2027年廃止でも要注意|SOAP API login()は2026年秋から権限対応【Salesforce】
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目次
- 1. はじめに:「廃止は2027年だからまだ大丈夫」ではない
- 2. そもそも何が廃止されるのか
- 2.1 Salesforce管理者目線では、どこに影響する?
- 3. Summer ’26 → Winter ’27 → Summer ’27の3段階で考える
- 3.1 Summer ’26:権限を導入
- 3.2 Winter ’27:権限を必須化
- 3.3 Summer ’27:login()自体を廃止
- 4. Winter ’27での暫定対応
- 5. なぜWinter ’27 Sandboxだけ先につながらなくなることがあるのか
- 6. 古いSandboxで権限が見つからない・使えない場合
- 7. 「任意の API 認証を使用」では最終対応不足
- 8. 今のうちに確認しておきたいこと
- 9. まとめ
- 10. 参考:Salesforce公式情報
Salesforceでは、SOAP API login() の廃止がSummer ’27で予定されています。ただし、完全廃止より前のWinter ’27から認証要件が変更されるため、SOAP API login()を利用しているデータローダや外部連携では、先に対応が必要になる場合があります。
特にWinter ’27のSandboxプレビュー期間では、本番環境がSummer ’26のまま、SandboxだけWinter ’27になっているケースがあります。そのため、「本番では接続できるのにSandboxでは認証できない」という事象が発生する可能性があります。
本記事では、なぜSandboxだけ先に失敗するのか、その対応方針、最終的なSummer ’27までに必要な移行対応を確認します。

SOAP API login() の完全廃止はSummer ’27ですが、その前段としてWinter ’27から、SOAP API login() を利用するユーザーに「任意の API 認証を使用(Use Any API Auth)」権限が必須になります。Summer ’27まで何もしなくてよい、というわけではありません。
はじめに:「廃止は2027年だからまだ大丈夫」ではない
Salesforceでは、SOAP API login() がSummer ’27リリースで廃止される予定です。Salesforce公式の廃止一覧でも、SOAP API login() の廃止時期は「Summer ’27 –2027年6月」とされています。
一方で、Winter ’27ではその前段階としてSOAP API login()の認証要件が変更されます。Winter ’27以降、SOAP API login()で認証するユーザーには「任意の API 認証を使用」ユーザー権限が必要です。
そのため、Summer ’27の完全廃止対応をまだ行っていない組織では、Winter ’27プレビューが適用されたSandboxだけ先に認証エラーになる、といった事象が起こり得ます。
そもそも何が廃止されるのか
Salesforce管理者目線では、どこに影響する?
Salesforce管理者がSOAP API login()を直接意識する場面は多くありませんが、データローダやETL、バッチ処理、外部システム連携などで利用されている可能性があります。
| 使われている可能性があるもの | 使えなくなると困ることの例 |
|---|---|
| データローダ(Password Authentication利用時) | Salesforceへ接続できず、データの一括取込・出力ができない |
| ETL / データ連携ツール | Salesforceとの定期的なデータ連携が停止する |
| 夜間バッチ・独自ツール | Salesforceへの認証に失敗し、処理が実行されない |
| 外部システム連携 | Salesforceへのデータ送受信ができなくなる |
※ 上記すべてが影響を受けるわけではありません。SOAP API login()を認証に利用している接続が対象です。
データローダでは「Password Authentication」を利用している場合が今回の影響対象です。

▲ データローダのログイン画面。「Password Authentication」を選択した接続が対象です。
廃止されるのはSOAP APIそのものではなく、SOAP APIの login() 操作による認証です。OAuthなどでアクセストークンを取得した後にSOAP APIを利用する方式まで廃止されるわけではありません。
Summer ’27以降、SOAP API login() を利用できるAPIバージョンはなくなります。
| APIバージョン | SOAP API login()の状況 | Summer ’27以降 |
|---|---|---|
| ~30.0 | APIバージョン自体が廃止済み | 利用不可 |
| 31.0~64.0 | 2026年9月現在はサポート対象 | login()が停止 |
| 65.0~ | SOAP API login() 操作は提供されていない | 利用不可 |
※ API v65.0以降でもSOAP API自体が利用できないわけではありません。OAuth等で認証後、SOAP APIを利用することは可能です。
Summer ’26 → Winter ’27 → Summer ’27の3段階で考える

Summer ’26:権限を導入
Summer ’26から、SOAP API login() の利用を保護するための追加の管理者コントロールとして「任意の API 認証を使用」権限が導入されました。既存組織では、この権限の適用を管理者が任意で有効/無効にできる段階でした。
※ 本記事では、「任意の API 認証を使用」権限について、SOAP API login()に関係する変更に絞って説明します。
Winter ’27:権限を必須化
Winter ’27では、SOAP API login() で認証するすべてのユーザーに「任意の API 認証を使用」権限が必要になります。権限を持たないユーザーはSOAP API login()で認証できず、エラーになります。
Summer ’27:login()自体を廃止
Summer ’27では、API v31.0~64.0に残っているSOAP API login()が停止します。「任意の API 認証を使用」権限を付与していても継続利用できません。
Winter ’27は、Summer ’27の完全廃止に向けた制限強化の段階です。
権限を明示的に付与した利用者だけに絞ったうえで最終的にはOAuth等へ移行する流れです。
Winter ’27での暫定対応
SOAP API login()の廃止対応がまだ完了しておらず、Winter ’27以降も一時的に利用を継続する場合は、対象ユーザーに「任意の API 認証を使用」権限を付与します。

| 1 | 権限セットを作成 | SOAP API login()を継続利用するユーザー向けの 権限セットを用意します。 |
| 2 | システム権限を有効化 | 「任意の API 認証を使用」を有効化します。 |
| 3 | 対象ユーザーへ割り当て | SOAP API login()を実際に使用しているユーザーにだけ割り当てます。 |
SOAP API login()を実際に使うユーザーだけに付与します。Summer ’27までの暫定措置なので、不要なユーザーへの付与は避けます。
なぜWinter ’27 Sandboxだけ先につながらなくなることがあるのか
2026年9月時点では、本番環境がSummer ’26のまま、Sandboxプレビュー環境だけがWinter ’27になっている期間があります。このとき、同じ認証方式でも本番とSandboxで挙動が分かれる可能性があります。
| 本番環境 | Sandboxプレビュー |
|---|---|
| Summer ’26の既存組織 | Winter ’27 |
| 権限制御を未適用の場合、 「任意の API 認証を使用」はまだ必須ではない |
「任意の API 認証を使用」が必須 |
| 権限なしでも接続できる場合がある | 権限なし → 認証エラー |
| 「本番ではつながることがある」 | 「Sandboxだけつながらない」 |
この場合は、Sandboxのリリースと対象ユーザーのシステム権限も確認します。
古いSandboxで権限が見つからない・使えない場合
Salesforce公式では、長期間リフレッシュしていないSandboxでは、本番環境に追加されたライセンスや機能がSandbox側に反映されていない場合があると案内されています。リフレッシュできない場合は、Sandboxで「本番ライセンスに一致」の利用が案内されています。
「本番ライセンスに一致」はSandboxのリリースバージョンをSummer ’26へ上げたり、本番と同じリリースへ戻したりする機能ではありません。本番でプロビジョニングされているライセンス・制限・機能の状態にSandboxを一致させるための機能です。追加・増加だけでなく、ライセンス数や制限値の減少、機能の削除、Edition変更も反映されるため、実行前に影響を確認してください。

つまり「古いSandboxだからSpring ’26以前のまま」という意味ではなく、昔作成したままリフレッシュしておらず本番でプロビジョニングされたライセンス/機能の状態が反映されていないSandboxで問題になるケースが該当します。
なお、Salesforce公式が「任意の API 認証を使用」固有の既知問題や解決策として「本番ライセンスに一致」を案内しているわけではありません。本番とSandboxのライセンス/機能差を疑う場合の確認手段です。実行前に、Sandboxのリリースや権限の表示状況、組織設定を確認します。
「任意の API 認証を使用」では最終対応不足
API v31.0~64.0を利用している組織でSOAP API login()が有効になっており、対象ユーザーに「任意の API 認証を使用」権限を付与すればWinter ’27以降もSOAP API login()を一時的に利用できます。
ただしSummer ’27ではlogin()自体が廃止されます。この権限付与だけではSummer ’27以降は動作しなくなると想定されます。
| 認証方式 | Winter ’27 | Summer ’27 |
|---|---|---|
| API v31.0~64.0のSOAP API login() | ○ 「任意の API 認証を使用」権限があれば暫定利用可 | × 廃止 |
| OAuth等でアクセストークンを取得してAPI利用 | ○ 利用可 | ○ 利用可 |
※「任意の API 認証を使用」権限の付与は、Summer ’27までSOAP API login()を継続するための暫定対応です。
Salesforceは、外部クライアントアプリケーション(External Client App)とOAuthへの移行を推奨しています。OAuth等でアクセストークンを取得したうえでAPIを利用する方式は、SOAP API login()廃止後も利用できます。公式ナレッジでは、サーバー間連携の移行先としてOAuth 2.0 Client Credentials FlowやJWT Bearer Flowも案内されています。
今のうちに確認しておきたいこと
- データローダやETL、バッチ、独自ツール、外部システムでSOAP API login()を使っていないか
- Winter ’27プレビュー Sandboxだけ認証に失敗する事象が発生していないか
- SOAP API login()を継続利用する対象ユーザーに「任意の API 認証を使用」権限が付与されているか
- 古いSandboxでライセンス/機能情報が本番とずれていないか
- Summer ’27までにOAuthへ移行する計画があるか
Salesforce公式では、SOAP API login()を利用している連携の特定方法として、設定の「ログイン履歴」でAPIログインのユーザー名・アプリケーション・APIバージョン等を確認する方法を案内しています。
まとめ
SOAP API login()の完全廃止はSummer ’27ですが、実務上の最初の大きな節目はWinter ’27です。Winter ’27では「任意の API 認証を使用」権限が必須になるため、廃止対応を後回しにしている組織でも、Sandboxプレビューの段階から認証エラーが顕在化する可能性があります。
Winter ’27では必要なユーザーに権限を付与し、その間にSOAP API login()を利用する連携を洗い出して、Summer ’27までにOAuthへ移行します。
参考:Salesforce公式情報
Winter ’27 リリースノート:「任意の API 認証を使用」権限を使用したSOAP API login()アクセスの管理:Salesforce公式ページ
Platform SOAP API login() の廃止:Salesforce公式ページ
SOAP API login() retirement:対象連携の特定とOAuth移行:Salesforce公式ページ
Salesforce Active Product & Feature Retirements:Salesforce公式ページ
Licenses or features are missing in sandbox:Salesforce公式ページ
※ 本稿は2026年9月2日時点のSalesforce公式情報をもとに作成しています。Winter ’27はプレビュー期間中のため、一般提供までに仕様・表記が変更される可能性があります。
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