Salesforceのメール-to-ケースとWeb-to-ケース:効率的な顧客対応の実現方法
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目次
- 1. メール-to-ケースの設定と活用
- 1.1 メール-to-ケースとは?
- 1.2 メール-to-ケースの有効化手順
- 2. オンデマンドサービスの違い
- 2.1 ルーティングアドレスの設定
- 2.2 メール転送の設定
- 3. Web-to-ケースの設定と活用
- 3.1 Web-to-ケースとは?
- 3.2 Web-to-ケースの有効化手順
- 3.3 Webフォームの作成
- 3.4 HTMLコードのカスタマイズ
- 4. よくある質問(FAQ)
- 4.1 Q1:メール-to-ケースとWeb-to-ケース、どちらを使うべきですか?
- 4.2 Q2:セキュリティ面で注意すべき点はありますか?
- 4.3 Q3:ケースの自動割り当てはできますか?
- 4.4 Q4:問い合わせの内容に応じて自動返信を設定できますか?
- 4.5 Q5:メールとWebフォームからのケースを区別する方法はありますか?
- 5. まとめ
Salesforceの非常に便利な機能である「メール-to-ケース」と「Web-to-ケース」についてご紹介します。これらの機能を活用することで、顧客からの問い合わせを効率的に管理し、迅速な対応を実現することができます。
従来のコールセンター業務では、電話による問い合わせ対応が主流でした。しかし、この方法には以下のような課題があります。
- 人件費の増加
- 顧客の待ち時間の発生
- 簡単な問い合わせでも電話対応が必要
これらの課題を解決するために、多くの企業がWebサイト上にお問い合わせフォームを設置したり、専用のメールアドレスを公開したりしています。Salesforceのメール-to-ケースとWeb-to-ケース機能は、こうした問い合わせを自動的にケースとして作成し、効率的な管理を可能にします。
それでは、これらの機能の設定方法と活用法について、詳しく見ていきましょう。
メール-to-ケースの設定と活用
メール-to-ケースとは?
メール-to-ケースは、顧客からのメールを自動的にSalesforceのケースとして作成する機能です。この機能を使用することで、以下のようなメリットがあります。
- 問い合わせの一元管理
- 対応漏れの防止
- 対応履歴の追跡が容易
- チーム間での情報共有の促進
メール-to-ケースの有効化手順
では、実際にメール-to-ケースを設定していきましょう。
- Salesforceの設定画面に移動します。
- クイック検索ボックスで「メール-to-ケース」を検索します。
- 「メール-to-ケース」をクリックし、設定画面を開きます。
- 「メール-to-ケースを有効化」にチェックを入れます。
- 「オンデマンドサービスの有効化」にもチェックを入れます。
ここで、オンデマンドサービスについて少し説明しましょう。
オンデマンドサービスの違い
オンデマンドサービスを使用する場合と使用しない場合で、以下のような違いがあります。
使用する場合
- メールの添付ファイルサイズに制限がない
- セキュリティが向上
- 設定が簡単
使用しない場合
- 添付ファイルサイズに25MB制限がある
- 独自のメールサーバーが必要
- より詳細な設定が可能
多くの場合、オンデマンドサービスを使用することをおすすめします。
ルーティングアドレスの設定
メール-to-ケースを有効化したら、次はルーティングアドレスの設定を行います。
- メール-to-ケース設定画面の下部にある「新規」ボタンをクリックします。
- ルーティングアドレスの詳細を入力します。
- 「メールヘッダーの保存」にチェックを入れます(推奨)。
- 必要に応じてケース設定を行い、保存します。
ここで設定したルーティングアドレスに問い合わせメールを送ると、Salesforceで自動的にケースが作成されます。
メール転送の設定
ルーティングアドレスを設定すると、Salesforce用の長いメールアドレス(メールサービスアドレス)が生成されます。しかし、このアドレスを直接顧客に公開するのは適切ではありません。
そこで、既存の短いメールアドレスへの問い合わせを、このメールサービスアドレスに転送する設定を行います。以下はGmailでの設定例です。
- Gmailの設定画面を開きます。
- 「転送とPOP/IMAP」タブを選択します。
- 「転送先アドレスを追加」をクリックし、メールサービスアドレスを入力して転送先を登録します。
- 「フィルタとブロック中のアドレス」タブで新しいフィルタを作成します。
- 「To」欄に短いアドレスを入力し、転送設定を行います。
これで、顧客が短いアドレスに送信したメールが自動的にSalesforceに転送され、ケースとして作成されるようになります。
Web-to-ケースの設定と活用
Web-to-ケースとは?
Web-to-ケースは、Webサイト上のお問い合わせフォームから送信された情報を自動的にSalesforceのケースとして作成する機能です。この機能には以下のようなメリットがあります。
- 24時間365日の問い合わせ受付
- 人的リソースの効率化
- 問い合わせ内容の構造化
- レスポンスの自動化
Web-to-ケースの有効化手順
Web-to-ケースの設定は以下の手順で行います。
- Salesforceの設定画面に移動します。
- クイック検索ボックスで「Web-to-ケース」を検索します。
- 「Web-to-ケース」をクリックし、設定画面を開きます。
- 「Web-to-ケースを有効化」にチェックを入れます。
- 必要に応じて自動レスポンスメールルールを設定し、保存します。
Webフォームの作成
Web-to-ケースを有効化したら、次はWebフォームを作成します。Salesforceには便利なHTMLジェネレータが用意されています。
- クイック検索ボックスで「HTML ジェネレータ」を検索します。
- 「Web-to-ケース HTML ジェネレーター」をクリックし、フォーム作成画面を開きます。
- 使用する項目を選択します。
- 戻り値となるURLを指定します。
- 必要に応じてreCAPTCHAの設定を行い、保存します。
生成されたHTMLコードをコピーし、テキストエディタに貼り付けて保存します。このHTMLファイルがお問い合わせフォームとなります。
HTMLコードのカスタマイズ
生成されたHTMLコードは、必要に応じてカスタマイズすることができます。以下は主な注意点です。
- 送信先URLと組織IDは変更しないでください。
- デバッグモードのコメントアウトを解除すると、テスト時に詳細な情報が得られます。
- カスタム項目のIDやnameは、API参照名に変更可能です。
- CSSを追加して、フォームのデザインをカスタマイズできます。
よくある質問(FAQ)
Q1:メール-to-ケースとWeb-to-ケース、どちらを使うべきですか?
A: 両方を併用することをおすすめします。メールでの問い合わせを好む顧客とWebフォームを好む顧客、両方に対応できるからです。
Q2:セキュリティ面で注意すべき点はありますか?
A: メール-to-ケースではTLS暗号化を有効にし、Web-to-ケースではreCAPTCHAを使用するなど、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
Q3:ケースの自動割り当てはできますか?
A: はい、Salesforceの割り当てルールを使用することで、ケースの内容に基づいて自動的に担当者やキューに割り当てることができます。
Q4:問い合わせの内容に応じて自動返信を設定できますか?
A: はい、Web-to-ケースのレスポンスルールを使用することで、問い合わせの内容に応じた自動返信を設定できます。
Q5:メールとWebフォームからのケースを区別する方法はありますか?
A: ケース作成時に「発生源」フィールドを使用することで、メールからの問い合わせとWebフォームからの問い合わせを区別できます。
これらの機能を活用し、さらに効率的な顧客対応システムを構築してください。
まとめ
SalesforceのメールとWeb-to-ケース機能を活用することで、顧客対応の効率化と自動化を実現できます。これらの機能の主なメリットは以下の通りです。
- 問い合わせの一元管理
- 対応漏れの防止
- 24時間365日の受付
- 人的リソースの効率化
- データの構造化と分析の容易さ
これらの基本的な設定を行った後は、さらに以下のようなカスタマイズや機能追加を検討することをおすすめします。
- 割り当てルールの作成による自動ケース振り分け
- ナレッジベースの構築と連携
- レポートやダッシュボードの作成による分析
- プロセスビルダーやフローを使用した自動化の拡張
Salesforce Service Cloudには、顧客管理を効率化するための機能が豊富に用意されています。ぜひ、これらの機能を活用して、よりスマートな顧客対応を実現してください。
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