ブログ

プロセスビルダーとフローって違うの?Salesforceの便利な基本知識

少数精鋭でライバル企業と競合優位性で差をつけるには、自社ビジネスの営業プロセスの自動化が効果的です。Salesforceには、ビジネスプロセスを自動化する機能、プロセスビルダーがあります。Salesforceフローの機能として使われているツールです。

もうひとつのSalesforceフローツールとして、フロービルダーがあります。ビジネスプロセスの自動化は、Salesforceの基本知識として大事な部分です。システム化の進む現代において、ビジネスプロセスの自動化を求めている企業の担当者は、ぜひ参考にしてみてください。

プロセスビルダーとは

プロセスビルダーとは、標準プロセスを設定して自動的に実行するためのツールです。従来、手動で実行してきた次の定型的な反復作業を自動化します。

  • ToDoの割り当て
  • 送信メールの設定
  • レコードの更新
  • メールアラート

プロセスビルダーは、次の3種類のプロセスをサポートしているのが特徴です。

レコード変更プロセス:Salesforceの型に埋め込まれた情報の更新や作成の自動開始
イベントプロセス:プラットフォーム上のイベントメッセージを受けて自動開始
呼び出し可能プロセス:他のプロセスが他の要素により呼び出されると自動開始

フローとは


Salesforceには、フローを自動化するSalesforceフローツールの「フロービルダー」があります。フローとは、ワークフロー(業務の流れ)をまとめて自動化する要件の手順です。プロセスビルダーと同じ役割を持っています。

プロセスビルダーとフロービルダーは何が違うのか?

Salesforceでは、Salesforceフローとしてプロセスビルダーとフロービルダーの2つの自動化ツールが利用可能です。両者は、操作性に大きな違いがあります。

今後のノーコード・ローコード展開では、汎用性の高いフロービルダーの活用が中心になるかもしれません。その理由は、プロセスビルダーがコーディングを必要とするカスタマイズ性を持った機能に対して、フロービルダーが非IT担当者でも扱える直感的なポインティング作業で実行できることです。操作性が大きな違いとなるでしょう。

プロセスビルダーを使うメリット

プロセスビルダーを使うべきメリットを紹介しましょう。プロセスビルダーは、既存のプロセスを編集する場合に活用します。プロセスビルダーで編集した場合のメリットは、次のとおりです。

  • 任意のオブジェクトを種別でレコード作成できる
  • レコード更新をレコードや親レコードだけではなく、関連するあらゆるレコードに対応できる
  • プロセスを別のプロセスから呼び出せる
  • プロセスビルダーからフローを起動できる
  • メールを送信できる
  • カスタム通知を送信できる
  • Chatter(クラウド型社内情報共有SNS)に投稿できる
  • 承認を受けるレコードの送信ができる
  • 項目を更新で割り当てる値に数式を入力できる:フロービルダーでは直接入力できない

フロービルダーを使うメリット

新しい自動化プロセスを作成する際は、フロービルダーを使うように用途が分けられています。フロービルダーの特徴は、項目に割り当てる変数や、定数などのリソースを「割り当て」要素の割り当て値に利用できることです。

プロセスビルダーでプロセスを作成する


プロセスビルダーでの作成には、手順があります。Salesforceにログインした後、画面の右上部にある歯車のアイコンをクリックして設定画面を表示しましょう。

「設定」メニューから「プロセスビルダー」を選ぶ
画面右上部の「新規」アイコンを選択

プロセスビルダー初期設定項目

プロセスビルダーを開始できます。プロセスビルダーの設定画面では、初期設定が必要です。設定項目は、次の項目になります。

プロセス名:任意のプロセス実行名
API参照名:別のプロセス名と重複しないように具体的な名前
説明:カスタマイズ時に判断しやすいように要約を記述することを推奨
プロセスを実行するタイミング

プロセスビルダーを使うタイミングの設定

プロセスを実行するタイミングは、先述したプロセスビルダーを使うタイミングと同じです。

  • レコードが変更された状況
  • レコードを別のプロセスから呼び出された状況
  • プラットフォームイベントメッセージを受信した状況

プロセスビルダーによるプロセス作成は、「レコードが変更された状況」を例に手順を進めていきます。「レコードが変更されたとき」を選択すると、既存レコードだけではなく、新規レコード作成も動作対象です。

設定後は、「保存」してオブジェクトの選択に入ります。例では、「商談」の選択で進めましょう。「プロセス開始」の項目では、「レコードを作成または編集したとき」を選択して進めます。選択したら、「保存」してプロセスビルダーの設定へ進む流れです。

プロセスビルダーの設定

今回の例では、プロセスビルダーのオブジェクトの「商談」を選択します。次に、「プロセスを開始」の項目では、「レコードを作成または編集したとき」を選択する流れです。「レコードを作成または編集したとき」を選択した場合は、条件がプロセスの実行条件に合っていなければレコードの作成や編集時の動作ができない状態です。

プロセスビルダーの設定では、次の4つを設定します。

実行対象のオブジェクト:オブジェクトを選択してプロセス開始のタイミングを指定
プロセスの実行条件:項目に対して条件となる数式(変数)を設定
ルール適用時のアクション:実際のアクションを設定
スケジュール済みアクション:条件を満たしてからの一定期間経過後の通知を設定

上記の4つの設定が完了させて、設定内容を保存する手順です。「保存」した設定内容は、画面右上の「有効化」アイコンをクリックして設定プロセスを有効化させます。それによりプロセスの稼働開始です。

プロセスビルダーがサーバで処理実行される自動化プロセス順序

プロセスビルダーは、サーバ上で自動化プロセスを順序に沿って実行します。ここでは、その順序を紹介しましょう。

  1. 保存前の更新を実行する:型や長さを検証して保存前のフローを実行
  2. Beforeトリガ:実行
  3. 入力規則チェック:システムの入力規則やカスタムの入力規則を検証
  4. 重複ルールのチェック:実行
  5. レコードの保存:データベースへ保存されるが未コミット状態
  6. Afterトリガ:実行
  7. 割り当てルールチェック:実行
  8. 自動レスポンスルールのチェック:実行
  9. ワークフロールールのチェック:評価
  10. プロセスビルダー:実行
  11. エスカレーションルールチェック:実行
  12. エンタイトルメントルールチェック:実行
  13. 積み上げ集計開始:主なオブジェクトを更新
  14. クロスオブジェクト項目の自動更新:実行
  15. 条件にもとづく共有ルールのチェック:実行
  16. DMLコミット:データベースの管理・操作言語の操作を承認
  17. コミット後のロジック:メール通知・TODO・アウトバウンドメッセージ送信など実行

プロセスビルダーが廃止になる予定?


プロセスビルダーのメリットに触れてきましたが、Salesforceではプロセスビルダーの廃止を予定されています。時期的には、2023年を目途にフロービルダーへの移行となるでしょう。2021年10月に発表されたことで、ビジネスワークフローはフローへの移行となります。2023年までは、利用できる機能です。

プロセスビルダーからフロービルダーへ移行される要因

プロセスビルダーからフロービルダーへ移行する要因は、Salesforceの自動化ツールを1つに集約することが考えられます。つまり、フローの自動化機能を統一して、利便性を高めるためではないでしょうか。

参考URL:https://sf.forum.circlace.com/articles/665570554270453760

2023年冬のフロービルダーへ統一の公表原文URL:
https://admin.salesforce.com/blog/2021/go-with-the-flow-whats-happening-with-workflow-rules-and-process-builder

まとめ

本記事では、Salesforceのプロセスビルダーについて説明してきました。紹介したツールでは、営業プロセスの自動化となり、営業活動を効率的にする役割があります。

コロナウイルスの影響によりオンライン需要が伸びて、インサイドセールスが中心となる昨今では、商談プロセスの自動化が競合との差を生み出すでしょう。そのため、プロセスビルダーによるワークフローの自動化は必要不可欠な自動化となります。

さらに、今後のフロービルダーへの移行も視野に入れてプロセスビルダーでできることを理解しておく必要があるでしょう。

弊社ではSalesforceの支援も行っております。ご相談から対応が可能ですので、是非お気軽にお問い合わせください!

CONTACT
お問い合わせ

ご相談やご依頼、病院マスタなどについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームから。

サービスなどについてのお問い合わせ 病院マスタについてのお問い合わせ

メールお問い合わせ