ブログ

Marketing Cloud導入時の初期設定|Salesforce連携やドメイン認証をわかりやすく解説

#導入 #連携 #Marketing Cloud #初期設定 #ドメイン認証

積極採用中
セミナー情報

Marketing Cloudを導入する際、「まず何を設定すべきか」「Salesforceとはどう連携させるのか」といった疑問を抱く方は少なくありません。初期設定を正しく行うことは、その後の運用のスムーズさや成果に直結する重要な工程です。

本記事では、特にSalesforceとの連携を前提にした初期設定の進め方について、事前準備から設定手順、導入後の確認ポイントまで丁寧に解説します。

Salesforceとつなぐ初期設定で押さえる3つの視点


Marketing Cloudを導入したけれど、何から手をつければいいのか。特にSalesforceとの連携まわりで、戸惑っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、つまずきやすい初期設定の全体像をイメージしやすくするための視点を紹介します。

Marketing CloudとSalesforce CRMの関係性とは

Marketing Cloudは、Salesforceの中でも“マーケティング特化型の頭脳”ともいえる存在です。CRMに登録された顧客データを活かし、One to Oneのコミュニケーションを自動で設計できるのが強み。

たとえば、商談中の顧客にだけ特定のメールを配信したり、購入後のフォローを自動で送ったり——そんな柔軟な連携ができるのは、この2つが深くつながっているからこそです。

連携を前提とした初期設定の落とし穴

「まずはMarketing Cloudだけ動かせばいい」と考えてしまうのは、初心者によくあるパターン。でも、後からSalesforceと連携させようとすると、設定をやり直す羽目になったり、データ構造がチグハグになってしまうこともあります。

最初から「Salesforceとどうつなげるか」を意識して設計することが、結果的に無駄のない導入への近道になります。

担当者が事前に知っておくべき基本知識

難しそうに見えるMarketing Cloudの設定ですが、「どんな情報が、どこから、どう流れるか」を大まかに理解しておくだけで、グッとハードルは下がります。

Salesforceの「取引先責任者」がMarketing Cloudではどう使われるのか、どのデータが同期されるのか……。そんな基本を押さえておくだけで、「何が起きているか分からない」という不安は減っていきます。

Salesforce連携を成功させる事前準備と確認事項


Marketing Cloudの設定は、始める前の“準備段階”でほぼ結果が決まるといっても過言ではありません。特にSalesforceとの連携を前提に動くなら、いくつかの確認ポイントを押さえておく必要があります。

Salesforce側の設定確認とデータ構造の把握

Marketing Cloudだけで完結する作業と思われがちですが、実際にはSalesforce側にもいくつか事前の整備が必要です。たとえば『リード情報を元にした配信』をしたい場合、Salesforceで何を同期するかを明確にしておかないと、後で『あの項目が使えない』という事態に。設定前の見直しが肝心です。

CRM側の設計が曖昧なまま連携を進めると、「想定していたデータが取れていない」「更新が反映されない」といったズレが起きやすくなります。

Marketing Cloudアカウントの権限整理

Marketing Cloudでは、誰がどの機能にアクセスできるかを細かく設定できます。ただ、それが逆にややこしさを生むことも。『誰が何をできるようにするか』を最初に整理しておくと、後の混乱を避けられます。

特にSalesforce連携を含む操作は重要性が高いため、管理者権限と実務担当の権限を分けて設計することが推奨されます。最初に整備しておけば、後のトラブルを大きく減らせるはずです。

連携用認証情報と接続ユーザーの設計

SalesforceとMarketing Cloudをつなぐには、「APIユーザー」や「接続アカウント」の設定が必要です。これを実務担当の個人アカウントで行ってしまうと、退職や異動時に大きなリスクになります。

業務とは切り離した“連携専用のユーザー”を用意しておくこと。それが運用の安定性にもつながります。

IT・マーケ部門間での情報共有体制

Marketing CloudとSalesforceは、片方だけで完結するツールではありません。設定や運用には、IT部門とマーケ部門の連携が不可欠です。

たとえば、送信ドメインの設定やSFTP接続など、IT部門の協力が必要な作業も多くあります。導入初期から関係者の役割を明確にし、情報共有のルールを整えておくことで、連携作業はぐっとスムーズになります。

Marketing Cloud初期設定ステップ|Salesforce連携を軸に解説


ここからはいよいよ実際の初期設定に入ります。Salesforceとの連携を意識したステップ順で進めていくことで、後戻りや設定ミスを防ぎながら、着実に構築を進められます。

ユーザー・ロールと組織単位の初期設計

最初に行うべきは、Marketing Cloud内の「誰が何を操作できるか」の設計です。組織の規模や役割に応じて、ロール(権限)を設定し、意図しない操作や情報漏えいを防ぐ基盤を整えます。

また、ビジネスユニット(BU)を活用して、ブランドや部署ごとのアカウント分離を行うケースもあります。これを後から変更するのは困難なため、初期設計時にしっかり検討しておくことが重要です。

Marketing Cloud Connectの設定手順

SalesforceとMarketing Cloudを連携させるには、「Marketing Cloud Connect」という専用の機能を設定する必要があります。この設定には、Salesforce側・Marketing Cloud側の両方における認証やパーミッションの調整が含まれます。

設定はやや複雑に感じるかもしれませんが、公式ガイドに沿って進めれば問題ありません。大切なのは、“どのユーザー”を接続用に使用するかを明確にしておくことです。

送信ドメイン認証(SAP・DKIM)とトラブル防止策

Marketing Cloudからのメールが迷惑メール扱いされないようにするためには、「SAP(Sender Authentication Package)」と「DKIM(DomainKeys Identified Mail)」の設定が不可欠です。

これらはIT部門の協力が必要なケースが多く、設定までに時間がかかることもあるため、早めに着手しておくのが得策です。メールの到達率や信頼性に関わる大事なポイントなので、軽視せず丁寧に進めましょう。

データ拡張子・セグメント設計と連携整備

Salesforceから取り込んだデータを活用するには、Marketing Cloud内で「データ拡張子(Data Extension)」を作成し、配信対象ごとのセグメントを設計する必要があります。

初期段階では「どんな情報をもとに誰に配信するのか」を明確にし、必要最小限の構成でスタートするのが現実的です。あとから柔軟に拡張できる設計にしておくと、運用負荷も抑えられます。

SFTP連携の初期設定とファイル転送確認

一部のデータ連携やレポートでは、SFTP(安全なファイル転送)による接続が必要になります。Marketing Cloudでは、専用のSFTPアカウントを設定し、定期的なファイル送受信を自動化することも可能です。

SFTP設定では「接続確認」だけでなく、「ファイル形式」や「配置ルール」も重要です。テスト段階でしっかり確認しておくと、本番でのトラブルを防げます。

設定完了後に確認すべき3つのチェックポイント


初期設定が完了したからといって、すぐに本番運用を開始するのは少し早いかもしれません。特にSalesforceとの連携を行った場合は、「想定通りに動いているか」をチェックすることが大切です。ここでは、最低限確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

Salesforceからのデータ受信状況の検証

連携が正しくできていても、データが想定通りにMarketing Cloudへ届いていなければ意味がありません。まずはSalesforceのレコードが、設定したデータ拡張子やセグメントにしっかり反映されているかを確認しましょう。

テストデータを使って送受信を検証するだけでも、大きな安心材料になります。不整合が見つかった場合は、フィルター設定や連携オブジェクトの見直しが必要です。

設定したユーザー権限が適切か再チェック

初期設定の段階でロールやアクセス権限を整備していても、実際の運用フェーズに入ると「操作できない」「見えてはいけないものが見える」といった問題が浮上することがあります。

本番前には一度、「このユーザーは何ができて、何ができないのか」を想定業務ベースで確認しておくと安心です。特に、連携設定を含む操作はミスが致命的になりかねないため、管理者以外の操作制限にも注意を払う必要があります。

業務フローと設定仕様の整合性確認

Marketing CloudとSalesforceは、それぞれ独立したツールであると同時に、連携時には“1つのシステム”として動作します。そのため、連携によって新しく生まれるフローや、既存業務との重なり・ズレがないかを見直すことが重要です。

たとえば「Salesforceで顧客登録→Marketing Cloudでメール配信」という流れが、実際には想定通りに繋がっていないといったケースは珍しくありません。実務を意識して最終調整を行うことが、安定した運用の第一歩です。

まとめ

Marketing Cloudを導入する際、Salesforceとの連携を視野に入れた初期設定は、単なる“作業”ではなく、今後の運用を左右する大きな分岐点になります。本記事では、設定前に押さえておくべき基本的な視点から、事前準備、実際の設定ステップ、導入後のチェックポイントまでを網羅的に解説しました。

とくに重要なのは、「Salesforceとどうつながるか」を最初から意識して設計を進めること。これにより、後戻りや設定のやり直しを避け、スムーズに本番運用へと移行できます。

初期段階でつまずかずに進めることで、Marketing Cloudが本来持つパワフルな機能を最大限に活かせるようになります。この記事が、その第一歩となれば幸いです。

<Marketing Cloud>
弊社ではSalesforceをはじめとするさまざまな無料オンラインセミナーを実施しています!
>>セミナー一覧はこちら

弊社はプロセスコンサルティングを行っている会社です。
お気軽にお問い合わせください!
>>お問い合わせはこちら

CONTACT
お問い合わせ

ご相談やご依頼、病院マスタなどについてのお問い合わせはこちらのお問い合わせフォームから。

サービスなどについてのお問い合わせ 病院マスタについてのお問い合わせ

メールお問い合わせ