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【都道府県別データ】2026年5月度 医療機関マスタ変動分析 ~エリアごとの病院の統合・廃止と診療所への変更~

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本記事では、2026年5月度の医療機関マスタ「医科」の差分データから、地方別・都道府県別の分布に着目して変動状況を整理しました。

▶ 全国的な変動の全体傾向や、「医療機関コードが変わることで起こるマスタ管理の落とし穴」については、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
【2026年5月度】医療機関マスタの最新差分データ分析〜病院の統合・廃止と診療所への変更〜

当月の変動概要

■ 全体変動件数

  • 新規開院:332件
  • 廃止・休止:462件
  • 経営体変更:197件
  • 勤務医数変更:3,835施設
  • 管理者変更:1,170件
  • 病床数変更:-1,297床
  • 診療科変更:751施設

■ 今月の注目動向

差分データ全体から見た特徴

当月は、新規開院332件、廃止・休止462件、経営体変更197件、勤務医数の変更3,835施設、管理者変更1,170件、診療科変更751施設など、医療機関の基本情報や診療体制に関わる幅広い変動が確認されました。また、病床数は増加と減少を差し引くと、全国で1,297床の減少となっています。

特に件数が多かったのは勤務医数と管理者の変更です。勤務医数では非常勤医の増減が多く、管理者変更では診療所を中心に全国で変動が確認されました。医薬品・医療機器メーカーや販売業にとっては、営業先、情報提供先、面談先などの登録情報を見直す対象が多い月といえます。

新規開院は332件すべてが診療所で、東京都、大阪府、神奈川県などの都市部で多く確認されました。一方、廃止・休止は新規開院を上回る462件で、単なる施設数の増減だけでなく、病院の統合や医療機能の移行、病院から診療所への施設種別変更も含まれています。

病院に関する主な変化

当月の差分データでは、病院の廃止が一部の統合を含めて7件、病院から診療所への変更が9件確認されました。
病院の廃止には、施設そのものの終了だけでなく、別の病院との統合や、周辺の医療機関への機能移行に伴うものも含まれています。営業先や納入先の情報を更新する際は、旧施設を削除するだけでなく、取引や医療機能の引き継ぎ先を把握することが重要です。

主な事例は次のとおりです。

北海道中央労災病院
北海道中央労災病院は、岩見沢市立総合病院との統合に伴う閉院が公表されています。
北海道中央労災病院の閉院について

新潟労災病院
新潟労災病院は、地域の病院への医療機能移行を経て、2026年3月31日に閉院したことが公表されています。
新潟労災病院の閉院について

因島総合病院
因島総合病院は、因島医師会病院との統合に関する情報が公表されています。
因島総合病院

このほか、差分データでは次の病院について廃止が確認されました。

  • 医療法人知音会 京都新町病院
  • 公立学校共済組合 近畿中央病院
  • 医療法人豊旺会 啓生病院
  • 医療法人徳洲会 全南病院

また、次の9施設では、病院から診療所への変更が確認されました。

  • 石巻市立病院附属牡鹿医療センター(旧:石巻市立牡鹿病院)
  • アビコ外科整形外科(旧:アビコ外科整形外科病院)
  • 新潟県立まつだい診療センター(旧:新潟県立松代病院)
  • 医療法人新生会 八幡医院(旧:医療法人新生会 八幡病院)
  • 医療法人良秀会 和泉コミュニティクリニック(旧:医療法人良秀会 奥村病院)
  • 世光クリニック(旧:伊藤記念病院)
  • クリニック1みやのじょう(旧:医療法人博仁会 宮之城病院)
  • フィオーレ第一産婦人科(旧:フィオーレ第一病院)
  • 医療法人財団東京勤労者医療会 みさと協立診療所(旧:医療法人財団東京勤労者医療会 みさと協立病院)

病院から診療所への変更では、入院機能が終了している場合がある一方、外来診療や一部の医療機能が継続されている場合もあります。また、名称や施設種別のみが変更され、旧施設との関係が継続しているケースも考えられます。

医薬品・医療機器メーカーや販売業では、営業先を一律に削除するのではなく、診療機能、納入先、契約名義、請求先、保守対象、担当エリアなどを整理し、必要に応じて統合先や変更後の診療所へ取引履歴を引き継ぐことが重要です。

新規開院の地域別動向

このグラフは、当月に新たに開院した医療機関を地方別・都道府県別に整理し、病院と診療所の内訳を積み上げて表示したものです。都道府県ごとの件数に加え、病院・診療所の構成を確認できます。

新規開院が多い関東信越と近畿では、都道府県別の件数に加えて、診療科別の候補施設数と現在の営業担当者数を照合することで、営業リソースの不足しているエリアを把握できます。東京都、大阪府、神奈川県などの候補先を一律に訪問対象とするのではなく、重点製品との関連度に応じて、訪問、電話、オンラインでの情報提供など、初回アプローチの方法を振り分けることが有効です。販売業では、自社の営業所・配送エリアとの対応関係を確認し、新規施設の担当漏れや営業区域の重複が起きないように担当配置を見直せます。

新規開院
新規開院 新規開院

全国の新規開院は合計332件で、すべて診療所でした。地域別では関東信越が137件(41.3%)で最多、近畿が89件(26.8%)で続き、両地域で全国の約7割を占めています。都道府県別では東京都56件、大阪府45件、神奈川県26件が上位で、都市部での新規開院が目立ちました。一方、北海道・東北は15件、中国四国は21件にとどまり、地域によって新規候補先の発生規模に大きな差が見られます。

廃止・休止の地域別動向

このグラフは、当月に廃止または休止となった医療機関を地方別・都道府県別に整理し、廃止と休止の内訳を積み上げて表示したものです。都道府県ごとの件数に加え、廃止・休止の構成を確認できます。

廃止・休止が多い関東信越や、廃止件数が比較的多い九州などでは、対象施設を地域別にまとめ、訪問ルート、配送先、保守対応先の一括見直しを行うことが有効です。廃止施設を営業ルートから外すだけでなく、統合先や診療機能の移行先が別の担当エリアに属する場合は、エリア間で取引履歴と担当者情報を引き継ぎます。地域内で廃止と新規開院の双方が多い場合は、単純に営業人員を減らすのではなく、旧施設から新規・移行先施設へ営業リソースを再配分する視点が必要です。

廃止・休止
廃止・休止 廃止・休止

全国の廃止・休止は合計462件でした。関東信越が164件(35.5%)で最多となり、東京都66件、神奈川県35件が全国でも上位に入っています。近畿は81件(17.5%)で、大阪府32件、兵庫県18件が多く、都市部を中心に既存施設の見直し対象が集中しました。九州では61件(13.2%)で、長崎県18件が福岡県17件を上回っており、地方全体の規模だけでなく県別の偏りにも注意が必要です。

経営体変更の地域別動向

このグラフは、当月に経営体の変更があった医療機関を地方別・都道府県別に整理したものです。個人から法人、法人から個人、組織変更の内訳を積み上げて表示しており、都道府県ごとの件数と構成を確認できます。

経営体変更の約半数が集中している関東信越では、営業担当者ごとに個別対応するだけでなく、営業企画、顧客マスタ管理、経理部門が連携して対象施設を一括点検する方法が効率的です。法人名、開設者、請求先、与信情報、取引先コードについて、地域単位で更新状況を管理すると、旧名義の残存や重複登録を発見しやすくなります。法人化が多い都道府県では、単独施設としての登録だけでなく、同一法人が運営する他施設との関係を整理し、法人単位と施設単位のどちらで営業・契約を管理するかを明確にできます。

経営体変更
経営体変更 経営体変更

全国の経営体変更は合計197件で、このうち個人から法人への変更が139件と中心を占めました。地域別では関東信越が95件(48.2%)と全国の約半数に達し、東京都40件、神奈川県28件が突出しています。近畿は34件(17.3%)で続きましたが、都道府県別では愛知県14件、福岡県12件、大阪府11件など、他地域の主要都市でも一定数の変更が確認されました。経営体変更は全国一様ではなく、法人化や名義変更への対応が特定の都市圏に集中していることが分かります。

勤務医数の地域別動向

このグラフは、勤務医数に変動があった施設を地方別・都道府県別に整理したものです。左側に減少施設数、右側に増加施設数を表示し、それぞれ常勤医・非常勤医に分けています。
※本グラフは、勤務医数の人数差分ではなく、常勤医・非常勤医それぞれで増加/減少が発生した施設数を集計しています。同一施設で常勤医・非常勤医の両方に変動がある場合は、双方にカウントされます。

勤務医数の変動施設が多い関東信越、北海道・東北、東海北陸では、変動施設数と各営業担当者の既存担当件数を照合し、確認業務が特定の担当者に集中していないかを把握できます。勤務医増加施設は情報提供対象の拡充候補、減少施設は医師・面談先情報の更新対象として分け、地域ごとに対応期限を設定すると、件数の多い月でも優先順位を付けやすくなります。複数施設で同一診療科の勤務医増加が見られる地域では、個別訪問だけでなく、地域単位のオンライン説明会や製品情報提供施策の対象としてまとめる方法も考えられます。

勤務医変動施設数
勤務医変動施設数 勤務医変動施設数

全国で勤務医数の変動があった施設は3,835施設でした。関東信越が1,194施設(31.1%)で最多ですが、北海道・東北601施設、近畿586施設、東海北陸572施設と、複数地域で大きな変動が確認されています。都道府県別では東京都378施設が最多で、愛知県338施設、埼玉県292施設、北海道278施設が続きました。新規開院や経営体変更に比べて特定地域への集中度は低く、勤務医情報の更新は全国の営業担当者に広く影響する項目といえます。

管理者変更の地域別動向

このグラフは、当月に管理者変更があった医療機関を地方別・都道府県別に整理し、病院と診療所の内訳を積み上げて表示したものです。都道府県ごとの変更件数に加え、施設種別の構成を確認できます。

管理者変更が多い関東信越や近畿では、対象施設を都道府県別・担当者別に一覧化し、新管理者への挨拶、顧客情報更新、既存商談の引き継ぎ確認に期限を設定することで、対応漏れを防げます。特に東京都や大阪府では件数が多いため、担当者任せにせず、営業所やチーム単位で進捗を管理する方法が適しています。既存顧客、新規商談中、取引なしの施設に区分し、既存顧客と進行中商談を優先することで、地域内の件数が多い場合でも対応順を明確にできます。

管理者変更
管理者変更 管理者変更

全国の管理者変更は合計1,170件でした。関東信越が430件(36.8%)で最多となり、東京都166件、神奈川県80件が多くを占めています。近畿も228件(19.5%)と多く、特に大阪府は99件で全国2位でした。このほか、北海道53件、愛知県64件、福岡県39件など各地方の中心県でも一定数が確認されており、都市圏を優先しながら全国的な顧客情報更新も必要となる分布です。

病床数の地域別動向

このグラフは、各施設の総病床数の差分を地方別・都道府県別に集計したものです。病床数が減少した施設の減少床数を左側、増加した施設の増加床数を右側に表示しています。同じ都道府県内で増加と減少の両方がある場合も相殺せず、それぞれの側に計上しています。
※各施設の総病床数差分は、施設内の病床区分ごとの増減を合計して算出しています。

病床数の変動が大きい九州では、地域全体の純減だけを見るのではなく、増加施設と減少施設を分けて把握する必要があります。医薬品では地域別の供給・在庫計画、医療機器では設置機器、消耗品、保守要員の配置について、増加側と減少側で異なる対応リストを作成すると営業・供給計画へ反映しやすくなります。大分県の増加と鹿児島県の減少のように、同じ地方内でも県ごとに動きが異なるため、地方単位の予算や人員をそのまま配分するのではなく、都道府県・施設単位まで分解して計画を見直すことが有効です。

病床数増加
病床数増加 病床数増加

全国では、病床数が増加した施設の増加床数が624床、減少した施設の減少床数が1,921床で、差し引きでは1,297床の減少でした。変動量が最も大きい九州では増加293床、減少603床となり、増加側では大分県288床、減少側では鹿児島県291床が目立ちます。近畿でも兵庫県の増加141床と大阪府の減少166床が同時に見られ、関東信越では埼玉県の減少171床が大きくなっています。地方全体の純増減だけではなく、同一地域内の県別・施設別の動きを分けて見る必要があります。

診療科の地域別動向

このグラフは、当月に診療科の追加または減少があった施設数を、地方別・都道府県別に整理したものです。いずれかの診療科に変動があった施設を施設単位で重複なく集計しており、都道府県ごとの変動施設数を確認できます。

診療科変動施設が多い関東信越や近畿では、追加・減少した診療科と自社製品の対象領域を都道府県別に集計することで、地域別の製品情報提供計画やキャンペーン対象を見直せます。追加診療科が集中する地域は情報提供先の追加候補、減少診療科が多い地域は既存の配信・訪問対象を整理する地域として区分できます。営業担当者の配置を施設数だけで決めるのではなく、自社が重点を置く診療領域の変動件数も加味することで、製品別の地域優先順位を設定しやすくなります。

診療科変動
診療科変動

全国で診療科の追加・減少があった施設は751施設でした。関東信越が281施設(37.4%)で最多となり、東京都102施設、神奈川県42施設、埼玉県41施設が上位に入っています。近畿は142施設(18.9%)で、大阪府54施設、兵庫県43施設が多く、九州も108施設(14.4%)と比較的大きな割合を占めました。都道府県別では愛知県44施設も多く、診療科変動は首都圏だけでなく、近畿・東海・九州の主要県にも広がっています。

今月の総括

地方別・都道府県別に見ると、変動が特定の地域に集中している項目と、比較的広く分布している項目の違いが確認できました。当月は、病院から診療所への施設種別変更や、統合に伴う廃止など、地域医療提供体制の具体的な再編動向がデータ上に表れた月でした。

また、診療所の新規開院や非常勤医を中心とした勤務医変動が都市部を中心に多数確認されています。件数の大小だけでなく、こうした地域差や項目ごとの構成差を整理することで、営業先・既存顧客の情報更新や、地域ごとの確認優先順位を整理するために活用できます。

注意事項
本記事は、公開されている病院関連データをもとに、差分情報の整理および一般的な情報提供を目的として作成しています。記載している活用ヒントは、差分データを営業活動や顧客管理の優先順位付けに利用する例であり、個別施設の取引方針や需要を示すものではありません。

個別施設に関する判断は、各医療機関や公的機関の公式情報、自社の取引・商談データ等をあわせてご確認ください。なお、差分分析の一部にAIツールを用いているため、一般的な推測や誤りを含む可能性があり、内容の正確性・最新性・完全性を保証するものではありません。

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