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医療材料の分割販売の現状と今後企業側に求められることとは

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私は今年の4月から医療福祉大学院の乃木坂スクールにて、「医療材料のマネジメント」について勉強させていただいています。
各ベンダーやディーラー(販売代理店・卸)から多く参加があり、楽しみにして聞いています。知らないことが多く、知識を広げることは楽しいものです。

その中で、先日、取り挙げられた内容に医療材料の分割販売があります。
乃木坂スクール

医療材料分割販売の現状

以前、医療機器ベンダーで勤務し始めたころから気になっているのですが、ベンダーが複数入りセットとして箱(袋・セット等)単位に販売しているものを、各ディーラーは箱から出し、病院に納入していることがあります。データから見れば、販売の実績をディーラーからもらった際に、箱ではなく個単位だったりすることで解ります。

ベンダーはディーラーに実販売価格と仕切価格との差額返還(後値引き ※将来、別途説明します)をするため、個数を箱単位になるまで管理したり、小数点以下で箱換算したりして工夫して処理しています。ただ、薬事法の観点からは、薬事承認された単位(箱)とは違う形(個)で病院に納入される訳で、グレーゾーンになっていました。

分割販売で抱える病院・ベンダー・ディーラーの考えと現実

これらは、病院のニーズの通りにベンダーが製品を出せてないことによる発生するものです。
ベンダーにとっては、単価が低い商品を小分けにして売れば、製造過程も細かくなり、添付書類も個々に添付する必要があります。

ベンダーとしても認識はできているはずですが、利益確保という意味で対応できていないのが現状です。

一方、病院としてみれば、10個や20個の箱単位でもらっても1,2本しか使えず、廃棄になってしまうことが発生します。また、その在庫は病院のクリニックのスペースを圧迫します。そのギャップを、ディーラーがカバーしているが故に発生している状況です。

東邦薬品のサービスによって医療材料の分割販売がシステム化


このニーズをきちんとシステム化し、サービスとして仕組み創りをしたのが東邦薬品です。
東邦薬品は薬事法的にはグレーゾーンの部分を、各関係者との間で意見を交わし、厚労省と話をつめ、最終的に厚労省から指針が出るところまで整備しました。

お話を聞くと、分割販売の法律的な解釈をふまえ、製造業を持っていないディーラーの立場(販売業)で可能な範囲を模索されたとのことです。事前に準備するのではなく、注文が入るその都度、箱から出し、個々に包装・添付書類を付けることで法的にクリアし、実現につなげました。

また、このサービス向けのバーコードリーダーを提供し、病院でより簡単に利用可能にしています。法的な観点や、製造ライン等の大きな視点だけではなく、利用者視点で、一つ一つ工夫の積み重ね、サービスの枠組みを作られています。

詳細は、東邦薬品のホームページをご確認ください。
ENIFme(エニフ ミー)医療材料分割販売 – 製品・サービス | 東邦薬品

東邦薬品を紹介することで分割販売の難しさを低下


ただ、当然、各ベンダーがやらないことをディーラーが代わりにやっているのですから、利益が出る商売ではありません。
その中でも、ビジネスとして大きく広げる会社の姿勢には頭が下がります。会社としては、この単体ではなく、総合的な視野での採算を考えておられます。

今や殆どの主力の材料についてはカバーが出来ていて、他のディーラーも自社でやるよりも良いので、東邦薬品を紹介しているとのことです。

今後医療材料の分割販売で企業側に求められることとは

この業界は、長年、色々な要望や状況に応えるため、複雑な仕組みができ、面倒な処理が溜まっています。企業内での効率化もありますが、それ以上に企業や病院間には難しい問題が残っており、各企業は日々のビジネス中でなかなか手を出せないのが実情です。

一方、業界を大きく良くするためには、その効率の中にビジネスの芽を見つけ、それを根気よく解決に向けて進めていく必要が求められます。
東邦薬品のように大きなことはできなくとも、私たちもこの業界向けのビジネスをしている意味として、業界の仕組みをより簡易にすることに貢献していきたいと思っています。

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