Pardotによるナーチャリングの活用方法!見込み客育成の目的や方法とは
目次
「Pardotのナーチャリングはどのように実行できるの?」
MAツール「Pardot」には、ナーチャリング機能があります。連携可能なCRMツール「Salesforce」の「Engagement Studio」により実行可能です。
ナーチャリング機能を活用するには、リードナーチャリングの効果について理解していなければなりません。
この記事では、Pardotのナーチャリング機能について、ナーチャリングの目的や方法など順序よく解説します。
Pardotのリード育成機能について、調べている企業のマーケティング担当者のお役にたてれば幸いです。
そもそもナーチャリングとは
そもそもナーチャリングとは、どのような行動になるのでしょうか?
ナーチャリングとは、自社ビジネスに対して、潜在的なニーズを持つユーザーを見込み客(リード)として抱え込み、育成していく施策です。
ナーチャリングとは、リードナーチャリングのことであり、「見込み客の育成」といいます。見込み客の育成は、見込み客の購買意欲を向上させるため、最適な情報提供となる行動です。
ナーチャリングは、自社商品やサービスの受注までに必要なプロセスを効率よく進めるための施策になります。将来的に、見込み客を有望な顧客へと育成する行動です。
リードナーチャリングの目的
リードナーチャリングは、ビジネスにおいてどのような目的をもつのでしょうか?リードナーチャリングの目的について解説します。
リードナーチャリングの目的は、ビジネスを展開する企業が将来の顧客が対象です。
将来の顧客とは、リード(潜在顧客や見込み客)のことを指します。リードナーチャリングの目的は、リードに対して段階的なコミュニケーションをはかり、関係性を深めていくことです。
最終的には、リードナーチャリングによって、商品やサービスの購入へたどり着かせることが目的になります。
リードナーチャリングが効果的にはたらくビジネス
リードナーチャリングが効果的にはたらくビジネスとは、業務効率を向上させるためのBtoB製品などを扱うBtoBビジネスです。
高額なBtoB製品を扱うBtoBビジネスは、顧客の購買決定の判断まで時間がかかります。そのため、BtoB製品の導入担当者と購買意思決定者による検討段階が長期化することが考えられるでしょう。
リードナーチャリングはPardotにおいて、どのように実行されるか?
リードナーチャリングは、Pardotにおいてどのように実行するのでしょうか?リードナーチャリングにより実行することは次のとおりです。
- リードの課題から解決につながるヒントの提供
- 製品やサービスを実際に導入した企業事例の紹介
- いかにリードを顕在顧客へ育成して効率よく契約に繋げるか
リードナーチャリングでは、見込み客の興味関心あるデータをコンテンツとして情報提供します。この時点で活用されるデータは、Pardotに蓄積されている見込み客のデータです。さらに、「その情報にどのような反応を示したか?」について、Pardotのトラッキング機能で行動分析します。
分析結果により、適切な訴求(情報の提供)を展開していくために、MAツール「Pardot」のナーチャリング機能が必要です。ナーチャリングの進捗は、すべてスコアリングにより実行されます。スコアリングにより評価されたリードは、Pardotリストに追加して、ナーチャリングのリード対象にすることが可能です。
Pardotによるナーチャリング手順
Pardotによるナーチャリング手順は、次のとおりです。
Pardotでは、Salesforce経由による「Engagement Studioリストに追加」を選択することにより、ナーチャリングを実行できます。
ナーチャリングリストに追加する
はじめに、ナーチャリングを実行するアクションを追加するページを開き、「クイックアクション」を選択する手順です。
「ナーチャリングリストに追加」を「Salesforce Classicパブリッシャー」項目にドラッグアンドドロップします。ページレイアウトを保存すれば、Pardotのリストにナーチャリング対象のリードが追加可能です。
購買プロセスの策定
リードナーチャリングでは、追加されたナーチャリング対象のリードに対して、購買プロセスの設定が必要になります。
購買プロセスは、Pardotの解析(トラッキング)機能により収集したデータをプロセスの段階ごとに組み込んでいきます。
購買プロセスの段階を視覚化する策定とは、カスタマージャーニーマップを作ることです。
カスタマージャーニーマップの作成では、顧客視点による購買までのプロセスを明確にします。つまり、段階ごとに「どのような購買意思が変化していくのか?」をフレームワーク化する施策になります。
さらに、Pardotのスコアリング機能により、リードの属性や行動パターンをスコアリングして、ナーチャリングの手段を選定する流れです。
ナーチャリングのアプローチ検討
ナーチャリングの手段とは、アプローチ方法の選定になります。Pardotで絞り込んだリードに対して、訴求チャネルを決定する段階です。主な訴求チャネルは、次のとおりです。
- メールによる訴求
- SNSによる訴求
- リターゲティング広告による訴求
- セミナーへの招待
ここまでの取り組みにより、リードが顕在化されていきます。
顕在化されたリードは、マーケティング担当者から営業へ引き渡され、商談となるでしょう。以上の手順がPardotを活用したナーチャリングの実行手順となります。ナーチャリングは、Pardotを活用したとしても1度の訴求でうまくいくとは限りません。
その理由は、リードナーチャリングとナーチャリングによる成果は、企業や商品、ナーチャリング経験で結果が変わってくるからです。
そのため、ナーチャリングによるデータもトラッキングしながら、精度を高めることが必要になります。
トラッキングデータから、カスタマージャーニーを再考したり、属性の入れ替えを実行したり、適切な訴求方法を模索することが重要です。このくり返しにより、PDCAを回すことが必要になります。
リードナーチャリングに欠かせない2つの機能
Pardotのリードナーチャリングに欠かせない機能は、次の2つです。
- リードスコアリング
- グレーディング
リードナーチャリングの確度を把握するには、リードスコアリング機能が欠かせません。
リードスコアリングは、自社商品やサービスに見込み客が「どれくらい関心を持っているか?」をスコアで定量評価する方法です。
スコアリングで評価されたリードは、グレーディングにより「自社が関心を持つ顧客属性」と共通する部分を見つけられます。グレーディングとは、顧客に対して企業側からの視点による評価です。
見込み客に対して、自社に関心を持つスコアリングによる評価と、自社が関心を持つグレーディング部分が共通しているリードを明確にします。スコアリングとグレーディングが共通する部分のリードへのアプローチは、ナーチャリングの成功確度を向上させるでしょう。
まとめ
今回は、Pardotのナーチャリングについて解説してきました。「ナーチャリングが見込み客をどのように育成していくか?」について、基本的な手順が理解できたでしょうか?
Pardotによるナーチャリング施策では、スコアリングやグレーディング、トラッキングなどあらゆる機能を駆使して、精度の高いリード育成を実現します。
記事内でもふれましたが、ナーチャリングを成功するためには、1度の実行でうまくいくと考えずに何度か繰り返していくPDCAを回すことが必要です。PDCAを回しながら、解析によりリードの確度を上げていきましょう。