【2026年5月度】医療機関マスタの最新差分データ分析 〜病院の統合・廃止と診療所への変更〜
#分析 #オープンデータ #医療機関マスタ #差分データ #統合 #廃止
目次
医療機関を対象に営業活動やデータ分析を行う皆様へ、最新の医療機関動向をお届けします。
皆様は、精度の高い「病院マスタ」や「病院リスト」をどのように整備されていますでしょうか。
フロッグウェルでは、厚生労働省が毎月公開しているオープンデータ「コード内容別医療機関一覧表」を元に、独自のノウハウで使いやすい形に加工・変換し、最新情報を反映・提供しています。
また、単に最新データを提供するだけでなく、前月度と比較して差分があったレコードのみを抽出し「差分データ」として提供しているのが大きな特徴です。本記事では、2026年5月度の医療機関マスタ「医科」の差分データから、一部項目について統計・分析を行った結果をご紹介します。
医療機関コードとは?マスタ管理の落とし穴

医療機関マスタを自社で管理する際、多くの方が直面するのが「医療機関コード」の変更によるデータの分断です。
医療機関コードとは各医療機関に割り当てられる識別番号ですが、代表者(開設者・管理者)が変わった場合などに変更されることがあります。コードが変わると過去の営業履歴やデータと紐付かなくなってしまい、リストのメンテナンスに膨大な手間がかかります。
この課題を解決するため、弊社のマスタには「独自の管理用コード」を設定しています。医療機関コードが変更されても、弊社が同じ医療機関と判断した場合は独自の管理用コードで新旧データをスムーズに紐付け管理することが可能です。
▶︎ 独自コードで名寄せの手間を削減!
「医療機関マスタ提供サービス」の無料サンプルご請求はこちら
当月の変動概要
■ 全体変動件数
- 新規開院:332件
- 廃止・休止:462件
- 経営体変更:197件
- 勤務医数変更:3,835施設
- 管理者変更:1,170件
- 病床数変更:-1,297床
- 診療科変更:751施設
■ 今月の注目動向
差分データ全体から見た特徴
当月は、新規開院332件、廃止・休止462件、経営体変更197件、勤務医数の変更3,835施設、管理者変更1,170件、診療科変更751施設など、医療機関の基本情報や診療体制に関わる幅広い変動が確認されました。また、病床数は増加と減少を差し引くと、全国で1,297床の減少となっています。
特に件数が多かったのは勤務医数と管理者の変更です。勤務医数では非常勤医の増減が多く、管理者変更では診療所を中心に全国で変動が確認されました。医薬品・医療機器メーカーや販売業にとっては、営業先、情報提供先、面談先などの登録情報を見直す対象が多い月といえます。
新規開院は332件すべてが診療所で、東京都、大阪府、神奈川県などの都市部で多く確認されました。一方、廃止・休止は新規開院を上回る462件で、単なる施設数の増減だけでなく、病院の統合や医療機能の移行、病院から診療所への施設種別変更も含まれています。
病院に関する主な変化
当月の差分データでは、病院の廃止が一部の統合を含めて7件、病院から診療所への変更が9件確認されました。
病院の廃止には、施設そのものの終了だけでなく、別の病院との統合や、周辺の医療機関への機能移行に伴うものも含まれています。営業先や納入先の情報を更新する際は、旧施設を削除するだけでなく、取引や医療機能の引き継ぎ先を把握することが重要です。
主な事例は次のとおりです。
北海道中央労災病院
北海道中央労災病院は、岩見沢市立総合病院との統合に伴う閉院が公表されています。
北海道中央労災病院の閉院について
新潟労災病院
新潟労災病院は、地域の病院への医療機能移行を経て、2026年3月31日に閉院したことが公表されています。
新潟労災病院の閉院について
因島総合病院
因島総合病院は、因島医師会病院との統合に関する情報が公表されています。
因島総合病院
このほか、差分データでは次の病院について廃止が確認されました。
- 医療法人知音会 京都新町病院
- 公立学校共済組合 近畿中央病院
- 医療法人豊旺会 啓生病院
- 医療法人徳洲会 全南病院
また、次の9施設では、病院から診療所への変更が確認されました。
- 石巻市立病院附属牡鹿医療センター(旧:石巻市立牡鹿病院)
- アビコ外科整形外科(旧:アビコ外科整形外科病院)
- 新潟県立まつだい診療センター(旧:新潟県立松代病院)
- 医療法人新生会 八幡医院(旧:医療法人新生会 八幡病院)
- 医療法人良秀会 和泉コミュニティクリニック(旧:医療法人良秀会 奥村病院)
- 世光クリニック(旧:伊藤記念病院)
- クリニック1みやのじょう(旧:医療法人博仁会 宮之城病院)
- フィオーレ第一産婦人科(旧:フィオーレ第一病院)
- 医療法人財団東京勤労者医療会 みさと協立診療所(旧:医療法人財団東京勤労者医療会 みさと協立病院)
病院から診療所への変更では、入院機能が終了している場合がある一方、外来診療や一部の医療機能が継続されている場合もあります。また、名称や施設種別のみが変更され、旧施設との関係が継続しているケースも考えられます。
医薬品・医療機器メーカーや販売業では、営業先を一律に削除するのではなく、診療機能、納入先、契約名義、請求先、保守対象、担当エリアなどを整理し、必要に応じて統合先や変更後の診療所へ取引履歴を引き継ぐことが重要です。
新規開院の動向
このグラフは、当月に新たに開院した医療機関を都道府県別に整理したものです。都道府県ごとの件数分布を見ることで、新規開院が多かった地域と全体の構成を把握できます。
新規開院情報は、開院後の採用・導入提案を検討する新規候補先の抽出に活用できます。当月は332件すべてが診療所であるため、診療科、所在地、管理者、自社製品の対象領域をもとに優先度を設定し、CRM・SFAに「新規開院」などの区分を付けて担当者と初回アプローチ予定を登録すると、営業活動につなげやすくなります。医薬品では対象疾患や診療科に応じた情報提供先、医療機器では初期導入機器、消耗品、操作説明や保守対応の候補先として整理できます。

当月の新規開院は合計332件で、内訳は診療所が332件、病院が0件でした。都道府県別では、東京都 56件、大阪府 45件、神奈川県 26件 が上位に入っています。新規開院は特定の地域に偏らず、比較的広い範囲で発生しています。
廃止・休止の動向
このグラフは、当月に廃止または休止となった医療機関を都道府県別に整理したものです。都道府県ごとの件数分布を見ることで、どの地域で施設の減少が多く発生しているかを把握できます。
廃止・休止情報は、営業先リストの整理だけでなく、受注、納入、請求、貸与機器、保守契約などの継続状況を点検するために活用できます。休止施設は営業対象から一律に削除せず、再開予定の有無を記録し、廃止や統合の場合は、取引履歴、商談、担当者情報を統合先・移行先へ引き継げる状態にしておくことが重要です。医薬品では未納品や返品、供給先の変更、医療機器では設置機器、貸与品、保守契約の終了・移管など、製品区分に応じた確認項目を設定すると漏れを防げます。

当月データで廃止または休止への変更が確認された施設は、合計462件でした。都道府県別では、東京都 66件、神奈川県 35件、大阪府 32件 が上位でした。廃止・休止による施設の減少は特定の都道府県に集中しており、特に東京都での件数が目立つ結果となっています。地域ごとに廃止・休止件数の差が確認されました。
経営体変更の動向
このグラフは、当月に経営体の変更があった医療機関を都道府県別に整理したものです。開設者の情報をもとに、個人から法人への変更や法人から個人への変更などに分類しており、地域ごとの経営主体の変化の傾向を把握できます。
経営体変更は、取引先名称や開設者だけでなく、契約名義、請求先、与信情報、口座、取引先の親子関係を更新するタイミングとして活用できます。既存レコードを残したまま新法人を別の取引先として登録すると、売上や営業履歴が分断されるため、同一施設として名寄せできるかを確認し、旧名義との関係が分かる状態で管理することが有効です。個人から法人への変更では、購買や契約の窓口が変わっていないか、法人内で共同購買や複数施設管理が始まっていないかも確認対象になります。

当月の経営体変更は合計197件で、個人から法人への変更が139件、法人から個人への変更が25件、組織変更が33件でした。都道府県別では、東京都 40件、神奈川県 28件、愛知県 14件 が上位でした。経営体の変更は個人から法人への移行が中心となっており、当月は個人から法人への変更が多く確認されました。また、変更は一部の都道府県に集中しており、地域ごとの差が見られます。
勤務医数の変動
このグラフは、医科データに基づき、勤務医数の増減を都道府県別に整理したものです。常勤医と非常勤医に分けて表示することで、増加・減少の分布や勤務形態の違いによる変動の特徴を読み取ることができます。
※本グラフは、勤務医数の人数差分ではなく、常勤医・非常勤医それぞれで増加/減少が発生した施設数を集計しています。同一施設で常勤医・非常勤医の両方に変動がある場合は、双方にカウントされます。
勤務医数の変動は、施設ごとの営業カバレッジや情報提供体制を見直すための優先順位付けに活用できます。勤務医数が増加した施設は、診療科の追加や既存診療科の体制拡充と組み合わせて、新たな情報提供先や製品説明の対象を抽出できます。減少した施設では、登録している医師・面談先が現在も在籍しているかを点検し、連絡先や訪問計画を更新することが有効です。医薬品では情報提供対象となる医師や診療領域、医療機器では製品説明、操作研修、導入後支援の対象者を見直す際の入口として利用できます。
当月に勤務医数の変動があった施設は合計3,835施設でした。常勤医が増加した施設は1,115施設、減少した施設は742施設でした。非常勤医が増加した施設は1,703施設、減少した施設は1,382施設でした。組み合わせ別では、常勤医が「変動なし」・非常勤が「増加」 1253施設、常勤医が「変動なし」・非常勤が「減少」 725施設、常勤医が「増加」・非常勤が「変動なし」 516施設 が上位でした。都道府県別では、東京都 378施設、愛知県 338施設、埼玉県 292施設 が上位でした。施設数ベースでは、常勤医より非常勤医側の変動が多く確認されます。また、常勤医が減少し非常勤医が増加した施設もあり、常勤・非常勤の構成変化を確認できます。
管理者変更の動向
このグラフは、当月に管理者変更があった医療機関を都道府県別に整理したものです。病院と診療所の内訳をあわせて見ることで、地域ごとの変更件数の偏りや施設種別の違いを把握できます。
管理者変更があった施設では、管理者名の更新に加え、面談先、院内の承認経路、購買窓口、進行中の商談や問い合わせの引き継ぎ状況を確認します。新しい管理者への挨拶を起点として、現在の取引内容や導入済み製品を共有し、既存商談を誰が引き継ぐかをCRM・SFA上で明確にしておくことが有効です。管理者が必ずしも購買決定者とは限らないため、事務長、薬剤部、購買部門など、実際の関係者とのつながりもあわせて整理します。

当月の管理者変更は合計1170件で、病院が329件、診療所が841件でした。都道府県別では、東京都 166件、大阪府 99件、神奈川県 80件 が上位でした。管理者変更は比較的広い地域で発生しており、全国的に一定の動きが確認されます。また、病院での変更も一定数確認されており、診療所中心の変動の中でも相対的に注目されます。
病床数の変動
このグラフは、当月に確認された病床数の増減を病床区分別に整理したものです。減少床数を左側、増加床数を右側に表示しており、病床区分ごとの増減の内訳を確認できます。
病床数の変動は、施設の取引規模や需要予測に用いている基礎情報を更新するために活用できます。病床区分別の増減を既存の納入実績と照合し、医薬品では供給量や地域在庫、医療機器では設置台数、消耗品、貸与品、保守対象の計画を見直す施設を抽出します。病床数が増加した施設と減少した施設を分けて管理し、営業先の評価点や売上予測を更新することで、増減を相殺した全国合計だけでは分からない個別施設の変化を営業計画へ反映できます。

当月の病床数差分は全体で-1,297床でした。増加側の主な区分は 一般 542床, 療養 101床、減少側の主な区分は 一般 -1325床, 精神 -324床, 療養 -233床 です。都道府県別では、大分県 +269床、兵庫県 +84床、静岡県 +7床 が目立っています。病床数は全体として減少していますが、区分別では増加している領域も見られます。病床区分や施設規模に変化があった施設について、個別の状況確認が必要です。
診療科の変動
このグラフは、当月に追加または減少が確認された主要診療科を、内科系・外科系・その他に分けて整理したものです。減少件数を左側、追加件数を右側に表示しています。同一施設で診療科の追加と減少の両方があった場合は、追加・減少のそれぞれに含めて集計しています。
診療科の追加・減少は、自社製品の対象領域に合わせて、営業先の診療科タグや情報提供対象を更新するために活用できます。追加された診療科が自社製品と関連する場合は、製品情報、セミナー案内、訪問候補の配信対象へ追加し、減少した診療科については、対象外となった案内やキャンペーンが継続していないかを点検します。当月は消化器内科、糖尿病内科、皮膚科の追加が多いため、これらの領域を担当する営業部門では、該当施設を既存の製品別・疾患別リストと照合することで、確認すべき施設を効率的に抽出できます。
当月に診療科変動があった施設は合計751施設でした。都道府県別では、東京都 102施設、大阪府 54施設、愛知県 44施設 が上位でした。追加が目立った診療科は 消化器内科 59件、糖尿病内科 42件、皮膚科 36件、減少が目立った診療科は 小児科 42件、外科 37件、神経内科 37件 です。診療科の変動は特定の領域に偏りが見られ、診療科の追加・減少が一部の領域で多く確認されました。
今月の総括
当月は、病院から診療所への変更や統合に伴う廃止など、地域医療提供体制の具体的な再編動向がデータ上に表れた月でした。また、診療所の新規開院や非常勤医を中心とした勤務医変動が都市部を中心に多数確認されています。件数の大小だけでなく、こうした地域差や項目ごとの構成差を整理することで、営業先・既存顧客の情報更新や、確認すべき施設・地域の優先順位付けに活用できます。
注意事項
本記事は、公開されている病院関連データをもとに、差分情報の整理および一般的な情報提供を目的として作成しています。記載している活用ヒントは、差分データを営業活動や顧客管理の優先順位付けに利用する例であり、個別施設の取引方針や需要を示すものではありません。
個別施設に関する判断は、各医療機関や公的機関の公式情報、自社の取引・商談データ等をあわせてご確認ください。なお、差分分析の一部にAIツールを用いているため、一般的な推測や誤りを含む可能性があり、内容の正確性・最新性・完全性を保証するものではありません。
最新かつ正確な「医療機関マスタ」で営業活動を加速させませんか?

毎月これだけ多くの医療機関で、新規開院、廃止、経営体変更、医師数の変動が起きています。
「手作業のリスト更新に限界を感じている」「最新の差分データを使って効率的にアプローチしたい」といった課題をお持ちの企業様向けに、フロッグウェルでは2つのサービスをご用意しています。
■ 医療機関マスタ提供サービス(無料版)
医療機関(病院・クリニック等)、社会福祉施設、医薬・医療機器メーカー、医薬・医療機器の販売会社様などを対象に、厚労省が公開している項目(基本情報)を無料で提供しております。
■ 医療機関マスタ提供サービス(有料版)
基本情報のみの無料版に加えて、二次医療圏や標榜科の細分化、レセプト診療科など弊社独自の付与項目を含む詳細なマスタです。
本記事で分析した「病床数」「経営体」「診療科」といった項目についても、有料版マスタをご利用いただくことでより詳細な解析が容易になり、精度の高いターゲティングや営業活動に直結するリストとしてご活用いただけます。
「自社システム(Salesforce等)と連携させたい」「特定のエリア・診療科に絞ったリストが欲しい」といったご相談も承っております。ご希望の方には無料サンプルもお配りしておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。
▼詳細・お問い合わせ、無料サンプルご請求はこちら
https://frogwell.co.jp/contact/
[医療機関マスタ提供サービス(無料版)]
[医療機関マスタ提供サービス(有料版)]
<医療系オープンデータ>
弊社では、医療系オープンデータとして
・医療機関マスタ(医科、歯科、薬局)
・DPCデータ
・病床機能報告データ
をご用意しております。
【医療機関マスタ】
厚労省のオープンデータ「コード内容別医療機関一覧表」をもとに作成した医療機関マスタをご提供しています。ご興味をお持ちの方は、お気軽に下記フォームよりお問合せ下さい。
無料版は医療機関(病院・クリニック等)、医薬・医療機器のメーカー・販売会社の方限定です。
>>無料版の詳細はこちら!
有料版は、二次医療圏や経営体情報、緯度経度など詳細情報を付与したデータです。カスタマイズも可能です。
>>有料版の詳細はこちら
【DPCデータ提供サービス】
>>詳しくはこちら
【病床機能報告データ提供サービス】
>>詳しくはこちら
<無料オンラインセミナー開催中!>
弊社ではSalesforceやBIツール、MA、オープンデータなどの活用方法に関する無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら


