Salesforceを最大限に活用するための勝ちパターン ~導入から運用まで~
目次
「大田の言いたい放題」連載とは
ソフトウェア会社やインフラ系コンサルティング会社・医療機器メーカーで責任者や取締役を歴任し、2010年5月にITコンサルティング会社「フロッグウェル」を立ち上げた大田宏之が、200以上のSalesforceプロジェクトの経験から得た、ビジネス書には載っていないリアルなノウハウを「言いたい放題」で語ります。このシリーズを読むことで、Salesforceプロジェクトの成功確率を大幅に高め、ビジネスの飛躍的な成長を実現できることを望んでいます。
※このブログは社内インタビューで話した内容を生成AIを活用し記事化している連載です。
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◆成功するSalesforce導入の第一歩 〜要求事項の整理とプロジェクトメンバー選定〜
はじめに
こんにちは、大田宏之です。
前回の記事では、Salesforce導入の第一歩として、要求事項の整理とプロジェクトメンバーの選定についてお話ししました。はっきり言って、お客様の要望をただ聞いているだけではプロジェクトは絶対に成功しません。
プロジェクトを成功させるためには、コンサルタントとして積極的に提案し、お客様に最適なソリューションを提供することが絶対に必要不可欠です。また、適切なプロジェクトメンバーの選定が成功の鍵を握っていることも強調しました。
今回は、Salesforceを最大限に活用するための勝ちパターンについて、より具体的に掘り下げていきます。
導入から運用までのプロセスにおいて、どうやってSalesforceの標準機能を活かし、カスタマイズを最小限に抑えるのか。そして、持続可能な改善サイクルをどうやって確立するのかを探ります。
Salesforceは強力で柔軟なプラットフォームですが、その多機能さゆえに、誤った使い方をすると逆に複雑化してしまうことがあります。そこで、今回は以下のポイントに焦点を当てて、成功するための具体的な戦略をお伝えします。
それでは、具体的な内容に入りましょう。
標準機能を活かし、カスタマイズを最小限に
まず申し上げますが、Salesforceを導入する際に「自社の業務プロセスに合わせて完全にカスタマイズしよう」とするのは致命的な誤りです。
これは必ずしも最良のアプローチではありません。過度なカスタマイズはシステムの複雑化を招き、将来的なメンテナンスやアップデートが困難になります。
Salesforceの標準に合わせることが何より重要です。標準に合わせることで開発スピードが格段に向上し、年に3回のバージョンアップ時にも開発面での対応がほとんど不要になります。ただ、一番大切なのは「早く変えることができる」ことです。中小企業のビジネスプロセスは頻繁に変わる必要があり、そこが強みでもあります。新しいサービス、価格体系、売り方、組織変更などに迅速に対応するために、Salesforceをどんどん改善していかなければなりません。
これがSalesforceの最大の利点です。たとえば、スタートアップの10人規模の会社が、1000人規模の企業に成長するまでのプロセスを最速で作り込むことができます。標準から離れることは、この利点を放棄することになるため非常にもったいない選択になりますし、余計なコストもかかります。
営業プロセスの管理や顧客情報の一元管理など、Salesforceが提供する基本機能は非常に強力です。これらの機能を使いこなすだけで、業務の効率化やデータの可視化が大幅に改善されます。さらに、標準機能を活用することで、システムのアップデートや新機能の導入が容易になります。Salesforceは定期的に新しい機能や改善をリリースしており、これらを迅速に取り入れることで、常に最新の状態を維持することができます。
スモールスタートと継続的な改善サイクル
Salesforce導入においては、「スモールスタート」と「継続的な改善サイクル」が成功の鍵を握ります。大規模なシステム導入はリスクが高く、失敗する可能性も高まります。まずは小規模なプロジェクトから始め、徐々に拡大していくアプローチを強くお勧めします。
頭の良い、センスのあるお客様ほど、適切な「スモール」を定義してスモールスタートができます。なぜなら、業務プロセスを深く理解しているため、重要でない部分をすぐに見極められるからです。現場が「これが大切だ」と言っていても、それが本当にキーではないと判断し、当面は手作業で対応し、将来的なフェーズで対応するといった判断ができるのです。全てのステークホルダーの要望に応えることは難しいので、「将来的にやります」と言って対応を後回しにすることも必要不可欠です。
そして、スモールスタートでSalesforceに慣れていくと、Salesforceの考え方や標準機能でできることを現場メンバーが理解し、業務プロセスの中で便利な機能をたくさん作り出せるようになります。そうなると、中小企業やスタートアップのビジネスのスピードにも合わせることができ、継続的な改善プロセスが回るようになります。
Salesforceは最初に絵を描くことが非常に重要です。あえて言うなら、センスのあるプロジェクトマネージャーがいるだけでプロジェクトはうまくいきます。逆にそれがないと、いくら工数をかけても成功しません。Salesforceは自由度が高いため、最初に絵を描く人の力でプロジェクトに大きな影響が出ます。SAPなどのシステムはある程度形が決まっていますが、開発に時間がかかるため工数の確保が重要です。レゴのブロックに例えると、ブロックがバラバラな中で、作るもののイメージを持っている人はパッと組み立てられるが、何のイメージもない人には何を作れるのか分からない。それに近いのです。
こうした考え方があるため、Salesforceは最高の従業員教育、従業員の成長の機会だと思っています。これについては次回以降で詳しく語りたいと思います。
現場の声を吸い上げ、業務に合わせて進化するSalesforce
最後に、Salesforceの導入と運用において、現場の声を吸い上げることは絶対に欠かせません。実際にシステムを使うのは現場のユーザーであり、彼らのフィードバックを反映することで、より使いやすく、効果的なシステムを構築することができます。
現場の声を吸い上げるためには、定期的なミーティングやワークショップを開催し、ユーザーの意見や要望を収集することが重要です。また、ユーザーが自発的に改善提案を行えるような環境を整えることも効果的です。こうした取り組みを通じて、現場のニーズに即したシステムを構築し、運用することができます。
さらに、現場の声を反映することで、ユーザーのモチベーションやエンゲージメントも格段に向上します。自分たちの意見が反映されたシステムを使うことで、ユーザーはより積極的にシステムを活用し、業務の効率化や改善に取り組むようになります。
次回の記事では、実際のSalesforce導入事例を基に、どのようにして上記の戦略を実践しているかについて具体的に紹介します。成功事例を通じて、Salesforce導入のベストプラクティスを学び、皆さんのビジネスに役立てていただければ幸いです。
ご質問やコメントがあれば、ぜひお寄せください。皆さんと一緒に、より良いビジネス環境を築いていきたいと考えています。
大田宏之
<Salesforce>
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