【革新】ファイル添付をトリガーにフローが起動可能に
#Salesforce #添付 #フロー #新機能 #Salesforce Winter’26
目次
現時点では限定的な機能ではありますが、2025年10月リリースのSalesforce Winter’26でフローの新機能がリリースされました。
これはフローにとって大きな進化です。
従来はレコードへファイル添付したタイミングでフローを起動することが出来ませんでした。
これまでは下記のようなアプローチで対応することが一般的でした。
- Apexであればファイル添付時の自動化起動は可能
- 画面フローでレコードへファイル添付する場合は、ファイル添付時のフロー処理は可能
- スケジュールトリガーフローを日次で起動し、過去24時間にファイル添付されたレコードへ一括処理をフローで実行することで擬似的にファイル添付時のフロー処理を実現
Winter’26時点では限定的ながら、レコードへのファイル添付時にフローを起動することが可能になったので確認してみましょう。
まとめ
最初にまとめです。
本記事はSalesforce Winter’26でリリースされた新しいフロー機能「レコードにファイル添付されたタイミングのフローのトリガー」について実機検証した内容です。
下記が概要となります。
①ファイル添付をトリガーにフローを開始するには、従来の「レコードトリガーフロー」ではなく「自動化イベントトリガーフロー」を使用します。
②オブジェクトごとに〇〇へのファイル添付というイベントが標準で用意されており、例えば取引先であれば「取引先へのファイル添付」イベントを使用してフローを開始します。
③標準オブジェクトはもちろん、カスタムオブジェクト分もこのファイル添付イベントは用意されています。
ただし今回の「自動化イベントトリガーフロー」は2025年12月時点ではカスタムオブジェクトでは実用的に使用できないため、標準オブジェクトへのファイル添付時のみ使えるという状態のようです。

※2025年12月時点ではまだまだ情報が少ない新機能です。
本記事は実機での検証ベースでの内容となるため、実際に本機能を使用する際はSandboxなどで十分に挙動確認いただいた上でご利用ください。
「取引先へのファイル添付」をトリガーするフロー(開始条件設定)
早速フローを作成していきます。
[設定] – [フロー] – [新規フロー] – [トリガーされた自動化] – [自動化イベントトリガーフロー]を選択します。



下記のようなフロービルダー画面が立ち上がります。

[イベントを選択]から[イベントをライブラリ]を立ち上げる

今回は取引先へのファイル添付を指定してみます。

今回指定した取引先へのファイル添付をトリガーにするにあたって、条件を設定することも可能です。
取引先へファイル添付された際に一定条件を満たさないとこのフローを開始しないという、開始条件の設定になります。
【ポイント】
後述していますが、開始条件の設定は標準オブジェクトでのみ可能で、カスタムオブジェクトでは設定ができないようです。
–ファイル各項目のうち開始条件で指定できるのは下記-
ファイル名、説明、ファイル種類、ファイル拡張子、所有者ID、作成者ID、作成日、最終更新者ID、最終更新日、コンテンツ更新日

各条件には取引先レコードやファイル自体の情報を使用することが可能です。
例えばファイル名=取引先レコード名の場合、という条件や、

ファイル種類はハードコードで“PDF“として、といった指定も可能です。

今回は上記で設定した下記2点を開始条件とします。
- ファイル名=取引先名
- ファイル種類=PDF

「取引先へのファイル添付」をトリガーするフロー(アクション設定)
次にフロー内の処理を作成します。
基本的には自動起動フローと同じ各要素が使用可能です。レコード作成、レコード更新、決定、ループなどはもちろん、条件の待機、一定期間待機なども使用できます。
値としてはレコードトリガーフローと同じように下記のような各リソースが使用可能です。

リソースでは「$Event」と「イベント」のどちらを選択しても下記「$Event」が選択されたことになるようです。
「$Event」配下にはトリガーコンテンツドキュメント(≒ファイル自体)、取引先の2つが格納されています。


今回はChatter投稿を試してみます。
投稿文言をテキストテンプレートで作成し、投稿先はファイル添付した取引先を指定します。


挙動確認
取引先「あおいデザイン」へ、同名のPDFファイルを添付することで、
自動でChatter投稿出来たことが確認出来ました。
【ポイント】
関連リストの「ファイル」「メモ&添付ファイル」のどちらに添付してもフローは起動するようでした。

カスタムオブジェクトへのファイル添付
カスタムオブジェクトも〇〇へのファイル添付というイベントが用意されていますが、
標準オブジェクトとは違い開始条件の指定が出来ないようです。


【ポイント】
リソースでも標準オブジェクトとは違い、トリガーコンテンツドキュメントやオブジェクトが検索にヒットしないため使用が出来ません。
カスタムオブジェクトであってもファイル添付をトリガーにフロー開始できますが、フロー内でファイルもオブジェクトもリソース使用できないため、2025年12月時点では実用的な状態では無いようです。

最後に
Winter’26ではファイル添付トリガーでフロー起動できるという大きな進化がありました。
標準オブジェクトでは強力な選択肢になる一方、カスタムオブジェクトでは機能がまだ限定的です。
今後のアップデートに期待しましょう。
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