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Account Engagement(旧:Pardot)APIの概要や使用上の注意点を解説

「マーケティングオートメーションに他のツールで管理しているデータを取り込みたい」

「できれば、Account Engagement(旧:Pardot)上で外部データを更新したい」

Account Engagement(旧:Pardot)を利用してデータを取り込む中、Salesforce製品以外のデータが必要となる場合が考えられます。たとえば、プロスペクトのコーポレートサイトの現状を知るためのGoogleサーチコンソールとの連携などです。

Account Engagement(旧:Pardot)では、APIを使うことで外部システムと連携できます。今回は、Account Engagement(旧:Pardot)のAPIについて、概要を解説しましょう。使用上の注意点なども紹介するので、ヒントとしてお役立てください。

Account Engagement(旧:Pardot)のAPIとは?


それでは、Account Engagement(旧:Pardot)のAPIについて概要を説明します。Account Engagement(旧:Pardot)は、REST APIを使うことで外部ツールのデータと、内部データを連携できる手段です。APIとは、アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略称となります。外部アプリケーションと連携させるための仕組みです。

APIの役割

APIは外部のシステムとの連携の橋渡しの役割があります。外部システムのデータをAccount Engagement(旧:Pardot)上でチェックしたり、更新作業ができます。Account Engagement(旧:Pardot)のツール内で取りあつかう以下のデータを統合した施策立案ができるでしょう。

  • プロスペクト(見込み客)
  • ビジター(訪問者)
  • アクティビティ(活動)
  • 商談
  • メール
  • 外部データアプリケーション

Account Engagement(旧:Pardot)でマーケティング活動する場合、通常は、APIの使用は不要です。プロスペクトのデータを取得したい場合は、Account Engagement(旧:Pardot)のフォームやフォームハンドラーを使って顧客データを取得します。ただし、フォームやフォームハンドラー経由で取得できないデータなどは、外部ツールとの連携が必要です。その際に役立つ機能がAPIとなります。

Account Engagement(旧:Pardot) APIの仕組み

では、APIの仕組みついて解説しましょう。APIは、Account Engagement(旧:Pardot)アカウントやAccount Engagement(旧:Pardot)ユーザロールとすべての面で連携できる仕組みです。

Account Engagement(旧:Pardot)では、外部ソースデータをコネクタに接続する自動的な連携ができます。コネクタは、SalesforceのプライベートDMPとなるCDPデータソースオブジェクトに転送する仕組みです。コネクタを使用することで自動的に同期が開始されます。

同期の仕組みは、SalesforceとAccount Engagement(旧:Pardot)を統合するうえで必要な部分です。

Account Engagement(旧:Pardot)APIの使用が必要となる理由

Account Engagement(旧:Pardot)APIが必要となる理由は、2つの状況から判断できます。

外部CRMツールのデータが必要な場合

Account Engagement(旧:Pardot)は、Salesforce製品とのシームレスな関係があるため、Salesforce CRMとの連携では問題なくデータ共有ができます。ただし、外部のCRMツールとのデータ統合では、API連携が必要です。Salesforce以外のツールとデータ統合する方法は、2つあります。

  • 外部のCRMツールと統合するためにAPI連携する
  • 外部のCRMツールで管理しているデータを定期的にインポートする

外部ツールと統合する場合

Account Engagement(旧:Pardot)では、サポートしていない外部ツールなどと統合する場合も考えられます。APIを使う場合は、サードパーティ製ツール利用時に必要な機能です。Salesforceでは、AppExchangeサービスを活用してあらゆる外部ツールとの連携ができます。

API使用上の注意点


それでは、Account Engagement(旧:Pardot)APIを使用するうえでの注意点を紹介しましょう。

要求を発行する前にAPIでの認証が必要

Account Engagement(旧:Pardot)では、要求を発行する前にAPIでの認証が必要となります。Account Engagement(旧:Pardot)により要求を発行する場合は、「HTTP GET」もしくは「POST」による対応です。

SSL認証によりGET要求の安全性が担保できますが、注意しなければなりません。安全な要求には、POSTの使用をおすすめします。POSTメッセージ本文に長いパラメータ値が含まれている際の対応となるでしょう。

Account Engagement(旧:Pardot)のAPIにはコール制限がある

Account Engagement(旧:Pardot)では、1日のうちにAPIを要求するコールの回数で制限があります。コール制限は、エディション別で異なる設定です。上位エディションを申し込めばコール数を増やせます。

Growthエディション:日次APIコール制限数25,000回
Plusエディション:日次APIコール制限数50,000回
Advancedエディション:日次APIコール制限数100,000回
Premiumエディション:日次APIコール制限数100,000回

外部ツールとのAPI連携

Account Engagement(旧:Pardot)と外部ツールを連携した場合の例として、コミュニケーションツール「Slack」との統合例を紹介します。API連携によりAccount Engagement(旧:Pardot)側からフォーム送信のアクションによりSlackが通知する連携です。

Account Engagement(旧:Pardot)とSlackの連携手順

Account Engagement(旧:Pardot)とSlackの連携は、次の手順で設定します。

Slack上で設定する手順

Salesforce Pardot for Slack(Beta)を入手して、Slack上にAPPを作成します。

  1. Salesforce Pardot for Slack(Beta)からJSONファイルを利用
  2. 「Review summery & create your app」のダイアログ画面表示で「create」を選択
  3. 「install App」項目からTokenを取得

Account Engagement(旧:Pardot)上で設定する手順

  1. Account Engagement(旧:Pardot)の「設定」を開く
  2. 「編集」ボタンを選択
  3. 「Pardot Slackコネクター(ベータ)」を有効化
  4. 「コネクター」へ移動する
  5. 「コネクターを作成」画面で「Slack」を選ぶ
  6. 「コネクター」内の「Slackコネクター(ベータ)上にワークスペースを追加(Slack設定時に取得したTokenを追加)
  7. 「チャネルを追加」画面で通知の送り先任意チャネルを追加

上記の手順により、完了アクション画面でSlackの通知が表示されます。通知の表示を確認できれば、設定が完了です。Slackで連動することにより、プロスペクトの情報(役職・会社名・メールアドレス・電話番号など)がメッセージに自動登録されます。

参考データURL:https://resources.docs.salesforce.com/latest/latest/en-us/sfdc/pdf/pardot_slack_beta.pdf

Account Engagement(旧:Pardot)のAPIを利用するポイント


Account Engagement(旧:Pardot)のAPIを利用するポイントとして、2022年2月に変更された多要素認証後の対応を解説します。

Account Engagement(旧:Pardot)のログインはSalesforce経由で統一

Account Engagement(旧:Pardot)のログインは、Salesforce経由で統一されました。

Salesforce製品のログインは、Spring’21以降ログインアカウントがSalesforceアカウントによる多要素認証へ変更となっています。そのため、Salesforce側にAccount Engagement(旧:Pardot)API用のユーザを作成しなければなりません。手順は、次のとおりです。

  1. Salesforceのユーザ作成画面を開く
  2. ユーザライセンス項目が「Identity」であることを確認(Salesforceを利用しない場合の割り当て)
  3. Account Engagement(旧:Pardot)の管理者としてログイン
  4. 該当するユーザを開く
  5. 「ユーザを編集」を選択
  6. 「CRMユーザ名」項目でSalesforceにより作成したユーザ名を指定

以上で、Account Engagement(旧:Pardot)ユーザをSalesforceアカウントで紐づけられます。続いて、OAuth接続の設定です。SalesforceアカウントでSalesforceを開きAccount Engagement(旧:Pardot)に接続する設定です。

  1. 「設定」を開く
  2. Lightningの場合「アプリケーションマネージャ」を開く(Classicの場合「作成」を開く)
  3. Lightningの場合「新規接続アプリケーション」(Classicの場合「節即アプリケーション」→「新規」)
  4. 画面に以下の項目を入力
  5. 接続アプリケーション名:Pardot Integration
    API参照名:Pardot Integration
    OAuth 設定の有効化:チェックあり
    コールバック URL:https://login.salesforce.com/services/oauth2/callback
    選択した OAuth 範囲:Pardotサービスにアクセス
    Web サーバフローの秘密が必要:チェックあり

    引用元:https://base.terrasky.co.jp/articles/MZFUB

  6. 「保存」で完了
  7. 「コンシューマ鍵」と「コンシューマの秘密」をコピーして保管
  8. Salesforceの「設定」を開く
  9. 「Account Engagement」を入力
  10. 「Account Engagementのホーム」を開く
  11. 「管理者の割り当て」を選択
  12. ビジネスユニットIDをコピーして保管

まとめ

本記事では、Account Engagement(旧:Pardot)のAPIについて解説してきました。
API連携のポイントや注意点などお役に立てたでしょうか。Account Engagement(旧:Pardot)では、戦略の確度を上げるため外部ツールとの連携が必要になる場合が考えられます。

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