようになります。
売上、目標を会社全体、事業部毎、担当毎といったレイヤーを分けて管理をすることも可能です。

問合せ→物件紹介→視察→契約→ローン申請→決済というフェーズで考えると、視察まで進んでいる商談については確率50%、与信情報が確認できてローン申請まで進んでいる案件は90%となどと、確度を設定することで、現状の商談フェーズに応じた売上の着地予想がみえることになります。

③ 経営者やマネージャーがトラブルになりそうな商談を早めに察知できる
商談のプロセスを管理することで、1つのプロセスで長く停滞してしまっている案件を探すことも容易となります。

視察の後なかなか進まない商談は、顧客のニーズに合致した物件が紹介できなかっただけかもしれませんが、契約後、ローン申請後、一定期間以上滞留する案件はトラブルの可能性があるのではないでしょうか。そういった案件を一覧で表示することで、マネージャーが早め早めに状況を察知し、事前にトラブルを防ぐような行動をとることができます。

④ 経営者やマネージャーがリソースの空き状況を把握できる
担当別に保有する商談数や活動数をみることができるため、どの担当が忙しく、どの担当が比較的空いているのか?といったことも可視化することができます。

マネージャーの立場ですと、新しくはいったWebからの問い合わせを、どの担当に対応させるか?検討する際の1つの目安になるのではないでしょうか。

賃貸仲介成約後の契約管理や入金管理への活用


売買仲介業ですと、決済が終わり入居、手数料の入金がされますと、業務は一旦終了になると思いますが、賃貸は1年間の契約期間、賃料の入金管理も仲介業者が管理会社として行う場合もあるかと思います。

Salesforceでは、商談から発生した契約を管理し、契約期間の満了1か月毎にアラートをかける、契約期間満了が近い案件をリスト化するといったことも可能です。アラートやリストを活用することで、テナントに対して、更新の意思確認や更新にともなう様々な手続きを遅れることなく対応することができるようになります。

こちらは仲介会社よりは、不動産管理会社よりの使い方にはなるとは思いますが、各賃貸借契約前に賃料の入金を管理し、未入金の契約をリスト化するといったこともカスタマイズの方法によっては可能となります。
銀行等の入金履歴を、どの契約のものと判断するかという点については、銀行から出力される情報や連携方法によっても異なります。

以上、不動産仲介業でのSalesforceの活用できる場面や機能についてご説明をいたしました。当社では不動産業界、不動産関連業界への導入実績も豊富にございますので、Salesforce導入にご興味がある方はぜひ一度お問い合わせください。

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