Account Engagement(旧:Pardot)のオプトアウトを知っていますか?プロスペクトが自動再登録できる!
「Account Engagement(旧:Pardot)を使えばメールマーケティングを効率化できるの?」
Account Engagement(旧:Pardot)を活用すれば、メールマーケティングの設定を簡略化できます。とくに最新アップデートされたメール送信除外の見きわめは、設定が簡略化されました。Account Engagement(旧:Pardot)でメールマーケティングを実施するには、オプトアウトについて理解が必要です。
この記事では、Account Engagement(旧:Pardot)のオプトアウトについて解説します。オプトアウトを理解したうえで、プロスペクトの自動再登録を活用できれば、休眠顧客やリマーケティングの効果を期待できるでしょう。企業のマーケティング担当者は、ぜひお役立てください。
Account Engagement(旧:Pardot)のオプトアウトの定義
オプトアウトとは、企業が顧客に対して許可なく配信する宣伝用メールを送信する行為を意味します。または、企業の送る宣伝用メールに対して顧客が受信拒否する行動がオプトアウトです。顧客の受信拒否行動は、送られた宣伝メールをメーリングリストから除外したり、メルマガの配信停止を依頼したりする形式がオプトアウトと呼ばれています。
Account Engagement(旧:Pardot)で活用できるオプトアウトとは、顧客のメールを受け取る顧客がメール受信拒否する行動のことです。逆にメール受信を再開することをオプトインと言います。
オプトアウトは2021年10月に機能アップデート
オプトアウトは、SalesforceのSummer’21の仕様更新により管理機能が変わりました。
変更された内容は、オプトアウトとメール送信除外の項目をそれぞれ独立して実行できることです。
この機能は、Winter’22(2021年10月)より強制適用された機能となります。
メール送信除外との関係性
メール送信除外とオプトアウトの関係には、Account Engagement(旧:Pardot)とSalesforceの項目連携を理解する必要があるでしょう。まず、Account Engagement(旧:Pardot)の「Do Not Email(メール送信除外)」の自動チェックの条件は次の要素となります。
顧客のオプトアウト:顧客のメール配信除外処理(配信停止・拒否行動など)
ハードバウンス:メールの配信の不変的なエラー(ドメイン・メールアドレスの存在なし)
ソフトバウンス5回:メール配信の回復可能なエラー(メールボックスの容量やサーバーの不具合など)
Account Engagement(旧:Pardot)の「メール送信除外」は、上記の条件で自動的にチェック対象となります。
顧客がメール経由でオプトアウトを実行した場合
Account Engagement(旧:Pardot)で顧客がメールを使ってオプトアウトを実行した場合、次のように処理されます。
プロスペクトのメール可能性の管理改善
Account Engagement(旧:Pardot)では、プロスペクト(確度の高い見込み客)のメール可能性を管理できます。具体的には、蓄積されたプロスペクトレコードからプロスペクトのメール可能性状況を表示して状況を把握することです。さらに、状況に合わせた編集もできます。顧客から要求されるオプトアウトやオプトインに対して、管理機能として除外や配信再開を手動で行わなければなりません。
2021年10月にリリースされた新機能では、「プロスペクトに向けたメール可能性」機能を更新できます。この更新により、メール可能性の状況を具体的に捉えることが可能です。2022年冬のアップグレードから永続的な設定となります。
メール可能性の変更点
プロスペクトのメール可能性の状況は、アップデートによりどのような変更となるのでしょうか?変更点を紹介します。
アイコンデザインの変更:メール可能を緑のアイコン表示・メール負荷を赤いアイコン表示
新規ブロックの追加「メール可能性」
「状況」フィールドによるチェック:配信状況がチェック可能
ハードバウンスとソフトバウンスの状況チェック可能
重複メールアドレスのチェック可能
アップデート前の自動化ルールの利用も可能
メール可能性状況
Account Engagement(旧:Pardot)では、全プロスペクトレコードにメール可能性セクションを備えています。オプトイン状況や過去のメールバウンス状況によりメール可能性の機会を取得できる仕組みです。
手動によるプロスペクトのオプトイン状況を変更
顧客からオプトインやオプトアウトを要求された場合は、要求に対して手動で行う必要があります。Salesforceと連携している場合は、プロスペクトのオプトアウトやオプトイン状況を実行ごとに自動同期される仕組みです。次のような手順により変更します。
- Account Engagement(旧:Pardot)からプロスペクトレコードを開く
- レコードの「メール可能性項目」を選択
- ドロップダウンメニューの「オプトアウト済み」を選択
- オプトインする場合は「False」・オプトアウトする場合は「True」を選択
- 変更を「保存」
上記の手順で、メール可能性の状況は、プロスペクトレコード上で変更可能です。
プロスペクトレコードのバウンス数リセット
先述したメール配信除外の条件となるバウンスでは、回数条件により「到達不能」の状態となります。通常は、ハードバウンス(永続的なメール配信不能)が1回で、ソフトバウンスの場合が5回です。「到達不能」の制御が掛かった場合は、管理者かマーケティングユーザの権限によりバウンス数をリセットできます。
オプトアウトの上書き機能「コネクタオプション」について
それでは、オプトアウトの上書き機能「コネクタオプション」について解説しましょう。コネクタオプションとは、オプトアウト項目をSalesforceとの連携から解除する必要のない上書き機能です。活用する場合は、Account Engagement(旧:Pardot)とSalesforceそれぞれで設定が必要になります。
Account Engagement(旧:Pardot)側の設定手順
Account Engagement(旧:Pardot)側にコネクタオプションを設定する手順は、次のとおりです。
- Account Engagement(旧:Pardot)メニューを開く
- 「管理」を選択
- 「コネクター」を選択
- Salesforceの「歯車」マークを選択
- 「編集」を選択
- コネクター設定を編集
- 『「プロスペクトオプトアウト済み」項目を上書き』のチェックボックスにチェック
- 「コネクターを保存」をクリック
続いて、Account Engagement(旧:Pardot)の設定項目を編集しましょう。
- Account Engagement(旧:Pardot)の「メニュー」を開く
- 「管理」を選択
- 「設定項目」を選択
- 「プレゼント項目」を選択
- Opted Outをクリック
- 右上部の「デフォルトプロスペクト項目を編集」を選択
- 「Salesforce項目名」に「デフォルトオプトアウト」を設定
- 「デフォルト項目を保存」をクリック
以上の手順でSalesforce側の操作不要でオプトアウトの設定が完了します。
プロスペクトのメール再登録許可
プロスペクトのメール再登録許可(オプトイン)では、いくつかの設定が必要です。Account Engagement(旧:Pardot)では、管理者がアカウント設定の段階でメール再登録用のメッセージを編集できます。ただし、フォームハンドラーでは使えない点に注意しましょう。
オプトアウトによるプロスペクト自動再登録の手順
オプトアウトによるプロスペクトの自動再登録(オプトイン)は、次のように行われます。
- Account Engagement(旧:Pardot)の「メニュー」を開く
- 「プロスペクト」を選択
- 「プロスペクトリスト」を選択:オプトアウトから再登録したいプロスペクトを表示
- 「プロスペクト概要」を選択
- 右上部の「編集」をクリック
- 「追加」項目を開く
- 「Opted Out」のチェックを解除
- 「プロスペクト」を保存
Salesforceと連携している場合は、次の設置が必要です。
- リードや取引先責任者の項目を開く
- 「メール送信除外」のチェックを外す
- 「保存」
まとめ
Account Engagement(旧:Pardot)のオプトアウトは、アップグレードによりメール配信制御をより直感的な操作で実行できるようになりました。大きなポイントは、企業のマーケターや営業担当者側のメール配信制御と、顧客側の配信停止アクションを切り離して扱える点です。これにより、マーケティングシナリオの柔軟性を高められます。より訴求の幅を広げられるようになるでしょう。
投稿者プロフィール
- Account Engagmentの導入を支援するフロッグウェル株式会社のシニアコンサルタント。様々な業界のお客様で、Account Engagement(旧:Pardot)の導入から運用までのサポートを経験。Salesforce認定Account Engagementコンサルタントの資格保有。
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