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Marketing Cloudのリストとデータエクステンションの違いとは?用途や選び方を分かりやすく解説

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Marketing Cloudを使い始めたばかりの担当者にとって、「リスト」と「データエクステンション」の違いは少しややこしく感じるかもしれません。
でも実は、この使い分けを正しく理解することで、配信設計の自由度も運用の効率も大きく変わってくるんです。
この記事では、それぞれの特徴や適したシーン、よくある勘違いまでを丁寧に整理し、実務で迷わない判断軸をお伝えします。

リストとデータエクステンションの違いを理解する3つの視点


Marketing Cloudを使いはじめると、最初につまずきやすいのが「リスト」と「データエクステンション」の違いです。名前だけ見ると似たものに感じますが、中身を知ると役割も性格もまったく別物。

ここでは、「なんとなく違いがあるらしい」から一歩進んで、実務でどう選ぶかまで見通せるように、3つのポイントで整理してみます。

データの保存形式と構造の違い

リストは、いわば“シンプルな住所録”。氏名とメールアドレスが中心で、構造も単純。だからこそ扱いやすく、Marketing Cloud初心者にはとっつきやすい存在です。

一方のデータエクステンション(DE)は、もっと自由度の高いデータベースのようなもの。購入履歴や会員ステータスなど、複数の属性を持たせたいときに本領を発揮します。

ざっくり言えば、リストは「軽量モデル」、DEは「カスタマイズ自在なフルモデル」といったところでしょうか。

配信対象の管理方法と操作性

日々の運用で触れる回数が多いのがこの部分。リストは、登録してすぐに配信に使える手軽さが魅力で、UIもわかりやすく、直感的に操作できます。

ただし、「ちょっと複雑な条件でセグメントを作りたい」「別の情報と組み合わせて抽出したい」となったときに限界が見えてくる。そこをカバーできるのがDEです。

SQLやフィルターを使って柔軟に操作できるぶん、多少の学習は必要になりますが、慣れればむしろDEのほうがストレスは少ないという声も多いです。

拡張性や自動化への対応力

運用が軌道に乗ってくると、「データを自動で取り込んで、配信も自動化したい」といった要望が増えてきます。ここで明確に差が出るのが拡張性です。

DEは、Automation StudioやJourney Builderといった高度な機能との連携がしやすく、スケーラブルな設計に向いています。リストでもある程度のことはできますが、配信対象が数十万件を超えてくると、処理速度や管理のしやすさで差がつきやすいです。

用途ごとに変わる選び方の基準と注意点


リストとデータエクステンション、どちらを使うかは「何をやりたいか」で変わってきます。
ここでは、それぞれが活躍するシーンと、選ぶときに見落としがちな注意点を紹介します。

リストが向いているケースとは?

「まずは小さく始めたい」「設定をシンプルにしたい」そんなときはリストがぴったりです。メールアドレスと名前だけで十分なら、DEを使うよりも手早く配信の準備が整います。

たとえば、月に数回のお知らせメールや、特定のイベント参加者への単発配信などはリストで事足ります。逆に言えば、こうした“シンプルな配信”に限定される場合に限って、リストは効果を発揮します。

データエクステンションが選ばれる理由

一方で、属性が多い、配信パターンが複雑、セグメントごとに条件を変えたい……という場面では、迷わずDEを選ぶべきです。

実際、「最初はリストで始めたけど、途中でDEに切り替えることになって大変だった」というケースはよくあります。

たとえば、会員ランク別に配信内容を変える、過去の購入履歴に応じて出し分ける、などの細かな対応はDEの得意分野。今後の拡張を見越すなら、最初からDEで設計しておく方が安心です。

運用後に困らないための設計ポイント

「後からこうしておけばよかった…」とならないためには、配信対象の変化やシステム連携の有無をあらかじめ想定しておくことが重要です。

特に注意したいのは、DEでは一度作成したフィールドの削除や変更が制限されること。見切り発車で設計すると、後で修正できずに詰まることもあります。

また、リストにはデータ件数の上限(500,000件)もあるため、配信規模の成長が見込まれるなら、最初からDE前提で設計するほうが無難です。

現場でよくある失敗とその回避策


リストとデータエクステンションの違いを頭では理解していても、実務では「うっかり」でミスが起きがちです。
ここでは、実際の現場でよくあるつまずきと、それを避けるためのコツを紹介します。

配信対象の抜け漏れ・重複の落とし穴

「あれ、この人に届いてない?」「同じ人に2回送っちゃった?」──これは、誰もが一度はヒヤッとする場面。

リストでは購読者情報が統合されるので、うっかり重複しても自動で処理されるケースが多いです。でも、DEはそうはいきません。基本的に“何をどう登録するか”はすべて設計次第。

特に複数のDEを組み合わせて配信する場合は、抽出条件を丁寧に確認しないと、対象者の漏れや重複配信が起きやすくなります。

フィールド設計ミスによるデータ不整合

DEを使い始めたばかりの頃によくあるのが、「設計したつもりが、実は抜けがあった」というパターン。

たとえば、「日付」を文字列で登録してしまったり、数字なのにテキスト形式にしてしまったり。こうした初歩的なミスが後からジワジワと効いてきます。

また、一度作成したフィールドは簡単に削除や変更ができないため、最初の設計がそのまま“運用の土台”になってしまう点も要注意です。

自動化ツールとの連携で詰まりやすいポイント

Automation StudioやJourney Builderとの連携も、DE運用でよく使われる機能の一つですが、ここでもミスが起こりやすいです。

たとえば、Automation Studioでのフィルター設定があいまいなままスケジュール実行を組んでしまい、予期せぬデータが配信対象になってしまう……というのはよくある落とし穴。

連携を始める前に、「どのDEを使って」「どんな条件で」「いつ更新されるのか」を紙に書き出して整理しておくと、こうしたミスを防ぎやすくなります。

現場では“ちょっとした勘違い”が、あとで大きな修正作業につながることも。最初に仕組みを丁寧に理解しておくことが、ミスを減らす一番の近道です。

まとめ

Marketing Cloudの「リスト」と「データエクステンション」は、どちらも配信に使える仕組みですが、その性格や得意分野は大きく異なります。

「とりあえずリストでいいかな」で始めたものの、あとからDEに切り替えるのは想像以上に手間がかかることも。だからこそ、最初の設計段階で“何をどうしたいか”を見極める視点が大切です。
今回紹介したように、構造・操作性・拡張性の3点から違いを把握し、用途ごとの選び方や失敗例を知っておくことで、安心して運用を進めることができます。

配信の精度やスピード、チーム内のトラブル回避にもつながるので、ぜひ自分の業務に照らして、最適な選択をしてみてください。
いま一度、自社の配信設計や今後の運用イメージを見直しながら、最適な仕組みを選び直してみてはいかがでしょうか。

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