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病院報告とは オープンデータの特徴や活用方法を解説

今回は「病院報告」を活用したオープンデータの特徴や活用方法を解説します。

病院報告とは

病院報告とは、厚生労働省が実施している医療統計の1つです。療養病床を有するクリニックや全国の病院における患者の利用状況を調査し、医療行政に関する資料を収集することを目的とし、毎月実施するものです。

病院報告の主な内容

病院報告の主な内容は以下の通りです。

  • 入院患者情報
  • 退院患者情報
  • 外来患者数
  • 平均在院日数
  • 病院報告の仕方

    病院について

    報告の仕方については、主に精神科病院と一般病院の2つに分けて報告をします。さらに一般病院については、以下の病床ごとにデータを収集しています。

    精神病床:精神疾患を持った患者を入院させるための病床のこと。
    感染病床:指定感染症や新型インフルエンザ等感染症、新感染症の患者を入院させるための病床のこと。
    結核病床:結核患者を入院させるための病床のこと。
    療養病床:長期療養が必要と判断された患者を入院させるための病床のこと。
    一般病床:精神病床、感染症病床、結核病床並びに療養病床以外の病床のこと。
    介護療養病床:都道府県知事の指定介護療養型医療施設としての指定に関する病床のこと。

    病院報告の詳細

    1日平均在院・新入院・退院患者数

    各病床ごとの1日平均在院・新入院・退院患者数が分かります。対前年増減率が記載されていますので、各項目ごとで昨年と比べて患者数が増えたか否かが分かるようになっています。

    病院の1日平均患者数の年次推移

     約20年間の1日平均患者数の推移を3年ごとに割り出し、グラフ化しています。患者数の推移が視覚的に分かるようになっています。

    病院の1日平均外来患者数

     病院総数、精神科病院、一般病院の3つの項目に分けた内容となっています。対前年増減率が記載されていますので、各項目ごとで昨年と比べて患者数が増えたか否かが分かるようになっています。

    病院の都道府県別にみた人口 10 万対1日平均外来患者数

    47都道府県別に1日平均外来患者数を割り出し、棒グラフ化しています。患者数の多い都道府県がひと目で分かるようになっています。

    病院の都道府県別にみた人口 10 万対1日平均在院患者数

    47都道府県別に1日平均在院患者数を病床ごとで割り出し、棒グラフ化しています。患者数の多い都道府県が病床ごとにひと目で分かるようになっています。

    病床の種類別にみた病床利用率

    病床ごとに病床利用率を割り出したデータです。対前年増減率が記載されていますので、病床ごとで昨年と比べて病床利用率が増えたか否かが分かるようになっています。

    病床の種類別にみた平均在院日数

    病床ごとに平均在院日数を割り出したデータです。対前年増減率が記載されていますので、病床ごとで昨年と比べて平均在院日数が増えたか否かが分かるようになっています。

    病床の種類別にみた平均在院日数の年次推移

    病床ごとに平均在院日数の年次推移を割り出したデータです。約10年間の平均在院日数の推移を1年ごとに割り出し、グラフ化しています。平均在院日数の推移が視覚的に分かるようになっています。

    病院の都道府県別にみた平均在院日数

    都道府県ごとに平均在院日数の多い県(上位5県)と短い県(上位5県)を割り出したデータです。加えて、47都道府県を全て網羅した棒グラフもあります。平均在院日数の多い・少ない都道府県が視覚的に分かるようになっています。

    病院報告の活用方法

    ターゲットとなる都道府県を選定する

    例えば、令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況【厚労省ホームページより】によると、令和2年における平均在院患者数が最も多いのは高知県です。
    在院患者数が多いということは、患者管理するため経費が必要になりますので、一定の購買力を持っているということが分かります。購買力があるということは、医療機器や医薬品に設備投資しやすい傾向があるため、高知県はターゲットにすべき都道府県であるという判断が可能です。

    都道府県ごとで提案すべき商材を選定する

    例えば、令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況【厚労省ホームページより】によると、令和2年に療養病床の平均在院患者数が最も多い都道府県は高知県です。療養病床は長期療養が必要と判断された患者が入院する病床ですので、在院患者数が多いということは長期的に療養するための生体情報モニタや療養向けの投薬などが必須になると分かるわけです。この情報を加味することによって、戦略的に高知県の療養病床を有した医療機関に的を絞り、療養病床向けの医療機器や医薬品を提案することによって効率的な営業活動が可能になります。
    その他にも例を挙げましょう。精神病床の平均在院患者数が最も多い都道府県は山口県です。この情報により、山口県の医療機関においては、てんかん患者などを診断するための脳波計や認知症の治療薬などのニーズが必然的に増えるだろうということが推察されます。

    日本の医療情勢を把握する

    日本の医療情勢を把握しておくことで、医療機関における経営層(院長・理事長・事務長・看護部長など)との面談時のネタになります。
    また、自身の都道府県の医療情勢を絡めた営業提案は説得力が増します。単なる自社の製品情報のみに詳しい営業マンと、自社の製品情報+医療情勢に詳しい営業マン。経営層から見て、どちらが信頼されるでしょうか。当然、信頼されるのは後者の営業マンでしょう。日々、経営層は病院の経営基盤を安定させるべく、あらゆる観点から経営対策を練っています。いかに経営上のコストを削減できるか、という課題に日々向き合っているのです。そのような経営層に対し、例えば医療機関への補助金情報を提供すると非常に喜ばれるでしょう。医療情勢を把握することは、経営層の信頼を勝ち取る上で非常に重要な要素となり得るのです。

    まとめ

    病院のオープンデータは、厚労省が公開している信憑性の高いデータです。上手く活用することによって、都道府県ごとで営業活動における注力すべき商材が見えてきます。医療情勢を正確に把握することが効率的な営業活動に繋がるというわけです。また正確な情報を収集し、ユーザーに有益な情報を提供することによって「頼れる営業マン」という印象になり、信頼度が上がります。その後の営業活動にもプラスに働くことでしょう。

    病院報告は、自身が住んでいる都道府県がどのような特性を持ち、どのようなニーズがあるのかを調べるにはうってつけのオープンデータと言えます。
    「どのような営業戦略を立てるべきか悩んでいる」という方や「親交を深めたいユーザーがいるが手立てがなく困っている」という方には非常に有益な情報となり得ますので、ぜひ病院報告のオープンデータを活用し、営業活動の糧としてください。

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