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Salesforceの操作中に発生するエラーメッセージ 表示例と対処法を知っておこう

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Salesforceで操作をしていると、レコードの保存やデータの更新をした際にエラーメッセージが表示され、作業が止まってしまうことがあります。エラーメッセージを読んでも原因の見当がつかず、対応に時間を取られるケースも少なくありません。
本記事では、Salesforceを操作しているときに画面上へ表示されるエラーを対象に、その原因と対処法を解説します。

具体的には、アクセス権・権限に関するもの、入力規則や必須項目などのデータ入力に関するもの、フローをはじめとする自動化処理に関するものが中心です。
原因の切り分け方から、解決できない場合にSalesforceサポートへ問い合わせる際の準備までをまとめました。Salesforceの運用を担当している方は、参考にしてください。

エラーメッセージが表示される原因


Salesforceのエラーは、原因ごとにいくつかのパターンに分けられます。ここでは運用中にとくに遭遇しやすい3つの分類を取り上げ、それぞれがどのような場面で発生するのかを説明します。分類の見当がつくだけでも、調査にかかる時間を大きく短縮できます。

アクセス権・権限に関するエラー

操作しているユーザーに必要な権限が付与されていないことが原因で発生するエラーです。Salesforceのアクセス権は、次の2つの層で構成されています。

  • オブジェクトへのアクセス権:プロファイルや権限セットで設定する、オブジェクト単位の参照・作成・編集・削除の権限
  • レコードへのアクセス権:組織の共有設定、ロール階層、共有ルール、手動共有によって決まる、レコード単位の権限

どちらかが不足していると、レコードを開けません。この状態でURLを直接入力するなどしてアクセスすると、レコードが見つからない旨のメッセージが表示されます。権限不足を示すエラーメッセージではないため、原因を特定しづらいという点があります。
アクセス権・権限に関するエラー

データ入力・バリデーションに関するエラー

入力した値が、組織で定めたルールの条件を満たしていない場合に発生します。代表的なものは次の通りです。

  • 必須項目が未入力
  • 入力規則の条件に抵触
  • 一意設定の項目で値が重複

これらは他のエラーと比べてメッセージが具体的で、原因を特定しやすいです。必須項目や一意設定によるエラーは該当の項目名が表示されるため、その項目を修正すればレコードを保存できます。

一方で、入力規則のエラーメッセージは作成時に自由に設定できるため、内容が抽象的だと利用者が対処法を判断できません。「入力内容が正しくありません」とだけ表示するのではなく、どの項目をどのように修正すればよいかまで記載しておくと、システム管理者への問い合わせを減らすことができます。あわせて[エラー表示場所]を該当の項目に指定しておくと、利用者が修正すべき箇所がわかりやすくなります。
データ入力・バリデーションに関するエラー

フロー・自動化処理に関するエラー

フローやApexトリガーなど、レコードの保存をきっかけに動く自動化処理が失敗した場合にも、エラーメッセージが表示されます。利用者の操作そのものには問題がなくても発生するのが特徴です。
フロー・自動化処理に関するエラー
画面に表示されるのは、システム管理者への問い合わせを促す汎用的な内容にとどまることが多く、その文面だけで原因を特定するのは困難です。

詳細を確認するには、フローの実行に失敗した際に送信されるエラーメールを参照します。エラーメールには、対象レコードのID、ユーザーなどが記載されており、調査の起点になります。
「ToDo完了報告」フローでエラーが発生しました
なお、Winter ’24でフローに「カスタムエラー」要素が追加され、条件に応じた独自のエラーメッセージを利用者へ表示できるようになりました。詳細は下記の記事で解説しています。
https://frogwell.co.jp/blogs/salesforce-winter24/

エラーが発生したときの対応方法


エラーが表示されたときは、原因を推測して設定を変更する前に、発生時の状況を正確に把握することが解決への近道になります。ここでは、発生直後に取るべき行動と、反対に避けるべき対応を整理します。

まず行うべきこと

最初に取り組むのは、エラーメッセージそのものの保全です。

画面を閉じてしまうと同じ文面を再現できない場合があるため、スクリーンショットを撮るか、全文をテキストとして控えておきます。要約したり一部だけを書き写したりせず、原文のまま残すことが重要です。

続いて、次の3点を順に確認します。

  1. 再現するかどうかを確認する:同じ操作をもう一度実行し、毎回発生するのか、1回限りだったのかを切り分けます
  2. 発生する範囲を確認する:特定のユーザーだけで起きるのか、特定のレコードやオブジェクトだけで起きるのかを確かめます
  3. 直近の変更を確認する:[設定]のクイック検索から「設定変更履歴の参照」を開き、エラーが発生した時期に権限や入力規則、フローの変更がなかったかを調べます

発生時の操作手順を記録する

エラーの調査で行き詰まる原因の多くは、発生時の情報が残っていないことにあります。時間が経ってから「保存できなかった」とだけ報告を受けても、再現も原因の特定も進みません。利用者から報告を受ける立場であれば、次の項目を記録する運用をあらかじめ決めておくと調査がスムーズになります。

  • 発生した日時
  • 操作したユーザー名
  • 対象のオブジェクト名とレコードID・URL
  • 実行した操作の内容
  • エラーメッセージの全文
  • 利用していた環境(PCかモバイルアプリか、使用ブラウザの種類)
  • 同じ操作を繰り返したときに再現するかどうか

利用者に報告を依頼する際は、これらの項目を並べた入力フォームやテンプレートを用意しておくと、必要な情報がそろった状態で報告が届きます。エラーメッセージの部分は、文章で説明してもらうよりもスクリーンショットの添付を依頼するほうが確実です。

やってはいけないこと

原因が特定できていない段階での対応には、状況を悪化させるものがあります。以下の対応は避けてください。

本番環境で設定を直接変更する

原因の見当をつけただけの状態で本番環境の設定を変えると、エラーが解消しないうえに、変更内容が別の不具合を生む可能性があります。設定変更をともなう対処は、Sandboxで検証してから本番環境へ反映します。

権限を広げて解決する

権限に関するエラーに対して「すべてのデータの参照」「すべてのデータの編集」といった強い権限を付与すれば、確かにエラーは解消します。ただしこの方法は、そのユーザーが本来参照すべきでないデータにもアクセスできる状態を作り出します。不足している権限を特定し、必要な範囲だけを追加してください。

入力規則や自動化処理を無効化する

エラーの発生元となっている入力規則やフローを無効にすれば、レコードは保存できるようになります。しかし入力規則はデータ品質を保つために設定されたものであり、無効化したままにすると不正確なデータが蓄積されます。フローの場合は、無効化によって後続の業務プロセスが停止することも考えられます。

よくあるエラーメッセージと対処法


ここまでの分類をふまえて、実際の運用で遭遇する頻度が高い事象を4つ取り上げ、表示される内容と対処の手順を説明します。

権限が不足しているときのエラーメッセージ

権限が不足している状態でレコードやページにアクセスすると、「問題が発生しました」「アクセスしようとしているレコードが見つかりませんでした」といったエラーが表示されます。

対処の第一歩は、どの権限が不足しているかの切り分けです。同じ操作をシステム管理者のアカウントで実行して成功する場合、権限設定に原因があると判断できます。そのうえで、対象ユーザーのプロファイルと権限セットを開き、次の順に確認します。

  1. 対象オブジェクトへの参照・作成・編集・削除の権限
  2. 実行しようとした操作に必要なシステム権限
  3. 対象レコードの共有状況

Salesforceは、権限が不足しているときに表示されるエラーについて、原因と確認箇所を整理したヘルプページを公開しています。詳細は公式ヘルプページをご確認ください。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=platform.admin_insufficient_privileges_map.htm&type=5

フローの実行に失敗したときのエラーメッセージ

レコードの保存をきっかけに動くフローが失敗すると、「処理失敗により、このレコードを保存できません。Salesforceシステム管理者に次の詳細を報告してください」といった内容が表示されます。この文面から原因を読み取ることはできないため、フローのエラーメールを確認します。

メールには、Flow Builderでフローをデバッグするためのリンクが含まれています。このリンクを開くと該当のフローがFlow Builderで表示され、エラーが発生した要素、対象レコードのID、Salesforceが返したエラーの内容等を確認することができます。
フローの実行に失敗したときのエラーメッセージ
その後、確認したエラーの内容に応じて、フローの修正や権限の付与、入力規則の見直しなど、原因に対応した修正を行います。

レコードを削除できないときのエラーメッセージ

削除しようとしたレコードが他のレコードから参照されている場合、「削除を試みたレコードは他レコードに関連しているため削除できませんでした」といった内容のメッセージが表示されることがあります。
レコードを削除できないときのエラーメッセージ
参照されていても多くの場合は削除できますが、次のようなケースでは削除できません。

  • 標準オブジェクトで、Salesforceの仕様として制限されている場合
    オブジェクトごとに、削除できない条件が定められています。たとえば取引先の場合、ケースから参照されているときや、他のユーザーが所有する商談から参照されているときは削除できません。
  • カスタムオブジェクトの参照項目で、削除を許可しない設定になっている場合
    参照項目では、参照先のレコードが削除されたときの動作を設定できます。削除を許可しない動作が選ばれていると、参照されている間は削除できません。

いずれの場合も、対処はエラーメッセージに表示された参照元のレコードを確認するところから始めます。そのレコードを開いて参照項目の値をクリアするか、参照元のレコードも不要であれば先に削除します。ただし参照元のレコードは業務データとして必要になる可能性もあるため、削除前に対象範囲を確認してください。

過去のデータとのつながりを残す必要がある場合は、削除せずに無効フラグを立てる運用が適しています。

重複ルールによるブロックのエラーメッセージ

重複ルールが設定されている組織では、既存のレコードと重複すると判断された場合に「重複レコードがすでに存在するためこのレコードは保存できません。保存するには、別の情報を使用してください。」と表示され、保存が止まります。
重複ルールによるブロックのエラーメッセージ
あわせて表示される「重複を表示」のリンクから、重複と判断された既存のレコードを確認できます。
重複ルールによるブロックのエラーメッセージ
まず確認するのは、既存のレコードが本当に同一かどうかです。同一であれば、新規に作成せず既存のレコードを更新します。別のレコードであるにもかかわらず重複と判断された場合は、重複ルールの設定を見直します。

[設定]のクイック検索で「重複ルール」を開くと、オブジェクトごとに設定されているルールを確認できます。重複と判断する条件は、ルールに紐づく一致ルールで定義されており、判定に使う項目を追加すれば精度を高められます。取引先名だけで判定していると、支店名が異なる同名の企業が重複と判断されるため、住所や電話番号などを条件に加えて対応します。

重複と判断された場合の動作には、保存を止めるものと、アラートを表示したうえで保存を続行できるものがあります。重複を完全に排除する必要がなければ、アラートに変更することで業務の停止を防げます。
重複ルールによるブロックのエラーメッセージ

解決できない場合の対応方法


設定を確認しても原因が特定できない場合や、Salesforceの動作そのものに問題があると考えられる場合は、Salesforceのサポートへ問い合わせます。ここでは、問い合わせの前に確認しておきたい情報源と、実際の連絡手順を説明します。

Salesforceサポートを利用する

自社の設定を確認しても解決しない場合は、Salesforceサポートに問い合わせます。サポートは契約しているサポートプランを問わず利用でき、Salesforceヘルプが窓口になります。

問い合わせの入口となるのは、Salesforceヘルプ上のAIアシスタントであるAgentforceです。24時間365日利用でき、事象を入力すると回答が返ってきます。Agentforceで解決しない場合は、サポートエンジニアとのLive Chatに引き継がれます。

業務が停止するような重大な事象では、電話での問い合わせも可能です。Premier Success PlanとSignature Success Planでは制限なく利用でき、Standard Success Planでも、営業時間内かつ重要度レベル1(業務の停止)の事象であれば利用できます。
自社が契約しているサポートプランは、Salesforceヘルプにログイン後、「私のSuccess Plan」から確認できます。

問い合わせ前に準備する情報

ケースを作成する際に情報が不足していると、サポートとのやりとりが多く発生し、解決までの時間がかかってしまいます。そのため、次の情報をあらかじめそろえた上で、問い合わせを行うようにしましょう。

項目 内容
組織ID [設定]の「組織情報」で確認できるSalesforce組織ID
本番環境かSandboxかもあわせて伝える
エラーメッセージ 画面に表示された全文
エラーコードが含まれる場合はコードも記載する
発生日時 エラーが発生した日付と時刻
継続して発生している場合は、最初に確認した日時
対象のレコード オブジェクト名とレコードID
複数ある場合は代表的なものを数件
再現手順 エラーが発生するまでの操作を、画面遷移がたどれる粒度で記載する
発生する範囲 特定のユーザーだけか全員か、特定のレコードだけか全件かの切り分け結果
実行ユーザーの情報 ユーザー名と、割り当てられているプロファイルおよび権限セット
利用環境 PCかモバイルアプリか、使用しているブラウザの種類とバージョン
直近の変更内容 エラーが発生しはじめた時期に実施した、権限・入力規則・フローなどの設定変更
スクリーンショット エラー画面のキャプチャ
フローのエラーメールがある場合はその内容も添付する

 
事象の説明は、期待していた動作と実際の動作を分けて記載すると伝わりやすくなります。「保存できない」だけでは状況が伝わらないため、「取引先レコードの[業種]を更新して保存すると、エラーメッセージが表示されて保存が完了しない」のように、対象と操作を具体的に書きます。

あわせて、Salesforceサポートが実際の画面を確認できるよう、ログインアクセス権を付与しておくと調査が進みやすくなります。個人設定の[私の個人情報]から[アカウントログインアクセスの許可]を開き、Salesforceサポートに対して期限を指定してアクセス権を許可します。調査が完了したら、期限を待たずに解除しても問題ありません。
問い合わせ前に準備する情報

サポートへの連絡方法

問い合わせは、Salesforceヘルプにログインして行います。

Agentforceから問い合わせる場合

  1. Salesforceヘルプにアクセスし、Trailblazerアカウントでログインする
  2. 画面上の[Agentforceに質問]から事象を入力する
  3. 追加の質問があれば回答する
  4. 解決しない場合、Live Chatへの引き継ぎ、またはケースの作成が案内される

ケースを直接作成する場合

  1. Salesforceヘルプにログインする
  2. 上部ナビゲーションの[私のお問い合わせ]をクリックする
  3. [お問い合わせを作成]をクリックし、事象の詳細を入力して送信する

作成したケースは[私のお問い合わせ]から確認できます。履歴の閲覧、内容の更新、ファイルの追加、サポートエンジニアとのやりとりが行えます。

電話で問い合わせる場合

営業時間外に発生した緊急の事象や、業務が停止している事象では、電話での連絡も可能です。連絡の際は、対象の製品名やケース番号を伝えられるよう準備しておきます。
サポートチャネルごとの対応状況や、プランによる違いは変更される場合があります。詳細は公式ヘルプページをご確認ください。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=005167035&type=1

まとめ

今回は、Salesforceの操作中に発生するエラーメッセージについて、原因の分類から対処法、サポートへの問い合わせ手順までを解説しました。

エラーが表示されたときは、原因を推測して設定を変更する前に、メッセージを全文保全し、操作したユーザーや対象レコード、再現手順を記録してください。特定のユーザーだけで発生するのか、特定の値を入力したときだけ発生するのかを確認すれば、調査すべき設定画面を絞り込めます。原因が特定できていない段階で権限を広げたり入力規則を無効化したりすると、データ品質の低下や情報漏えいのリスクにつながるため注意が必要です。

自社の設定を確認しても解決しない場合は、Salesforceヘルプから問い合わせられます。組織IDやエラーメッセージの全文、再現手順をそろえておくと、やりとりの回数を減らせます。

エラーメッセージは作業を止める厄介な存在に見えますが、Salesforceがデータの整合性や情報セキュリティを守るために表示しているものでもあります。表示された内容を手がかりに原因を切り分け、適切に対処していきましょう。

<Salesforce>
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