【無料で使える】Tableau Publicとは?使い方や注意点を分かりやすく解説!
#Tableau #Tableau Public #Tableau Desktop
目次
- 1. Tableau Publicとは?
- 1.1 Tableau Publicの特徴
- 1.2 【注意】Web上に保存したデータは全世界に公開される
- 2. Tableau Publicは2種類ある
- 2.1 【Webブラウザ環境】Tableau Public
- 2.2 【ローカル環境】Tableau Desktop Public Edition
- 3. Tableau Publicはどんな人におすすめ?
- 3.1 これからTableauを始めたい初心者
- 3.2 実績やポートフォリオを公開したい人
- 4. Tableau Publicでできること5選
- 4.1 データソースへの接続
- 4.2 ビジュアライゼーション(グラフ作成)
- 4.3 ダッシュボードの共有
- 4.4 学習教材としての活用
- 4.5 Tableauコミュニティの形成
- 5. Tableau PublicとTableau Desktopの違い【ざっくり比較】
- 5.1 料金と機能の違い
- 5.2 接続できるデータソースの違い
- 5.3 保存形式・公開範囲の違い
- 6. まとめ
Tableauを活用してデータの魅力を視覚的に伝えることは、分析結果の説得力を高めるうえで非常に効果的です。その中でもTableau Publicは、誰でも無料で使えるツールとして、多くのユーザーに利用されています。
直感的な操作性とシンプルな機能構成により、初めての方でもスムーズにダッシュボード作成を始められるのが特徴です。
本記事では、Tableau Publicの基本機能や使い方、そしてTableau Desktopとの違いまでを分かりやすく解説します。
これからTableauを使ってみたい方や、データ可視化スキルを伸ばしたい方にとって、本記事が有益なスタートとなれば幸いです。
Tableau Publicとは?
Tableau Publicとは、Tableau社が提供している「無料で使えるクラウド型のBIツール」です。ブラウザまたは専用アプリを使って、誰でも手軽にデータの可視化やダッシュボードの作成ができるのが特徴です。
ここでは、Tableau Publicの基本的な特徴と、利用する際に必ず知っておきたい注意点についてご紹介します。
Tableau Publicの特徴
Tableau Publicは、データの可視化をもっと身近にするための入門向けツールとして多くのユーザーに利用されています。
無料でありながら、Tableauらしい豊富なグラフ表現やダッシュボードの作成が可能です。
csvやExcelファイル、Googleドライブなどのデータソースに接続でき、作成したダッシュボードは「Viz」としてTableau Public上に投稿することもできます。世界中のTableauユーザーが投稿したVizを閲覧・ダウンロードできるため、他人の作品から学べる点も大きなメリットです。
Tableauに初めて触れる方がスキルを高めていくための、学習プラットフォームとしての側面も持っています。
【注意】Web上に保存したデータは全世界に公開される
Tableau Publicを利用する際に最も注意したいのが、Web上に保存したデータ(データソースやダッシュボード)は「全世界に公開される」ということです。
作成したダッシュボードは、基本的には自動的にWeb上で保存され、SNSのように誰でも閲覧可能な状態になります。
一度公開したダッシュボードは削除や修正も可能ですが、基本的には「誰でも見られる」という前提で使うべきサービスです。
そのため、
- 個人情報を含むデータ
- 社内データ
- 機密性の高いデータ
などは使用を控えたほうが良いでしょう。
もしこのようなデータを使う場合は、後述する「ローカル版のTableau Public」を使用するか、Tableau Desktop(有料)の購入を検討してください。
Tableau Desktopについては、以下▼の記事で詳しく解説しています。
◆Tableau Desktopとは 特徴・出来ることなどをご紹介!
無料で使える代わりに、データ公開に関する制約があるという点をしっかり理解した上で利用することが大切です。
Tableau Publicは2種類ある
Tableau Publicには、主に2種類のバージョンがあります。
1つは、Webブラウザで利用できる「Tableau Public」で、もう1つはローカル環境で使用する「Tableau Desktop Public Edition」です。
この2つは、どちらも無料で提供されており、基本的なデータビジュアライゼーション機能を備えていますが、利用シーンや特性が異なります。
それぞれの特徴と利用シーンについて詳しく見ていきましょう。
【Webブラウザ環境】Tableau Public
Tableau Publicは、インターネット接続がある環境であればどこでもWebブラウザを通じてデータを可視化できるツールです。
ソフトウェアのインストールが不要なため、手軽に利用を開始できるのが大きなメリットです。
このツールは、ユーザーが作成したビジュアライゼーションをオンラインプラットフォーム(=Tableau Public)上に保存し、共有することができます。
Tableau Publicを使ってグラフやダッシュボードなどを作成することで、オンライン上で多くの人々に共有できるようになります。
また、Web上での操作が中心となるため、データの更新や変更がリアルタイムで反映されるのもメリットの一つです。
一方、Tableau Publicで作成したビジュアライゼーションはすべて公開されて誰でもアクセス可能な状態になるため、 プライバシーや機密性が求められるデータには適していません。
こうした場合には、次にご紹介する「ローカル環境」での利用が推奨されます。
【ローカル環境】Tableau Desktop Public Edition
Tableau Desktop Public Editionは、パソコンにインストールして使用するローカル環境向けのツールです。
こちらでは、インターネットに接続していない状態でもデータの可視化ができるため、ネットワーク接続が不安定な場所や、 プライバシーが求められる場面での利用に適しています。
📌詳しくはこちら:Tableau Desktop Public Edition(Tableau公式)
ローカル版の強みは、データの保存や処理をすべてローカルで行える点にあります。
元々は、Tableau Desktop Public Editionもローカル保存ができず、ワークブックを保存したい時は必ずTableau Public(Webブラウザ上)へのパブリッシュが必要でした。
しかし、2024年5月(Tableau 2024.2)よりローカル保存が可能となったため、Tableau Desktop Public Editionの利便性がより一層向上しています。
📌詳しくはこちら:ファイルのローカル保存(Tableau公式)
Tableau Publicはどんな人におすすめ?
Tableau Publicは、「まずは無料でTableauを使ってみたい」「自分の可視化スキルを外部に発信したい」と考える方に向いているサービスです。操作が直感的でわかりやすく、基本的なデータ可視化のスキルをしっかりと身につけられるため、Tableau初心者の学習用にも最適です。
ここでは、「Tableau初心者」と「実績を外部に発信したい人」に分けて、それぞれどのように活用できるかを紹介していきます。
なお、実際にTableau Publicを使い始める際は、Tableau公式が作っている入門ビデオ▼を視聴しながら進めていくのがおすすめです。
📌詳しくはこちら:Tableau Publicの入門ビデオ(Tableau公式)
これからTableauを始めたい初心者
これからTableauを学びたい初心者にとって、Tableau Publicは最適な入口です。アカウント登録(無料)をするだけで、誰でもすぐにダッシュボード作成を体験できます。
複雑な設定や有料ライセンスの購入が必要なく、CSVやExcelファイルなどの一般的なデータソースにも対応しているため、まず手元にあるデータから可視化を試すことができます。操作画面も有料版のTableau Desktopとほぼ同じ構成なので、Tableau Publicで慣れておくと今後のスキルアップにもつながるでしょう。
実績やポートフォリオを公開したい人
自身のスキルや実績を外部に発信したい人にも、Tableau Publicは非常に役立ちます。Tableau Public上に作品を投稿すれば、そのVizに対して世界中のユーザーからリアクション(お気に入り登録)をもらえることもあります。
特に、データアナリストやBIエンジニアを目指す方にとっては、自分のビジュアライゼーション作品をポートフォリオとして蓄積・公開できる点が強みになるでしょう。実務経験が少なくても、自作のダッシュボードを公開することで「見える実績」を作れるのが魅力です。
自分のスキルを可視化し、発信できる環境が整っているのが、Tableau Publicの大きな魅力のひとつです。
Tableau Publicでできること5選
Tableau Publicの強力な特徴と機能を理解することで、データ分析の可能性をさらに広げることができます。
ここでは、Tableau Publicでできることについて、5つ取り上げてご説明します。
データソースへの接続
Tableau Publicは、上図のようにさまざまなデータソースに接続してデータを取り込むことができます。
この機能により、ユーザーは自分の手元にあるデータを簡単にビジュアライゼーションに変換することが可能です。
データソースへの接続は直感的に操作できるため、複雑なデータを扱う際にもスムーズに行えるのが大きな利点です。
ビジュアライゼーション(グラフ作成)
Tableau Publicの最も魅力的な機能の一つが、データのビジュアライゼーション機能です。
棒グラフや折れ線グラフ、円グラフや散布図など、さまざまなタイプのグラフを簡単に作成することができます。
また、Tableau社側でサンプルデータも準備してくれているため、手元にデータ分析できるデータソースがない場合でも簡単にTableau Publicを使い始められます。
📌詳しくはこちら:サンプルデータ(Tableau公式)
ダッシュボードの共有
Tableau Publicでは、作成したビジュアライゼーションをダッシュボードにまとめ、 他のユーザーと共有することができます。
Tableau Public(Webブラウザ環境)の場合はWebブラウザ上に保存され、Tableau Desktop Public Editionの場合は、Webブラウザに加えて「ローカルでのファイル保存」も可能です。
また、Webブラウザ上で共有したダッシュボードは、埋め込みコードを使用して自分のウェブサイトやブログに表示することもできます。
これにより、データ分析の成果を広く発信し、活用することができるでしょう。
学習教材としての活用
Tableau Publicは、データビジュアライゼーションの学習教材としても非常に有用です。
無料で利用できるため、初心者がデータ分析の基本を学ぶ際に最適です。
Tableauの公式サイトやコミュニティには、さまざまなチュートリアルやサンプルデータが提供されており、それらを利用して実践的にスキルを身につけることができます。
📌詳しくはこちら:Tableau Public の初心者ガイド
これにより、学習の進捗を確認しながら効果的にスキルを向上させることができます。
Tableauコミュニティの形成
Tableau Publicを通じて、世界中のユーザーとつながることができるコミュニティが形成されています。
このコミュニティは、データ分析の知識を共有し、互いに学び合う場として活用されています。
Tableauコミュニティに参加することで、より深い知識を身につけるだけでなく、新しいアイデアやインスピレーションが得られるでしょう。
Tableau PublicとTableau Desktopの違い【ざっくり比較】
Tableauをこれから本格的に活用したいと考えている方にとって、「Tableau Public」と「Tableau Desktop」の違いは気になるポイントのひとつです。
どちらもデータ可視化に対応したツールですが、使える機能や用途は大きく異なります。
ここでは、Tableau PublicとTableau Desktopの違いについて
- 料金・機能
- データソース
- 保存と公開範囲
という3つの観点で比較していきます。
目的や利用環境に合わせて、自分に合ったツールを選ぶための参考にしてください。
料金と機能の違い
Tableau Publicは無料で提供されているため、誰でも手軽に始められます。
有料ライセンスも不要で、すぐにダッシュボード作成に取りかかれる点が魅力です。
一方、Tableau Desktopを利用するには、「Tableau Creator」という有料ライセンス(年間102,000円)を購入する必要があります。機能面では、Tableau PublicよりもTableau Desktopのほうが高度なカスタマイズやアドオン機能に対応しています。学習やポートフォリオ用途であればTableau Publicで十分ですが、実際のデータ分析業務で使う場合はTableau Desktopの導入が必要になる場面も多いでしょう。
接続できるデータソースの違い
Tableau Publicでは、接続できるデータソースが限られています。csvやExcel、Googleドライブ(スプレッドシート)など、比較的基本的なデータソースにのみ接続可能です。
一方、Tableau Desktopでは、クラウドやオンプレミスを問わずさまざまなデータベースやWebデータに接続できます。接続可能なデータソースは約100個と非常に多く、例えばSnowflakeやBigQuery、Salesforceなどの業務系システムとの連携も可能です。
そのため、企業や組織で多様なデータソースを利用している場合には、Tableau Desktopのほうが適していると言えるでしょう。
保存形式・公開範囲の違い
Tableau Public(Webブラウザ環境)では、Vizを保存すると自動的にWeb上に公開されます。保存形式は「.twbx(パッケージワークブック)」のみで、他人がダウンロードして内容を確認できるようになります。
一方、Tableau Desktopでは、ローカルへの保存や社内サーバー上での共有が可能です。「.twb」「.twbx」などでのローカル保存に加え、Tableau CloudやTableau Serverといった機密性の高いWebブラウザ環境へのアップロードもできます。
つまり、Tableau Publicは「すべて公開前提」、Tableau Desktopは「限定的な共有や非公開保存も可能」という違いがあります。機密性の高いデータを扱う場面では、Tableau PublicではなくTableau Desktopの利用が望ましいでしょう。
なお、Tableau Publicでも「ローカル環境(Tableau Desktop Public Edition)」であればローカルへの保存が可能です。
ただし、いずれにしても「Tableau CloudやTableau Serverといった機密性の高いWebブラウザ環境へのアップロード」はできないので注意しておきましょう。
まとめ
この記事では、Tableau Publicの基本情報から使い方、利用時の注意点までを詳しく解説しました。
Tableau Publicは無料で使えるうえ、データの可視化や共有に必要な基本機能が揃っており、Tableau初心者にとって非常に有効な学習ツールです。Webブラウザで手軽に操作でき、他のユーザーのVizを通して多くの学びを得られる点も魅力です。
一方で、作成したVizがすべてWeb上に公開される点には注意が必要です。
個人情報や業務データを扱う際には、有料版のTableau Desktopなどへの切り替えも検討すると良いでしょう。
Tableau Publicを活用することで、可視化スキルの習得だけでなく、自身の作品(ダッシュボード)を世界に発信するという新たな価値も得られます。
この記事が、Tableauをこれから始めたい方やスキルアップを目指す方の参考になれば幸いです。
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