Power BIでガントチャートを作成する方法をわかりやすく解説!
目次
Power BIは、企業にとって非常に有用なビジネスインテリジェンスツールです。
その中でもガントチャートは、タスク管理やプロジェクト管理に必須のツールになります。
Power BIでガントチャートを作成する場合、データソースはSharePointフォルダーに作成したExcel等、クラウド上に格納することをおすすめします。
Power BIからSharePoint等、クラウド上のデータに接続すれば、元データの進捗等を更新した際にPower BIのレポートも自動で更新する設定が可能になります。
この記事では、Power BIでガントチャートを作成するために必要なデータ、レポートの作成方法について解説します。
Power BIレポートのスケジュール更新設定方法も併せて解説しますので、是非最後まで見てください!
ガントチャートとは?
ガントチャートは、プロジェクトのスケジュールやタスクの進捗状況を視覚化するために使われるグラフです。
縦軸にタスクや作業のリストが、横軸に時間軸が表示され、各タスクの進捗状況や期限を示します。
Power BIでは、デフォルトのビジュアルにガントチャートが存在しないため、「カスタムビジュアル」を取得して作成します。
次の章から、実際にPower BIでガントチャートを表示する手順を解説していきます。
データの準備
必要なデータ
まずはPower BIでガントチャートを表示するのに必要なデータを準備します。
ガントチャートを作成するには、1つのタスクに対して、以下のようなデータが必要となります。
- タスク名:タスクの名称
- 開始日:タスクの開始日
- 終了日:タスクの終了日
- ステータス:タスクの進捗状況(未対応、完了等)
- タスクの責任者
※この他に、タスクの分類等の情報を含めてもよいです。
Power BIでガントチャートを表示するため、これらのデータを、ExcelやCSVファイル、SharePointリストなどで用意する必要があります。
おすすめのデータソース
おすすめのデータソースは、Excel Onlineか、SharePointリストになります。
Excel Onlineは、SharePoint等のオンライン上で編集できるExcelで、SharePointリストは、SharePointサイトで使える簡易的なデータベースです。
データソースをSharePoint等のクラウド上に格納することで、データを更新した際に、Power BIサービスに発行したレポートへ自動で反映できるスケジュール更新設定が可能になります。
この記事では、以下のようなExcel OnlineデータをSharePointフォルダーに格納し、Power BIレポートのスケジュール更新をする方法について解説します。
ガントチャートの作成方法
データの取得
(1)今回、準備したExcel Onlineのデータは、SharePointフォルダーのドキュメント内の「Progress」フォルダーに格納しました。
※データを格納するフォルダーは新規に作成し、別のデータを入れないようにします。
(2)SharePointサイトの「ホーム」タブをクリックしたときのURLをコピーし、Power BIから接続します。
(3)Power BIデスクトップの「ホーム」タブ>「データを取得」>「詳細」をクリックし、「SharePointフォルダー」を選択後、「接続」をクリックします。
(4) (2)でコピーしたURLを「サイトURL」に貼り付けて「OK」をクリックした後、「データの変換」をクリックすると、PowerQueryエディタが開き、データの変換をすることができます。
(5)PowerQueryエディタが開くと、指定したSharePointサイト上にあるすべてのファイルが表示されているため、ここから対象のファイルを絞り込む必要があります。
一番右にある「Folder Path」列の「▼」>「テキストフィルター」>「指定の値を含む」を選択し、行のフィルターで、格納したSharePointのフォルダー名(今回は「Progress」)を入力し、「OK」をクリックします。
(6)対象のファイルが絞られるので、一番左のクエリ名(テーブル名)を分かりやすい名前に変更した後、「Content」の右の「Fileの結合」アイコンをクリックします。
(7)取り込み対象のテーブルを選択し、「OK」をクリックすると、データが読み込まれます。
一番左の「Source. Name」列は不要なのでDeleteキーで削除し、「ホーム」タブ>「閉じて適用」をクリックします。
(8)以上で、SharePointフォルダーに格納したデータが取得できました。
カスタムビジュアルを取得
(1)Power BI Desktopには、デフォルトでガントチャートのビジュアルが存在しないため、カスタムビジュアルを取得します。
ビジュアルの下の三点リーダー(…)から、「その他のビジュアルの取得」をクリックします。
※その他のビジュアルの取得は、Power BI Desktopに、組織アカウントでサインインする必要があります。
(2)検索ボックスで「Gantt」と検索し、「Gantt Chart by MAQ Software」をクリックします。
「追加する」をクリックすると、カスタムビジュアルを取得できます。
※「Gantt Chart by MAQ Software」はMAQ Softwareによって開発されたカスタムビジュアルです。
レポートの作成
(1)インポートしたガントチャートのビジュアルを選択し、以下のようにフィールドのデータを入れます。
Category:プロジェクト名、大カテゴリー、小カテゴリー
Start:開始日
End:終了日
(2)また、「Data Label」や「KPI」にもデータを入れることで、分かりやすい表示にすることができますので、適宜使ってみてください。
(3)レポートの書式を変更するには、「ビジュアルの書式設定」タブを開きます。
例えば「タイトル」のテキストや、色を変更することができます。
※そのほかにも色々なカスタマイズができますので、自由に変更してください。
レポートの発行とスケジュール更新設定
(1)レポートが完成したら、「ホーム」タブ>「発行」から、Power BIサービスの任意のワークスペースにレポートを発行します。
※Power BIサービスの利用には、組織アカウントでサインインしている必要があります。
(2)Power BIサービスの発行先のワークスペースを開きます。
発行したレポートの「データセット」の三点リーダー(…)>「設定」をクリックします。
(3)「スケジュールされている更新」を「オン」にして、「別の時刻を追加」から、更新時刻を設定し、「適用」をクリックすると、設定した時刻にデータが更新され、レポートに反映されます。
※更新時刻は複数追加することができます。
※「スケジュールされている更新」の切り替えが非アクティブになっている場合、「データソースの資格情報」から、資格情報を編集しましょう。
以上で、Power BIレポートでガントチャートを作成することができました。
まとめ
今回は、Power BIでガントチャートを作成する方法を解説しました。
ガントチャートは、タスクの進捗状況やスケジュールを視覚的に管理するのに便利なグラフです。
Power BIを使うことで、簡単にガントチャートを作成し、カスタマイズすることができます。
まずは、データの準備が重要です。
データソースは、Excel Onlineや、SharePointリスト等、クラウド上で保管すると、Power BIサービス上でデータのスケジュール更新設定ができるのでおすすめです。
データは、開始日、終了日、担当者、ステータスなどの情報を含めたテーブルを作成しましょう。
次に、用意したデータをPower BIのデータを取り込み、テーブルを関連付けます。
データをSharePointフォルダーに格納している場合は、「SharePointフォルダー」に接続し、データを取得します。
ガントチャートの作成は、基本的には日付軸と棒グラフを組み合わせる方法です。
Power BIでは、カテゴリー軸にタスク名等、Start軸、End軸に、開始日、終了日を設定することで、ガントチャートを作成することができます。
また、カスタマイズ機能を使うことで、色や書式、レイアウトなどの細かい設定を行うことができます。
Power BIのガントチャート機能を活用することで、企業のタスク管理をより効率的かつ視覚的に行うことができます。
是非今回の解説を参考にして、タスク管理に取り入れてみてください。
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