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SlackとSalesforceの連携による日報管理の効率化|業務改善事例

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日報管理は多くの企業にとって重要な業務プロセスでありながら、その運用には様々な課題が存在します。
当社では従来より、営業活動の可視化と社員の業務管理を目的として、Salesforceを活用した日報管理を行ってきました。具体的には、社員一人一人に紐づく形で日報データを蓄積し、業務内容や進捗状況を一元管理しています。

しかし、従業員数が多い組織では、日報の提出状況確認や未提出者へのフォローアップに多くの時間が費やされています。特に管理者は、Salesforce上で日報の提出状況を確認し、未提出者への督促を個別に行う必要があり、この作業に多くの時間を割かれていました。

そこで当社では、この課題を解決するため、日々のコミュニケーションツールとして活用しているSlackと、既存の日報管理基盤であるSalesforceを連携させることで、日報管理プロセスの効率化を実現しました。
本稿では、システム連携の具体的な内容と、それによってもたらされた実務における具体的な改善点や、現場の声を交えながら業務改善効果について実践例としてご紹介します。

従来の日報管理における課題と非効率性

管理者側の課題

管理者は毎日、日報の提出状況を確認する必要がありました。具体的には、Salesforceの画面で未提出者をリストアップし、それぞれにメールで督促を送信する作業が発生していました。また、突発的な出張や休暇による提出免除者の情報は別システムで管理されており、これらの情報を手動で突き合わせる必要がありました。

従業員側の課題

従業員側では、日報提出までに①まず事前に予定として日報を作成し、②当日に実務に沿って修正を行い、③最後に提出するという3つのプロセスが必要でした。作成はしたものの提出を忘れているといった問題も発生しており、正しく提出が行えているかの確認は従業員本人が行う必要がありました。

システム運用上の課題

システム面では、Salesforceでの日報入力とメールでの日報提出、チャットアプリでの突発的な休暇取得という異なるツールの併用が、情報の分断を引き起こしていました。また提出状況の確認や督促メールの送信は、すべて手作業で行う必要があり、確認漏れや連絡遅延のリスクを抱えていました。
これらの課題は、管理者の業務時間の増大だけでなく、従業員の業務効率低下にもつながっていました。特に月末の集計作業では、提出状況の確認と未提出分の回収に多くの時間が費やされ、本来の業務に支障をきたすケースも発生していました。

SlackとSalesforceによる新しい日報管理の仕組み

自動化された通知システムの概要

これらの課題を解決するため、当社ではSlackとSalesforceを連携させた新しい日報管理システムを構築しました。システムの基本的な仕組みは、Salesforceの日報データとSlackの通知機能を連動させることです。Salesforceで設定した条件に基づき、Slackを通じて必要な情報が適切なタイミングで、適切な相手に配信されるようになっています。

日報提出プロセスの効率化

具体的な通知設定は、状況に応じて最適化されています。例えば、日報未提出者には18時の時点で最初の通知が自動送信されます。この通知には提出を促すメッセージと共に、Salesforceの日報入力画面へのリンクが含まれており、受信者は速やかに必要なアクションを取ることができます。
また、日報未提出者が必要なアクションが自動的にシステムで検証され、その場で必要な修正を促す通知がSlackで送信されます。これにより、従来のような確認作業や修正依頼のためのメールのやり取りが不要になりました。
例1:勤怠未作成の場合のメッセージ

例2:勤怠提出が行えてない場合のメッセージ

システム導入による具体的な業務改善効果

管理業務における時間削減効果

管理者の業務フローは大きく変化しました。従来は毎日30分程度かかっていた提出状況の確認作業が、Slackでの自動通知により数分程度に短縮されました。未提出者への個別連絡も自動化されたことで、管理者は例外的なケースへの対応に集中できるようになりました。

従業員の業務効率向上

従業員の日報提出プロセスも改善されました。Slackでのリマインド通知により、提出忘れが大幅に減少しました。また、提出した日報の受理状況や修正依頼がリアルタイムで通知されることで、従来発生していた確認のための問い合わせも不要になりました。

今後の展望:さらなる業務効率化への取り組み

通知機能のカスタマイズ展開

現在の運用における改善余地として、通知内容のカスタマイズ機能の拡充を検討しています。部署や役職に応じて、より適切な情報提供ができるよう、通知内容の最適化を進めていく予定です。また、Slackのスレッド機能を活用することで、日報に関する質問や確認事項をよりスムーズにやり取りできる仕組みの導入も計画しています。

勤怠管理との連携計画

具体的な追加機能として、Slackのリスト機能を活用した出勤登録システムの実装を予定しています。これにより、急な体調不良による休暇申請もSlackから直接行え、自動的にSalesforce上で勤怠情報として反映される仕組みを構築します。この機能により、日報提出免除の判断がさらに正確かつ迅速になることが期待されます。

他業務プロセスへの応用可能性

この連携システムの成功を受け、他の業務プロセスへの展開も検討しています。例えば、週次や月次のレポート提出管理、プロジェクト進捗報告など、定期的な報告業務全般への応用が可能です。これにより、組織全体の業務効率化をさらに推進できると考えています。

まとめ:ツール連携がもたらす業務改革

SlackとSalesforceの連携による日報管理システムの導入は、当社の業務改善における重要な一歩となりました。日報提出から確認までの一連のプロセスが自動化されたことで、管理者・従業員双方の業務効率が大きく向上しています。
特に注目すべき点は、単なる作業の自動化だけでなく、情報共有の質が向上したことです。Slackを通じたリアルタイムの通知により、必要な情報が必要なタイミングで共有されるようになり、組織全体のコミュニケーションがより円滑になりました。
今回の取り組みを通じて、既存のツールを効果的に連携させることで、大きな投資を行うことなく業務改善が実現できることが実証されました。今後は、この成功事例を基に、他の業務プロセスへの展開を進めていく予定です。
日々進化するビジネスツールを最適に組み合わせ、従業員が働きやすい環境を整備することで、さらなる業務効率の向上を目指してまいります。

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