マーケティングオートメーションツールAccount Engagement(旧Pardot)の初期設定で苦労すること
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目次
- 1. Account Engagement(旧Pardot)でメールを送るまでのステップ
- 1.1 Account Engagement(旧Pardot)メール①:データの準備
- 1.2 Account Engagement(旧Pardot)メール②:トラッキングとドメイン周りの設定
- 1.3 Account Engagement(旧Pardot)メール③:メール配信設定
- 2. 知識がないと苦労するドメイン周りの設定
- 3. バニティドメイン(CNAME)とは
- 4. 設定手順
- 4.1 1)サブドメインの手配
- 4.2 2)DNS設定の確認
- 4.3 3)Account Engagement(旧Pardot)へのTracker domain設定
2013年頃から「マーケティングオートメーションツール(MA)」と呼ばれる海外製品が多く参入してきました。今では日本でもマーケティング業務を効率的・効果的に行うためMAを活用している企業が増えてきました。
今回はSalesforce社が提供しているAccount Engagement(旧Pardot)のツールを使おうと思っている企業様向けに、Account Engagement(旧Pardot)の初期設定で苦労する点ついてご紹介したいと思います。
Account Engagement(旧Pardot)でメールを送るまでのステップ
メール配信までには大きく3つのステップが存在します。
- データの準備
- トラッキング・ドメイン周りの設定
- メール配信設定
Account Engagement(旧Pardot)メール①:データの準備
Account Engagement(旧Pardot)にリード情報を管理するための項目を設定します。デフォルトで氏名の項目等は用意されていますが、存在しない項目があればカスタム項目を作成します。
その後、Account Engagement(旧Pardot)のデータベースへ顧客データをインポートします。SalesforceのSales Cloudなど、Account Engagement(旧Pardot)と自動連携できるCRMシステムを導入している場合はAccount Engagement(旧Pardot)との連携設定を行い、リード情報を取り込みましょう。
Account Engagement(旧Pardot)メール②:トラッキングとドメイン周りの設定
Webサイトへのトラッキングコードの設置やCNAMEの作成やSPFの設定などを行います。メール配信やWeb行動のトラッキングに必要な設定です。
このパートが、ドメイン周りの知識がないとなかなか難航します。のちほど詳細をご紹介します。
Account Engagement(旧Pardot)メール③:メール配信設定
メールの対象者を決め、文章を作成していきます。HTMLメールではテンプレートが用意されているので、そちらを活用することも可能です。
知識がないと苦労するドメイン周りの設定
最初に設定しなければならない内容はAccount Engagement(旧Pardot)のヘルプページに詳細手順が記載されています。
ですが、IT部ではなくマーケティング担当の方からすると、そもそも「バニティドメイン(CNAME)」、「メール認証」といった単語がわからなく、前に進まないことが多いのではないでしょうか。
今回は「バニティドメイン(CNAME)」の役割と設定方法を説明します。
バニティドメイン(CNAME)とは
Account Engagement(旧Pardot)で生成したURL(フォームのURLやクリック計測をするためのメール文中のURLなど)は、デフォルトでは
- go.Account Engagement(旧Pardot).com
となってしまいます。
これではメールを受け取ったお客様がURLを見たときに、メール送信元の企業と関係のないドメインのURLが記載されており、不審に思う可能性があります。(あるいは、Account Engagement(旧Pardot)を使っているとバレてしまいます)
そのため、「バニティドメイン(CNAME)」と呼ばれる設定でgo.Account Engagement(旧Pardot).comの表示を変更します。自社サイトのサブドメインを適用することが多いです。
▼バニティドメインの例
- http://go.yoursite.com
- http://www2.yoursite.com
- http://info.yoursite.com
このバニティドメインの設定により、お客様が見えるドメインは「go.yoursite.com」となりますが、実際裏側で指定されている場所は「go.Account Engagement(旧Pardot).com」となっています。
これはDNSサーバと呼ばれるドメインを管理しているサーバにて、「CNAMEレコード」の設定を行うことで実現可能です。
設定手順
1)サブドメインの手配
Account Engagement(旧Pardot)に設定するドメインとCNAMEエイリアスを用意します。こちらは自社のIT部門へ問い合わせを行うのが早いです。
2)DNS設定の確認
通常、下記の3つの設定が必要になります。こちらも自社のIT部門に問い合わせつつ行うのが良いでしょう。
- Alias : Account Engagement(旧Pardot)に設定するサブドメイン
- Type : CNAME
- Points To : go.Account Engagement(旧Pardot).com
3)Account Engagement(旧Pardot)へのTracker domain設定
[Admin] > [Domain Management]を選択し、[Tracker Domain]までスクロール、[+Add Tracker Domain]をクリックし、さきほど決めたサブドメインを入力します。
サブドメインを追加すると、validation key(検証キー)が発行されます。この検証キーをコピーし。DNSの「TXTレコード」に設定してもらうよう、ITに部門に依頼しましょう。
その後、1日程度でDNS側への反映が完了します。1日程度経ってから、設定したドメインの歯車アイコン(アクション)から、[Validate](検証)をクリックし、有効となっているかどうか確認してください。
以上が、Account Engagement(旧Pardot)の初期設定で必要となるバニティドメインの設定でした。バニティドメインとは何なのか、なぜ設定が必要なのか、設定するにはどうしたらよいか、イメージがつきましたでしょうか。
マーケティングオートメーションツールは契約してから利用を開始するまでの初期設定が一番大変です。マーケティング施策開始に向けて、頑張って設定を進めていきましょう。
弊社ではAccount Engagement(旧Pardot)の導入支援を行っています。
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