Account Engagement(旧:Pardot) 完了アクションとは?具体的な設定方法や活用例をご紹介
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目次
- 1. Account Engagementの完了アクションの定義
- 1.1 Account Engagementの完了アクションの特徴
- 1.2 設定可能な完了アクションの種類
- 2. 完了アクションの実行タイミング
- 2.1 オートメーションルール
- 2.2 Engagement Studio
- 3. 完了アクションの具体的な設定方法
- 4. 完了アクションの活用例
- 5. 条件付き完了アクション
- 6. 完了アクションを活用する際の5つの注意点
- 6.1 注意点その1:完了アクションが反映される範囲
- 6.2 注意点その2:完了アクションが実行されるタイミング
- 6.3 注意点その3:Salesforceと同期した際の処理時間
- 6.4 注意点その4:完了アクションの実行対象でないもの
- 6.5 注意点その5:完了アクションの実行順序について
- 7. まとめ
「Account Engagement(旧:Pardot)の完了アクションについて、詳しく知りたい」
Account Engagementの完了アクションとは、どのようなときに活用する機能でしょうか?また、活用するにあたって注意すべきとなどもあります。完了アクションについて、具体的な設定方法から理解を深めることが大事です。
今回は、Account Engagementの完了アクションの定義や具体的な設定方法、活用例など紹介します。完了アクションについて調べている担当者のヒントになれば幸いです。
Account Engagementの完了アクションの定義
Account Engagementの完了アクションは、何らかのアクションを実行することでプロスペクトのマーケティングアセットを自動化できる機能のことです。Account Engagementは、プロスペクトの行動データを参考にします。プロスペクトがフォームやメールなどから何らかのアクションを実行した際に、自動的に設定された「完了」の動作を実行する仕組みです。
Account Engagementの完了アクションの特徴
特徴的な部分は、完了アクションがアクティビティごとに異なる設定ができる点ではないでしょうか。たとえば、次のような完了アクションの異なる設定が可能です。
完了アクションが設定されているメールを開封した場合:スコアを3点プラス
完了アクションが設定されているフォームを送信した場合:既定の案内メールを送信
完了アクションが設定されているファイルをダウンロードした場合:スコアを5点プラス
上記のように、Account Engagementの完了アクションはアクティビティごとの個別設定ができる点が特徴となります。ちなみに完了アクションは、次のアクティビティで実行できます。
- フォーム
- フォームハンドラー
- ファイル
- カスタムリダイレクト
- メール
- ページアクション
設定可能な完了アクションの種類
ページアクションに設定可能な完了アクションの種類は、次のとおりです。
- タグを追加する
- リストに追加
- Salesforceキャンペーンに追加
- Salesforceのアクティブ割り当てルールにプロスペクトの割り当て
- グループに割り当てる
- ユーザーに割り当てる
- プロスペクトのカスタムフィールド値を変更
- プロスペクトのデフォルトのフィールド値の変更
- Salesforceタスクの作成
- プロスペクトフィールド値をインクリメント
- 割り当てられたユーザーに通知
- ユーザーに通知
- リストから削除
- タグの削除
- プロスペクトのソースキャンペーンを設定する
参考記事(ページアクション)
【Salesforce社ヘルプ記事】
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_automation_page_actions.htm&type=5
完了アクションの実行タイミング
基本的に完了アクションは、アクションが実行されるためのトリガー(例:URLクリック、フォーム送信)が実行された際に即時実行されます。※システムの負荷具合などにより若干の誤差はある。
そして、同じプロスペクトが同じトリガーを複数行っても、最初の一回しか実行されません。
基本的な完了アクションと混同しやすい機能としてあげられる、下記の機能について比較として載せました。
オートメーションルール
先ほども書いたように、完了アクションはトリガーが実行されたら即時に実行、最初の一回のみですが、オートメーションルールは、設定した条件に対して一定間隔で条件を評価してくれる機能になります。
Engagement Studio
Engagement Studio内で完了アクションを使用する場合については、プログラム全体のスケジュール(ステップ間隔)に影響してきます。特定のタイミングや条件に基づいて完了アクションを実行することが可能です。
・参照記事(オートメーションルール)
【Salesforce社ヘルプ記事】
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_automation_rules_overview.htm&type=5
・参照記事(Engagement Studio の概要)
【Salesforce社ヘルプ記事】
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_engagement_studio_overview.htm&type=5
完了アクションの具体的な設定方法
マーケティング機能を自動化できる完了アクションの具体的な設定方法について解説します。
今回は例として「メール配信後の完了アクション」の設定を行います。
設定の概要は次のとおりです。
プロスペクトがメール内リンクをクリックした→スコアを付けて営業担当へ通知
完了アクションの設定手順は、次のとおりです。
- 「Account Engagement」を開く
- 「Account Engagement メール」を選択
- 「ドラフト」を選択し、「+新規リストメールを送信」を選択
- 必要事項を記載・設定の上、「保存」を選択
- 「作成」エリア上でメール本文を作成
- 「送信」エリア上で必要事項を入力:「件名」「送信元」など
- 画面最下部にスクロールして「完了アクション」エリア部分へ移行
- 「次の場合にアクションを実行・・・」のアクションルールを設定
- 選択した完了アクションごとにアクション内容をリストから選択
- 「保存」を選択
※完了アクションの「次の場合にアクションを実行・・・」部分のアクションルールの設定は、次の3つから選択します。
- プロスペクトがこのメールを開封
- プロスペクトがこのメールをクリック
- プロスペクトがこのメールで登録を解除
完了アクションの活用例
完了アクションは、プロスペクトの行動に対して設定できる自動機能です。完了アクションの機能は、さまざまなアクティビティで活用できます。今回は、完了アクションの活用例として、ページアクションの作成内での設定を紹介しましょう。
ここでは、「プロスペクトが該当のページを閲覧開始したら営業担当へ通知を送る」というページアクションを設定します。
- 「Account Engagement」を開く
- 「オートメーション」を選択
- 「ページアクション」を選択
- 「+ページアクションを追加」を選択
- 名前・ページURL・ページスコア(スコアリングカテゴリは必要に応じて選択)を入力
- 完了アクションの設定:「ユーザーに通知」を選択
- 通知するユーザー(営業担当)を選択
- 「ページアクションを作成」を選択
条件付き完了アクション
条件付き完了アクションは、Summer ’22 Release(2022年6月)に実装されました。
従来の完了アクションでは特定のアクション(例:ユーザーに通知、キャンペーンに追加)に対して無条件で実行するものに対して、条件付き完了アクションは設定した条件をクリアした場合
のみにアクションが実行される機能となります。
例
・「プロスペクトスコアが30以上の場合のみに該当のプロスペクトにメールを送信」
・条件を満たさなかったプロスペクト→Aのリストに追加
条件を満たしたプロスペクト→Bのリストに追加 など
参照記事(条件付き完了アクションを使用したプロスペクトの絞り込み)
【Salesforce社ヘルプ記事】
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.pardot_completion_actions_conditional.htm&type=5
完了アクションを活用する際の5つの注意点
完了アクションを活用する際の注意点について5つ紹介します。
注意点その1:完了アクションが反映される範囲
完了アクションが反映されるのは、完了アクションが追加された後のアクティビティからです。そのため、過去のアクティビティは反映されません。
注意点その2:完了アクションが実行されるタイミング
完了アクションが実行されるタイミングは、トリガー(分岐の派生機能)によります。例外として、メールリンクをクリックした際の完了アクションの実行は、プロスペクト1件につき1回までです。
注意点その3:Salesforceと同期した際の処理時間
完了アクションは、Salesforceと同期した際に処理時間が長くなることが考えられます。具体例を紹介しましょう。
フォームによる完了アクションを活用した場合、フォーム上で複数の完了アクションを実行すると複数処理に時間が掛かります。その要因としては、プロスペクトのフォームに正常送信する処理時間が考えられるでしょう。
注意点その4:完了アクションの実行対象でないもの
完了アクションは匿名ビジターには活用できない仕組みです。完了アクションを実行できるのは、プロスペクト限定になっています。匿名ビジターへは何も反映されない仕様です。
また、完了アクションでは、設定できないアクティビティがあります。設定できないアクティビティは次の4つです。
- 登録解除リンク
- メールプリファレンスページ:メルマガ購読・配信停止の管理ページ
- 属性を絞ったアクティビティ
- 画像ファイルのダウンロード
注意点その5:完了アクションの実行順序について
Account Engagementでの完了アクションは定義した順序に実行されるわけではありません。
※どういったロジックで完了アクションの順番が決定しているかは定かではない
もし完了アクションの順番を定義して行いたい場合は、Engagement Studio プログラムを使用してください。
・参照記事(完了アクションに関する考慮事項)
【Salesforce社ヘルプ記事】
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_completion_actions_considerations.htm&type=5
まとめ
今回は、完了アクションの定義や具体的な設定方法、活用例など紹介してきました。
完了アクションを使うと、プロスペクトに対して施すあらゆるアクションを自動化できます。マーケティングオートメーションツールは、アクションの作成や設定などをアクティビティごとに個別設定できるのが特徴です。
注意点でも紹介したように、すべての設定で活用できませんがプロスペクトに限定した訴求を自動化できるのは、MAツール「Account Engagement」のメリット部分ではないでしょうか。
<MAツール運用>
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