Power BIレポートの表示設定の基本を解説|サイズ・配置・整列まで
目次
Power BIでレポートを作成する際、「グラフやテキストがキャンバスにうまく収まらない」「項目が重なって見づらい」といった課題に直面したことはありませんか?
こうした表示上の問題を解決するためには、「レポートページの表示設定」を適切に行うことが大切です。
本記事では、Power BI Desktop を使ったレポートページの表示設定方法について、以下の観点から初心者にもわかりやすく解説します。
- ページサイズの変更
- ビジュアルのサイズ・配置の調整
- 整列や固定の設定方法
- ページ名の変更やタブの非表示
- 背景色などのカスタマイズ方法
基本的な設定だけでもレポートの見やすさは大きく変わりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ページサイズの変更方法|キャンバスを自由にカスタマイズ
Power BI Desktopでは、レポートページごとに「キャンバスサイズ(ページサイズ)」を変更することができます。グラフやテキストがはみ出してしまう、もっと余白を取りたいといった場合に便利です。
以下の手順で変更できます。
操作手順(Power BI Desktop)
- レポートページ上で、何も選択していない状態にする(空白部分をクリック)
- 右側の[視覚化]ペインにある「ぺージの書式設定(ペイントローラーアイコン)」をクリック
- 表示される設定項目から「キャンバス設定」を選択
- 「サイズ」のプルダウンで[16:9][4:3]などの既定サイズを選択、または[カスタム]を選び、幅と高さを数値で指定
※ビジュアルを選択してしまうと、ページ設定が出来ません。
カスタムサイズを設定すると、縦長・横長など自由な形でキャンバスが作れます。要素が多くて収まりきらない場合に便利です。
ビジュアルのサイズ・位置を調整する方法
Power BI Desktopでは、グラフやカードなどの「ビジュアル」のサイズや位置を自由に調整できます。
見やすいレポートに整えるために重要な工程です。特に、各ページで共通のスライサー(フィルター)などのビジュアルがある場合、位置やサイズをを統一することで、ユーザビリティの向上に繋がります。
※ここではグラフの色、見せ方には触れません。
操作手順(Power BI Desktop)
- 調整したいビジュアルをクリックして選択
- 右側の「形式」ペイン(ペイントローラーのアイコン)をクリック
- [全般]→[プロパティ]を展開
- 以下の項目を調整します。
– 「横」:キャンバス左端からの位置
– 「縦」:キャンバス上端からの位置
複数ビジュアルの位置調整には「配置」メニューが便利です(次セクションで解説)。
💡補足:ドラッグ&ドロップ操作でも、サイズや配置の調整は可能ですが、細かい数値調整をしたい場合はプロパティでの設定が正確です。
複数ビジュアルのサイズを一括変更する方法
複数のグラフやカードなどを同じサイズに揃えたい場合、Power BI Desktopでは「まとめて選択 → サイズ入力」で一括調整が可能です。
ダッシュボードを作成する際にはビジュアルの上下左右のズレ、サイズの相違が起きないようにビジュアルを複数選択し、同一か確認をする必要があります。
操作手順
- サイズを揃えたいビジュアルを Ctrlキーを押しながら複数選択
- 右側の「形式」ペイン → [全般]→[プロパティ]を開く
- 「幅(Width)」や「高さ(Height)」に同じ値を入力
注意点:異なるタイプのビジュアル(例:折れ線グラフとカードなど)を同時に選択した場合、形式設定が表示されないことがあります。なるべく同じ種類のビジュアル同士で操作してください。
「配置」メニューと組み合わせて使うと、さらに見栄えよく整えることができます。
ビジュアルの整列をそろえる方法
Power BI Desktopでは、複数のビジュアル(グラフやカードなど)
を縦や横にきれいにそろえる「整列」機能が使えます。
整列を行うことで、視覚的に見やすく、整ったレイアウトのレポートを作成することができます。
操作手順(Power BI Desktop)
- 整列したい複数のビジュアルを Ctrlキーで複数選択
- 上部リボンの[書式]タブをクリック
- [配置]メニューから、以下の整列オプションを選びます
💡補足:整列後に「水平方向に整列」や「垂直方向に整列」を使えば、間隔まで整った見やすい配置が可能になります。
ビジュアルを固定する方法
Power BI Desktopでは、ビジュアルのサイズ比(縦横比)を固定することができます。
これにより、グラフやカードなどのビジュアルが編集時に意図せず縦長・横長に崩れてしまうのを防ぐことができます。
どんなときに「固定」が便利?
- 比率が崩れると見づらくなるような円グラフや画像を扱うとき
- 定型フォーマットのレポートで、見た目を統一したいとき
- ビジュアルを拡大・縮小したときにデザインが崩れた経験があるとき
操作手順(Power BI Desktop)
- 固定したいビジュアルをクリックして選択
- 右側の[視覚化ウィンドウ]で[書式]→[全般]を開く
- [縦横比をロックする]をオンにする
チェックを入れると、サイズ変更しても縦横の比率が維持されるようになります。
💡補足
- 複数のビジュアルを選択して「縦横比をロック」すると、すべてに適用されます
- サイズを微調整したあとにロックするのがコツです
- サイズ固定は、視覚的な美しさやバランスの維持にも役立ちます
まとめ|レポートページの表示設定を活用して、見やすいPower BIを
Power BIでは、ページサイズの調整やビジュアルの配置・整列など、レポートページの表示に関するさまざまな設定が用意されています。これらを適切に使うことで、見やすく・伝わりやすいレポートに仕上げることができ、閲覧者の理解促進や意思決定にもつながります。
本記事では、以下のような基本操作をご紹介しました。
どれもPower BI初心者の方でもすぐに実践できる内容ですので、ぜひご自身のレポートに取り入れてみてください。
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