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コロナ禍でできる医療機関の採用状況と対策|オンライン化は今後も続くのか

新型コロナウィルスの感染拡大によって、その流行は、医療機関における採用活動にも大きな影響を与えました。

採用活動が活発化する時期に、感染が拡大し、看護フェアをはじめとする大型説明会やイベント、さらには、病院見学会、学校訪問など、延期や自粛、中止といった、これまで当たり前であった採用活動が全くできない状態となってしまいました。

新型コロナウィルスによる減収で経営的に大きなダメージを受けた企業では、新卒採用を中止するところもある中、同様に経営が苦しくても、患者がいる限り、医療機関は採用を止めるわけにはいきません。こうした時こそ、人員確保ができるかどうかが将来の経営を左右します。

本記事では、コロナ渦における医療機関の採用事情と一歩先を行く対策を講じている医療機関についてポイントを絞り簡単にご紹介します。
「医師、看護師等の採用活動をどう進めればいいのか」と頭を抱えている方は是非参考にしてみて下さい。

Withコロナ時代の医療機関は今後オンライン化が必須

皆さんは、令和2年7月17日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」(骨太方針2020)を、ご覧になりましたでしょうか?

すでに知っているという方は、まだ記憶に新しいと思います。
基本方針の目玉の一つとして、デジタル化や自動化、AI活用等の広範なデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」という。)の推進が掲げられています。

今回のコロナウィルス感染症によって、これまでのデジタル化・オンライン化の遅れが明らかとなり、多くの課題が浮き彫りになりました。その反省を踏まえ、今後は「DX」の流れを加速させていくことが明記されています。

オンラインを活用した診療や服薬指導、越県セカンドオピニオンや医薬品配送のデジタル化・オンライン化がますます進み、これらの新しい取り組みが益々評価されるようになる時代がやってきました。

Withコロナによる採用方法はどのくらいの影響があるのか

Withコロナによる採用状況と方法の変化

新型コロナ感染症の流行により、「医師、看護師等の採用活動をどのように進めればいいのか」と頭を抱える医療機関の採用担当者は多くいるのではないでしょうか。
今回のコロナ渦の影響で選考プロセスの「オンライン化」への対応を迫られた担当者も少なくないと思います。

新型コロナウィルスの感染拡大によって、採用活動は大きく影響を受け、合同説明会やインターンシップ、対面での面接を取りやめ、WEB会議ツールなどを活用し感染防止策を講じながらも採用活動を継続する医療機関が増えてきました。
しかし、多くの医療機関がWebツールを用いた採用活動にスムーズに移行できたかというとそうではありません。
今もなお、模索しながら採用活動の方法を検討している医療機関も少なくありません。

オンライン化・デジタル化は、コロナ渦における採用活動の大きな助けとなりますが、実際は、新たな採用手法を導入できている医療機関は少ないようです。

新たな採用方法を導入しているのはわずか2割程度

2020年4月15日にM3career(エムスエリーキャリア)が行った採用担当者(医療機関)に行ったアンケート調査によると、新型コロナウィルス感染拡大を受けて、どのような採用活動を行っているか調査したところ、「新たな採用手法を導入していない」と回答した医療機関が88.2%であったそうです。
導入したのはウェブ面接(オンライン面接)が7.5%、電話面接4.3%と1割を切っており、対策は十分でないことが伺えます。

ウェブ面接への導入を考えている医療機関は30%以上

先の調査において、今後の導入については、検討している医療機関で「ウェブ面接」が32.9%、「電話面接」が10.9%であったそうです。

「ウェブ面接」は、慣れていないうちは、うまくいくか心配になりますが、実際にWeb面接を体験してみると、ウェブカメラで、お互いに会話しながら表情を伺うこともでき、その人の「人柄」も掴み取ることができます。想像していたものよりも「簡単に使えた」「面白い」という印象を持たれる方が多いようです。

対面での面談が難しい状況において、Webツールを使った方法が、唯一、求人に応募してくれた候補者と深くつながる(顔や表情を見て話せる)ことができる方法になるのではないでしょうか。

また、今後、新型コロナウィルスが終息しても、遠方の候補者がわざわざ、面接場所に赴く必要はなく、今後の採用シーンで多く活用されていくことが予想されます。

新卒者向けのインターンシップや病院見学は中止になる場合も

しかし、デメリットもあります。新型コロナウイルスの感染拡大は、医療を志す新卒者らの就職活動にも影響を及ぼしており、毎年、採用活動の一環として行っている病院見学(インターンシップ)の受け入れを中止する病院が増えました。

新卒者としては職場の雰囲気を知る絶好の機会を失い「職場の雰囲気を知ることができず、そのまま採用試験を受けるのは不安」と戸惑う声が上がっているそうです。
一方、「病院業務やスタッフの雰囲気などを知る重要な機会」として、アルコール消毒やマスク着用、検温を必ずしてもらい病院見学を受け入れている医療機関もあります。

コロナ禍で医療機関ができる最大限の採用対策とは

新型コロナウィルス感染症に伴い、感染リスクを避けるため、不要不急な来訪者は、原則、お断りしている医療機関がほとんどではないでしょうか。
しかし、採用となれば話は別で、細心の注意を図りながら、これまで通り、医療機関に足を運んでもらい採用面接を実施しているところがほとんどのようです。

そんな中、感染リスクから守る対策を講じている医療機関もあり、共通しているポイントについて、その方法を簡単にご紹介します。

病院見学(インターンシップ)自粛の場合の対策

基本的には、院内の見学対応についてはどこの医療機関も自粛していますが、自院ホームページから、院内や部署の情報をアップし、閲覧してもらうことで雰囲気を掴んでもらうような取り組みをしている医療機関があります。

また、病院合同の説明会(看護就職フェア風合同説明会)を行っているところもあり、各病院のスタッフがスライドを作成し、病院紹介を10分程度で行い、50分程度のボリュームを一つのパッケージにして、準備や撮影、映像の編集などは専門の業者に頼み開催しています。

院内就職説明会自粛の場合の対策

院内で行う説明会の開催は自粛しているところがほとんどです。
しかし、ウェブ会議ツールを活用して、ウェブ上での説明会の開催を企画したり、ホームページやSNSを活用して案内している医療機関もあります。

採用面接が対面・ウェブの場合の対策

Web会議ツールを活用した、病院見学や就職説明会時に、1次マッチングを行い、書類選考を行った後、Webを用いた1次採用面接を行っている医療機関もあります。
中にはWeb面接を終えたのち本採用面接(2次面接)というところもあります。

説明会では、一部Webでの実施が可能ですが、採用試験となると従来どおりの方法をとらざる得ないと考えている医療機関はまだまだ多いようです。そのため、採用試験等においては、事前注意事項や問診票を配布するなどして対応しています。

オンラインツールを使った筆記試験を行っている医療機関もあります。試験開始時間に筆記試験である小論文のテーマと原稿入力用ファイルをメールにて送付、試験終了時間に記入後の原稿ファイルを再度メールで受け取るといった形をとっています

コロナによって失業された方の採用にも積極的

新型コロナウィルス感染拡大の中、転職・就職活動をされている方は多くいらっしゃるかと思います。
医療機関では、慢性的に人手が不足しており、今回の新型コロナウィルス感染拡大の影響で失業された方等を採用しようとする取り組みも活発なようです。

コロナ終息後も続く医療機関の採用方法デジタル化・オンライン化


今回、Withコロナ時代の医療機関採用事情とその一歩先を行く医療機関の採用対策についてポイントを絞りご紹介しました。

今後、コロナウィルスが終息しても採用活動のデジタル化・オンライン化の流れはなくなることはないでしょう。
オンラインを使うことによって、採用試験をどうするのか。採用する側の「見極める力」はもちろん、それと同様に候補者に自院の魅力やリアリティをいかに正しく伝えるか。オンラインでの採用活動にはまだまだたくさんの課題があります。
しかし、通常ツールとしてオンライン面接やオンライン病院紹介を行うことは、やらないよりも確実に価値が勝ると思います。

今後も、非オンラインのみで頑張る従来型の採用活動でいくのか、検討の必要に迫られています。

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