ブログ

Tableauのランク関数とは?概要と主なランク関数の使い方を分かりやすく解説

#使い方 #Tableau #ランク関数

積極採用中
セミナー情報

データの中から「上位◯件」や「順位」を見える化することは、ビジネス判断を加速させるうえで非常に有効です。

そのような場面で活躍するのが、Tableauの「ランク関数(RANK関数)」です。

Tableauは直感的な操作で多様なデータ分析を可能にするBIツールであり、「RANK」や「RANK_DENSE」といったランク関数を使うことで、売上ランキングや成績順位などを簡単に可視化できます。

ただし、ランク計算では関数の違いやフィルターの影響など、思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。

この記事では、Tableauのランク関数の概要や主なランク関数の使い方、そして実務でつまずきやすい注意点についてわかりやすく解説していきます。

これからTableauを本格的に業務で活用したい方にとって、本記事がランク関数を学ぶための第一歩となれば幸いです。

【概要】Tableauのランク関数(RANK関数)とは?


Tableauのランク関数(RANK関数)とは、数値データに順位をつけるための関数です。

売上を高い順に並べたり、利益率の上位5商品を抽出したりする場面で活用できます。

グラフと組み合わせることで、重要なデータを直感的に把握できる点も大きな特徴です。

例えば、「どの支店が最も売上に貢献しているか」や「各担当者のパフォーマンス比較」といった分析も簡単に行えるようになります。

また、TableauにはRANK関数を含め複数のランク関数が用意されており、順位の扱いや同順位時の処理方法がそれぞれ異なります。

関数を選ぶ際には、「同順位をどう扱いたいか」「パーセンタイルで評価したいか」など、目的に応じた使い分けが必要です。

さらに、ランクの結果は集計レベルやフィルター設定によっても変わるため、実際に使う際は設定内容を丁寧に確認しておきましょう。

Tableauでよく使うランク関数と使い方


Tableauでは、分析結果に「順位」をつけたい時にランク関数を活用できます。

売上、利益、注文回数などの数値をランキング形式で表示することで、データの優先順位や傾向を視覚的に把握できます。

また、Tableauのランク関数には複数の種類があり、それぞれで順位の扱いや計算方法が異なるため、目的に合わせた使い分けが大切です。

ここでは、下記のサンプルデータ(担当者別の売上)をもとに、主なランク関数の使い方をご紹介していきます。

なお、Tableauにデータを接続する方法がわからないという方は、以下の記事を参考にしてみてください。

 関連記事もぜひ参考にしてみてください
    ◆Tableauにおけるデータ接続と加工方法を手順付きで解説

RANK関数

★RANK関数の書き方:RANK(式,[‘asc’ | ‘desc’])

RANK関数は、標準的なランクを計算する最も基本的な関数です。

同じ売上額が複数あった場合は、同じ順位が与えられ、次の順位はスキップされます。(例:1位、1位、3位)

例えば、[担当者]別に売上のランクを表示したい時は、RANK関数を使って下記の計算フィールドを新しく作成しましょう。

“`
★売上ランク_RANK関数
RANK(SUM([売上]))
“`

このフィールドをビューに追加することで、[担当者]別の売上ランキングを確認できます。(下図)

RANK_DENSE関数

★RANK_DENSE関数の書き方:RANK_DENSE(式,[‘asc’ | ‘desc’])

RANK_DENSE関数は、同順位をつけたあとも次の順位をスキップしないのが特徴です。

例えば、売上が同率の2つの地域が1位だった場合、RANK関数では次が3位になりますが、RANK_DENSEでは3位ではなく2位が続きます。

そのため、順位のギャップを避けたい場合に適しています。

[担当者]別に売上のランクを表示したい時は、RANK_DENSE関数を使って下記の計算フィールドを新しく作成しましょう。

“`
★売上ランク_RANK_DENSE関数
RANK_DENSE(SUM([売上]))
“`

このフィールドをビューに追加することで、[担当者]別の売上ランキングを確認できます。(下図)

RANK_MODIFIED関数

★RANK_MODIFIED関数の書き方:RANK_MODIFIED(式,[‘asc’ | ‘desc’])

RANK_MODIFIED関数は、Tableau独自のランクロジックを適用する特殊な関数です。

同一の値には同じランクが割り当てられ、そのランクは同じ値の中で最後に出現した行にもとづいて決まります。

例えば(6、9、9、14)の場合、RANK関数では(1、2、2、4)でしたが、RANK_MODIFIED関数では(1、3、3、4)となります。

例えば、[担当者]別に売上のランクを表示したい時は、RANK_MODIFIED関数を使って下記の計算フィールドを新しく作成しましょう。

“`
★売上ランク_RANK_MODIFIED関数
RANK_MODIFIED(SUM([売上]))
“`

このフィールドをビューに追加することで、[担当者]別の売上ランキングを確認できます。(下図)

RANK_PERCENTILE関数

★RANK_PERCENTILE関数の書き方:RANK_PERCENTILE(式,[‘asc’ | ‘desc’])

RANK_PERCENTILE関数は、順位を0〜1のパーセンタイル(百分位)で返す関数です。

全体の中でどの位置にいるかを割合で表現できるため、比較の指標として非常に役立ちます。

例えば、[担当者]別に売上のランクを百分位で表示したい時は、RANK_PERCENTILE関数を使って下記の計算フィールドを新しく作成しましょう。

“`
★売上ランク_RANK_PERCENTILE関数
RANK_PERCENTILE(SUM([売上]))
“`

このフィールドをビューに追加することで、[担当者]別の売上ランキングを百分位で確認できます。(下図)

RANK_UNIQUE関数

★RANK_UNIQUE関数の書き方:RANK_UNIQUE(式,[‘asc’ | ‘desc’])

RANK_UNIQUE関数は、必ず「一意の順位」を割り当てたい場合に使う関数です。

同じ数値が複数存在しても、1位、2位、3位…と重複せずに順位が振られるため、並び替えやフィルターをかける時に便利です。

特に、上位10件だけを確実に抽出したいような用途に適しています。

例えば、[担当者]別に売上のランクを表示したい時は、RANK_UNIQUE関数を使って下記の計算フィールドを新しく作成しましょう。

“`
★売上ランク_RANK_UNIQUE関数
RANK_UNIQUE(SUM([売上]))
“`

このフィールドをビューに追加することで、[担当者]別の売上ランキングを確認できます。(下図)

以上5つの関数をまとめると下図のようになります。

Tableau閲覧者が混乱しないように気をつけながら、目的に合わせて適切にランク関数を使い分けていくことが大切です。

Tableauでランク関数を使う際の注意点


Tableauのランク関数は便利な一方で、正しく使わないと意図しない結果になることがあります。

特に、関数の種類やフィルターの使い方によって順位の出方が変わるため注意が必要です。

ここでは、初心者の方がつまずきやすい3つのポイントに絞って、ランク関数を使う上での注意点を解説していきます。

①ランク関数の種類によって同じ順位の扱いが異なる

Tableauには複数のランク関数があり、それぞれ「同順位の扱い」が異なります。

例えば、RANK関数は同じ数値に同じ順位を付けて次の順位は飛ばされますが、RANK_DENSE関数では順位が飛ばず、連続して付与されます。

具体例として、売上が「100・100・90・80」の場合、RANKでは「1・1・3・4」、RANK_DENSEでは「1・1・2・3」となるのです。

このため、上位n件を抽出したい時や全体の順位を比較したい時は、目的に合わせて関数を選ぶことが大切です。

②フィルターをかけるとランクが再計算される

Tableauでは、通常のフィルターを使うと表示データだけを対象にランクが再計算されます。

この仕様に気づかないと、「全体の中での順位を知りたいのに、部分的なデータだけで順位が付いている」といった事態になりがちです。

これを避けるには、コンテキストフィルターやFIXEDなどのLOD関数を使って、事前に全体でランクを算出する方法がおすすめです。

③NULL値はランク計算に含まれない

ランク関数は、NULL値(未入力や無効な値)をスキップして順位を計算します。

つまり、データの中にNULLが含まれていても、それは「存在しないもの」として扱われ、ランクには影響しません。

この動作は一般的には便利ですが、NULLの件数や扱い方によっては実際のデータボリュームとランクがずれるケースもあります。

例えば、5つのレコード中1つがNULLであれば、残りの4つに対して1〜4位のランクが付与されます。

NULLを含めて順位をつけたい場合は、事前に「0」や「その他」のカテゴリとして値を補完するか、条件付きで代替値を設定するなどの工夫が必要です。

まとめ

この記事では、Tableauにおけるランク関数の概要と代表的な関数の使い方について詳しく解説しました。

ランク関数は、売上や利益といった数値データに順位をつけ、グラフと組み合わせて可視化することで、データの傾向や重要度を直感的に理解できる便利な機能です。

本記事では、RANK関数やRANK_DENSE関数といった基本的な関数の違いや実際にTableau上で適用する手順をわかりやすくご紹介しました。

ランク関数を使いこなせば、より高度なビジュアライゼーションが可能になり、分析に深みを加えられます。

本記事が、Tableauを活用してビジネスにおける意思決定をスムーズに進めたい方々の参考になれば幸いです。

<Tableau>
弊社ではSalesforceをはじめとするさまざまな無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら

また、弊社ではTableauの導入支援のサポートも行っています。こちらもぜひお気軽にお問い合わせください。
>>Tableauについての詳細はこちら

CONTACT
お問い合わせ

ご相談やご依頼、病院マスタなどについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームから。

サービスなどについてのお問い合わせ 病院マスタについてのお問い合わせ

メールお問い合わせ