Account Engagement(旧:Pardot)で送信したメールが届かない?対処法をご紹介
#pardot #Account Engagement #メールが届かない
目次
- 1. Account Engagement(旧:Pardot)メールが届かない原因
- 1.1 ①メールが受信側でバウンス
- 1.2 ②受信側にスパム扱いされてしまう
- 1.3 ③送信先がロールベースアドレス
- 1.4 ④Account Engagement側に問題がある
- 2. Account Engagementメールが届かない場合の対処法
- 2.1 ①DNSブラックリストへ登録されている場合の対処法
- 2.2 ②届いてはいるが迷惑メールに振り分けられている場合の対処法
- 3. Account Engagementメールの不達を防ぐ方法3選
- 3.1 ①メールの送受信の認証を取得する
- 3.2 ②送信先のアドレス帳を最新に保ち続ける
- 3.3 ③メール内容そのものの質を向上させる
- 4. 最後に
Account Engagement(旧:Pardot)メールが届かない原因
Account Engagementを運用していて、メールが届かない状況に陥ることがあります。なぜメールが届かないケースがあるのか、本章ではその原因を解説します。
①メールが受信側でバウンス
原因の一つに、メールのバウンスが考えられます。ボールが地面に落ちて跳ね返って来ることを「バウンドする」と表現しますが、バウンスは同様にメール送信時に受信側のメールサーバーがメッセージの受信を妨げ、サーバーがメッセージを拒否し、メールが返ってきてしまうことを指します。
バウンスにはソフトバウンスとハードバウンスの2種類があります。
- ソフトバウンス
受信ボックスがいっぱい、添付ファイルの容量が大きすぎるなどの理由でメールが受信できない、サーバーのエラーによりメールが届かない状態
- ハードバウンス
メールアドレスが間違っていたり、存在しないメールアドレスに送信している場合など、必ずバウンスしてしまうメールのこと
このようにメールがバウンスしてしまうのは、メール送信の宛先情報に不備があるケースや、受信者が受信できる状態になっていないケースが考えられます。
②受信側にスパム扱いされてしまう
メールが届かない原因の一つに、送信メールがスパム扱いされてしまうことも考えられます。受信者側の使用しているメールソフトに迷惑メールの振り分け機能がある場合(多くの場合この振り分け機能が搭載されている)、スパム認定され、送信したメールが迷惑メールと見なされてしまうことがあります。
受信者側でブロックされたり、スパム認定される場合はメールが届かなくなってしまうので、受信者側での迷惑メール認定の解除や、ホワイトリスト登録(あらかじめ安全な対象としてメールアドレスを定義しておくこと)などの対応が必要になります。
③送信先がロールベースアドレス
送信先がロールベースアドレスであることもメールが届かない原因となります。ロールベースのアドレスは複数の受信者を含んでいるため、送信レピュテーション(送信先の安全性を評価し、送信して問題ないかを判断し、危険を未然に防ぐ)の保護の観点から、メールが送信先に届かないケースもあります。
ロールベースアドレスの一例:admin@、email@、info@、news@、sales@、など
Account Engagementでは、ロールベースアドレスは制限がかかるため、制限解除が必要な場合はケースによる申請が必要になります。
④Account Engagement側に問題がある
最後にAccount Engagementのメールが届かないケースとして、Account Engagement側の設定にエラーが生じたり、一時的なシステムの問題が生じている場合が考えられます。
このように、Account Engagementのメールが届かない場合は、送信側、受信側のどちらに問題が生じているかの特定が必要で、適切な対処をすることが求められます。
Account Engagementメールが届かない場合の対処法
前章ではAccount Engagementメールが届かない原因について解説しましたが、本章では具体的にメールが届かない場合のその対処法について解説します。
①DNSブラックリストへ登録されている場合の対処法
メールが届かない原因の一つにスパムや迷惑メールに振り分けられてしまうという解説をしましたが、具体的にはDNSブラックリストに登録されている可能性がある点を理解しておく必要があります。
DNSBL(ブラックリスト)とは
DNSBLとは、(Domain Name System Blackhole List)の略字で、ブラックリストに登録された迷惑メールや、スパムメールの中継・発信元のIPアドレスの総称のことです。ほとんどのメールサーバは送受信の際に複数のDNSBLを参照するように設定されメールの送受信が行われています。
一般的にDNSBLを参照することで、迷惑メールやスパムメールを排除し、快適に利用できる環境が整備されるため、DNSBLは必要かつメリットが多くあります。しかし、仮に一つのアドレスがスパムメールや迷惑メールの餌食になってしまうと、その餌食にされたアドレスがDNSBLに登録されてしまう可能性があり、結果としてメールがブロックされ届かなくなる場合があるのです。
なぜDNSBLに登録されるのか
ではなぜDNSBLにメールアドレスが登録されてしまうのでしょうか。大きくは下記の2つの理由が考えられます。
1.無効となっているメールアドレスへ繰り返し送信が行われるることで、リスト攻撃(IDとPasswordが記載されたリスト一覧をもとにウェブサービスへの不正アクセスを試みる攻撃)と見なされる場合
2.サイトに埋め込まれたWebフォームへの嫌がらせの投稿や登録が継続して行われ、無効なメールアドレスへの自動登録メールが多数配信される場合
1に関しては、無効なアドレスを送信リストに登録しないようにする、そもそもそのような不確かなリストを送信時に利用しないという対処法が挙げられます。2に関しては、機械的な嫌がらせ目的の送信を防ぐような仕組み(reCAPTCHAなどのBot攻撃への対策ツール)を導入して防止するなどの方法があります。
仮にDNSBLにメールアドレスが登録された可能性がある場合、サーバー管理者にDNSBLに登録されてしまったかどうかの確認を行い、解除申請を行うことで解決を図ることができるでしょう。この確認はサーバー管理者など限られた人にしかできない行為であるため、登録の確認と解除申請を行う窓口を理解しておくことも重要です。
②届いてはいるが迷惑メールに振り分けられている場合の対処法
メールが送信されて届いているが、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまっている場合もあります。では、迷惑メールフォルダに振り分けられないようにするためにはどういった対策が考えられるでしょうか。
1.メール送信時に以下のポイントをチェックする
- 配信速度や大容量、大量の送信をできるだけ避ける
- 「なりすまし」行為をしない
- オプトインを行う、できればダブルオプトイン方式を採用する
- 送信リストの定期的なメンテナンス
2.メール送信時の環境をチェックする
- 送信ドメイン認証への対応
- IPレピュテーションを高く保つ
1や2は送信者がチェックすべきポイントの一例ですが、列挙した行為をしないこと、そして対策を行うことで迷惑メールフォルダへ振り分けられる可能性を下げることができるでしょう。
その他メールが届かない場合の対処例
メールが届かない場合の対処法として、DNSブラックリストへ登録時の対処や、メール送信時や環境チェック以外にも、以下の方法が例として挙げられます。
メール内容の品質を向上させる
- 有害サイトへの誘導をしない
- アフィリエイトリンクを貼らない
- 受信者側の求めるコンテンツを作成する
- メールマガジンの購読解除を簡単にできるようにする
- メール送信のアクティビティが行われたか
- 宛先アドレスがロールベースのアドレスではないか
- 送信リストメンバー/除外リストメンバーかの確認
- Trustサイト(https://trust.salesforce.com/)上に障害情報があるかどうか
- オプトイン(受信承諾)の状態かどうか
- メールがバウンスされていないか
上記の項目は、迷惑メールやスパムメール認定をされないようにするため、どのような工夫ができるかという観点での対策とご認識いただけると良いでしょう。
メールが届かない場合に対処すべきトラブルシューティングフロー
メールが届いていない場合、トラブルシューティングフローを活用し、どのポイントに問題が生じているか、その切り分けを行い状況に応じた対処をしていきます。
-
確認項目:
チェックリストを見ていき、必要に応じて設定変更を行ったり、サポートに問い合わせたり、送信リストを修正したり、障害情報を確認したりと、メールが届かない原因を特定し、アクションを取っていくと良いでしょう。
参照:https://successjp.salesforce.com/article/NAI-000536#temp:C:SOVea6de95010dd435ebf2c3275b
Account Engagementメールの不達を防ぐ方法3選
メールが届かないといったケースを最小限にするためには、Account Engagementのメール送信に関するベストプラクティスを知ることが重要です。
①メールの送受信の認証を取得する
事前に送信先のプロスペクト(メールアドレスが分かっているビジター)からの受信の承諾を得ておくことが重要です。また、外部の業者から購入した送信先リストへの送信は、そのアドレスの品質が担保できないため、できるだけ避けるようにすることも不達を避ける上で理解しておくと良いでしょう。
②送信先のアドレス帳を最新に保ち続ける
基本的にはAccount Engagementメールを送信するアドレスは、自社が正攻法で入手したアドレスに送ることが基本です。そしてそのアドレスも退職などの理由で無効になったり、アドレスが変更される場合もあります。したがって、常に受信可能な状態になるよう、アドレス帳をメンテナンスすることも大切です。
③メール内容そのものの質を向上させる
また、スパムメールや迷惑メールと認識されないよう、コンテンツを充実させることもメールが届かない状態の防止に繋がります。画像の多用や大容量のコンテンツを避けることや、メール内フォームやJavascriptの設置は行わないといったルールを設け、その運用を徹底しましょう。
最後に
Account Engagementメールを活用してさまざまなマーケティング施策を展開している企業は多数いらっしゃいます。しかし、Account Engagementのメールが届かないという事象がしばしば生じるため、その対策を知り、トラブルシュートできるよう対策を知っておくことが大切です。
Account Engagementメールの正しい活用方法を理解し、その機能をフル活用し、メールマーケティングの効果を最大限に発揮しましょう。
DNSBLなどの問題に直面した場合、対処法を理解しておきましょう。
<MAツール運用>
弊社ではAccount Engagementの導入から運用・課題解決までフルサポートさせていただいています。
自社で詳しい人間がいない、設定するが大変な方はぜひお気軽にお問い合わせください。
>>Account Engagementについてはこちらのページで詳しく紹介しています。