Salesforce(セールスフォース)のCRM Analyticsとは?その特徴やメリットについて
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目次
Salesforce(セールスフォース)が提供するCRM Analytics(旧:Tableau CRM/Einstein analytics)は、分析基盤であるAnalytics PlatformとAIであるEinstein Discoveryが統合された、次世代のAIプラットフォームです。CRM Analyticsはあらゆるデータの分析ができるだけではなく、AIを使った予測も含め、営業プロセス内に取り込むことによって、分析内容を実際の業務に活用することができるプラットフォームになっています。
今回は、CRM Analyticsの特徴、メリットとともに、ビジネスの成果向上に向けてどのようにCRM Analyticsを利用するかについても紹介してきます。
セールスフォースのCRM Analyticsとは?
CRM Analyticsとは、AIを搭載したセールスフォースの分析プラットフォームです。
このツールはセールスフォースと直接連携しており、ビジネスにおいて非常に役立つ機能を提供しています。膨大なデータから情報を効果的に引き出すことができ、ビジネスの現状を素早く視覚化し、将来の展望も手に入れることができます。
CRM Analyticsを使うことで以下のようなことを実現することが出来ます。
- セールスフォースと直接連携し、分析レポートを作成する。
- あらゆるデータに連携し分析することができる。
- 将来の結果を予測し、ビジネスにおける次の行動を考える。
また、CRM Analyticsには次のようなメリットがあります。
- 大量のデータを高速で抽出・集計・描画できる。
- セールスフォースの潜在顧客の獲得から、商談の完了まで営業プロセスのすべてのデータに連携できる。
- AIが予測やレコメンドを実施してくれる。
- 外部のデータも利用して分析ができる。
セールスフォースには、標準の分析機能として、『レポート・ダッシュボード機能』が
ついていますが、CRM Analyticsを利用することでより高度な分析を実装することが出来ます。BIツールを別途用意しようとすると、データの連携や構築など準備や管理しなければいけないことが多く増えてしまいますが、CRM Analyticsを利用することで、セールスフォース内で分析を完結することが可能です。
BIツールとはビジネスインテリジェンスツールの略です。企業が持つ様々なデータを分析・可視化して、経営や業務に役立てるソフトウェアを指します。
CRM Analyticsの特徴
それではCRM Analyticsの特徴について解説していきます。
セールスフォースと直接連携し、分析レポートを作成する。
CRM Analyticsがリリースされるまで、いくつかのポイントがありましたので、そちらから説明します。2019年8月 にデータ分析プラットフォームの強化を目的としてTableauをセールスフォースが買収しました。
その後、「Tableau CRM」としてセールスフォースのプラットフォーム上で高度な分析ができるようになり、最終的にCRM Analyticsにつながっています。
CRM Analyticsはデータ分析ツールの最先端を行くTableauとEinstein Analyticsを統合した、分析プラットフォームとなります。もちろんセールスフォースと直接連携し、高度なレポートを作成することが可能です。
あらゆるデータに連携し分析することができる。
CRM Analyticsの強みの一つとして、セールスフォース以外のデータにも連携して分析を実現できるところにあります。Excelなどのファイルを利用することもできますし、レシピと呼ばれる機能を利用することで、データの結合や集計などもプログラミングを必要とせず、構築することが可能です。
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◆Tableau CRM(旧:Einstein Analytics)レシピ機能を知っていますか?
◆Tableau CRM(旧:Einstein Analytics)にエクセルデータを取り込むことはできる?
将来の結果を予測し、ビジネスにおける次の行動を考える。
CRM Analyticsは単なる分析にとどまらず、実際に行動を起こし、企業や組織の目標を達成することに寄与することができます。具体的には取引の履歴や活動などから学習し、将来のトレンドや成果を予測することが可能です。これによって、実績のデータに基づいた将来の動向を正確に把握し、意思決定を行うことが可能になります。
このように決まった意思決定に基づき、施策が実行されることにより、明確なプロセスに沿ってビジネスが運用され、計画や予算の設定から、活動の評価まで一貫した運用が可能となり、実現につながる可能性が飛躍的に向上します。
CRM Analyticsでは以下のプロセスの流れで分析を実施することを推奨されています。
それぞれのポイントとともに紹介します。
目標をたてる
分析を実施する前に、目標(ゴール)を設定することが大切です。またその目標が企業や組織の目標達成に直結するか確認することも大切です。CRM Analyticsでは具体的なストーリー(目標)を提案してくれる機能もあります。
データセットを作成する
セールスフォース内外にあるデータから、分析に必要なデータを確認し、作成するプロセスになります。セールスフォースのデータだけではなく、外部もデータを読み込んで連携するようなことも可能です。
ストーリーを作成する
作成したデータセットを使って、CRM Analyticsでストーリーを作成します。テンプレートを利用することでスムーズに構築することも可能です。ストーリーを作成すると、対象のデータを利用して、ダッシュボードに結果が示されるようにします。
CRM Analyticsとセールスフォースのレポート・ダッシュボード機能の違い
両者の違いについて3つの面から解説します。
ダッシュボード
セールスフォースの標準のレポート・ダッシュボードは非常にシンプルで扱えるデータも限られているのに対し、CRM Analyticsはより高度な機能を保持し、多角的切り口で分析ができます。扱えるデータのレコード件数は100億レコード程度であり、レスポンスも気になりません。
利用可能データ
セールスフォースの標準のレポート・ダッシュボードはセールスフォースのデータしか取り扱えないのに対し、CRM Analyticsではセールスフォース外のあらゆるデータと連携した分析が可能です。また、CRM Analyticsではセールスフォースに蓄積されたデータを使って、分析を行うことが可能です。
それぞれの機能の違いを理解することで、CRM Analyticsを使い営業活動をサポートすることができるようになります。例えば、CRM Analyticsを利用することでマーケティング部門と営業部門を繋ぐダッシュボードを構築し、運用することもできます。
例えば、マーケティング部門が立案した施策を実行するのは営業部門といったように、立案と実行する部門が違うため、それぞれが自部門のことだけを考えていては、目標とする成果を達成できない場面が多くあります。CRM Analyticsを利用することで、すべての機能をセールスフォース内に統括することで、お互いの情報や分析を一元的に管理し、部門の壁を越えたシナジーを生む活動を行うことが期待できます。
まとめ
CRM Analyticsの概要は把握できましたでしょうか?
- CRM Analyticsは、セールスフォース上の分析プラットフォームである。
- 大量のデータを高速で抽出・集計・描画が可能。
- BIによる過去の分析と、AIによる未来の予測を組み合わせ、AI活用を実現できる。
CRM Analyticsを利用することで、本来であれば、複雑な手順が必要な分析も、直感的な操作で実現することが可能です。営業活動のパフォーマンスや顧客の購買行動、マーケティング施策の効果測定など、日々利用しているセールスフォースがビジネスや企業にどのような効果をもたらしているのかといった、経営にインパクトがある分析を実現できるようになります。
これにより、セールスフォースを日々利用しているコアユーザーではない、経営層も同じデータを見て、意識をそろえることができるようになります。部門ごとにバラバラに存在しているデータを一元管理することで、データの精度を上げ、理解を容易にし、意思決定のスピードの向上を実現する見込みがあります。
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