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衛生行政報告例とは オープンデータの特徴や活用方法を解説

今回は「衛生行政報告例」を活用したオープンデータの特徴や活用方法を、R2年度のデータを基に解説します。

衛生行政報告例とは


衛生行政報告例とは、以下対象の衛生行政の実態を調べ、行政運営のための基礎資料を得ることを目的とした報告資料のことです。

  • 各都道府県
  • 指定都市
  • 中核市
  • 衛生行政報告例の主な内容

    衛生行政報告例の主な内容は以下の通りです。

  • 精神福祉
  • 栄養
  • 衛生検査
  • 生活衛生
  • 食品衛生
  • 医療
  • 薬事
  • 母体保護
  • 難病
  • 小児慢性特定疾病
  • 衛生行政報告例の詳細

    精神障害者申請通報届出数、措置入院患者数及び医療保護入院届出数

    精神障害者申請通報届出数、措置入院患者数及び医療保護入院届出数の年次推移について、主に以下の項目ごとに結果がまとめてあります。

    ①申請通報届出数
    ②申請通報届出のあった者のうち 診察を受けた者数
    ③措置入院患者数
    ④医療保護入院届出数

    申請通報届出数や申請通報届出のあった者のうち診察を受けた者数、医療保護入院届出数は、前年に比べ1%〜1.7%減少しています。同様に、措置入院患者数は前年に比べ0.6%減少していることが分かります。

    精神障害者保健福祉手帳交付台帳登載数

    精神障害者保健福祉手帳交付台帳登載数の年次推移(過去5年分)の結果がまとめてあります。精神障害者保健福祉手帳交付台帳登載数は前年度に比べ3.9%増加していることが分かります。

    精神保健福祉センターにおける相談延人員

    精神保健福祉センターにおける相談延人員において以下の項目ごとの人数を明らかにしたデータです。「社会復帰」が最も多く、次いで「心の健康づくり」、「思春期」となっています。

  • 社会復帰
  • 心の健康づくり
  • 思春期
  • ギャンブル
  • 薬物
  • アルコール
  • うつ/うつ状態
  • ゲーム
  • 老人精神保障
  • 摂食障害
  • てんかん
  • その他
  • 加えて精神保健福祉センターにおける相談(要因)別延人員において以下の項目ごとの人数を明らかにしたデータが記載されています。「ひきこもり」が最も多く、次いで「発達障害」となっています。

  • ひきこもり
  • 発達障害
  • 自殺関連
  • 自死遺族
  • 犯罪被害
  • 災害
  • 給食施設数の年次推移

    給食施設数の年次推移において、以下の項目別の推移がデータ化されています。「給食施設」、次いで「特定給食施設」、「その他の給食施設」となっています。

  • 給食施設
  • 特定給食施設
  • 学校
  • 病院
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • 老人福祉施設
  • 児童福祉施設
  • 社会福祉施設
  • 事業所
  • 寄宿舎
  • 矯正施設
  • 自衛隊
  • 一般給食センター
  • その他
  • 生活衛生関係施設数の年次推移

    生活衛生関係施設数の年次推移における以下の項目ごとの推移をデータ化しています。

  • 常設の興行場
  • 映画館
  • スポーツ施設
  • その他
  • 旅館業
  • 旅館・ホテル営業
  • ホテル営業
  • 旅館営業
  • 簡易宿所営業
  • 下宿営業
  • 公衆浴場
  • 一般公衆浴場
  • その他
  • 理容所
  • 美容所
  • クリーニング業
  • クリーニング所
  • 取次所
  • 無店舗取次店
  • 主な許可を要する食品関係営業施設数の年次推移

    主な許可を要する食品関係営業施設数の年次推移における以下の項目ごとの推移をデータ化しています。

  • 許可を要する食品関係営業施設
  • 飲食店営業
  • 一般食堂・レストラン等
  • 仕出し屋・弁当屋
  • 菓子製造業
  • 魚介類販売業
  • 喫茶店営業
  • 乳類販売業
  • 食肉販売業
  • 豆腐製造業
  • 麺類製造業
  • そうざい製造業
  • 都道府県別にみた薬局数

    都道府県別にみた薬局数が明らかにされています。佐賀県が最も多く、次いで山口県、高知県と続いています。一方で、沖縄県が最も少なく、次いで福井県、千葉県の順で少ない施設数となっています。

    人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移

    人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移において、年齢別に明らかになっています。人口中絶件数は前年度に比べて10%弱程度減少しています。

    衛生行政報告例の活用方法

    精神障害者受け入れ施設の拡充

    精神障害者の数は前年度に比べ減少していますが、全体数はまだまだ多い状況です。であれば、精神障害者の受け入れ施設増加が課題となってくるでしょう。さらなる精神患者受け入れ施設数の増加のために社会福祉制度の増設が急務となります。
     

    犯罪者の社会復帰環境整備

    社会復帰を希望している相談者が相変わらず多く存在しています。つまり、社会復帰できていない人数が多く存在し、かつ相談できないで苦しんでいることを指してるのです。であれば、そういった社会復帰に悩む人々を救済する措置を作っていくことが課題となるでしょう。

    人口妊娠の確率向上を目指した医療の質向上

    人口妊娠の確率がまだまだ低いことで、中絶件数がまだ一定数存在しています。懸命に不妊治療を行っても報われない人々が一定数いるということを指しているのです。産婦人科領域の医師達がより情報共有を密に行い、医療技術を結集した実験の確立を推進していくことが求められるでしょう。

    薬局数の増設すべき都道府県を見定める

    都道府県ごとの薬局数を割り出すことによって、医療体制が十分でない都道府県を洗い出すことができます。具体的に沖縄県は最も薬局数が少ないですので、沖縄県における薬局数の増設を行い、医療体制の整備を行うことが急務と言えるでしょう。次いで薬局数の少なかった福井県や千葉県も同様の措置が必要と考えることができます。薬局数増設対象における優先順位を付ける上でも非常に有用なデータと言えるでしょう。

    まとめ

    衛生行政報告例のオープンデータは、厚労省が公開している信憑性の高いデータです。
    精神福祉や栄養、衛生検査や生活衛生。これに限らず医療の分野における様々な社会問題を俯瞰で見ることができます。その背景には、なぜ精神障害者受け入れが進んでいないのかということや、犯罪者の社会復帰率が低い原因などが見え隠れします。深刻な社会問題をまざまざと見せつけられる中で各々が社会問題に対し、どう向き合っていくべきかを考えさせられる良い機会となり得るでしょう。

    当事者だけでなく、その回りの人々も苦しい生活を余儀なくされているケースだってあるのです。身内がなかなか社会復帰できなくて苦しんでいる家族や、身内がなかなか不妊治療で成果を出せておらず、ふさぎ込んでいる人だって存在するのです。そういった当事者だけではく、その当事者に関与している家族の方々に対しての救済措置制度を拡充していくことも今後求められていくでしょう。

    同様に、食品関連業者においてもコロナの影響を受け、苦しみもがく人々が大量に存在しています。手塩にかけて育てた自身の商品が市場にインストールされず消え去ってしまうことだって実際に起こっているのです。

    大衆向けの産業施設も同様です。人々に身近だった映画館を例にとっても、その変化は著しいものがあります。大衆文化の1つとして国内でも人気だった映画館は、いまや存在が認知されずして潰されてしまうことだってあるのです。

    衛生行政報告例は、現代日本のゆゆしき問題をリアルに数字で表したオープンデータです。オープンデータであるが故に、誰でも簡単にデータを収集できるわけですので、あらゆる人々が社会問題に向き合えるチャンスを獲得できるのです。衛生行政報告例のオープンデータを積極的に活用して、現代の社会問題を正確に捉えること。そして1人1人がその問題に向き合い、他者への貢献を忘れないこと。これが今後のコロナ禍を乗り切る上で必要なマインドと言えるでしょう。
    オープンデータで得た情報をぜひ、ご家族や友人、知り合いのコミュニティで積極的にアウトプットしていってください。きっとあなたが得たオープンデータの情報は、誰かの役に立ちます。

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