Tableau Plus(Tableau+)とは?利用できる主な機能や従来のライセンスとの違いを分かりやすく解説
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目次
データ分析のスピードと質を高めることは、ビジネスの競争力を左右する重要なポイントです。その中で注目されているのが、Tableau Plus(Tableau+)という進化型ライセンスです。
Tableauは、直感的な操作で可視化や分析を可能にするBIツールとして広く活用されています。
その中でもTableau Plusは、AI・クラウド連携・高度なサポートなど、これまでのライセンスにはなかった強力な機能を備えています。
この記事では、Tableau Plusの概要や利用できる主な機能、そして従来のライセンスとの違いについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
これからTableauを本格的に業務へ活用したいと考えている方にとって、本記事が理解を深める第一歩となれば幸いです。
Tableau Plus(Tableau+)とは?
Tableau Plus(Tableau+)とは、従来のTableauライセンスに先進的なAI機能やデータ管理機能を追加した、より強化されたライセンスパッケージです。
これにより、データ分析の精度と業務効率をさらに高めることができ、特にビジネス現場での即時的な意思決定をサポートします。従来のTableau CreatorやExplorerでは、可視化と分析が中心でしたが、Tableau PlusではSalesforceのAI機能である「Einstein」や「Data Cloud」との連携が可能です。
これにより、データの統合やクレンジング、AI分析までをワンストップで実行できるようになるでしょう。
例えば、Tableau Agent(旧:Einstein Copilot for Tableau)という生成AI機能を使うと、自然言語で質問するだけでグラフの自動生成が可能です。さらに、外部データとのリアルタイム接続や高度なデータガバナンスもできるようになります。つまり、Tableau Plusは単なる可視化ツールではなく、AIとクラウドを融合した”次世代型データ分析プラットフォーム”といえるでしょう。
これからTableauを導入する方にとっては、単なるグラフ作成にとどまらず、より実践的かつ業務貢献度の高い分析環境が手に入る点が大きな魅力です。
Tableau Plusで利用できる主な機能
出典:Tableau公式『Tableau+で AI を活用した分析環境を組織のあらゆるところに導入』
Tableau Plusでは、従来のTableauライセンスに加えて、AIやクラウドと連携した高度な機能が利用できます。これにより、分析の自動化や業務効率の向上が期待できるでしょう。
以下では、Tableau Plusで利用できる主な機能を5つご紹介します。
①Tableau Agent(旧:Einstein Copilot for Tableau)
Tableau Agentは、AIによって分析作業をサポートしてくれるアシスタント機能です。以前は「Einstein Copilot for Tableau」と呼ばれていましたが、現在は名称が変更されています。
最大の特徴は、自然言語で分析を依頼できることです。例えば「売上の推移をグラフにして」と入力するだけで、AIが自動的に最適なビジュアライズを提案してくれます。
分析初心者でも高度な操作をせずに済むため、業務スピードが格段に向上するでしょう。
②Data Cloud
Data Cloudは、Salesforceが提供するデータ統合プラットフォームです。
Tableau PlusではこのData Cloudとシームレスに連携できるようになります。
これにより、社内外のさまざまなデータソースを一元管理し、リアルタイムに活用することが可能になるでしょう。
例えば、顧客データや購買履歴データ、Web行動ログデータなどを統合して詳細な顧客分析が行えます。
従来はデータの抽出や変換に時間がかかっていましたが、Data Cloudによって処理が自動化され、分析の即時性が高まります。
「データはあるのに使いこなせない」という悩みを解決してくれる機能です。
③Einstein(AI)Request クレジット
Einstein Requestクレジットとは、AIリクエストを実行するための”利用権”です。
Tableau Plusではこのクレジットが付属しており、AIによる高度な分析支援が可能になります。
例えば、Tableau Prepでの計算式作成をTableau Agentに手助けするように依頼する際に役立つでしょう。
このクレジットがあれば、データサイエンティストでなくてもAIの力を活用した分析が可能になるため、分析の民主化が進みます。
なお、各ライセンス(Creator、Explorer、Viewer)の月間リクエスト件数は以下のとおりです。
- Creatorライセンス(Tableau+):月20,000件/人
- Explorerライセンス(Tableau+):月2,000件/人
- Viewerライセンス(Tableau+):月1,000件/人
実際に使いすぎるとクレジットは消費されますが、一定量はプランに含まれているため、日常業務での利用には十分対応できるでしょう。
④Data Connect
Data Connectは、各種システムとの接続性を強化するための機能です。
Tableau Plusでは、これまで接続しにくかった外部データとも簡単に連携できます。 特に、Salesforce Marketing CloudやCommerce Cloudなどとの連携が強化されています。
リアルタイムで最新データを取り込めるため、分析の精度と鮮度が向上するでしょう。
なお、Marketing CloudとTableauとのデータ連携方法については、以下の記事も合わせてご覧ください。
関連記事もぜひ参考にしてみてください
◆TableauとMarketing Cloudのデータを連携させる方法を解説
また、セキュリティを確保したままデータを取り扱える点も大きなメリットです。
そのため、業務に即したデータ活用を実現するための「重要なインフラ機能」といえるでしょう。
⑤Premier Success
Premier Successは、Tableau Plusに付属するサポートサービスです。
通常のテクニカルサポートに加えて、24時間365日、専門スタッフによる継続的なサポートを受けられるのが特徴です。
たとえば、導入時のアドバイス、運用改善の提案、トラブル時の迅速対応など、手厚いサポートが用意されています。
さらに、トレーニングリソースや専用コンテンツも提供されるため、初心者でもスムーズにスキルを高めることができます。
【徹底比較】従来のTableauライセンスとの違いは?
Tableau Plusは、従来のTableauライセンスと比べて機能・連携・サポート面が大幅に強化されたプレミアムライセンスです。
その違いは「高度な分析環境が標準で利用できる点」にあります。
下記の比較表では、従来のライセンスとTableau Plusとの具体的な違いを整理しました。
項目 | 従来のライセンス (Tableau) |
Tableau Plus (Tableau+) |
特徴 |
Tableau Agent | ✕ | ◯ | 自然言語でグラフ生成が可能 |
Data Cloud連携 | ✕ | ◯ | 顧客・営業データとリアルタイム統合 |
Einsteinクレジット | ✕ | ◯ | AI分析の自動化に使えるポイント付与 |
Data Connect機能 | △ | ◯ | 外部システム連携がより強化されている |
Premier Successサポート | ✕ | ◯ | 専門スタッフによる導入・運用支援 |
拡張性・将来性 | △ | ◯ | AI・クラウド技術への対応力が高い |
導入コスト | ◯ | △ | Plusは高機能ゆえコストも上がる傾向 |
初心者の使いやすさ | ◯ | ◯ | Agentによって操作はより直感的に |
データガバナンス機能 | △ | ◯ | セキュアなデータ運用が実現しやすい |
学習リソース | ◯ | ◯ | Plus限定コンテンツも用意されている |
従来ライセンスで十分なケースもありますが、高度な分析基盤を構築したい企業にはTableau Plusが最適です。
業務課題の高度化に対応できるライセンスとして、ぜひ導入を検討してみてください。
あわせて読みたい
◆TableauとTableau+の比較(Tableau公式サイト)
まとめ
この記事では、Tableau Plus(Tableau+)の特徴や主な機能、そして従来のライセンスとの違いについて詳しく解説しました。
Tableau Plusは、従来のBIツールの枠を超え、AIやクラウド連携によってより高度で効率的なデータ分析を実現できる新しいライセンスです。
本記事では、それぞれの機能を初心者の方にも理解しやすいように整理し、活用イメージを具体的にご紹介しました。
Tableau Plusを導入すれば、単なるデータ可視化にとどまらず、AIとクラウドを活用した次世代の分析体制を構築することが可能になります。
この記事が、データ利活用を推進する皆さまの参考になれば幸いです。
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