Salesforce 承認プロセス設定ガイド: 社内申請を自動化!
目次
- 1. Salesforceの承認プロセスとは?
- 2. 承認プロセスのメリット
- 2.1 1. 申請業務の効率化
- 2.2 2. 申請や承認状況の可視化
- 2.3 3. 企業のガバナンス強化
- 3. 承認プロセスの設定方法
- 3.1 1. 準備作業
- 3.2 2. 新しい承認プロセスの作成
- 3.3 3. 開始条件の設定
- 3.4 4. 承認者の設定
- 3.5 5. 最終承認時の自動更新の設定
- 3.6 6. 承認プロセスの有効化
- 4. よくある質問と回答
- 4.1 Q1: 申請者を特定のグループや役職に制限するには?
- 4.2 Q2: 複雑な申請開始条件を設定するには?
- 4.3 Q3: 承認プロセス開始や承認の際に申請者へメール通知を送るには?
- 5. まとめ
Salesforceは、顧客関係管理(CRM)や営業支援だけでなく、社内業務の効率化にも貢献する多機能プラットフォームです。その中でも「承認プロセス」機能は、時間のかかる社内申請業務を大幅に効率化できる強力なツールです。
本記事では、Salesforceの承認プロセスについて、そのメリットから具体的な設定方法、さらによくある質問まで、詳しく解説していきます。
Salesforceの承認プロセスとは?
Salesforceの承認プロセスとは、承認が必要な社内手続きを自動化する機能です。この機能を使用すると、以下のようなメリットがあります。
- 申請から承認までの流れを自動化
- 承認者への自動通知
- 承認状況の一元管理
- 承認・却下時の自動アクション設定
承認プロセスのメリット
Salesforceの承認プロセスには、従来の紙ベースの申請管理と比較して、以下の3つの大きなメリットがあります。
1. 申請業務の効率化
- 承認者への自動通知により、申請から承認完了までの時間を大幅に短縮
- Salesforce上の通知と承認要求メールの併用で、申請の見落としを防止
- 統一されたプラットフォームでの管理により、確認の手間を削減
2. 申請や承認状況の可視化
- プロセスインスタンスとプロセスインスタンスノードを使用した承認履歴レポートの作成
- リアルタイムでの申請・承認状況の確認
- 過去の申請履歴の管理と分析が容易
3. 企業のガバナンス強化
- 承認権限や段階的な承認の仕組みを明確に構築・管理
- 不正な申請や承認を防止
- コンプライアンスの強化
承認プロセスの設定方法
ここでは、具体的な例を用いて承認プロセスの設定方法を説明します。
設定例:「割引率が40%を超える商談レコードの作成・更新時に、上長の承認を必要とし、承認後は自動で状況を更新する」
1. 準備作業
承認プロセスを設定する前に、以下の準備が必要です。
- オブジェクト[商談]に[割引率](パーセント項目)を追加
- オブジェクト[商談]に[状況](選択リスト項目、値:未承認/承認済)を追加
2. 新しい承認プロセスの作成
- [設定]から[承認プロセス]を検索
- [承認プロセスを管理するオブジェクト]で[商談]を選択
- [ジャンプスタートウィザードを使用]を選択
- プロセス名、一意の名前を入力(例:商談確度70%プロセス、OpportunityProbabilityProcess_70)
3. 開始条件の設定
- 項目:[商談:確度]
- 演算子:[>]
- 値:[70]
4. 承認者の設定
- [自動的に承認者を割り当てる。]にチェック
- 承認者とするユーザを選択
- [保存]をクリック
5. 最終承認時の自動更新の設定
- [最終承認時のアクション]で[新規アクションの追加]から[項目自動更新]を選択
- 名前:[承認済]
- 一意の名前:[Approved]
- 更新する項目:[状況]
- 新規項目値:[承認済]
6. 承認プロセスの有効化
設定完了後、[有効化]ボタンをクリックして承認プロセスを有効にします。
よくある質問と回答
Q1: 申請者を特定のグループや役職に制限するには?
A: 以下の手順で申請者を制限できます。
- オブジェクト[ユーザ]にカスタム項目[部署]を追加
- 該当ユーザの[部署]項目に適切な値を設定(例:経理部)
- 承認プロセスの開始条件に「現在のユーザ:部署 = 経理部」を追加
- 特定のユーザに限定したい場合は、ユーザ名を直接指定することも可能です。
Q2: 複雑な申請開始条件を設定するには?
A:承認プロセスでは、以下の方法で複雑な開始条件を設定できます。
- 複数の条件を組み合わせる(AND/OR条件の使用)
- [承認プロセスを設定するオブジェクト][親オブジェクト][現在のユーザ]の3つの観点から条件を設定
- 条件に合致しない場合の動作も設定可能(例:自動承認)
Q3: 承認プロセス開始や承認の際に申請者へメール通知を送るには?
A:承認プロセスでは、以下の5つのタイミングでメール通知を設定できます。
- 申請時
- 承認ステップ時
- 最終承認時
- 最終却下時
- 取り消し時
設定手順:
- 最終承認時のアクション追加から[メールアラート]を選択
- [説明]と[一意の名前]を入力
- 事前に設定した[メールテンプレート]を選択
- 送信先を[承認プロセス]を設定したオブジェクトの[所有者]に設定
まとめ
Salesforceの承認プロセス機能を活用することで、社内の申請業務を大幅に効率化し、承認状況の可視化やガバナンスの強化を実現できます。
本記事で紹介した設定方法やTipsを参考に、貴社の業務フローに最適な承認プロセスを構築してみてください。
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