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Account Engagement(旧:Pardot)におけるカスタムオブジェクト連携とは?制限事項と作成手順を解説

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「SalesforceでAccount Engagement(旧:Pardot)の情報を管理できるの?」

両ツールの連携機能としては、Salesforce上で、Account Engagementに入ってきた情報を管理できます。Account Engagementは、Salesforceとシームレスな連携ができる点が特徴です。ビジネス現場では、マーケティング担当の入手した見込み客のデータを用途に合わせて、迅速に営業部門へ共有する必要があります。その役割を持っているのが、カスタムオブジェクトです。

この記事では、Account EngagementとSalesforceで連携するカスタムオブジェクトについて、作成や制限事項などを解説します。取引先やリード情報の共有を目的とするマーケティング担当者は、ヒントにしてみてください。

そもそもカスタムオブジェクトの特徴は?

カスタムオブジェクトは、Account EngagementとSalesforceを連携するオブジェクトです。製品のSalesCloudとAccount Engagementを連携する対象項目として、両者間を連携するカスタムオブジェクトがあります。実際は、標準オブジェクトだけではなく、カスタムオブジェクトも連携可能です。

カスタムオブジェクトで実行できること

部署間の連携では、迅速な情報の共有が生命線となります。では、Account EngagementとSalesforceを連携させるカスタムオブジェクトは、どのような実行ができるのでしょうか?

カスタムオブジェクトは、Salesforceの「リード」や「取引先責任者」をAccount Engagementのオブジェクトのレコードに「プロスペクト」として紐づけられます。「プロスペクト」と「リード」は、見込み客として同じ認識になります。

Salesforceの「取引先」は、Account Engagementの「アカウント」と紐づき情報の連携が可能です。それ以外は、カスタムオブジェクトとして、おなじ情報を連携できます。また、Account EngagementとSalesforceの連携は、標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの両方で実行可能です。紐づけの詳細は、参照関係項目と主従関係項目の両方で利用できる仕組みになります。

Account EngagementとSalesforceのカスタムオブジェクトには制限がある

それでは、Account EngagementとSalesforceの連携におけるカスタムオブジェクトの制限について具体的に説明しましょう。

クエリ可能なオブジェクトが連携対象

対象のカスタムオブジェクトの「queryable」属性が「true」になっている場合は、クエリ可能なオブジェクトが連携対象です。クエリ可能であるか確認する場合は、ユーザ側のインターフェースからではなく、APIから情報を取得しなければなりません。

クエリは、Account EngagementやSalesforce内のほぼすべてのオブジェクトで実行可能です。例外としては、内部オブジェクトがクエリ対象から外れる属性もあります。

2階層以上の孫オブジェクトは対象外

カスタムオブジェクトは、2階層以上の孫プロジェクトは、連携対象外となり制限が掛かります。ただし、制限は回避手段を使うことで連携が可能です。2つの回避手段を紹介しましょう。

●数式項目を使って子レコードに値を渡す方法
孫オブジェクトの制限を回避するには、数式項目の値を子レコードに渡す設定に変更が必要です。現状のままだと、表示では最新の孫レコードの情報になりますが、孫レコードの影響で連動しなくなります。

●プロセスビルダーを使って子レコードの値を定期的に渡す方法
孫オブジェクトの制限は、Salesforceのプロセスビルダー(設定した条件をもとにビジネスプロセスを自動作成するツール)を使って、子レコードの値を定期的に渡す方法で回避できます。孫レコードのままだと、リアルタイムの値が渡されない仕組みです。孫レコードの数値変更や同期は可能ですが、リアルタイムでは反映されません。

規模によりプロジェクトマネージャの判断が必要

カスタムオブジェクトの制限は、規模によりプロジェクトマネージャ(PM)の判断が必要となります。判断をあおる基準は、次のとおりです。

  • 80万件以上のレコードを持ったオブジェクトがある場合
  • 同期決定のオブジェクト数が10以上になる場合
  • たとえば各オブジェクトの合計数が400万レコード以上の場合に同期など
  • リードが各オブジェクトに紐づいている状態で判断(平均して分散しているなど)

同期動作の制限事項

カスタムオブジェクトでは、連携する動作環境においても制限があります。具体的な動作環境の制限事項は次のとおりです。

通常の同期間隔:10分
プロスペクトの同期間隔:2~4分
参照関係項目の変更及び数式項目の変更:値が入っていなければ同期されない
Account Engagement内で定義したカスタムオブジェクト作成後のレコード:自動同期対象(手動同期も可)

連携で利用できる場所に関してのルール

カスタムオブジェクトの連携により利用できるルールは、次の3つがあげられます。

オートメーションルール:くり返しの実行が可能な条件に沿ったルール
ダイナミックリストの抽出条件:設定した条件をもとにプロスペクト管理のできるルール基盤のリスト
セグメンテーションルール:1回のみ実行可能な特定の条件に基づいたルール

連携するオブジェクトごとにルールを設定して、くり返し処理にするか、1回のみの処理科ルールの設定として利用します。

Account Engagement内のカスタムオブジェクトに関するその他のルール

Account Engagementからカスタムオブジェクトの同期設定をするには、他にもいくつかルールがあります。

  • カスタムオブジェクトは読み取り専用となる
  • カスタムオブジェクトに変数タグの利用が許可されない
  • 標準ではカスタムユーザロールの権限でカスタムオブジェクトへのアクセス許可がない
  • アクセス権限はカスタムユーザロールごとに手動で付与する
  • Salesforceのマクロを同期できないAccount EngagementとSalesforceのカスタムオブジェクトを同期するには、以上のような制限をふまえて連携する必要があります。

    Account EngagementとSalesforceのカスタムオブジェクト作成手順

    最初に実行するのは、Salesforce側でカスタムオブジェクトを作ります。カスタムオブジェクトでは、カスタム項目の作成が必要です。Salesforce側は、次のような手順になります。

    1. Salesforceの「設定」を開く
    2. 「オブジェクトマネージャ」を開く
    3. 「作成」を選択
    4. 「カスタムオブジェクト」を選択
    5. カスタム項目を作成(項目とリレーション先を設定)

    それでは、Account EngagementとSalesforceのカスタムオブジェクトを作成する手順について解説します。連携先のカスタムオブジェクトを作成するには、Account Engagementの「オブジェクトと項目の設定」から「カスタムオブジェクト」を開きましょう。

    1.「カスタムオブジェクト」内の「カスタムオブジェクトを作成」から「CRMオブジェクト」を選択

2.「CRMオブジェクト」では事前に取得してあるオブジェクトの一覧リストから目的のリストを選ぶ

ここまでの手順で、「CRMオブジェクト」の一覧に目的のオブジェクトがない場合は、次の方法で検出します。

 

  • 目的のオブジェクトに参照関係項目があるか調査
  • 目的のオブジェクトに主従関係項目があるか調査
  • コネクタユーザに参照関係項目の権限があるか調査
  • コネクタユーザに主従関係項目の権限があるか調査
  • コネクタを使ってメタデータの同期を実行してみる続いて、カスタムオブジェクトがプロスペクトに同期されているかチェックします。

    3.Account Engagementの「Account Engagementプロスペクト」を開く
    4.「関連オブジェクト」内の項目をチェック(「契約」や「セミナー」など)
    5.「カスタムオブジェクト」項目で必要に応じて表示列を追加

    以上で、カスタムオブジェクトの作成が完了です。

    まとめ

    今回は、SalesforceとAccount Engagementのカスタムオブジェクト連携について、制限事項と手順を紹介してきました。
    同期制限を理解して、カスタムオブジェクトの作成ができれば両ツールをシームレスに行き来できる情報の連携が容易になります。ぜひ、試してみてください。

<MAツール運用>
弊社ではAccount Engagementの導入から運用・課題解決までフルサポートさせていただいています。
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