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Account Engagement (旧 Pardot)ファーストパーティトラッキングの仕組み!Cookieの最新情報と、サードパーティCookie廃止の準備などもご案内

#pardot #Account Engagement #ファーストパーティトラッキング #サードパーティ #サードパーティCookie廃止

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検索エンジンの仕様は、日々進化して変わっています。
2023年12月にGoogleは、プライバシー保護を強化するため、2024年末までにChromeでのサードパーティCookieを段階的に廃止すると発表しました。
しかし、2024年4月23日に3度目の延期を発表しました。

この延期の理由は、業界、規制当局、開発者からの異なるフィードバックを調整することに関連する課題が継続しているためです。
Googleは2024年1月4日から全世界のChromeユーザーの約1%を対象にトラッキング保護機能のテストを開始していましたが、これらの課題により計画の変更が必要となりました。
サードパーティCookieの段階的廃止が延期されたことで、プライバシー保護の進展は遅れる可能性があります。

代替手段として、Googleは「Privacy Sandbox」と呼ばれる新しいトラッキング技術の導入を進めており、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、広告のパーソナライズを可能にすることを目指しています。

Web集客をビジネスの軸に置いている企業にとっては、ありがたい猶予になります。

MAツール「Account Engagement(旧:Pardot)」では、トラッキング機能が備わっています。トラッキング機能は、見込み客の行動データを記録して施策立案のヒントとなる機能です。
トラッキング機能の仕様としてファーストパーティトラッキングが、2021年2月に正式リリースされました。
Account Engagementでは、いままでサードパーティトラッキングによるトラッキング機能で見込み客の行動を解析してきましたが、この変更により、どのような変化があるのでしょうか?

本記事では、Account Engagementの見込み客分析機能としてリリースされたファーストパーティトラッキングの定義を解説します。
ファーストパーティcookieとサードパーティcookieそれぞれの内容も含めて説明します。cookie規制やトラッキング機能について調べている企業ご担当者は、ぜひ参考にしてみてください。

ファーストパーティトラッキングの定義

ファーストパーティトラッキングは、Salesforce Spring’21(2021年2月14日のSalesforce製品アップデート)により正式にリリースされた機能です。

近年、Web上でのプライバシー保護の観点から、「サードパーティCookie」の廃止が進められています。
「Safari」では2020年3月にサードパーティCookieを完全にブロックしています。

Googleの実施したサードパーティCookieの規制により、cookieの規制へのサポート終了が公表されました。
当初は、2022年2月からのサポート終了でしたが延期を繰り返し、現在では2025年以降にWebブラウザでのサードパーティCookieのサポートが終了となる予定です。

データ参照元:https://privacysandbox.com/intl/en_us/news/update-on-the-plan-for-phase-out-of-third-party-cookies-on-chrome/

ファーストパーティcookieの定義

ファーストパーティトラッキングの定義について解説しましょう。
サードパーティCookieのサポート終了がAccount Engagementに及ぼす影響を考えるうえで、ファーストパーティcookieについて知っておくことは重要です。

ファーストパーティcookieとは、ユーザーが訪問するWebサイトのドメインからのcookie情報をたどってトラッキングする方法です。

ファーストパーティcookieは、ユーザのアクセス履歴の足跡として作成されます。アクセスしたWebサイト上で行動した履歴(閲覧ページ・入力情報・ユーザ環境・IPアドレス)などを記録する仕組みです。

ファーストパーティトラッキングの特徴

ファーストパーティトラッキングの特徴として、次の2つがあげられます。

トラッキングタグの発行:トラッカードメインから発行される仕組み
トラッキングタグの設置: Webサイトごとに適したトラッキングタグの設置が必要

ファーストパーティトラッキングを活用するメリットは、まず、Webサイトやアプリ上でのユーザー行動を詳細に把握でき、パーソナライズされたサービスの提供が可能になることです。
さらにサードパーティクッキーの規制強化の影響を受けず、信頼性の高いデータ収集が実現します。顧客の同意を得て収集するため、プライバシー保護が確保され、法的リスクが低減されます。

ファーストパーティトラッキングのデメリットは、異なるWebサイトドメインの行動履歴をプロスペクトに紐づける場合に考えられます。行動履歴をプロスペクトごとに紐づけるには、トラッカードメインごとにコンバージョンを設定しなければなりません。

ファーストパーティトラッキングを使えるようにするには

Account Engagementのファーストパーティトラッキングを使えるようにするには、次の手順で実行します。

  1. Account Engagementのアカウント設定画面を開く
  2. 「編集」をクリック
  3. 「アカウントを編集」画面を下へスクロール
  4. 「ファーストパーティトラッキング」項目の「ファーストパーティトラッキングを使用」にチェックを入れる
  5. チェック項目が2つ自動追加表示されたらチェックを外さずそのまま実行※
  6. 下にスクロールして「アカウントを保存」をクリック

※自動追加表示される項目は、次の2つです。

  • 「サードパーティクッキーをファーストパーティトラッキングと併用」
  • 「サードパーティトラッキングを使用」

使える状態であればチェックを入れて有効にしておくことをおすすめします。

Account Engagementでは、サードパーティトラッキングからファーストパーティトラッキングへ移行しても過去のトラッキングデータは失われない仕様になっています。過去のデータを引き継ぎながらトラッキング機能を継続できるので、移行しても影響はありません。

なお、2023 年 2 月 13 日以降に作成されたビジネスユニットでは、ファーストパーティトラッキングがデフォルトで有効になっています。

サードパーティトラッキングについてファーストパーティトラッキングとの違いは?

ファーストパーティトラッキングと違うサードパーティトラッキングとは、どのような仕組みなのでしょうか?特徴や活用するメリット・デメリットについて解説します。

サードパーティトラッキング

サードパーティトラッキングとは、ファーストパーティcookieのWebサイトドメインが保存するcookieに対して、第3者が保存するcookieのことを指します。サードパーティトラッキングは、Webページに掲載される第3者の広告に設置された広告を介して、あらゆるWebページからユーザの行動履歴を入手できる仕組みです。

Web広告の仕組みで、ディスプレイ広告などをクリックしたユーザを追跡するリターゲティング広告などにサードパーティcookieが使用されていました。Googleによるサードパーティcookieへのサポートが終了されれば、第3者によるcookie保存ができなくなります。その代替としてファーストパーティcookieを使用したファーストパーティトラッキングがリリースされた状況です。

サードパーティトラッキングの特徴

サードパーティトラッキングの特徴は、次の2つになります。

トラッキングタグの発行:キャンペーンから発行される仕組み
トラッキングタグの設置:すべてのWebサイトに同じトラッキングタグを設置可能

Account Engagementでは、サードパーティトラッキングを使うことにより、それぞれのキャンペーンからトラッキングタグが発行されています。同じタグですべてのWebサイトに設置できる点が特徴です。

サードパーティトラッキングのメリットは、cookieがブロックされていない場合にコンバージョン1つですべてのWebサイト情報をプロスペクトに紐づけできる点でしょう。
デメリットは、cookieがブロックされている場合、プロスペクトに紐づける際にプライマリトラッカードメインとの関連性がなければ紐づけできない点です。

ファーストパーティトラッキングへ移行は必要?

ファーストパーティトラッキングへの移行の必要性について、移行しないままだとどのようになるのでしょう。考えられる状況を3つあげてみました。

  • WebからのEngagementデータ取得の信頼性が下がる
  • 精度が下がるためプロスペクトと紐づいていない匿名ビジターが増える可能性がある
  • 匿名ビジターが作成されないことも考えられる

ファーストパーティトラッキングへの移行をしないままだと上記のような結果を引き起こす可能性があります。

Googleの公開情報から推察

検索エンジンサービスの大手企業「Google」では、オンライン上の広告が持つCookieを使ったリターゲティング機能への制限を公開しています。インターネットユーザのオンライン上でのプライバシーを保護することが目的です。

Googleによるプライバシー保護の技術は、「Privacy Sandbox」と呼ばれています。プライバシーサンドボックスは、従来のサードパーティによるトラッキングの仕組みを廃止します。従来の広告をクリックしたユーザから閲覧情報を入手するトラッキング技術ではない仕組みに変更します。Privacy Sandboxは、サードパーティcookieを段階的に廃止する方向です。

また、裏側で動作するトラッキング機能も制限されます。この変更に関しては、プライバシー保護が強化されたウェブ利用基準の策定も予定されています。
Androidユーザーに対しては、広告アカウントIDを使った識別タグなどでサードパーティを共有している場合は、制限の対象になるでしょう。このように、サードパーティを使った施策は、段階的に利用できなくなるため、Account Engagementのキャンペーンへの影響は大きくなります。

データ参照元:Google Japan Blog

サードパーティクッキーが廃止になるということ

Apple社がすでにデフォルトでサードパーティCookieを制限したり削除したりしています。そのため、AppleユーザがSafariを使ってサードパーティのCookieを有効にする場合は手動で制限を許可しなければなりません。

Account Engagementの利用において、サードパーティCookieのままだと先述したデータ取得の信頼性低下やプロスペクトと関連付けられない匿名ビジターが増えることにつながります。
また、ファーストパーティトラッキングに移行していないと、ランディングページまで到達した見込み客がプロスペクトに紐づいていないまま、行動データを計測できなくなるでしょう。つまり、マーケティングオートメーションツールのAccount Engagementを利用するにあたって、見込み客の行動把握における精度の低下が不安材料となります。

サードパーティCookie廃止に伴う準備に関して

サードパーティCookie廃止に向けて、ファーストパーティトラッキングの標準化を進めていく必要があります。
2023年2月13日以降に作成したビジネスユニットは、自動的にファーストパーティトラッキングが使用されます。つまり最初からファーストパーティトラッキングが有効になっているため、これから作成するビジネスユニットについては、対応が不要です。

しかし、2023年2月13日以前に作成したビジネスユニットは、手動で有効にする必要があります。

トラッカードメインの変更とビジターのトラッキングについて

トラッカードメインが変更される場合は、プロスペクトに紐づいていないビジターのアクティビティを特定できなくなります。そのため、「ファーストパーティトラッキングの有効化」の後に「サードパーティクッキーを有効化」も選ぶ必要があるでしょう。

トラッカードメインとは、Account Engagementで作成したトラッキング用のドメインです。リードナーチャリングなどで活用するメール送信のトラッキングやランディングページなどWebサイトのトラッキングにおいて欠かせない設定となります。

ファーストパーティトラッキングを使う場合は トラッカードメインに対するデフォルトのキャンペーンが必要です。
手動でファーストパーティトラッキングが有効の場合や、デフォルトで有効になっている場合でもデフォルトのキャンペーンを現在のトラッカードメインに追加しなければなりません。

ファーストパーティトラッキングの更新前にチェックしておくべきこと

それでは、完全なファーストパーティトラッキングへの移行の前に、いくつかのチェックすべきことを紹介します。

ファーストパーティトラッキングの更新前の準備では、ビジタートラッキングに対して設定が必要です。ビジタートラッキングは、Account Engagementのビジターのアクティビティを追跡する設定になります。ビジタートラッキングの設定では、以下に注意しましょう。

複数のドメインをまたぐトラッキングについて

ファーストパーティトラッキングの特徴は、複数の異なるドメインをまたがるトラッキングができなくなります。しかしドメインが同じルートドメインであればサブドメインをまたがるトラッキングは可能です。ビジタートラッキングにおいて、複数のドメインのトラッキングを考えている場合は、サブドメインによるトラッカードメインの作成が必要となります。

ルートドメインは、インターネット上で使うドメイン名の階層の中で、トップレベルの名前をもたない「.」以降の末尾ドメインのことをあらわします。具体的には「.」以降の「com」や「jp」、「net」などです。また、「111.com」や「aaa.com」のようなサブドメインを含んでいないものもルートドメインになります。

たとえば、「111.com」と「aaa.com」を経由したトラッキングは異なるドメインのためトラッキングはできませんが、「aaa.111.com」と「bbb.111.com」を経由したトラッキングは同じルートドメインで作成されたサブドメインになるためドメインをまたがるトラッキングが可能です。

そのため、複数のドメインを経由したトラッキングが目的の場合は、同じルートドメインで作成した複数のサブドメインが必要になります。

ビジターレコードが作成されるタイミング

ビジターのトラッキングレコードが作成されるタイミングは、Webサイトやトラッカードメインの設定してある施策に接触(アクセス)したときです。このタイミングは、前述した同じルートドメインのサブドメインであれば、ビジターのアクティビティがすぐにトラッキングされます。

別のルートドメインの場合は、たとえドメイン同士が親子関係になっていたとしても、メインのルートドメインの次に作成される2つ目のビジターレコードとして記録される仕組みです。

マーケティングキャンペーンで注意すべきこと

Account Engagementのマーケティングキャンペーンでビジターレコードを作成する場合は、ドメインのSSL設定に注意しましょう。マーケティングキャンペーンで使用できるドメインは、「https」のみです。「https」と「http」を混在してしまうと、正しく紐づけられなくなります。

トラッカーコードの表示について

作成されたビジターレコードのトラッカーコードにはキャンペーンIDは表示されません。キャンペーンIDは、伏せられた状態になります。そのため、キャンペーンIDの直接挿入することは禁止されているので注意が必要です。

移行後の確認

Account Engagementのファーストパーティトラッキングを移行できたかどうかの確認は、Googleのシークレットモードを使ったブラウジングで「サードパーティCookieをブロックする」の機能をオンにして自社で作成したファーストパーティトラッキングを設定しているWebサイトを開きます。そのサイト内でファーストパーティトラッキングコードのある該当ページを選択して開いてみましょう。

一概にすべての環境で同じではありませんが、ビジターの訪問表示を確認できれば、移行されていると判断できるでしょう。

まとめ

Account Engagementは、トラッキング機能あってのMAツールです。それだけにトラッキング機能の精度の高さは、非常に重要になってきます。今回の記事では、ファーストパーティトラッキングについて説明してきましたが、従来使ってきたサードパーティトラッキングのすべてのWebサイトドメインをひとつのトラッカードメインで解析するメリットも捨てがたい機能です。

2024年中までは、サードパーティとファーストパーティ両方のトラッキング機能を併用できるため、双方のトラッキングによる影響を比較してみると面白いかもしれません。

<MAツール運用>
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>>Account Engagementについてはこちらのページで詳しく紹介しています。

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