Tableauの検索ボックスとは?作成手順や効率的にフィルターする方法を分かりやすく解説
目次
データを効率良く絞り込み、目的に応じた情報を素早く取得することは、分析作業の質を高める上で欠かせない要素です。
Tableauは、直感的で柔軟な操作性を備え、業務データの分析を効率化するための強力なツールを提供しています。
その中でも「検索ボックス(検索窓)」は、特定のデータを簡単に抽出し、視覚化された情報をさらに有益なものにする重要な機能です。
この記事では、Tableauで検索ボックスを作成する方法を初心者向けに丁寧に解説します。
検索ボックスを活用することで、データ分析のスピードが向上するだけでなく、ビジネス上の意思決定を迅速かつ正確に行えるようになるでしょう。
この記事を通じてTableauの検索ボックスを活用するスキルを習得し、業務の生産性向上を目指してください。
Tableauの検索ボックスとは?
Tableauの検索ボックスとは、ダッシュボードやワークシート内のデータを効率的に絞り込むための便利な機能です。
データが膨大であっても、検索ボックスを活用することで特定の値を簡単に見つけ出し、視覚化された情報をさらにわかりやすくします。
業務でTableauを使う際、この機能はデータの精査や分析に役立つ重要なツールとなるでしょう。
検索ボックスの魅力は、その使いやすさと柔軟性にあります。ユーザーは、検索ボックスに文字を入力するだけで、関連するデータが即座にフィルタリングされます。
例えば、売上データから特定の製品名を検索したり顧客リストから特定の地域の顧客を抽出したりすることが可能です。これにより、膨大なデータを手作業で探す時間を大幅に削減できるでしょう。
Tableauの検索ボックスを活用することで、データ分析がさらに効率的になり、業務の質も向上します。
この機能をマスターして、ダッシュボードの利便性を飛躍的に高めていきましょう。
Tableauで検索ボックスを作成する手順(単一フィールド)
それでは実際に、Tableauで検索ボックスを作成する方法を具体的な手順に沿って解説していきます。
なお、今回はTableauに付属している「サンプルスーパーストア」を使用し、下図のようなダッシュボードをもとに検索ボックスを作成していきます。
あらかじめ、Tableauにサンプルスーパーストアの「オーダー(注文)」シートを接続して上図のダッシュボードを作成しておきましょう。
Tableauにデータを接続する方法がわからないという方は、以下の記事を参考にしてみてください。
◆Tableauにおけるデータ接続と加工方法を手順付きで解説
方法①:「複数の値(カスタムリスト)」を使う手順
はじめに、「複数の値(カスタムリスト)」という機能で、[製品名]を検索ボックスとして使用する手順をご紹介します。
手順1:[製品名]のフィルターを追加する
「シート1」を選択>▼>フィルター>製品名 から、ダッシュボード上に[製品名]のフィルターを追加します。
手順2:フィルターを複数の値(カスタムリスト)にする
ダッシュボード上に追加した[製品名]のフィルターを選択し、▼>複数の値(カスタムリスト) をクリックします。
手順3:完成(動作検証)
以上で完成です。
例えば[製品名]のフィルターに「Apple」と入力してEnterをクリックすると、Appleという文字が含まれる製品名が候補として表示されます。
これらにチェックを入れると、Appleという文字が含まれる製品名の実績のみにデータを絞り込むことができます。(下図)
方法②:「ワイルドカード一致」を使う手順
次に、「ワイルドカード一致」という機能で、[製品名]を検索ボックスとして使用する手順をご紹介します。
手順1:[製品名]のフィルターを追加する
「シート1」を選択>▼>フィルター>製品名 から、ダッシュボード上に[製品名]のフィルターを追加します。(方法①と同じです。)
手順2:フィルターをワイルドカード一致にする
ダッシュボード上に追加した[製品名]のフィルターを選択し、▼>ワイルドカード一致 をクリックします。
手順3:完成(動作検証)
以上で完成です。
例えば[製品名]のフィルターに「Apple」と入力してEnterをクリックすると、Appleという文字が含まれる製品名のデータに絞り込まれます。(下図)
方法①の「複数の値(カスタムリスト)」と異なり、方法②の「ワイルドカード一致」では検索ボックスに文字を入力してEnterを押した段階でデータが絞り込まれます。
【応用】Tableauで検索ボックスを作成する手順(複数フィールド)
Tableauで検索ボックスを作成する際、「パラメーター」を利用すれば、複数のフィールドを対象に検索を行うことができます。
この方法は、複数の条件を組み合わせた高度なフィルタリングが必要な場合に非常に効果的です。
今回は下図のワークシートを作成した状態から、ダッシュボードで検索対象のフィールドを3つ(製品名、カテゴリ、サブカテゴリ)から選択したうえで、選択したフィールドの検索ボックスを実装していきます。
Tableauのパラメーターについて詳しく学びたい方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
◆Tableauパラメーターの便利な活用方法4選
手順1:フィールド選択用のパラメーターを作成する
データペインにある▼>パラメーターの作成 から、フィールド選択用のパラメーターを作成します。
以下のようにパラメーターを作成しましょう。
- 名前:▼検索項目を選択
- データ型:整数
- 許容値:リスト
手順2:検索ボックス用のパラメーターを作成する
データペインにある▼>パラメーターの作成 から、検索ボックス用のパラメーターを作成します。
以下のようにパラメーターを作成しましょう。
- 名前:▼検索ボックス
- データ型:文字列
- 許容値:すべて
手順3:新しい計算フィールドを作成する
データペインにある▼>計算フィールドの作成 から、検索条件のフィールドを新しく作成します。
以下のように計算フィールドを作成しましょう。
★検索条件
CASE [▼検索項目を選択]
WHEN 1 THEN CONTAINS([製品名],[▼検索ボックス])
WHEN 2 THEN CONTAINS([カテゴリ],[▼検索ボックス])
WHEN 3 THEN CONTAINS([サブカテゴリ],[▼検索ボックス])
END
手順4:計算フィールドをフィルターに追加する
手順3で作成した[★検索条件]をフィルターカードにドラッグし、「真」のみにチェックを入れます。
手順5:ダッシュボード上で表示する
作成したワークシート(シート1)をダッシュボード上に追加します。
また、「シート1」を選択>▼>パラメーター から、「▼検索項目を選択」と「▼検索ボックス」をダッシュボード上に追加しておきましょう。
手順6:完成(動作検証)
以上で完成です。
まずは「▼検索項目を選択」をクリックし、検索ボックスを使用したい項目を選択します。
今回は「サブカテゴリ」を選択しました。
次に、サブカテゴリの中で検索したい(絞り込みたい)内容を「▼検索ボックス」に入力します。
今回は「機」と入力したところ、「機」という文字を含むサブカテゴリである
- コピー機
- 事務機器
- 電話機
に絞ることができました。
まとめ
この記事では、Tableauで検索ボックスを作成する方法を初心者にも分かりやすく手順に沿って解説しました。
検索ボックスは、データ分析時に特定の情報を素早く抽出したい場合に非常に役立つ機能です。
本記事では、単一フィールドを対象とした「複数の値(カスタムリスト)」や「ワイルドカード一致」を活用した方法、さらにパラメーターを用いた複数フィールドの検索ボックス作成という応用的な内容まで幅広く取り上げました。
ぜひこの記事を参考に、Tableauでの検索機能を習得してデータ分析の幅を広げてください。
これにより、より深いインサイト(洞察)が得られ、ビジネスの意思決定を支える強力なツールとしてTableauを活用できるようになるでしょう。
この記事が、業務効率化やデータ活用のスキル向上に役立つことを願っています。
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