ブログ

Tableauで人口ピラミッドとは?作成手順や利用シーンを分かりやすく解説

#Tableau #人口ピラミッド

積極採用中
セミナー情報

人口の年齢や性別の分布を視覚的に把握することは、ビジネスや政策決定において非常に重要です。人口ピラミッドは、年齢層ごとの分布や地域ごとの人口動態を視覚化し、今後の傾向を予測するための強力なツールです。
Tableauでは、この人口ピラミッドを簡単かつ直感的に作成することができ、特に大規模なデータセットを扱う際に役立ちます。

この記事では、Tableauを利用して人口ピラミッドを作成する具体的な手順を初心者にも分かりやすく解説します。

Tableauを使って人口ピラミッドを作成し、データを視覚的に分析するスキルを身につけることで、複雑なデータを効果的に探求できるようになるでしょう。Tableauの利活用を検討している方々に、この記事がデータドリブンの取り組みへの有益な一歩となることを願っています。

人口ピラミッドとは?


Tableauで人口ピラミッドを作成する前に、まずは人口ピラミッドの概要について簡単にご説明します。
人口ピラミッドとは、別名「バタフライチャート」とも呼ばれ、年齢層と性別ごとに人口の分布を視覚化するためのグラフです。これは社会や経済の状況を理解する上で非常に重要なツールです。特に、政策立案者や人口統計学者が人口の動向を予測し、今後のニーズに対応するために活用しています。

人口ピラミッドの構造は、横軸に年齢層を、縦軸に人口の割合または数値を表し、通常は男性が左側で女性が右側に配置されます。ピラミッドの形状から、出生率や死亡率、将来の人口動態に関する重要なインサイト(洞察)を得ることができます。
例えば、「富士山型」(基底部が広く、上部が狭い形)の場合は、出生率が高くて若年層が多いことを示し、急速な人口増加が予測されます。

一方で、日本のような少子高齢化社会の国では「つぼ型」となり、中部が大きく膨らんで上部と底部が狭い形となります。人口ピラミッドは、データの視覚化を通じて複雑な社会経済的課題をより理解しやすくする優れたグラフです。
Tableauの柔軟な機能を活用することで、効果的な分析が可能になるでしょう。

Tableauで人口ピラミッドを作成する手順

それでは実際に、Tableauを使って人口ピラミッド(バタフライチャート)を作成する具体的な手順をご紹介します。

なお、今回は東京都が公開している「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」のデータを使用して、年齢別・男女別の人口ピラミッドを作成したいと思います。

・参考:東京都『住民基本台帳による東京都の世帯と人口:毎年』

 Tableauにデータを接続する方法がわからないという方は、以下の記事を参考にしてみてください。
    ◆Tableauにおけるデータ接続と加工方法を手順付きで解説

手順1:5歳刻みのビンを作成する

年齢を5歳刻みにまとめるために、ビンを作成します。

データペインにある[年齢]を右クリック>作成>ビン をクリックします。

また、ポップアップ画面(ビンの編集[年齢])から、ビンのサイズを「5」に変更しましょう。

手順2:年齢の名称を変更する

ビンを作成したため、0歳〜4歳が「0」、5歳〜9歳が「5」のようになっています。そのため、わかりやすい名称に変更しておきましょう。

年齢(ビン)を右クリック>別名の編集 をクリックします。

また、ポップアップ画面(別名の編集[年齢(ビン)])から、以下のように別名を設定します。

0:0〜4歳
5:5〜9歳
10:10〜14歳

90:90〜94歳
95:95〜99歳
100:100歳〜

手順3:棒グラフを作成する

行シェルフに[年齢(ビン)]を、列シェルフに[男]を、それぞれドラッグアンドドロップします。

また、列シェルフに[女]もドラッグアンドドロップしましょう。

手順4:棒グラフを反転させる

[男]の軸を右クリック>軸の編集 をクリックし、スケールの「反転」に✓を入れます。これで「男」の棒グラフが逆向きになりました。

手順5:年齢を並べ替える

行シェルフにある[年齢(ビン)]を右クリック>並べ替え から、並べ替え順序を「降順」に変更します。

これにより、年齢が高いほうが上に、低いほうが下に来るグラフに変わりました。

手順6:色分けする

男女で棒グラフに色分けを行います。

男はデフォルトの色(青色)にしておき、女は赤色に変更しましょう。

マークカードの「合計(女)」の中にある「色」をクリックし、赤色を選択します。

手順7:グラフの体裁を整える

最後に、見やすい形にグラフを整えて完成です。

必要に応じて、以下の操作を順に行いましょう。

・[男]をマークカードの「合計(男)」の「ラベル」に追加し、簡易表計算>合計に対する割合 をクリック

・[女]に対しても上記と同様の手順を行う

 簡易表計算の詳しい内容については、以下の記事も参考にしてください。
    ◆Tableauの簡易表計算の機能を理解して、実際に使ってみよう!

・ラベルにある「合計(男)」「合計(女)」をそれぞれ右クリック>書式設定 から、小数点を1桁に変更

・画面サイズを標準→ビュー全体 に変更

以上で完成です!

Tableauで人口ピラミッドを作成したことで、
・日本全体と同様、東京都も「つぼ型」の人口ピラミッドである
・男女ともに最も人口割合が多いのは50〜54歳
・90歳以上の割合は、男性は約1%なのに対し、女性は2.5%もいる
といったインサイトが得られました。

Tableauにおける人口ピラミッドの主な利用シーン


Tableauで作成した人口ピラミッドは、さまざまな場面で活用されます。このグラフは特定の地域や年齢層の人口分布を簡単に視覚化でき、効果的なデータ分析をサポートします。
以下では、人口ピラミッドが役立つ主な利用シーンについて3つご紹介します。

年齢構成の変化を視覚的に把握したい時

人口ピラミッドは、年齢層ごとの人口分布を視覚化するため、年齢構成の変化を直感的に把握するのに役立ちます。特に、企業や政府が将来の労働力や社会福祉に対する需要を予測する際に重要です。
例えば、ある年齢層が急速に増加している場合、教育や医療、労働市場にどのような影響を与えるかを視覚的に理解できます。

特定地域の人口分布を比較したい時

異なる地域の人口動態を比較する際にも、Tableauの人口ピラミッドは非常に有効です。
各地域の年齢や性別ごとの人口分布を簡単に比較できるため、地域ごとの特有のニーズやトレンドを分析するのに役立ちます。
例えば、ある地域では若年層が多い一方で、他の地域では高齢者が増加していることが一目でわかり、政策やマーケティング戦略の策定に活用できるでしょう。

将来の人口動態を予測分析したい時

人口ピラミッドを使って、過去のデータをもとに将来の人口動態を予測することも可能です。出生率や死亡率、移住データを加味することで、今後の人口の増減や、年齢層ごとの変動を分析できます。このような予測は、長期的なビジネス戦略や公共政策の立案において非常に重要です。
例えば、将来的に高齢化が進む地域では、介護サービスや医療施設の需要が増加する確率が高いことを事前に把握することが可能です。

Tableauの人口ピラミッドを活用することで、これらのシナリオに対応し、複雑な人口データを効果的に視覚化できるようになります。

まとめ

この記事では、Tableauを使用して人口ピラミッドを作成する具体的な手順や、主な利用シーンについて詳しく解説しました。
人口ピラミッドは、年齢層や性別ごとの人口分布を視覚的に把握するための強力なツールです。特に、データ分析を通じて、地域ごとの人口動態や将来の変化を予測する場面で大いに活用できます。

本記事では、初心者向けにTableauでの具体的な作成手順を説明し、年齢構成の変化や特定地域の人口分布の比較、将来の人口動態の予測といったシナリオにおいてどのように活用できるかを解説しました。

これにより、Tableauを使って複雑なデータを効果的に視覚化するスキルが身につき、ビジネスにおける意思決定をサポートすることができるでしょう。
Tableauの人口ピラミッドを活用することで、データの可視化がさらに深まり、より多くのインサイトを得られるようになります。
この記事が、Tableauの導入を検討している方々にとって有益なガイドとなることを願っています。

<Tableau>
弊社ではSalesforceをはじめとするさまざまな無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら

また、弊社ではTableauの導入支援のサポートも行っています。こちらもぜひお気軽にお問い合わせください。
>>Tableauについての詳細はこちら

CONTACT
お問い合わせ

ご相談やご依頼、病院マスタなどについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームから。

サービスなどについてのお問い合わせ 病院マスタについてのお問い合わせ

メールお問い合わせ