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SalesforceとTableauの基本的な役割とは?使い分ける視点が大事なたった1つの理由

「Salesforce社のCRM Analytics(旧:Tableau CRM)って何ができるのだろう?」
Salesforce社との統合により、誕生したCRM Analytics(旧:Tableau CRM)は、そもそもTableauというBIツールとして、企業に重用されてきました。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)の基盤となるTableauのビジネスにおける基本的な役割とは何でしょうか?
Salesforceの役割は、CRM・SFAを主体とした役割となります。一方のTableauの役割は、ビジュアライズ化されたデータ分析を主体とした役割です。

言いかえると、Tableauは、Salesforceの役割を補完できても、Salesforceに置き換えられるようなツールではありません。この記事では、SalesforceとTableauの役割の違いについて、新しく公開されたCRM Analytics(旧:Tableau CRM)の役割とあわせて、使い分けが必要な理由について解説します。

TableauとSalesforceを使い分ける視点を持つことが大事


TableauとSalesforceは、連携こそ重要ですが、使い分ける視点が大事です。Tableauは、直感的に誰でも手軽にデータの探索ができるデータ分析プラットフォームになります。Tableauと連携することにより、強力なビジネス基盤となるのがSalesforceです。Salesforceは、営業支援ツール(SFA)と顧客関係性を管理するツール(CRM)の両方を備えています。そのためSalesforceの営業支援と顧客管理にTableauのビジュアルデータ分析が加わることで、より強固なBIツールとなるのです。

TableauとSalesforceを使い分ける理由とは?

TableauとSalesforceを使い分ける視点を持つ理由について、解説します。Salesforceの提供するSFAやCRM製品は、次の通りです。

  • Sales Cloud
  • Service Cloud
  • Commerce Cloud
  • Marketing Cloud

これらのツールをまとめたオールインワンがSalesforce Customer360になります。Salesforce Customer360では、統合連携した4つのツールを使って、顧客接点をあらゆる角度から創出可能です。Salesforce製品の統合プラットフォームSalesforce Customer360は、顧客接点の深堀した展開にレスポンスを発揮します。

顧客分析ツールとしての機能が申し分ないSalesforceとTableauの「あらゆる軸」による分析を瞬時の視覚化する機能が統合することにより、商談時のデータ活用の多角的な説得力が増すことになるでしょう。

Salesforceに保存してある顧客データの迅速な検索活用などは、Tableauによる視覚的なデータの迅速な取り扱いが可能です。SalesforceとTableauは、BIツール両者の使い分けができれば、これ以上ないほど強力な営業や商談を実現させるでしょう。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)とSalesforceも使い分ける必要がある

Salesforce社との買収統合が行われたことにより、Tableauの機能とSalesforce社の分析ツール「Einstein Analytics」の統合により、Einstein Analytics の後継分析ツールとして、CRM Analytics(旧:Tableau CRM)となりました。

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)は、Tableauのもつビジュアル化データ分析機能はそのままに、Salesforceに従来あるEinstein AnalyticsのAI機能を引き継いで更に強力な分析ツールとなったのです。

つまりCRM Analytics(旧:Tableau CRM)は、Tableauの「あらゆるデータをビジュアル化する分析機能」にAI学習機能が強化されたことになります。それによりデータ分析のスピード化や複雑な検索の自動化が可能となりました。

パワーアップされたCRM Analytics(旧:Tableau CRM)は、データ分析機能に特化しているため、Salesforceとの使い分けは必須です。Salesforceは、顧客接点をあらゆる方向から創出します。その“あらゆる方向”において、TableauCRMのスピーディで自由度の高いデータ分析を活用できるのです。

そのような理由からも、SalesforceとTableauを使い分けて考えることが必要となります。

Salesforceの基本的な役割

それでは、SalesforceとTableauの使い分けをより理解するために、SalesforceとTableauの基本的な役割について紹介しましょう。

まずSalesforceの基本的な役割から紹介します。Salesforceは、顧客を中心としたデータを関連するデータとともに一元管理する顧客管理システム(CRM)です。

たとえば顧客の「鈴木さん」を登録していたとします。「鈴木さん」にまつわる情報は、次の通りです。

  • 顧客名:「鈴木ヒロシ」
  • 所在地:東京都港区・・・
  • 連絡先:電話番号・・・FAX番号・・・メールアドレス・・・など
  • 属性:○○商事販促担当部長
  • その他、「性別」「年齢」など

Salesforceでは、顧客の属性データや行動データなどを一元管理することが基本的な役割となります。このSalesforceが備える顧客管理機能は、その後の見込み客抽出やデータ分析と連携することで、ビジネスを大きく加速することになるでしょう。

Salesforceの基本的な役割まとめ

顧客を中心として属性情報や関連情報(過去の行動履歴など)を一元管理すること
組織やチームでの顧客管理を効率化する
自動的な集計やデータ改ざんを制御できるためエラーを少なくする

Tableauの基本的な役割


Tableauの基本的な役割について解説します。Tableauは、ITに情通している専門家やデータアナリストなどを対象としない、幅ひろい層の人間が活用できる分析ツールです。そのTableauがもつコンセプトから、「自由にあつかえてわかりやすいデータ」と「欲しいときにすぐに活用できるデータ」を提供するのがTableauの役割になります。

Tableauは、利用者がデータ分析の知識にとぼしくても、直感的に操作するだけで高度なチャートやグラフなど図表を瞬時につくることが可能です。そのためTableauは、すごいExcel」という代名詞がつくほど、カンタンな操作で説得力のあるデータを作成できます。

Tableauの基本的な役割は、連携する相手がSalesforceであろうと、非IT人材であろうと、直感的なドラッグアンドドロップ操作により、適切なデータクエリで返し、視覚的に伝わるデータを表現することです。

TableauとSalesforce社のCRM Analytics(旧:Tableau CRM)とは違う

Tableauは、従来のまま存在します。Salesforce社「Einstein Analytics」の後継分析ツールとなった「CRM Analytics(旧:Tableau CRM)」は、データ分析に機械学習による自動判断機能が追加され、Salesforce製品との連携が迅速にな点がTableauとの違いです。

Tableauがどのようなビジネスシーンで役割を発揮するか

それでは、Tableauの基本的な役割から「どのようなビジネスシーンで役割を発揮するのか?」活用シーンを紹介します。

市場リサーチ事業の場合:Tableauの導入事例

ITの市場調査事業を展開している企業の場合、膨大なデータの集計が業務の軸となるでしょう。従来ならば、ExcelやPowerPointなどでデータ集計する状況下において、顧客から「あらゆる視点からデータを分析したい」という要求がありました。

市場リサーチを依頼する顧客に対して、「あらゆるデータの分岐視点からの視覚化」が課題となります。つまり動的に視点をかえて、データの視覚化分析が重要視されるようになったのです。

この企業では、2017年にTableauを導入しました。導入要因は、「多様な視点でデータ分析をスピーディに進められること」です。Tableauの導入要因では、導入企業の手間がかからない点があげられます。Tableauの導入要因は、顧客みずからが直感的に操作して、多角的な視点でデータを分析できる点です。

Tableauの直感的な操作は、利用しやすいため社内や顧客にすぐに浸透していきました。自社で入手したアンケートやストックしているデータ類をTableauに反映して、独自のダッシュボードを作成、そのダッシュボードが「Tableauファイル」となり、顧客に提供されるのです。

市場リサーチ事業会社からみたTableauの特徴は、「データ分析の自由度」と「データの速報性」となります。具体的なビジネスシーンでは、企業独自のダッシュボードをファイル化して、顧客に提供することにより、新しいデータ分析方法の創出となりました。

この企業では、Tableau Publicを活用しています。Tableau Publicを活用して、市場調査の開始から公開までの時間短縮を実現しました。Tableauを顧客へ提供開始してから、2カ月でアクセスが4万ビューとなるほど、利便性が浸透しているのです。
Tableauの自由度の高いデータ分析とスピーディな視覚化は、事業者や顧客に対して、すぐに利便性をあたえられます。

参考データ:Tableauを活用したグローバルリサーチカンパニーの導入事例

<Salesforce>
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投稿者プロフィール

杉山 真吾
PowerBI、TableauなどのBIツールの導入を支援するフロッグウェル株式会社のシニアコンサルタント。データ分析基盤設計やデータモデル・レポート設計、運用コンサルティングなど、多岐にわたるサポートを経験。

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