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SalesforceとAWSの連携について解説!メリットや設定方法など

#Salesforce #AWS

SalesforceとAWSはそれぞれCRMとパブリッククラウドのカテゴリーで最大のシェアを占めており、世界中の多くの企業に利用されています。その上、それぞれのソリューションやサービスは各企業の重要なシステムとなっており、かつ業務プロセスに深く組み込まれて利用されています。

本記事ではその2つのツールが連携することでどのようなことが実現できるのかを解説し、メリットや設定方法についても触れていきます。

SalesforceとAWSの連携

SalesforceとAWSは、顧客管理やクラウドサービスにおいて業界トップのシェアを持つプラットフォームです。
この連携は、両者の統合により、顧客体験の向上や業務プロセスの効率化など、多くの利点をもたらします。

SalesforceのクラウドベースのCRM(顧客関係管理)とAWSの堅牢なクラウドサービスが統合することで、企業は革新的なソリューションを提供し、デジタルトランスフォーメーションを推進するための強力な手段を手に入れます。

SalesforceとAWSの連携は、それぞれの強みを最大限に引き出し、ビジネスに革新的な価値を提供します。
この連携により、データの活用、顧客サービスの最適化、効率的な業務プロセスの構築など、多くの利点が企業にもたらされるでしょう。

SalesforceとAWS連携のメリット

SalesforceとAWSが連携することによって、業務の効率化や顧客体験の向上など、以下多くのメリットが生まれます。

  • 顧客サービスの最適化
  • 業務プロセスの自動化・効率化
  • セキュリティの向上
  • それぞれ解説します。

    顧客サービスの最適化

    SalesforceのクラウドベースのCRM(顧客関係管理)がAWSの堅牢なクラウドサービスと統合されます。
    これにより、企業はデータの効果的な活用が可能となり、顧客サービスの最適化が実現します。
    例えば、顧客データの蓄積・分析・活用が容易になり、それに基づいた個別カスタマーエクスペリエンスの提供が可能になります。

    業務プロセスの自動化・効率化

    ビジネスのデジタルトランスフォーメーションに対する強力な支援手段となります。
    Salesforceの柔軟なCRMソリューションとAWSのスケーラビリティやセキュリティに優れたクラウドサービスが融合することで、企業は新たな革新的なソリューションの開発や、業務プロセスの自動化、効率化を実現できます。
    これにより、ビジネスが市場に合わせた迅速な対応や、競争力の強化を実現することができるでしょう。

    セキュリティの向上

    この連携はセキュリティ面でも大きなメリットを提供します。
    AWSの高度なセキュリティ機能とSalesforceのデータ保護機能が組み合わさることで、企業はデータの安全性を確保しつつ、クラウド上での作業を行うことができます。

    SalesforceとAWSの連携パターンおよび設定方法


    SalesforceとAWSはさまざまなソリューションをポートフォリオとして持っており、さまざまな連携方法が考えられます。保有するソリューションも多岐にわたるため、その中でもよく連携されるソリューションをいくつか解説していきます。

    Salesforce Service Cloud Voice + Amazon Connect

    Salesforce Service Cloud Voice(SCV)は、Amazon ConnectをSalesforceにネイティブに統合し、音声会話、デジタルチャネル、CRMデータをリアルタイムで統合する新しいコンタクトセンターソリューションを提供しています。

    Amazon Connectからの音声転写により、エージェントとスーパーバイザーは、Service Cloudコンソールで通話とCRMデータを並べて表示することができます。また、SCVは、クラウドテレフォニー、自動音声認識、Amazon Connectによるセンチメント分析を主要なカスタマーサービスプラットフォームにあらかじめ統合しており、電話やその他のコミュニケーションチャネルのオムニチャネルルーティングを簡素化し、エージェントが記録的な速さで問題を解決し、よりパーソナライズしたカスタマーサービスを提供できるよう支援します。

    Tableau(BI) + AWS


    Tableau は パブリッククラウドの分野をリードしているAWS サービスと統合することで、組織のデータから得られる利益を最大化し、既存の技術投資を活用できるように企業を支援しています。これは、Amazon Redshift(Redshift Spectrumを含む)、Amazon Aurora、Amazon Athena、Amazon EMRなどのAmazonデータソースへ直接コネクトすることから始まります。

    このように柔軟にツール間を連携・統合できるため、AWSのデータソースに保存されたデータを分析するためのプラットフォームとしてTableauが選ばれるのは当然の選択と言えるでしょう。さらに、Tableauは、データを企業全体に自由自在に展開できるように、深さと幅のあるデータ活用機能を提供します。Tableau ServerはAmazonのクラウドインフラでシームレスに動作するため、AWS上にアプリケーションを展開することを好む企業にとって最適なソリューションと言えるでしょう。

    AWS と Tableau Software のベストプラクティスに従って、完全に機能する Tableau Server 環境をAWSクラウドにデプロイすることができます。このデプロイでは、新規または既存の仮想プライベート クラウド (VPC) にシングル ノード アーキテクチャを自動的に展開する AWS CloudFormation テンプレートを使用しています。

    AWS上で Tableauをデプロイするには、デプロイガイドに記載されている手順で行います。スタックの起動には約 1 時間かかります。

    1.AWS アカウントにサインインします。
    アカウントをお持ちでない場合は、https://aws.amazon.com からサインアップしてください。

    2.Amazon Route 53で管理されるドメインがまだない場合は、Amazon Route 53 Developer Guideを参照して作成。

    3.Tableauを起動します。
    (スタックを作成する前に、上部のツールバーからAWSリージョンを選択します。) 次のオプションのいずれかを選択します。
    Deploy into a new VPC
    Deploy into an existing VPC

    4.デプロイメントガイドのデプロイメント後のステップを完了します。
    Amazon は、このソリューションで AWS と協力した AWS Partner とユーザーのデプロイメント情報を共有することができます。

    Salesforce MuleSoft + AWS


    既に用意されているコネクタとAPIを使用してデータをシームレスに統合し、AWSとMuleSoftによるクラウド戦略を加速させることができます。

    AWSを使用している場合、留意しておく前提条件について解説します。まず、Anypoint Platform Private Cloud Edition(Anypoint Platform PCE)をAWSにインストールするために必要なリソースを作成する必要があります。Anypoint Platform PCE は、AWS 上の本番環境で 4 ノードおよび 7 ノードの構成をサポートします。
    ※ベアメタルサーバーから開始する場合は、この情報は必要ありません。

    次にAWSプロビジョナーの実行です。MuleSoftは、AWSアカウントのリソースをプロビジョニングするために使用できるDockerイメージを提供します。また、「カスタムプロビジョニングスクリプト」セクションに示すように、プロビジョニングされたインスタンスに対して追加のカスタムシェルスクリプトを実行することも可能です。

    1.インターネットにアクセスできる任意のVPC上のAWSアカウントに初期インスタンス(t2.small)を作成します。
    このインスタンスは、クラスタの実際のプロビジョニングを実行します。DockerがデフォルトでインストールされているAMIを使用するか、AWSインスタンスを作成した後に手動でDockerをインストールする必要があります。

    また、Dockerとインターネットにアクセスできる他のマシンからリモートでprovisionerを実行することも可能です。

    2.Private Cloud Provisioner (PCP) のDockerイメージは以下からダウンロードしてください。

    https://anypoint-anywhere.s3.amazonaws.com/pcp/private-cloud-provisioner-3.1.14.tar.gz?Signature=jB4UiQgzsSSE3iyaPWYNJ67dCyM%3D&AWSAccessKeyId=AKIAI6LBJNQFR2V3CQWQ&Expires=1801445392

    3.SCP経由でprovisionerのDockerイメージをインスタンスにコピーします。

    scp -i .pem ~/Downloads/private-cloud-provisioner-3.1.14.tar.gz ec2-user@W.X.Y.Z:/home/ec2-user

    4.SSHでインスタンスにログインします。

    ssh -i ‘anypoint.pem’ ec2-user@W.X.Y.Z

    その後、環境の詳細を記述した変数ファイル (pce.env) を作成します。

    5.プロビジョナーのDockerイメージをローカルのDockerレジストリにロードします。

    docker load -i private-cloud-provisioner-3.1.14.tar.gz。

    6.ドライランテストを実行します。

    docker run –rm –env-file pce.env artifacts.msap.io/mulesoft/core-paas-private-cloud-provisioner:v3.1.14 dry-run

    7.プロビジョナーを実行します。

    docker run –rm –env-file pce.env artifacts.msap.io/mulesoft/core-paas-private-cloud-provisioner:v3.1.14 cluster-provisionを実行します。プロビジョナーが正常に実行されると、ロードバランサーのIPアドレスやDNS名など、環境に関する情報が表示されます。

    8. インスタンス上の/var/lib/bootstrap_completeの存在を確認し、プロビジョニングスクリプトが正常に実行されたことを確認します。

    Salesforce SlackとAWS


    SlackはSalesforceファミリーの一員ですが、AWSと戦略的に提携し、2つのサービス間に深い統合を構築しています。ツールも人と同じように、サイロでは効果が上がりません。SlackはAWSと共同し、大規模で分散したチームがSlackで毎日使用するアプリケーションや情報に簡単にアクセスできるようにし、全員がより効率的に作業できるようにするための一連の製品イニシアチブを実施しています。

    SlackとAWSは、ワークフォースコラボレーションを強化するというコミットメントを共有しています。Slackは今後もAWSを優先的なクラウドプロバイダーとして活用し、AWSはチームコミュニケーションの効率化のためにSlackを組織全体で採用していきます。今回のアップデートにより、両社のサービス間のギャップを埋め、エンドユーザーの体験をよりシームレスにします。

    AWS Chatbotは、チームがすでに働いている場所でAWSリソースを監視し、使用できるようにします。これにより、DevOpsチームは監視、システム管理、デプロイメントワークフローなどのAWS運用アクティビティを、すべてSlack内で実行できるようになります。

    また、Slack + AWSの連携により、セキュリティの高いコラボレーションを実現できるようになります。エンタープライズ企業は当然、Slackで共有される機密データの管理を期待しており、そのため、2019年にAWSと提携し、エンタープライズキー管理(EKM)を提供することになりました。これにより、お客様はAmazonのKey Management Serviceに格納された独自の鍵を使用して、メッセージやファイルを暗号化することができます。現在、90社以上の企業がこのサービスを利用しています。

    Salesforce + AWSの連携メリット

    本章では、Salesforceの各サービスをAWSと連携することによってどのようなメリットがあるのかについて解説していきます。

    Salesforce Service Cloud Voice + Amazon Connectの連携メリット

    Salesforce Service Cloud VoiceとAmazon Connectを連携させることによって生まれるメリットは以下の通りです。

    ①オムニチャネルオペレーションを効率化する

    すべての音声およびデジタル通信チャネルがService Cloud Consoleに表示されるため、生産性を向上させるツールにアクセスでき、AI機能も活用できます。

    ②エージェントの生産性の向上

    エージェントは迅速かつインテリジェントに顧客との通話を処理することができ、平均処理時間、データ入力、通話終了時間を短縮します。

    ③リアルタイムにスーパーバイザーが状況を可視化できる

    スーパーバイザーは、ライブルーティングとコールアシストをすることで、デジタル会話上の着信と現在行われているコール内容をリアルタイムで表示できます。

    ④AIによるレコメンデーションの改善

    AWS AI/MLサービスによるリアルタイムの通話録音により、エージェントとスーパーバイザーはService Cloud Einsteinを活用し、ナレッジ記事、ネクストベストアクション、レコメンデーション機能を利用することができます。

    Tableau(BI) + AWSの連携メリット


    TableauとAWSは、機械学習ベース(ML)の予測分析のパワーを、データサイエンスの経験がほとんどないビジネスアナリストの手に届けるために協力し合います。簡単に導入できるクイックスタートベースの統合が特徴であり、顧客は充実したMLインサイトを計算項目に導入し、組織がデータを最大限利用し、価値を引き出す方法を拡大することができます。

    既にMLに投資している組織にとって、Amazon SageMaker for Tableauは、セルフサービスアナリティクスを通じて、MLを誰にでも伝え、共有することができるユニークな機会を提供できるのもメリットです。わずか数回クリックするだけで、SageMaker で構築した ML モデルをお気に入りの Tableau ダッシュボード内で直接使用し、ML の予測能力を十分に活用できるようになります。

    Mulesoft + AWS連携のメリット

    MuleSoftは、AWS GovCloud上で動作するFedRAMP Moderate Certification(日本のISMAPに相当)を取得しています。政府機関や規制対象の企業は、統一された安全なプラットフォームから、すべての統合とAPIを簡単に開発、管理、監視できるようになるため、セキュリティ面について安心してご利用いただけます。

    Slack + AWS連携のメリット

    Slackの共同創業者兼CEOであるStewart Butterfieldは、「エンタープライズソフトウェアの未来は、クラウドサービスとワークストリームコラボレーションツールの組み合わせによってもたらされる」と述べています。「AWSと戦略的に提携することで、両社は需要に応じて拡張し、エンタープライズグレードのサービスをお客様に提供することができます。

    AWSのサービスをSlackのチャネルベースのメッセージングプラットフォームと統合することで、Slackから離れることなく、チームが簡単かつシームレスにクラウド基盤プロジェクトを管理し、クラウド基盤サービスを立ち上げることを支援します “と述べており、それが最大の価値と言えるでしょう。

    このようにSlackとAWSの戦略的提携により、チームが仕事を成し遂げるために頼りにしているツールをシームレスに統合したユーザーおよび製品体験を提供することができるようになります。また、AWSのCEOであるAndy Jassy氏は、”AWSとSlackが一緒になることで、開発者チームは、アプリケーションを使ったフロントエンドでのコラボレーションとイノベーションをより速く実現し、同時に、バックエンドのクラウド基盤を効率的に管理できる能力を手に入れることができます。”と述べており、SlackのコラボレーションツールがAWSのツールとしての機能をより際立たせていると言えるでしょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。
    SalwsforceもAWSもそのソリューション自身で多くの業務を賄うことができます。しかし、それらの強力なツールが連携し合うことで、さらに強力なツールとなり、ユーザーの方々の業務を効率化させ、生産性を上げる役割を果たしてくれます。

    本日ご紹介したSalesforceのサービス、コラボレーション、データ統合、BI領域を、AWSと効果的に連携させることで、皆様のビジネスを促進することができるでしょう。

    <Salesforce>
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