事例紹介

スタイルポート社のSalesforce導入成功事例:業務効率化と内部統制強化の実現

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はじめに

会社紹介

スタイルポート社

「空間の選択に伴う後悔をゼロにする。」をミッションに、建設・不動産業界のDX推進をサポートする株式会社スタイルポート。日本特有の不動産流通課題を解決すべくクラウド型VR内覧システムを自社開発、2019年4月に『ROOV』をローンチ。いつでも・どこにいても・誰とでも、空間イメージの共有を可能にし、マンションや戸建などの住宅事業が抱えていた課題を解決しています。

また、マンション販売支援システムも提供開始、現在は3Dコミュニケーション・プラットフォームへと進化し、新築マンションデベロッパーを中心に約100社、600プロジェクト以上の販売現場で採用されています。(業界導入数No.1)。

フロッグウェル

フロッグウェルは、業界特化型のコンサルティングを提供する企業で、特にSalesforceの導入支援に強みを持っています。数々のプロジェクトで培った経験を活かし、業界のベストプラクティスを積極的に提案することで、顧客のニーズに最適なソリューションを提供しています。スピーディーな導入と柔軟なカスタマイズ、多彩なソリューションと高い技術力が評価されています。

プロジェクトサマリー

2022年8月にスタイルポート社へ入社した稻葉さんは、上場に向けた内部統制強化の一環として、Salesforceの導入を決断しました。導入前の状況は、業務ごとに資料がバラバラで、スプレッドシートを多用し、手作業での処理が多く、業務効率が低下していました。

フロッグウェルの中田祐樹は、スタイルポート社の具体的なニーズに応じたSalesforceの導入を提案し、迅速かつ柔軟な対応でプロジェクトを進めました。中田の提案とサポートにより、Salesforceの使い方がわからなかったスタイルポート社のスタッフもスムーズに導入を進めることができました。

本記事では、スタイルポート社のSalesforce導入プロジェクトの背景、フロッグウェルとの出会い、プロジェクトの進行と成果、そして今後の展望について、具体的なエピソードを交えながらご紹介します。フロッグウェルの業界特化型コンサルティングの強みと、スピーディーな導入と柔軟なカスタマイズ、多彩なソリューションと技術力がどのようにスタイルポート社の業務改善に寄与したのかを詳しく見ていきます。

Salesforce導入の背景

 稻葉さん、今回はスタイルポート社のSalesforce導入について詳しくお聞きできればと思います。まずは、導入の背景について教えていただけますか?

 はい。スタイルポート社がSalesforceを導入した背景には、業務の効率化とデータ統合の必要性がありました。当社は新築マンションの図面から3D VRやCGデータを作成するサービスを提供していますが、業務ごとに資料がバラバラで、スプレッドシートを多用して手作業での処理が多かったんです。


株式会社スタイルポート 経営管理グループ 稻葉彩乃さん

 具体的には、どのような課題があったのでしょうか?

  例えば、見積書や申込書の作成、納品手続きなどがすべてスプレッドシートで行われていました。そのため、データが一元管理されておらず、PDFを目視で確認しながら売り上げを立て、請求書を作成するなど、経理部門に大きな負担がかかっていました。このままでは業務が破綻してしまうという危機感がありました。

 なるほど。それでSalesforceの導入を検討されたわけですね。

 そうです。2022年8月にスタイルポート社に入社した際、内部統制を強化し、業務プロセスを効率化するために、システム化が急務であると社内で議論していました。前職では、自社で開発したシステムを利用していた経験があったので、その知識も活かして、スタイルポートでもシステム化をリードすることになりました。

 導入にあたって、Salesforce以外の選択肢も検討されたのでしょうか?

 はい、いくつかのシステムを比較しました。まずは社内のオペレーションをフローとして可視化し、各フローごとにシステム化の目的とゴールを整理し、その上でツールの選定基準を明確にしました。そして、選定基準に則って各社にヒアリングをしていきました。Salesforceの他に、Zohoやkintoneも候補に挙がっていましたが、Salesforceが最も柔軟で、当社のニーズに合致していると感じました。また、Salesforceの営業担当者からフロッグウェルを紹介していただいたことも大きな決め手となりました。

フロッグウェルとの出会い

 Salesforceさんからフロッグウェルを紹介していただいたんですね。

 はい。フロッグウェルさんは、導入前から様々な相談に載ってくれて、特に中田さんが具体的な提案をしてくださったことが非常に大きかったです。他のシステムでは、営業担当者が出てくることが多かったのですが、フロッグウェルさんは最初から中田さんがプロジェクトに関与してくださり、実際の業務フローに合わせた提案をしてくれました。
特に助かったのは、中田さんがSalesforceの基本的な使い方から、具体的な業務フローにどう適用するかまでを丁寧に説明してくれたことです。Salesforceを全く使ったことがないスタッフでも、スムーズに導入を進めることができました。

 ありがとうございます。スタイルポート社の業務内容や特有の課題を理解するために、詳細なヒアリングをさせていただきました。そして、そのヒアリング結果を基に、最適なソリューションを提案させていただきました。


フロッグウェル株式会社 中田 祐樹

 導入に際して、特に印象に残っているエピソードはありますか?

 はい、Salesforceの導入が決定したのが12月の末で1月にキックオフを予定していたのですが、中田さんが年末年始の時間を利用してsandbox環境で最初のプロトタイプを作成してくれたんです。当社がやりたいことを具体的に理解したうえで、ゼロから提案していただいたことは非常に助かりました。

 年末年始は、プロジェクトに集中する絶好の機会でした。稻葉さんが業務フローや課題、システム化したい業務などを詳細にまとめてくださっていたおかげで、短期間で動くものが作れました。Salesforceを活用した経験がある社員がいなかったということも聞いていたので、まずは動くものをお見せした方がイメージが伝わり、フィードバックも具体的にいただきやすいんじゃないかと考えました。商談管理や見積書作成の基本的な流れをこの段階で実装しました。

 そうでしたね。中田さんが当社のやりたいことをSalesforceに落とし込む際、「このオブジェクトを使ってここに流して、こういう動線で」といった具体的な提案をしてくださったのは、本当に助かりました。Salesforceの経験がない我々にとって、これは非常に大きな支援でした。

プロジェクトの進行

 稻葉さん、次にプロジェクトの進行についてお聞かせください。具体的にはどのようにプロジェクトを進めていったのでしょうか?

 プロジェクトの進行は段階的に行いました。まず、Salesforceを導入するために、現状の業務フローを詳細に分析し、どの部分をシステム化するかを決定しました。そして、フェーズごとに目標を設定し、段階的にシステムを導入していきました。

 具体的にはどのようなフェーズに分けて進めたのですか?

 まずはフェーズ1として、営業のデータ管理と売上計上および請求業務をSalesforceのデータを元に行える状態を目指しました。次にフェーズ2として、原価管理のシステム化を検討しています。

 フェーズ1の最初のステップでは、引き合いから取引先登録、物件の登録までをシステム化しました。スタイルポート社では、取引先と商談の間に「物件」という中間オブジェクトを設定しており、この部分のカスタマイズが重要でした。

 そうですね。物件ごとに受注や請求を行うため、取引先と商談だけでなく、物件の管理も重要でした。中田さんが提案してくれたオブジェクトの使い方やデータフローが非常に役立ちました。

 プロジェクトの進行中に特に苦労された点はありますか?

 一番大変だったのは、各部門からの要望を取りまとめることでした。経理部門、営業部門、制作部門など、それぞれの部門からの要望が多岐にわたり、それを一つのシステムに統合するのは大変でした。そこで、各部門からの要望をスプレッドシートに列挙しながら、対応方針や実先生を中田さんに回答いただくようなスタイルで構築を進めました。

 様々なご要望を頂いたのですが、工夫をしながら対応していきました。今振り返ると要望を盛り込みすぎた反省はあり、稻葉さんとも話していたところです。

 そうですね。そこに関してはPhase2以降の課題として認識しています。このやり取りの中で、不動産業界特有の商慣習や取引について、中田さんには特に説明をせずに理解していただいていたことも大変助かりました。取引の登場人物やプロセスを具体的に理解したうえで構築いただいたので、非常にスムーズに導入を進めることができました。

 はい。私が過去マンション販売に携わっていたこともありますし、フロッグウェルは業界特化のコンサルティングを掲げているので、業界に詳しいコンサルタントが対応することが多いです。という意味で、我々の強みを発揮でき、ご評価いただけたのかなと思います。

プロジェクトの成果と効果

 それでは、プロジェクトの成果について教えてください。Salesforceの導入によって、どのような効果が得られましたか?

 Salesforceの導入により、業務の効率化とデータの一元管理が実現しました。まず、売上と請求の前のプロセスすべてをSalesforceに取り込むことができました。これにより、業務全体の可視化が進み、Salesforce上にデータが一元化されている状態になりました。社員はSalesforceを見に行けば必要な情報をすぐに確認できるようになり、コミュニケーションがスムーズになりました。情報のキャッチアップも速くなり、新入社員のオンボーディングも容易になりました。

 新入社員のキャッチアップが早くなったというのは具体的にどのような点で効果がありましたか?

 全体像が見えやすくなったことで、新入社員がデータの流れを把握しやすくなりました。前後のプロセスも理解したうえで業務を行えるため、Sales事務の立ち上がりも早くなりました。また、異常値の発見もしやすくなり、情報がどこで止まっているかを把握できるため、事故の回避にもつながっています。例えば、進捗が止まっている商談や更新が滞っているデータを簡単に発見できるようになりました。

はい、営業部門でも大きな改善がありました。

導入当初は内部統制の観点からの導入が強調されていましたが、営業にもデータを入力することで業務が楽になることを意識してもらいました。現在、営業定例会議では進捗や報告をすべてSalesforceのダッシュボードで行っています。グループ単位と個人単位でダッシュボードを作成しており、以前のように複数の情報源からデータを抜き出して加工する手間が省けました。これにより、報告資料を作成する必要がなくなり、営業の負担が軽減されました。


週次営業定例で活用中のSalesforceダッシュボード

  これは稻葉さんの功績が大きいですね。営業部門の声を聞き、必要なレポートやダッシュボードを作成することで、営業スタッフがSalesforceに情報を登録するモチベーションを高めることができていると思います。情報を入力するのは現場の営業担当であることが大きいのですが、入力のモチベーションが高まるようなAdmin担当がいることは、プロジェクトをうまく進めるために非常に重要です。

 中田さんがプロジェクトの最後に今後必要になるだろうレポートを想像してサンプルをいくつか作ってくれていたことも非常に助かりました。中田さんが提供してくれたサンプルは、スタイルポートの具体的な業務環境に基づいたものでした。そのため、どのようにレポートを作成するかのイメージがわかりやすく、それをベースに他のブログなどを参考にしながら具体的なレポートを作成することができました。スタイルポートの環境に基づいたサンプルだったので、Salesforceの設定やカスタマイズについて理解しやすく、実際の運用に大いに役立ちました。

今後の展望

 稻葉さん、中田さん、Salesforceプロジェクトのフェーズ2の展望について伺いたいと思います。まず稻葉さん、今後のプロジェクトの方向性についてお聞かせください。

 はい。私たちの目標は、無駄な機能を盛り込みすぎずに、まずはコアとなる部分を確実に作ることです。社内運用を見直し、本当に必要な機能を選別していきます。そして、それらの中からSalesforceに実装する機能を絞り込んでいく予定です。

 なるほど。システムの持続可能性についてはどのようにお考えですか?

 現在、システムのメンテナンスが私一人に依存している状況なんです。これは望ましくありません。そのため、他の人にも引き継げる、説明可能なシステムを目指しています。機能の意味や必要性を誰もが理解できるような実装を心がけていきます。

 中田さん、フロッグウェルの立場から見て、今後の展望についてどのようにお考えですか?

 はい。私たちが最も重視しているのは、正確な請求書の作成です。金額の間違いは様々な方面に影響を及ぼすため、この部分の精度向上が最優先事項です。また、複雑な計算を避け、本質的な部分に集中したいと考えています。

 具体的にどのようなアプローチを取られる予定ですか?

 段階的に進めていく予定です。最初から大規模な実装は避け、小規模から始めてコア機能を確立し、そこから拡張していく方針です。また、標準機能を最大限活用しつつ、必要に応じて手動対応も組み込んでいきます。外部への影響を最小限に抑えながら、運用のしやすさを考慮した設計を目指しています。

 お二人とも、効率的で持続可能なシステムの構築を目指しているんですね。最後に、このプロジェクトに対する思いをお聞かせください。

 はい。このプロジェクトを通じて、業務プロセスを根本から見直し、より効率的で透明性の高い運営を実現したいと考えています。小さな一歩から始めて、着実に成果を積み重ねていきたいですね。

 私たちも、スタイルポート社の業務改善に貢献できることを楽しみにしています。一緒に理想的なシステムを作り上げていけると確信しています。

 ありがとうございました。お二人の意気込みが伝わってきました。このプロジェクトの成功を期待しています。

まとめ

Salesforceの導入により、スタイルポート社は業務の効率化とデータの一元管理を実現し、大幅な改善を遂げました。フロッグウェルのサポートにより、具体的な業務フローに即したカスタマイズが行われ、社員全員がSalesforceを効果的に活用しています。今後も、原価管理のシステム化や高度なデータ分析、顧客管理の強化を目指して、スタイルポート社とフロッグウェルの協力は続きます。

この成功事例を通じて、フロッグウェルの業界特化型コンサルティングの強みや、迅速かつ柔軟な対応、多彩なソリューションと技術力が明らかになりました。
今後も多くの企業がフロッグウェルのサポートを受けて、Salesforce導入の成功を実現することを期待しています。

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