オープンデータを活用するうえで重要なデータクレンジングとは
目次
オープンデータをビジネスに活用しようと考えている方が増えています。
オープンデータは低コストで幅広くデータを集められるメリットがありますが、時にさまざまな組織や自治体が発表するデータを統合する必要があります。その際、課題の一つとなるのが、データの形式のばらつきや、重複・欠損です。
このようなデータを活用する際に重要となる、データクレンジングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。データクレンジングとは、データ分析やデータ活用には欠かせない作業で、多数のメリットがあります。
本記事では、メリットや具体例をあげ、データクレンジングについて解説します。
ぜひ記事を読んで、データクレンジングの重要性を理解しましょう。
オープンデータを活用する際のデータクレンジングとは
近年、データ活用による経営や業務の効率化が盛んにおこなわれ、活用されるデータ量は増え続けています。
データ分析の際、ぜひ活用したいのがオープンデータです。
オープンデータとは、国や自治体、企業が公開している、機械判読に適するデータのことで、活用するとコストを抑えてデータ解析に利用することができます。
しかし、さまざまな自治体や企業からのオープンデータを利用する場合、データの質や均一性の低下がおこります。データを利用する際の障害となるため、これを是正する作業が重要です。
データクレンジングとは、データの不備や重複などを修正し、正確性を向上させる作業のことです。
データの欠損、表記の揺れ、整合性、精度、重複といった基準でデータの不正確さを評価し、修正します。単なる数字や文字の修正ではなく、データの内容にも留意して分析に適したデータの形に整えます。
データクレンジングのメリット
データクレンジングをおこなうと、データ活用する際、企業の業務全体にメリットが生まれます。
どのようなメリットがあるのか、おこなわない場合にどんな問題点があるのかについて解説します。
データ分析の精度を高める
オープンデータを利用する際の課題として、以下のようなものがあります。
- データの形式が揃っていない
- データのフォーマットが揃っていない
- 日付型、単位がばらばら
- 重複データが削除されていない
- データ入力が徹底されていない
このようなデータのばらつきがあると、分析や統計の際に正しく計算ができなかったり、形式の違いで検索できなくなったりというエラーが起こります。データ分析の精度を高めるため、オープンデータごとに異なる形式を揃えたり、表現を統一することが必要です。
裏を返すと、データ分析を見据えたデータクレンジングをおこなうことが重要です。
目的なくデータクレンジングをおこなうと、データの収集範囲やクレンジング加工の品質レベルが過剰になってしまい、費用や時間が無駄にかかりかねません。
データ分析の目的を意識した作業が必要です。
業務の生産性を上げる
データクレンジングによって、業務の生産性を上げる効果もあります。データの不備を修正しておくと、正確な情報が1回の検索で手に入るためです。
たとえば、一つの情報が重複していくつもの形式で入力されていたりすると、検索しても複数表示されたり、うまく検索できなかったりして余計な作業が必要になります。これを改善してデータを整理すれば、効率性の向上が可能です。
またデータクレンジングをおこなうと、複数の部署や拠点間での情報共有、更新作業もスムーズにできるようになります。
コストを削減する
もうひとつのデータクレンジングがもたらす効果は、コスト削減効果です。
重複データや誤ったデータ、バラバラのフォーマットのデータは、運用コストが無駄に発生してしまいます。データが整理されていることにより、ヒューマンエラーを減らし、分析が正確になり、無駄なやり直しを削減することが可能です。
さらに、誤った情報や古い情報は、不必要な営業活動を発生させることがあります。顧客情報のデータベースに不備があると、ダイレクトメールを送る際に送付のコストがかかったり、不着になったりすることがあるでしょう。そこで、顧客情報データベースのデータクレンジングをおこなうと、届かないダイレクトメールを送るために費やしていたコストの削減が可能になります。
データクレンジングの例
データを一括に収集し、形式を揃える
最初に重要なのは、必要なデータを特定し、さまざまな出典からデータを集めることです。そのため、データを活用する目的や分析の内容を予め検討しておく必要があります。あらかじめ不要なデータを取り除き、ひとつのデータベースにまとめ、作業を効率化します。整理したデータを活用して業務改善をおこなう際にも、データベースがまとまっていることが重要です。
次に、データの形式を揃えます。
オープンデータは機械判読性を向上させるためにCSV形式やXML・Json形式等のオープンフォーマットで公開されていることが増えてきています。しかし、出典の異なるデータを組み合わせた場合には形式が異なってしまうことがあるため、一括する必要があります。
データのフォーマットを揃える
オープンデータは、もともと人が読むために作成されていることも多く、Excelのレイアウト情報など、分析に不要な情報も含まれています。機械可読性を向上させるため、それらの情報の削除、経年データを一つにまとめるなどデータの取りまとめをおこなうことが必要です。
また、データには「数値型」や「文字型」、「日付型」などの型が存在します。型が異なると連携することができないため、データの型を変換することも重要です。
重複データの整理
複数のデータベースを統合した場合、重複データが発生することがあり、これを修正する必要があります。
大量の重複データが存在する場合には機械的に処理するツールを用いるのが一般的です。データ量が少ない場合や、最終的な確認をおこなう場合は人の目で作業する場合もあります。
重複データを整理しておくことは、データの質を向上させ分析の精度をあげるために不可欠です。
目的に応じてデータを連携する
オープンデータを用いてデータ分析をおこなう場合、自社のデータやほかのオープンデータなど、出典の異なるデータを組み合わせる必要が出る場合があります。
その場合、それぞれのデータベースで必要とするデータやデータの切り口が異なるため、データの連携やIDのふり直しが必要です。なにを分析する目的でデータをまとめるのかに注意して整理することがポイントです。
オープンデータ活用の際はデータクレンジングを効果的におこなおう
オープンデータ活用の際のデータクレンジングのメリットや具体例を解説しました。
形式をそろえる、重複を修正するなどの地道な作業ですが、メリットが多数あります。オープンデータを効果的に活用するため、データクレンジングを効果的におこなうことが必要です。
ぜひ、データクレンジングの重要性を理解して、効果的にデータを活用しましょう。
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