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Salesforce Spring’24アップデート: 動的フォームとダッシュボード進化、AI機能の本格展開

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Salesforceは、企業のCRM活動を革新し続けるプラットフォームとして、定期的に機能アップデートをリリースしています。これらのアップデートは、ユーザーがより効率的に作業を進められるように設計されており、企業の成長を促進するための新しいツールや機能を提供します。
特に、Spring’24リリースは、Salesforceの使いやすさ、機能性、およびセキュリティを大幅に向上させる一連のアップデートを含んでいます。

この記事では、Salesforce Spring’24リリースの主要なアップデートを紹介し、それぞれのアップデートがユーザーの日常業務にどのような影響を与えるかを掘り下げます。動的フォームの強化からダッシュボードの改善、レポート作成の簡素化、セキュリティの強化、そしてAIと自動化の進展に至るまで、このリリースがSalesforceプラットフォームをどのように進化させるかを詳しく見ていきます。

本記事を通して、Salesforceユーザー、管理者、開発者がSpring’24リリースの新機能を最大限に活用し、自身の業務効率を向上させるための具体的な方法を理解できるようになることを目指します。また、新機能を実際に適用する際のヒントや推奨事項も提供し、Salesforceの可能性をさらに広げるためのインスピレーションを提供します。
この変革の波に乗り遅れないよう、Spring’24リリースがもたらす最新の機能とその活用方法について、さっそく詳しく見ていきましょう。

主要アップデートの概要と活用方法

動的フォームの強化

関連オブジェクトの項目追加

概要:Lightning アプリケーションビルダーにおいて、関連オブジェクトの項目を動的フォームに追加できるようになりました。これにより、例えば取引先責任者の詳細ページから直接、関連する取引先の情報を表示することが可能です。

活用方法:UIに表示されるブレッドクラムナビゲーションを使用して、関連オブジェクトへのアクセスが簡単になります。矢印アイコン (>) をクリックすることで、関連オブジェクトにドリルダウンし、必要な項目を選択してページにドラッグ&ドロップします。これにより、レコードページにクロスオブジェクトのデータを簡単に表示させることができます。

デバイス別の項目表示設定

概要:動的フォームにおいて、デバイスタイプ(デスクトップやモバイルなど)に基づいて項目の表示を制御できるようになりました。これにより、デバイスの画面サイズや使用環境に応じて、最も重要な情報のみをユーザーに提供できます。

活用方法:動的フォーム内の項目を選択し、プロパティパネルで「デバイスコンテキスト」を設定します。ここで、特定のデバイスタイプでのみ項目を表示する条件を定義できます。たとえば、モバイルデバイスでは空間が限られているため、重要度の高い項目のみを表示させ、ユーザー体験を最適化します。

ダッシュボード・レポートの改善

所有権の移行

概要:ダッシュボードの所有権を他のユーザーに簡単に移行できるようになりました。これは、担当者の変更や組織の再編時に特に便利です。新しい所有者には、所有権の移行が完了したことを知らせるメール通知が送信されます。

活用方法: ダッシュボードの「所有者の変更」機能を使用して、新しい所有者を選択します。複数のダッシュボードを一度に再割り当てすることも可能で、効率的な管理が可能になります。このプロセスを通じて、ダッシュボードの継続的な利用と更新を保証します。


画像、リッチテキスト、ダッシュボードウィジェットを使用したビジュアライゼーション強化
概要: リッチテキストと画像ウィジェットを使用して、ダッシュボードの視覚的な表現を強化できるようになりました。これにより、ユーザーはデータの説明、指標の強調表示、ブランド要素の組み込みなどを行うことができます。

活用方法:ダッシュボード編集モードで「+ウィジェット」をクリックし、リッチテキストや画像ウィジェットを選択してダッシュボードに追加します。画像ウィジェットでは、会社のロゴやチャートの補足情報など、視覚的なコンテンツをダッシュボードに直接組み込むことができます。

#ダッシュボード検索条件を使用したビューの絞り込み

概要:Salesforceの全エディションにおいて、最大5つの検索条件を用いてLightning ダッシュボードのデータを絞り込むことが可能になりました。この新機能により、同一のダッシュボードを異なるチーム間で再利用する際の柔軟性が向上し、ダッシュボードのコピーという手間が減少します。

活用方法:例えば、ステージや商談所有者、種別などの基本的な検索条件に加えて、「地域」や「作成日」といった条件を設定することで、より細かいニーズに合わせたデータ表示が可能になります。この機能は、チームごとのパフォーマンス分析や地域別のセールス活動の監視に特に有効です。

Lightning レポートの検索条件の項目の簡単な更新

概要:検索条件を削除してから新しい検索条件を追加しなくても、Lightning レポートの検索条件の項目を変更できるようになりました。これまでは、演算子と値は変更できましたが、項目は変更できませんでした。

取引先インテリジェンスビュー

概要:Winter’24では取引先責任者、リードのインテリジェンスビューが登場しましたが、取引先のインテリジェンスビューが実装されました。取引の健全性を全面的に把握できるようになる新機能です。活動表示、商談の評価指標把握、ケース確認、活動記録など、取引先に関連するすべての情報を一箇所で確認できます。

活用方法:取引先ホームページから「インテリジェンスビュー」を選択することで、取引先に関連する詳細情報に即座にアクセスできます。これにより、セールスチームやカスタマーサポートは、顧客に関する包括的なビューを持つことができ、より効果的な顧客関係管理が可能になります。
時期: この機能は、すべてのインスタンスが Spring ’24 にアップグレードされた後、本番組織で使用できます。Sandbox で機能を確認するには、本番ライセンスの照合を実行するか、本番環境でこの機能が利用可能になってから更新を要求してください。

AIとオートメーション

Einstein Searchのデフォルト有効化

概要:Einstein Searchは、より関連性の高い検索結果を提供し、ユーザーが必要な情報を迅速に見つけることを支援します。Spring ’24リリースでは、この検索機能がすべての組織でデフォルトで有効化されました。

活用方法:検索クエリを最適化し、ユーザーが求める情報に最も関連性の高いキーワードを使用します。Einstein Searchの設定を通じて、特定のオブジェクトやフィールドに対する検索の優先度をカスタマイズすることも可能です。

Sales Cloud Einsteinの導入

概要:AI技術を活用して営業プロセスを自動化し、セールスチームの効率を向上させます。例えば、営業担当者のメールボックスから情報を抽出して、セールスメールのドラフトを自動生成する機能が含まれます。

活用方法:Sales Cloud Einsteinを設定し、営業担当者が日常的に使用するメールテンプレートやフォローアップメールのドラフト生成にこの機能を活用します。これにより、営業チームは顧客とのコミュニケーションを効率化し、より多くの時間を販売活動に充てることができます。

その他機能の追加/アップデート

Salesforce Meetings

Salesforce Meetings を使用して、見込み客や顧客とのインタラクションを強化します。ミーティングのダイジェストを使用して重要なミーティング情報を表示することで、ミーティングが開始される前に全員で意見を擦り合わせます。
Sales Engagement の設定でミーティングのオプションを容易に設定
Sales Engagement の設定の新しいオプションを使用して、ミーティングを最大限に活用できます。
Meeting Studio の廃止
Meeting Studio は Spring ’24 で廃止されます。

2024 年 4 月から MFA がデフォルトでオンに

Salesforce Spring ’24リリースでは、セキュリティの強化を目指し、多要素認証(MFA)が全ての組織に対してデフォルトで有効化されました。MFAは、ユーザー名とパスワードだけでなく、もう一つ以上の認証方法を要求するセキュリティ対策です。これにより、不正アクセスのリスクを大幅に低減し、組織のデータ保護を強化します。この変更は、2024 年 4 月 8 日以降に作成される本番組織に適用されます。また、Spring ’23 から Spring ’24 にかけて実施された MFA 自動有効化フェーズの対象ではなかった既存の本番組織にも適用されます。Sandbox 組織は影響を受けません。試用期間中の組織は、サブスクリプションに移行するまでは影響を受けません。

まとめ

いかがだったでしょうか。
Spring ’24リリースは、ユーザー体験を向上させ、データ管理をスムーズにし、セキュリティを強化する重要なアップデートがたくさん盛り込まれています。動的フォームを拡張し、ダッシュボードの所有権を簡単に移行できるようにし、さらにリッチテキストと画像ウィジェットで視覚化を豊かにしました。また、Einstein Searchがデフォルトで使えるようになりました。これらのアップデートにより、Salesforceはさらに柔軟でカスタマイズしやすくなりました。

特に、関連オブジェクトを動的フォームに追加する機能や、デバイスごとに最適な表示を設定する機能は、利用するユーザーに対して、直感的でパーソナライズされた体験をもたらします。これにより、必要な情報へのアクセスが迅速になり、作業効率が向上することでしょう。

そして、昨今非常に注目されているAIと自動化の向上は、Salesforceユーザーにとっても大きなメリットです。Sales Cloud Einsteinを効果的に活用することで、セールスプロセスを大きく改善し、営業チームの成果を向上させることができるでしょう。

Spring ’24リリースにより、Salesforceはさらなる革新とユーザーファーストの姿勢を打ち出したように思えます。これらの新機能を活かせば、企業はさらなる顧客とのエンゲージメントを深め、ビジネス成長を加速できるでしょう。Salesforceは絶えず進化しているので、このようなアップデートに迅速に対応することで、効果的な活用を目指しましょう。

<Salesforce>
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