ブログ

CRM Analytics(旧:Tableau CRM)レシピ機能とは 基本機能と使い方を分かりやすく解説

#Einstein analytics #Tableau #Tableau CRM #CRM Analytics #レシピ機能

積極採用中
セミナー情報

レシピ機能の基本、使い方、ポイントをご紹介します。

レシピ機能とは


CRM Analytics(旧:Tableau CRM)は2019年にSalesforceがTableau社を買収したことで作られ、複数ソースからのデータをつなぎ合わせ、直感的な操作でAIによる予測モデルを作成して意思決定に役立てることがデータを作成することができるアプリケーションです。
もともとSalesforce社が展開していたEinstein AnalyticsでSalesforce社の人工知能を基にデータ予測することができていましたが、そこにTableau社が持つ視覚的な分析・探索機能が加わり、AIを使用した予測・分析を視覚的に行い表現することができるようになったのです。

分析・予測に使用するデータは随時新しいものに更新されていくと思いますが、Tableau CRMにおいてはデータ更新のタイミングはスケジューリングすることができ、常にニーズにあったタイミングのデータを使用してデータ分析・予測をすることができます。このような分析をする際に分析目的に合わせてデータクレンジングをしたり、データを加工したいということがあるかと思います。
その際に役に立つのがレシピ機能です。レシピ機能を使うとデータクレンジングや加工をTableau社の強みであるビジュアライズを活かして直感的に行うことができます。レシピ機能に似たものとしてデータフローがありますが、これはビジュアル的操作に加えてJASON等の作業により高度で複雑なデータの加工をするユーザーに向いています。

(Salesforce社 Trailheadより引用)

CRM Analyticsのレシピ作成の基本

データ分析の成否を決めるのは、その土台となるデータの質です。CRM Analyticsのレシピは、まさにこのデータの質を確保するための重要な要素といえます。この章では、レシピ作成の基本的な考え方と、実践的な設計のポイントを説明します。

レシピ設計の準備段階

まず、レシピ作成の前に、データの要件を明確にする必要があります。具体的には以下の点を整理します。

  • 分析の目的:どのような分析を行うのか
  • 必要なデータ:どのようなデータをどの粒度で扱うのか
  • 更新頻度:どのタイミングでデータを更新するのか

これらの要件を整理することで、レシピの設計方針が定まります。

データの入念な確認

レシピの設計では、入力データの確認から始めます。
以下の点を特に注意深く確認します。

データセットの構造:

  • 項目の種類と型
  • 各項目のデータ特性
  • 欠損値や異常値の有無

データ量と更新頻度:

  • 過去データの範囲
  • 1回あたりの処理件数
  • データの増加傾向

これらの確認を怠ると、後の工程で予期せぬ問題が発生する可能性があります。

レシピの基本設計

データの確認が済んだら、具体的な設計に入ります。レシピの設計では、以下の点に注意を払います。

処理の順序:

  1. 不要なデータの除外
  2. データ型の変換
  3. 必要な項目の追加・計算
  4. データの結合
  5. 集計処理

レシピの管理方針

レシピの運用を考慮した設計も重要です。
以下のような管理方針を決めておくことをお勧めします。

命名規則:

  • 目的や特性が分かる名前
  • 更新頻度の明記
  • バージョン管理の考慮

ドキュメント化:

  • 処理内容の説明
  • 依存関係の記録
  • 更新履歴の管理

これらの情報を整理することで、チームでのレシピの共有や、将来の保守が容易になります。

品質管理の仕組み

レシピの品質を確保するため、以下のような確認の仕組みを設けることをお勧めします。

テスト環境での確認:

  • サンプルデータでの動作確認
  • エラーケースの検証
  • パフォーマンスの確認

本番環境への展開:

  • 段階的な展開計画
  • バックアップの作成
  • ロールバック手順の準備

このような準備を整えることで、安定したレシピの運用が可能になります。

レシピ機能の使い方

レシピ機能の使い方は、
①データ型・データ名の変更
②データの役割のリコメンデーション
③データの削除
④データの結合
⑤データの集計
⑥数式項目の追加
⑦データ編集の履歴
⑧プレビューを見ながらの操作

となります。順番に説明していきます。

①データ型・データ名の変更

複数のデータを組み合わせると例えばあるデータでは受注日を”オーダー日”と表現しているが、他のデータおいては”受注日“と表現しているということがあるかと思います。
データを組み合わせる際にはこれらのデータを同一のものとして認識させ分析に使用したいということになるかと思いますが、レシピ機能を使用すると画面上でこれらの変更を簡単にすることができます。

また、データ型も簡単に変更することができるため、例えば日付が”2021/6“と入力されていて日付と認識されなかった場合でもデータ型の変更を行うことで簡単に日付と認識させることができます。

②データの役割のリコメンデーション

分析することを目的に作られていない生のデータを扱う際にデータの項目名が曖昧でデータが正しく認識されないということもありませんか?
そのような場合でもレシピ機能を使うとTableau CRMが自動的にそのデータを数値として扱うか、文字列として扱うか等を提案してくれ短時間でデータの準備をすることができます。

③データの削除

膨大なデータを活用して分析・予測をする際に、その目的において一部データは不要ということがある場合に、レシピ機能を使うと不要データを簡単に削除することができます。
分析に必要なデータのみに簡単にすることができ、不要なデータにとらわれず目的に応じた分析・予測を短時間ですることが可能になります。

④データの結合

レシピ機能を使うと簡単にビジュアル的にデータの結合を行うことができます。
例えば複数のデータを縦につなぎ合わせたい場合は、同一と認識させたいデータ項目名を選択してつなぎ合わせることができます。
この際に前述した通りデータ項目名を変更しておくとより分かりやすくなります。また、データを横方向につなぎ合わせたい場合はルックアップと結合を使用することで複数データを組み合わせることができデータの幅が広がります。

⑤データの集計

分析・予測をすることを意図して作られていない生データを扱う場合データが日々のデータの羅列であるということはよくあると思います。
レシピ機能を使用すればデータを各項目ごとに合計したり、平均値をとることが分析の目的に応じて変化させることができ便利です。

例えば日々の売り上げ実績にその月全体の平均売上金額を比較してどの時期の売り上げに問題があるのか等を簡単に分析することができます。

⑥数式項目の追加

またデータに数式を入れて簡単な計算をすることも可能です。
例えば集めてきた生のデータだとあるコストの一部分しか表していないという場合に、前提条件を置いて数字を加算する等加工をすることが可能です。

⑦データ編集の履歴

レシピ機能でデータを編集した内容・順番は履歴として表示することができます。
例えばエクセルを使用してデータが加工されていた場合、前任者から引き継いだデータがあったとしてそれがどのように加工されていったかを理解することは本人に聞かないとわからないことが多いと思います。
アクセスを使用していた場合、クエリをたどっていくことでわかるかもしれませんが、ビジュアル的には分かりづらいと思います。
しかし、レシピ機能ではどのように加工されていったかがビジュアル的に大変分かりやすい形で残るためデータ加工の内容を理解することができます。
また、変更が必要になった際には履歴からたどり、簡単にデータ加工の方法を変更することができエクセルやアクセスを使用した場合よりも便利です。

⑧プレビューを見ながらの操作

冒頭でデータフローという機能でも同様にデータのクレンジング・加工ができると述べましたが、レシピ機能を使用するとプレビューを見ながら直感的に操作を行うことができます。
直感的に行えることでデータ準備がスムーズに行えるようになり、大事な分析に多くの時間を割けるようになるためデータの背景にある実態がよりよく見えてくると思います。

(Salesforce社 Trailheadより引用)

レシピ機能を使う際のポイント


レシピ機能を使いこなすには2つのポイントをクリアする必要があります。

  • 準備に時間がかかることがある
  • 慣れるまでに時間がかかる

①準備に時間がかかることがある

前述した通りレシピ機能は直感的にデータの組み合わせやクレンジングを行うことができる点で便利な機能ではありますが、すべての準備には少々時間がかかります。
例えば上司からできるだけ多少精度が落ちてもよいからできるだけ早くデータの加工を指示された場合にはエクセルでやった方が早いこともあるかもしれません。
レシピ機能は毎日、毎週、毎月等そのデータを加工して分析や予測をすることが定期的に行われる際により効果を発揮すると言えると思います。

②慣れるまでに時間がかかる

レシピ機能に限った話ではありませんが、Tableau社のアプリケーションは普段多くの人が使用しているであろうMicro soft社の製品と異なるUIをしているため使い勝手が悪いと感じてしまう方もいるかもしれません。
しかし、前述した通りレシピ機能は直感的にデータの組み合わせと加工をすることができその更新タイミングを指定することできるため1度作ってしまえばあとは自動的にデータがアップデートされるため長期的にみると時間を短縮できるはずです。

始めは使いにくさを感じてしまうかもしれませんが、一度慣れてしまえばそれほど難しいということはないと思いますし、分析のクオリティは明らかに向上しますのでまずは使ってみることをお勧めします。

効率的なデータ変換と集計のレシピ作成法

データの変換と集計は、分析基盤を支える重要な工程です。
この章では、実務で使用頻度の高い変換テクニックと、処理を効率的に進めるためのポイントを説明します。

データ変換の基本戦略

データ変換では、まず変換の全体像を把握することが重要です。
例えば、売上データを分析する場合、以下のような変換が必要になります。

日付データの標準化:

  • 文字列から日付型への変換
  • タイムゾーンの調整
  • 会計年度や四半期への変換
  • 年月日の分割と結合

数値データの整形:

  • 通貨記号やカンマの除去
  • 小数点以下の桁数統一
  • 単位の変換(千円単位や百万円単位など)
  • マイナス値の表現統一

高度な変換テクニック

複雑なビジネス要件に対応するため、以下のような高度な変換テクニックも活用します。

条件分岐を使用した変換:

  • 複数条件での分類分け
  • 値の置換や変換
  • エラー値の処理

計算項目の作成:

  • 比率や増減率の計算
  • 移動平均の算出
  • ランク付けや順位付け

これらの変換では、処理の順序が重要です。特に、後続の処理で使用する項目は、早い段階で作成しておく必要があります。

効率的な集計の設計と実装

集計処理では、パフォーマンスとメモリ使用量を考慮した設計が重要です。以下のような点に注意を払います。

集計の基本設計:

  1. 集計の粒度の決定
  2. 必要な集計関数の選択
  3. 処理順序の最適化

パフォーマンス最適化のポイント:

  • 不要な項目の早期除外
  • 中間集計の活用
  • インデックスの効果的な利用
  • メモリ使用量の監視

データ結合の最適化技法

複数のデータセットを結合する際は、以下の点に注意を払います。

結合前の準備:

  • 結合キーの型と形式の統一
  • 重複データの確認と対処
  • 欠損値の処理方針の決定

結合方式の選択:

  • 内部結合:完全一致するデータのみ取得
  • 左外部結合:主となるデータを全て保持
  • 交差結合:全ての組み合わせを生成

大規模データの結合では、以下のような工夫が有効です。

  • 結合前のフィルタリング
  • 段階的な結合処理
  • 一時データの活用

これらの技法を組み合わせることで、効率的なデータ処理が可能になります。

データ品質の確保

変換や集計の過程で、データの品質を確保することも重要です。

品質チェックポイント:

  • 件数の整合性確認
  • 集計値の妥当性検証
  • 欠損値の確認
  • 異常値の検出

これらのチェックを自動化することで、継続的な品質管理が可能になります。

レシピ作成時に気をつけるべきエラーとその回避法

この章では、レシピ作成時によく遭遇するエラーとその具体的な対処法、さらに日常的な運用で注意すべきポイントについて説明します。

代表的なエラーパターンと対処法

  1. メモリ関連のエラー
  2. 大規模データを扱う際によく発生するメモリ不足のエラーについて、具体的な対処法を見ていきます。

    発生原因:
      ・一度に処理する行数が多すぎる
      ・不要な列を保持したまま処理を実行
      ・結合処理での中間データの肥大化
    対処方法:
      ・データの分割処理
      ・不要列の早期除外
      ・結合順序の最適化

  3. データ型の不整合エラー
  4. データ型の不整合は、予期せぬエラーの主要な原因となります。

    よくある不整合パターン:
      ・数値型と文字列型の混在
      ・日付形式の不一致
      ・小数点以下の桁数の不一致
    対処のポイント:
      1.入力データの型確認
      2.変換ルールの統一
      3.エラーケースの想定と対応

  5. 結合キーに関するエラー
  6. データ結合時に発生する主なエラーとその対策を説明します。

    エラーの種類:
      ・キー値の不一致
      ・重複キーの存在
      ・欠損値の影響

エラー防止のためのベストプラクティス

  1. レシピ設計時の予防措置
  2. エラーを未然に防ぐための設計上の工夫について説明します。

    設計時のチェックポイント:
      ・データ型の明確な定義
      ・変換ルールの文書化
      ・処理の依存関係の整理
      ・SalesforceのAPI名変更等

  3. テスト環境での検証
  4. 本番環境での問題を防ぐため、以下のような検証を行います。

    テスト項目:
      ・小規模データでの動作確認
      ・エラーケースの検証
      ・パフォーマンスの測定
      ・結果の整合性確認

  5. 運用面での注意点
  6. 日常的な運用における注意点を説明します。

    監視のポイント:
      ・実行時間の変化
      ・エラーログの確認
      ・リソース使用状況
      ・データ量の推移

トラブルシューティングの体系的アプローチ

  1. 問題の切り分け
  2. エラーが発生した際の調査手順について説明します。

    調査ステップ:
      1.エラーメッセージの確認と記録
      2.発生条件の特定
      3.影響範囲の把握

  3. 解決策の実装
  4. 問題解決のための具体的な手順を説明します。

    実装手順:
      1.修正案の検討
      2.テスト環境での検証
      3.結果の確認

  5. 再発防止策
  6. 同様の問題が再発しないための対策を説明します。

    対策のポイント:
      ・エラー原因の文書化
      ・チェックリストの更新
      ・関係者への共有

日常的なメンテナンス

レシピの安定運用のために必要な日常的なメンテナンス作業について説明します。

メンテナンス項目:
  ・エラーログの分析
  ・バージョン管理の徹底
  ・ドキュメントの更新

これらの作業を通じて、レシピの品質を維持し、安定した運用を実現することができます。

まとめ

顧客情報の管理を営業支援につなげるSalesforceの役割は変化が激しく、また顧客の好みが多様化した現代においてますますその重要性が高くなっています。
また、集めることができるデータの数はデジタル化の進展で今後もますます増えていくと予想されます。

その際にレシピ機能を使用すれば膨大なデータを目的に合わせてビジュアル的に容易に組み合わせ・加工をすることができます。

CRM Analyticsのレシピ作成では、適切な設計と運用管理が重要です。特に以下の点に注意を払うことで、安定した分析基盤を構築できます。

  • 入念な要件定義と設計
  • 効率的なデータ変換と集計の実装
  • エラーの予防と適切な対処
  • 継続的な監視とメンテナンス

レシピの品質は、その後の分析作業の効率と精度に直結します。この記事で解説した内容を参考に、より効果的なデータ分析基盤の整備を進めていただければと思います。
日々の運用で新たな課題に直面した際は、この記事で説明した体系的なアプローチを活用し、一つずつ解決していくことをお勧めします。
ぜひこの機能を活用してデータを活用して膨大な情報を様々な切り口から読み解き業務改善や商品開発・サービスの向上につなげていってはいかがでしょうか。

<Tableau>
弊社ではSalesforceをはじめとするさまざまな無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら

また、弊社ではTableauの導入支援のサポートも行っています。こちらもぜひお気軽にお問い合わせください。
>>Tableauについての詳細はこちら

CONTACT
お問い合わせ

ご相談やご依頼、病院マスタなどについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームから。

サービスなどについてのお問い合わせ 病院マスタについてのお問い合わせ

メールお問い合わせ